【2章完結】超古代技術【ゴーレム】を扱える世界唯一の少年、不当に勇者パーティを追放されるが、戦闘も農業も全自動化し、世界最強に成りあがる!!

音速炒飯

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第33話 ゴーレム技師、冒険者達から厚い信頼を寄せられる

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――1時間後。

 冒険者ギルド内にいたシルバー級以上の冒険者全員が、ロビーに集められる。

 その数、僕を含め17人。

「ではナットさん、早速ですがリーダーとして、作戦の説明をお願いします」

 受付のお姉さんに無茶ぶりされる。

「ちょっと待て、俺はこんな若造をリーダーだとは認めないぜぇ」

 冒険者たちの間からのそり、と大柄の中年男が出てきた。

 大きな盾を持っていることから、仲間をモンスターから守る【パラディン】のクラスだろう。

 後ろには、若いパーティーメンバーも一緒にいる。

「俺たちの上に立ちたいっていうんなら、実力を見せてもらおうか! 『コレ』に思いっきりお前たちの全力をぶつけてみやがれ!」

 そういってパラディンさんは、大きなタワーシールドを構えた。

「コレは俺が最近まで使っていた盾だ。この盾をちょっとでも凹ませられる程度の実力が無きゃ、俺はお前を認めない! さあやるか? それとも、『僕にはリーダーの資格はありません』ってにげだすか?」

 パラディンさんは掛かって来いよ、という仕草をする。

「……分かりました。アルカ、頼む。やり過ぎない程度に」

「了解です」

 パラディンさんが構える盾に、アルカが加減したパンチを撃ち込む。

”バァン!”

 冒険者ギルドの建物中に打撃音が響く。

 パラディンさんが構えていた盾の中央に、とても深いくぼみができていた。

「どうでしょうか? これで、僕とアルカの実力は分かっていただけ――」

「やったー! アルカちゃんにくぼみつけてもらっちゃったぜ♪」

「へ?」

 急に陽気になったパラディンさんが、仲間の方へ駆けていく。

 そして、凹まされた盾を自慢げに見せびらかしている。

 代わりに、仲間の一人の若い女の子(多分モンクだろう)が、僕とアルカの方にやってくる。

「すいませんス、ウチのアホのリーダーが喧嘩売るようなこと言ってしまって! あの人、ナットさんとアルカさんの大ファンなんスよ」

「えっ」

「勇者パーティーメンバーとの決闘を闘技場で見てからドはまりしてしまって。緊急クエストが発令される前も、チラチラとお2人のことを見てたっス」

「えええ!?」

 そうだったのか……。

「おいアホリーダー! なんで素直に、『記念に俺の昔使ってた盾に拳の跡をつけてください』って頼めないんスか!」

「だってよぉ、恥ずかしくってよぉ。あんな若くて可愛い子に面と向かってしっかり話すなんて、できるわけねぇだろ……」

 僕と目が合うと、パラディンさんは恥ずかしそうに仲間の背中に隠れてしまった。

「うちのアホリーダーが本当すいませんス! 悪い人ではないしちゃんということも聞いてくれると思うんで、よろしくお願いするっス!」

 モンクさんが両手で僕の手を握って何度も上下に振ってお願いしてくる。

 そして、仲間の方へ戻っていった。

「リーダー! どさくさに紛れてナットさんの手ェ握っちゃったっス! ひゃっほい!」

「馬鹿か。素直に『握手してください』って言えば良いだろうが」

「ハァ!? リーダーにだけは言われたくないんスけど!?」

 仲間同士でやいのやいの騒ぎ始めた。

 少しびっくりしたが、悪い人ではなさそうだ。よかった。

 ……人間の女の子の手をしっかり握ったの、初めてだったなぁ……。

「クックック、俺は本当にお前のことなんか知らないぜ。昨日まで別の街に遠征していたからな。さっき話に上がった闘技場での決闘というのももちろん知らない」

 今度は、眼光の鋭い青年が僕の前に出てきた。

「だが、さっきお前が持ち込んだ大量のレインボーリザードをみたらお前の実力がめちゃくちゃ凄いのはよくわかったぜ。クックック、頼りにしてるぜリーダー」

 そういって戻っていった。

 ……何しに来たんだろう。

「で、でも僕みたいな駆け出し冒険者がリーダーで良いんでしょうか? できれば他の、もっと経験豊富な人にリーダーをお任せしたいのですが……」

「よし、じゃあ俺に任せな!」

 手を上げて前に出てきたのは、中年の片手剣使いの男性。ベテランの風格がある。

「俺はゴールド級冒険者のザナスって者だ。ナット君、俺がリーダーを引き受けようか?」

 この人なら頼れそうだ。ありがたい。

「はい、よろしくお願いします!」

「よし! 俺がリーダーだ! 早速最初の命令だ! 俺を含め全員、ナットの指示に従って動くこと! 文句のあるやつはいるか?」

「「「いませーん!」」」

「ええ!? それって実質僕がリーダーってことですよね!?」

 しまった、してやられた……!

 受付のお姉さんが、ザナスさんに『よくやった』と親指を立てている。

「大丈夫だ、ナット君ならきっと他の誰よりも上手くやれる。もし経験不足で苦手なことがあれば、ベテランの俺がフォローする」

「マスター、私もマスターが適任だと思います。計算が必要な場面では私も精一杯お手伝いさせていただきます」

 ザナスさんとアルカがそういってくれるなら大丈夫だろう。

「分かりました! では皆さん、よろしくお願いします! 1人の犠牲も出さず、ブロンズアームグリズリーを討伐しましょう!」

「「「おおおおおおおおぉ!!」」」

 討伐部隊全員が武器を振り上げて叫んだ。
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