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59:カルベルス王国の滅亡~①~(過去編)
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今から、500年前アルス・アーツ大陸は五大国家ではなく、当時は六大国家であった。無くなってしまった国はカルベルス王国、カイエルに滅亡させられてしまった国だ。
元々、カイエルはカルベルス王国を滅亡させる気など、さらさらなかった。だが、それをしてしまったのには、彼なりの理由があったのだ。
当時のカルベルス王国は軍事国家で、ロレンシオ王が君臨していた。ロレンシオ王は我の強い性格で、権力の物を言わせ強引に事を勧める傾向があった。そんなロレンシオ王には、3人の子供がいた。しかしその3人の子供は平等な扱いではなかった。長男と長女は正妃の子供であったが、次女の王女は王のお手付き・・・つまりは不義の子供であったからだ。
お手付きにあった侍女は巷でも美しいと評判の娘だった。よくある話でロレンシオ王は、その娘の美しさに目を付け、手籠めにしたのだ。そうして囲われてしまい、仕舞いにはその娘は王の子を身ごもってしまったのだ。侍女であった彼女は一応貴族ではあったものの、爵位が低かったため、第二夫人として迎えられることはなかった。生まれた子は不義の子ではあるが、王家の血を引くことから名目上は王女という事にはなっていた。そして侍女であった娘は子を産むと同時に帰らぬ人となってしまったのだ。
生まれた子供、エレノアは王女とは名ばかりで、生まれてから上の正妃の子供とは差別をされながら育っていたが、最初こそ、己の出生に悲観はしていたが、成長していくにつれてさほど悲観しなくなっていた。
境遇から姉や兄、高位貴族からの扱いはいいものではなかったが、自分が物資や食べ物には恵まれていることをエレノアはそれらが大変有り難いことであることを知ったからだ。
初めは興味本位と姉や兄からの意地悪に耐えかねて、城を抜け出したのが始まりだった。城下町へ行き街を探索していた時に、国民の貧富の差を目の当たりにしたのだ。貧しい人はその日の食べる物にでさえ、ままならない現実を見て、自分が食べ物や着るもので不自由していないだけ、自分のおかれた境遇がそう悪い物ではないと考えるようになったのだ。
「お父様は、この人たちをどうにかできないのかしら・・・」
エレノアは、貧しい人達を憂いていた。それからも彼女は城を抜け出し、今では、教会に通うようになっていた。教会は孤児の託児所でもあったので、エレノアは少しでも、貧しい人達の手助けになりたいと、孤児たちに差し入れをしたり、自分が学んだ勉強を教えたりと、自分にできることで、少しでも国の為に手助けをしたかったのだ。
幸い、彼女は不義の子であるという立場上、看視の目は緩かったことと、放っておかれることの方が多かったため、バレずに済んでいた。抜け出すときは堂々と業者が使う、裏門から行き来していたのだ。侍女の服を着ていた為、門番には王女ではなく、侍女と思われていた。何年もそれをやっていたので、門番にはすっかり顔見知りになっていたほどだった。
エレノアは、明るい茶色の長い髪と薄水色の瞳を持つ美しい娘に育っていった。
そんな彼女がカイエルと出会ったのは、彼女がいつものように城を抜け出した時であった。
元々、カイエルはカルベルス王国を滅亡させる気など、さらさらなかった。だが、それをしてしまったのには、彼なりの理由があったのだ。
当時のカルベルス王国は軍事国家で、ロレンシオ王が君臨していた。ロレンシオ王は我の強い性格で、権力の物を言わせ強引に事を勧める傾向があった。そんなロレンシオ王には、3人の子供がいた。しかしその3人の子供は平等な扱いではなかった。長男と長女は正妃の子供であったが、次女の王女は王のお手付き・・・つまりは不義の子供であったからだ。
お手付きにあった侍女は巷でも美しいと評判の娘だった。よくある話でロレンシオ王は、その娘の美しさに目を付け、手籠めにしたのだ。そうして囲われてしまい、仕舞いにはその娘は王の子を身ごもってしまったのだ。侍女であった彼女は一応貴族ではあったものの、爵位が低かったため、第二夫人として迎えられることはなかった。生まれた子は不義の子ではあるが、王家の血を引くことから名目上は王女という事にはなっていた。そして侍女であった娘は子を産むと同時に帰らぬ人となってしまったのだ。
生まれた子供、エレノアは王女とは名ばかりで、生まれてから上の正妃の子供とは差別をされながら育っていたが、最初こそ、己の出生に悲観はしていたが、成長していくにつれてさほど悲観しなくなっていた。
境遇から姉や兄、高位貴族からの扱いはいいものではなかったが、自分が物資や食べ物には恵まれていることをエレノアはそれらが大変有り難いことであることを知ったからだ。
初めは興味本位と姉や兄からの意地悪に耐えかねて、城を抜け出したのが始まりだった。城下町へ行き街を探索していた時に、国民の貧富の差を目の当たりにしたのだ。貧しい人はその日の食べる物にでさえ、ままならない現実を見て、自分が食べ物や着るもので不自由していないだけ、自分のおかれた境遇がそう悪い物ではないと考えるようになったのだ。
「お父様は、この人たちをどうにかできないのかしら・・・」
エレノアは、貧しい人達を憂いていた。それからも彼女は城を抜け出し、今では、教会に通うようになっていた。教会は孤児の託児所でもあったので、エレノアは少しでも、貧しい人達の手助けになりたいと、孤児たちに差し入れをしたり、自分が学んだ勉強を教えたりと、自分にできることで、少しでも国の為に手助けをしたかったのだ。
幸い、彼女は不義の子であるという立場上、看視の目は緩かったことと、放っておかれることの方が多かったため、バレずに済んでいた。抜け出すときは堂々と業者が使う、裏門から行き来していたのだ。侍女の服を着ていた為、門番には王女ではなく、侍女と思われていた。何年もそれをやっていたので、門番にはすっかり顔見知りになっていたほどだった。
エレノアは、明るい茶色の長い髪と薄水色の瞳を持つ美しい娘に育っていった。
そんな彼女がカイエルと出会ったのは、彼女がいつものように城を抜け出した時であった。
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※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
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