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79話『イベントフラグと、ふしぎなご招待状』
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日曜日の朝。リビングでのんびりとコーンフレークを食べていた悠翔が、ひなのの隣でふと首をかしげた。
「ねえ、ママ。これって……何?」
悠翔が差し出したのは、郵便受けに入っていたらしい、一枚の白い封筒。表面には、きらきらと光る銀のインクでこう書かれていた。
《スキル保持者限定 ご招待状》
「え……? これ、リアルの手紙? ゲームのイベントとかじゃなくて?」
麻衣は思わずスマホを確認するが、アプリには特に通知はない。
(でも、これは……まさか)
封筒を開くと、中には不思議な内容の招待状が入っていた。
---
《ゆるやかな共鳴》スキルレベルアップを祝して――
共鳴者交流会へのご招待
開催日時:近日中(アプリ内にて個別通知)
場所:都内某所・カフェ“フィロソフィア”
内容:交流・情報交換・特殊スキル判定
【備考】
・スキル発動は任意
・同伴者1名まで可能
・ドレスコードなし
---
「えぇぇ!? ゲーム内じゃなくて、現実でイベント!?」
驚きながらも、どこかワクワクが止まらない麻衣。
(でも、現実のイベントって……スキルを持った人が集まるの? スミレさんも来るのかな……)
その日の午後、麻衣はスミレさんにメッセージを送ってみた。
>「スミレさんにも、変な招待状届いてませんか?」
すぐに返信が届く。
>「来たわ。これは、運営側が“特別な反応”を感知した証拠ね。あなた、何か共鳴した?」
麻衣は思い返す。スミレさん、穂積さん、そして日々のちょっとした“気づき”。
それらが、ゆっくりと、でも確実にスキルを進化させていた。
夕方。
キッチンで夕飯の準備をしていると、雄一が仕事から帰ってきた。
「ただいまー……って、なんか顔がにやけてない?」
「え? いや、ちょっと面白いことがあって……あのね、招待状が来たの」
「え? 結婚式?」
「違う違う、スキルのイベント!」
「……え、なにそれ怖い」
「ふふ、ちゃんと“同伴者OK”って書いてあったよ?」
雄一は苦笑しつつも、なんとなく“これがまた何かのきっかけになる”気がしていた。
「……よし、じゃあ行ってみるか。俺も付き添いで、プレイヤーデビューしてみようかな」
その夜。
麻衣のスマホには、ひとつの新たな通知が届いていた。
《サイドクエスト:共鳴者たちの邂逅(かいこう)》
《報酬:不明(共鳴度により変動)》
「これは……たぶん、大事な転機になりそう」
麻衣は、胸の高鳴りをおさえながらスマホをそっと閉じた。
不思議なゲームと、スキル。
そして、家族と日常のなかに生まれる小さな奇跡。
次のステージは、現実とつながる“もうひとつの扉”――。
---
「ねえ、ママ。これって……何?」
悠翔が差し出したのは、郵便受けに入っていたらしい、一枚の白い封筒。表面には、きらきらと光る銀のインクでこう書かれていた。
《スキル保持者限定 ご招待状》
「え……? これ、リアルの手紙? ゲームのイベントとかじゃなくて?」
麻衣は思わずスマホを確認するが、アプリには特に通知はない。
(でも、これは……まさか)
封筒を開くと、中には不思議な内容の招待状が入っていた。
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《ゆるやかな共鳴》スキルレベルアップを祝して――
共鳴者交流会へのご招待
開催日時:近日中(アプリ内にて個別通知)
場所:都内某所・カフェ“フィロソフィア”
内容:交流・情報交換・特殊スキル判定
【備考】
・スキル発動は任意
・同伴者1名まで可能
・ドレスコードなし
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「えぇぇ!? ゲーム内じゃなくて、現実でイベント!?」
驚きながらも、どこかワクワクが止まらない麻衣。
(でも、現実のイベントって……スキルを持った人が集まるの? スミレさんも来るのかな……)
その日の午後、麻衣はスミレさんにメッセージを送ってみた。
>「スミレさんにも、変な招待状届いてませんか?」
すぐに返信が届く。
>「来たわ。これは、運営側が“特別な反応”を感知した証拠ね。あなた、何か共鳴した?」
麻衣は思い返す。スミレさん、穂積さん、そして日々のちょっとした“気づき”。
それらが、ゆっくりと、でも確実にスキルを進化させていた。
夕方。
キッチンで夕飯の準備をしていると、雄一が仕事から帰ってきた。
「ただいまー……って、なんか顔がにやけてない?」
「え? いや、ちょっと面白いことがあって……あのね、招待状が来たの」
「え? 結婚式?」
「違う違う、スキルのイベント!」
「……え、なにそれ怖い」
「ふふ、ちゃんと“同伴者OK”って書いてあったよ?」
雄一は苦笑しつつも、なんとなく“これがまた何かのきっかけになる”気がしていた。
「……よし、じゃあ行ってみるか。俺も付き添いで、プレイヤーデビューしてみようかな」
その夜。
麻衣のスマホには、ひとつの新たな通知が届いていた。
《サイドクエスト:共鳴者たちの邂逅(かいこう)》
《報酬:不明(共鳴度により変動)》
「これは……たぶん、大事な転機になりそう」
麻衣は、胸の高鳴りをおさえながらスマホをそっと閉じた。
不思議なゲームと、スキル。
そして、家族と日常のなかに生まれる小さな奇跡。
次のステージは、現実とつながる“もうひとつの扉”――。
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