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第6章 国境を越えて
第53話「王都の陰謀と密談」
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王都入りから二日目。悠翔たちは学院の調査報告室で、前日の温室調査結果をまとめていた。
「この植物、根の先が黒く変質してる……」
リンネが顕微鏡のレンズを覗きながら眉をひそめる。
「通常の成長では見られない構造。明らかに魔素の影響ね」
「しかも……」
悠翔は隣の標本を手に取り、慎重に比べる。
「この根の構造、俺たちが“影の地”で見たあの黒樹と、ほとんど一致してる」
リオが机に手を叩いた。
「やっぱり“影”の残滓が混ざってんのか!」
「でもこれは……誰かが“影の力”を意図的に使って育てた可能性が高い」
カインが静かに頷く。
「その結論に至っていただけたなら、次にお見せするものがあります」
---
彼が案内したのは、学院地下の“特別封鎖室”。魔素対策用の呪符が張り巡らされたその部屋には、一枚の布に包まれた何かが置かれていた。
「これは、密使の落とし物です」
布をめくると、中から小さな箱が現れた。精緻な文様と、黒く輝く鉱石がはめ込まれている。
「これは……魔石?」
悠翔が手を伸ばしかけた瞬間、カインが制止した。
「触れないでください。この魔石は“共鳴型”。すでに何かとリンクしており、接触すると精神に影響を及ぼす可能性があります」
悠翔は一歩引いて、目を細めた。
「誰がこんなものを……」
カインが静かに語る。
「面紗の密使が残した痕跡には、王都の商会“黒鉄交易連盟”の印が刻まれていました。これは表向きは商人ギルドですが、裏で“影の魔素”の取引に関わっているとの噂があります」
リンネが目を細めた。
「その情報、確かなの?」
「まだ断定はできませんが、証拠のひとつはあります」
カインが取り出したのは、ある報告書の写しだった。そこには王都と近隣諸国の交易ルートと共に、“黒鉄交易”が薬草に偽装して魔素汚染物質を運んでいた記録が残されていた。
「これが事実なら、王都自体が“影”の温床になりかねない」
悠翔は拳を握った。
「癒しの力を使って、こんな連中に対抗できるなら、俺はやる」
---
一方、牧場ではひなのが温室で新しい薬草の交配に挑んでいた。
「このリーフミントに希望の種の抽出液を……よし、あとは育ててみよう」
調合所の棚には、調合済みの回復薬とリラックスティーが並ぶ。
「お兄ちゃん、王都で頑張ってる。あたしも負けてられないもん」
ナナがモォと鳴き、リンリンが干し草を食べながら首を傾げる。
そんな日常の中にも、どこか遠くの不穏な風が、ひなのの胸をざわつかせた。
---
夜、王都の宿舎の一室。
リンネが窓の外を見ながら、ぽつりと言う。
「王都って、派手だけど……裏はだいぶ腐ってるみたいね」
悠翔は手帳に観察メモを書き込みながら答える。
「そうだとしても、変えられるなら変えていきたい。ひなののあの笑顔を、守り続けるために」
リオがうなずく。
「だったら、明日の密使の拠点調査……やるしかないな」
---
【イベント完了:魔石と密使の痕跡】 ・“共鳴型魔石”の存在を確認 ・“黒鉄交易連盟”の関与が浮上 ・王都の裏事情と学院の協力体制が強化 ・ひなのの新薬草育成、成功の兆し
【次の目標:密使の拠点を調査し、“影”の真意を暴け!】
「この植物、根の先が黒く変質してる……」
リンネが顕微鏡のレンズを覗きながら眉をひそめる。
「通常の成長では見られない構造。明らかに魔素の影響ね」
「しかも……」
悠翔は隣の標本を手に取り、慎重に比べる。
「この根の構造、俺たちが“影の地”で見たあの黒樹と、ほとんど一致してる」
リオが机に手を叩いた。
「やっぱり“影”の残滓が混ざってんのか!」
「でもこれは……誰かが“影の力”を意図的に使って育てた可能性が高い」
カインが静かに頷く。
「その結論に至っていただけたなら、次にお見せするものがあります」
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彼が案内したのは、学院地下の“特別封鎖室”。魔素対策用の呪符が張り巡らされたその部屋には、一枚の布に包まれた何かが置かれていた。
「これは、密使の落とし物です」
布をめくると、中から小さな箱が現れた。精緻な文様と、黒く輝く鉱石がはめ込まれている。
「これは……魔石?」
悠翔が手を伸ばしかけた瞬間、カインが制止した。
「触れないでください。この魔石は“共鳴型”。すでに何かとリンクしており、接触すると精神に影響を及ぼす可能性があります」
悠翔は一歩引いて、目を細めた。
「誰がこんなものを……」
カインが静かに語る。
「面紗の密使が残した痕跡には、王都の商会“黒鉄交易連盟”の印が刻まれていました。これは表向きは商人ギルドですが、裏で“影の魔素”の取引に関わっているとの噂があります」
リンネが目を細めた。
「その情報、確かなの?」
「まだ断定はできませんが、証拠のひとつはあります」
カインが取り出したのは、ある報告書の写しだった。そこには王都と近隣諸国の交易ルートと共に、“黒鉄交易”が薬草に偽装して魔素汚染物質を運んでいた記録が残されていた。
「これが事実なら、王都自体が“影”の温床になりかねない」
悠翔は拳を握った。
「癒しの力を使って、こんな連中に対抗できるなら、俺はやる」
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一方、牧場ではひなのが温室で新しい薬草の交配に挑んでいた。
「このリーフミントに希望の種の抽出液を……よし、あとは育ててみよう」
調合所の棚には、調合済みの回復薬とリラックスティーが並ぶ。
「お兄ちゃん、王都で頑張ってる。あたしも負けてられないもん」
ナナがモォと鳴き、リンリンが干し草を食べながら首を傾げる。
そんな日常の中にも、どこか遠くの不穏な風が、ひなのの胸をざわつかせた。
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夜、王都の宿舎の一室。
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「そうだとしても、変えられるなら変えていきたい。ひなののあの笑顔を、守り続けるために」
リオがうなずく。
「だったら、明日の密使の拠点調査……やるしかないな」
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【イベント完了:魔石と密使の痕跡】 ・“共鳴型魔石”の存在を確認 ・“黒鉄交易連盟”の関与が浮上 ・王都の裏事情と学院の協力体制が強化 ・ひなのの新薬草育成、成功の兆し
【次の目標:密使の拠点を調査し、“影”の真意を暴け!】
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