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133:遠征⑦
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「で、セレスティア紹介してくれるか?」
「えーと、そうですね・・・」
セレスティアは表情には一切出していなかったが、心の中では滝にような汗が流れていた。(カイエルのバカ―――)
「カイエルだ。」
「え?」
全員がキョトンとした。なぜなら飛竜のカイエルと同じ名前だから。・・・同一人物?なのだから、当然と言えば、当然であったが。だが、カイエルはそんな他の反応には意に介さず、
「誰だっていうから、名前言っただけだけど?」
「あ、あぁ、すまない。我々が知る飛竜と同じだったものだったから、ちょっと驚いたんだ。」
「あぁ、同じ名前くらいいるだろうな。」
カイエルはシレっと知らない振りをした!(ちょ!ちょっと大丈夫なの?!カイエル?)セレスティアは不安でいっぱいだったが、やはり顔には出ていなかった。
「あー、まぁ俺は王家の使いで動いてるものだ。」
「え?というと?」
エイブラムは、まさか王家が出てくるとは思わず、かなり驚いていた。(カイエル!一体どんな設定にするつもりよ!)セレスティアは相変わらず顔には出していないものの、心の中で突っ込みまくっていた。
「そう言えば…確かに前の踊り子の上演の時も、フェルディナント王子と並んで座っていましたね。」
ルッツは以前に見たことを鮮明に覚えていたので、皆にその事を話した。それによって、少々強引な設定かと思われたが、カイエルの話が信憑性の高いモノとして、皆受け止めたのだ。(ルッツ、ナイスよー!)セレスティアは、心の中でルッツを称えていた。
「あぁ、俺はそのフェルディナント王子の依頼で動いているものだ。まぁ隠密行動と思ってくれていい。」
(カイエル、即興で考えた設定だろうけど、上手くごまかせてるわ!)何せ、カイエルは先程も気配を出さすに部屋に入ってきたので、隠密と聞いて皆より合点がいったのだ。
「俺も彼女、セレスティアもだが、王家の依頼により隠密に行動していることがある。任務内容は詳しくは言えないが、先程あの青髪の男が言っていたように、『竜の祖』に関わることだ。だからこの件は他言無用にしてもらいたい。勿論団長である、ユージィンは知っていることなので、団長だけに報告してもらうことは構わないから。」
「そういうことだったのか。」
「何事かと思ったよ・・・」
カイエルがそう言うと、皆は納得し始めていた。
「なるほど、確かに『竜の祖』に関わることなら、極秘で動いていることもわかる。承知した。カイエル殿、任務内容はわからないが、責務を負った者同士、どうかよろしく頼む。」
エイブラムは、カイエルに握手を求め、カイエルもがっちりと握り返した。
「そう言うわけで、早速だが俺は彼女に話があるので、しばし借りるな。」
「承知した。」
そういって、カイエルはセレスティアを空き家から連れ出した。その背中をルッツは何とも言えない顔をで見送っていた。ルッツは、納得していなかったのだ。『番』というワードについての説明がなかったから。
「ちょっと!カイエルなんで出てきたの?!」
先程の場所から人気のない少し離れた木陰でセレスティアはカイエルに詰め寄っていた。
「あーさすがにね。イリスが出てくるとは思わなったし・・・それに。」
「それに?」
「そろそろ話といた方がいいかなって思ってな。気になってるだろ?『器』のこと。」
「あ・・・」
イリスは言っていた、詳しく知りたいなら『竜の祖』かユージィンに聞けと。
「そりゃ、気にならないと言ったら嘘になるけど・・・」
「無理しなくていいよ。わかってる。だから教えてやるよ。『器』のこと。どうして俺達『竜の祖』が『番』なのかも。」
「え・・・理由があるの?」
カイエルは頷いた。セレスティアは言われてみれば、なぜ自分が番なのか、今まで深く考えていなかったことに改めて気付かされたのだ。
「遠征から帰ってからとか思ってたけど、悠長に構えてる場合じゃないと思ってな。だから話すよ。」
そう言ったカイエルの顔は真剣だった。
※次回更新は月曜日、12/27 23:50です!
「えーと、そうですね・・・」
セレスティアは表情には一切出していなかったが、心の中では滝にような汗が流れていた。(カイエルのバカ―――)
「カイエルだ。」
「え?」
全員がキョトンとした。なぜなら飛竜のカイエルと同じ名前だから。・・・同一人物?なのだから、当然と言えば、当然であったが。だが、カイエルはそんな他の反応には意に介さず、
「誰だっていうから、名前言っただけだけど?」
「あ、あぁ、すまない。我々が知る飛竜と同じだったものだったから、ちょっと驚いたんだ。」
「あぁ、同じ名前くらいいるだろうな。」
カイエルはシレっと知らない振りをした!(ちょ!ちょっと大丈夫なの?!カイエル?)セレスティアは不安でいっぱいだったが、やはり顔には出ていなかった。
「あー、まぁ俺は王家の使いで動いてるものだ。」
「え?というと?」
エイブラムは、まさか王家が出てくるとは思わず、かなり驚いていた。(カイエル!一体どんな設定にするつもりよ!)セレスティアは相変わらず顔には出していないものの、心の中で突っ込みまくっていた。
「そう言えば…確かに前の踊り子の上演の時も、フェルディナント王子と並んで座っていましたね。」
ルッツは以前に見たことを鮮明に覚えていたので、皆にその事を話した。それによって、少々強引な設定かと思われたが、カイエルの話が信憑性の高いモノとして、皆受け止めたのだ。(ルッツ、ナイスよー!)セレスティアは、心の中でルッツを称えていた。
「あぁ、俺はそのフェルディナント王子の依頼で動いているものだ。まぁ隠密行動と思ってくれていい。」
(カイエル、即興で考えた設定だろうけど、上手くごまかせてるわ!)何せ、カイエルは先程も気配を出さすに部屋に入ってきたので、隠密と聞いて皆より合点がいったのだ。
「俺も彼女、セレスティアもだが、王家の依頼により隠密に行動していることがある。任務内容は詳しくは言えないが、先程あの青髪の男が言っていたように、『竜の祖』に関わることだ。だからこの件は他言無用にしてもらいたい。勿論団長である、ユージィンは知っていることなので、団長だけに報告してもらうことは構わないから。」
「そういうことだったのか。」
「何事かと思ったよ・・・」
カイエルがそう言うと、皆は納得し始めていた。
「なるほど、確かに『竜の祖』に関わることなら、極秘で動いていることもわかる。承知した。カイエル殿、任務内容はわからないが、責務を負った者同士、どうかよろしく頼む。」
エイブラムは、カイエルに握手を求め、カイエルもがっちりと握り返した。
「そう言うわけで、早速だが俺は彼女に話があるので、しばし借りるな。」
「承知した。」
そういって、カイエルはセレスティアを空き家から連れ出した。その背中をルッツは何とも言えない顔をで見送っていた。ルッツは、納得していなかったのだ。『番』というワードについての説明がなかったから。
「ちょっと!カイエルなんで出てきたの?!」
先程の場所から人気のない少し離れた木陰でセレスティアはカイエルに詰め寄っていた。
「あーさすがにね。イリスが出てくるとは思わなったし・・・それに。」
「それに?」
「そろそろ話といた方がいいかなって思ってな。気になってるだろ?『器』のこと。」
「あ・・・」
イリスは言っていた、詳しく知りたいなら『竜の祖』かユージィンに聞けと。
「そりゃ、気にならないと言ったら嘘になるけど・・・」
「無理しなくていいよ。わかってる。だから教えてやるよ。『器』のこと。どうして俺達『竜の祖』が『番』なのかも。」
「え・・・理由があるの?」
カイエルは頷いた。セレスティアは言われてみれば、なぜ自分が番なのか、今まで深く考えていなかったことに改めて気付かされたのだ。
「遠征から帰ってからとか思ってたけど、悠長に構えてる場合じゃないと思ってな。だから話すよ。」
そう言ったカイエルの顔は真剣だった。
※次回更新は月曜日、12/27 23:50です!
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※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
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