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225:ジョアンナの葛藤~後編~
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「だが、お前はそのティーニアの後妻とわかってて嫁いできただろう?どういうことなんだ?」
何もセスは騙し討ちをした訳ではない。ティーニアが亡くなり、セレスティアが幼いことから、母親がいた方がいいと思って再婚したのだから。そして検討した結果、小さい内なら子供も仲良くできる可能性が高いだろうと、調度ジョアンナも連れ合いを亡くしたと聞いたので、連れ子同士の再婚に踏み切ったのだ。
ジョアンナは泣きながら、セスを睨みつけていた。
「ええ、私は嬉しかったんですよ!学生時代から好きだったのに諦めていたセス貴方と縁談話が来ていると聞いて、どんなに、どんなに嬉しかったか!」
「!!」
セスは驚きのあまり目を丸くしていた。なぜならセスは今初めて、その事実を知ったのだから。ジョアンナの自分に対する愛情は知っていた。だがそれはてっきり夫婦になってから芽生えた愛情だと思っていたからだ。そう思っていたのに、今の話でまさかそんな昔からジョアンナが自分に好意を持っていたなど、思いもしていなかったのだ。だからジョアンナのセレスティアに対する嫌がらせは、嫁いだもののやっぱり前妻の子だから気にいらないゆえの嫌がらせの類だと思っていたのだ。勿論それはある意味間違ってはいないのだが。
「・・・そ、そんなに前からだというのか?」
セスが戸惑い気味に問うと、またジョアンナはセスを泣きながら睨みつけていた。
「そうよ!私は再婚する前から学生の頃から、ずっと貴方が、旦那様が好きだったのよ!」
睨みつけられての告白?に、セスはたじろいでいた。
「なのに・・・なのに!貴方は当時ティーニアと付き合ってたのよ!」
セスとセレスティアの母、ティーニアは学生時代からの付き合いでそのまま結婚したのだ。貴族では当たり前に政略結婚が多かったが、恋愛結婚だったのだ。
「ティーニアが気に入らなかったわ。あの子は・・・・女性でも憧れるくらい美しく、そして男女問わず、人気者だった。悔しいけど私じゃあの子には適わないと認めていたわ!だから貴方のことは諦めたのに・・・そしたらまさかあの子が死んじゃうなんて!」
「・・・・・」
「だから・・だから私は旦那様との縁談話に飛びついたわよ!今度は絶対に絶対に、私を好きになってもらうんだって!」
事実、ジョアンナはセスと結婚してから妻としては実に献身的であった。亡くなったティーニアのことをずっとセスが愛していたこともわかってはいたが、自分のことを認めさせたくて、躍起になっている部分もあったのだが。
「だけど・・・だけどダメなのよ!ティーニアの面影があるあの子を見ると!私がどんなに頑張ったって、ティーニアには及ばない。尽したところで無駄だって・・・勿論あの子はそんなことは言ってはいない。言ってはいないけど、そんな気持ちにさせられるのよ!」
「!!」
「わかってるわよ!理不尽だったって。だけどどうしようもないことなのよ・・・」
セスは今はっきりとわかったのだ。ジョアンナがなぜセレスティアを虐げていたのか。ずっとティーニアの陰にジョアンナが怯えていたことに、やっと気が付いたのだ。
「そうだったのか・・・」
セスは少なからずショックを受けていた。
「うっうっうっ」
ジョアンナはずっと溜め込んでいたものをやっと吐き出すことができたのだ。
セスは泣いているジョアンナの傍にいった。そしてそっとハンカチを差し出した。
「ジョアンナ、すまない。」
「!」
ジョアンナはハンカチを受け取ろうとした手が思わず止まってしまった。まさかセスが謝ってくるとは思ってもみなかったのだ。むしろセレスティアに対する仕打ちで責めらると思っていたから。
「旦那様、なぜ・・・・?」
「先程も言ったが、私もお前がセレスティアにしていた仕打ちのことに気が付いた時に、すぐに対応すべきだった。その後目立ったトラブルがないのをいい事に、有耶無耶に済ませてしまったばかりに、お前にずっと辛い思いをさせてしまったようだ。こんなことなら、ちゃんと正すべきだった。もっと早くにお前の気持ちを知るべきだった。本当にすまなかった。」
「だ、旦那様。」
「・・・お前がわかっているように、私はティーニアを愛していた。」
「・・・・っ」
ジョアンナは頭ではわかっていても、やはりセスに改めて言葉として聞くのは少し辛かった。だけど、話はちゃんと聞かなければとちゃんとセスの目を見つめていた。
「だけど、今はこうやって縁あってジョアンナ、君と夫婦になったんだ。ずるい言い方かもしれないけど、ジョアンナ、私は死ぬ時まで、君と夫婦として添い遂げていきたいと思っているよ。」
「!」
もしかしたら離縁されるかもっと思っていただけに、セスの言葉はジョアンナには、信じられないものだった。
「わ、私、散々セレスティアに意地悪したのに・・・」
「そうだね。そういうことは今後やめてもらいたいね。」
セスは少し困った顔で、お願いした。ジョアンナは堰を切ったかのようにまた号泣した。
「だ、旦那様・・・ごめんなさい!ごめんなさい!、私二度としません!絶対に!」
「あぁ、そうしてくれると助かる。」
セスは苦笑いをし、ジョアンナは20年以上の思いを吐露できたせいか、その日はずっと泣き続け、そして泣き疲れて寝てしまったのだ。
何もセスは騙し討ちをした訳ではない。ティーニアが亡くなり、セレスティアが幼いことから、母親がいた方がいいと思って再婚したのだから。そして検討した結果、小さい内なら子供も仲良くできる可能性が高いだろうと、調度ジョアンナも連れ合いを亡くしたと聞いたので、連れ子同士の再婚に踏み切ったのだ。
ジョアンナは泣きながら、セスを睨みつけていた。
「ええ、私は嬉しかったんですよ!学生時代から好きだったのに諦めていたセス貴方と縁談話が来ていると聞いて、どんなに、どんなに嬉しかったか!」
「!!」
セスは驚きのあまり目を丸くしていた。なぜならセスは今初めて、その事実を知ったのだから。ジョアンナの自分に対する愛情は知っていた。だがそれはてっきり夫婦になってから芽生えた愛情だと思っていたからだ。そう思っていたのに、今の話でまさかそんな昔からジョアンナが自分に好意を持っていたなど、思いもしていなかったのだ。だからジョアンナのセレスティアに対する嫌がらせは、嫁いだもののやっぱり前妻の子だから気にいらないゆえの嫌がらせの類だと思っていたのだ。勿論それはある意味間違ってはいないのだが。
「・・・そ、そんなに前からだというのか?」
セスが戸惑い気味に問うと、またジョアンナはセスを泣きながら睨みつけていた。
「そうよ!私は再婚する前から学生の頃から、ずっと貴方が、旦那様が好きだったのよ!」
睨みつけられての告白?に、セスはたじろいでいた。
「なのに・・・なのに!貴方は当時ティーニアと付き合ってたのよ!」
セスとセレスティアの母、ティーニアは学生時代からの付き合いでそのまま結婚したのだ。貴族では当たり前に政略結婚が多かったが、恋愛結婚だったのだ。
「ティーニアが気に入らなかったわ。あの子は・・・・女性でも憧れるくらい美しく、そして男女問わず、人気者だった。悔しいけど私じゃあの子には適わないと認めていたわ!だから貴方のことは諦めたのに・・・そしたらまさかあの子が死んじゃうなんて!」
「・・・・・」
「だから・・だから私は旦那様との縁談話に飛びついたわよ!今度は絶対に絶対に、私を好きになってもらうんだって!」
事実、ジョアンナはセスと結婚してから妻としては実に献身的であった。亡くなったティーニアのことをずっとセスが愛していたこともわかってはいたが、自分のことを認めさせたくて、躍起になっている部分もあったのだが。
「だけど・・・だけどダメなのよ!ティーニアの面影があるあの子を見ると!私がどんなに頑張ったって、ティーニアには及ばない。尽したところで無駄だって・・・勿論あの子はそんなことは言ってはいない。言ってはいないけど、そんな気持ちにさせられるのよ!」
「!!」
「わかってるわよ!理不尽だったって。だけどどうしようもないことなのよ・・・」
セスは今はっきりとわかったのだ。ジョアンナがなぜセレスティアを虐げていたのか。ずっとティーニアの陰にジョアンナが怯えていたことに、やっと気が付いたのだ。
「そうだったのか・・・」
セスは少なからずショックを受けていた。
「うっうっうっ」
ジョアンナはずっと溜め込んでいたものをやっと吐き出すことができたのだ。
セスは泣いているジョアンナの傍にいった。そしてそっとハンカチを差し出した。
「ジョアンナ、すまない。」
「!」
ジョアンナはハンカチを受け取ろうとした手が思わず止まってしまった。まさかセスが謝ってくるとは思ってもみなかったのだ。むしろセレスティアに対する仕打ちで責めらると思っていたから。
「旦那様、なぜ・・・・?」
「先程も言ったが、私もお前がセレスティアにしていた仕打ちのことに気が付いた時に、すぐに対応すべきだった。その後目立ったトラブルがないのをいい事に、有耶無耶に済ませてしまったばかりに、お前にずっと辛い思いをさせてしまったようだ。こんなことなら、ちゃんと正すべきだった。もっと早くにお前の気持ちを知るべきだった。本当にすまなかった。」
「だ、旦那様。」
「・・・お前がわかっているように、私はティーニアを愛していた。」
「・・・・っ」
ジョアンナは頭ではわかっていても、やはりセスに改めて言葉として聞くのは少し辛かった。だけど、話はちゃんと聞かなければとちゃんとセスの目を見つめていた。
「だけど、今はこうやって縁あってジョアンナ、君と夫婦になったんだ。ずるい言い方かもしれないけど、ジョアンナ、私は死ぬ時まで、君と夫婦として添い遂げていきたいと思っているよ。」
「!」
もしかしたら離縁されるかもっと思っていただけに、セスの言葉はジョアンナには、信じられないものだった。
「わ、私、散々セレスティアに意地悪したのに・・・」
「そうだね。そういうことは今後やめてもらいたいね。」
セスは少し困った顔で、お願いした。ジョアンナは堰を切ったかのようにまた号泣した。
「だ、旦那様・・・ごめんなさい!ごめんなさい!、私二度としません!絶対に!」
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※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
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