剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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プロローグ 学園編までの生活

第12話 いざ!魔物戦へ!!!…と思ったんだけど

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~1時間後 ミリティア王国国外~

国外と言っても城壁の外に出て少し歩いた先にメイディ達はいる。

「こんなに近くでいいの?」

「はい、この辺は薬草収集の依頼や弱い魔物の討伐などでよく使われている所ですから」

確かによーく見ると周りには薬草を収集しているパーティやスライムやホーンラビット、ビックバッタ(マジでデカくて気持ち悪い)など、ラグナロク•オリジンの世界で最初に見る魔物達がいる。

「確かに人がチラホラいるね」

「はい、ここでなら何かあっても周りが対処してくれますし、人が襲って来たら私が殺しますので」

貴族の息子がこんな所にいる事自体馬鹿な話だと思う「どうぞ僕を誘拐して身代金要求して下さい」と言っている様なものだ…なので

「あと、私の事はと呼ぶ様にいいですね?」

「…わかったよお姉ちゃん」

「     」

「お姉ちゃん?」

「ごめんなさい絶頂してました」

「下ネタ言うのやめようか?」

この変態メイドはそう言わせたいが為にお姉ちゃん呼びにしたのではない、先程も言ったが、ここに貴族がいるとバレてはいけない、その為ここでは姉弟きょうだいと言う事にしてある。

平民の姉が弟の為にここに来た、と言う設定にしておけば、周りからは怪しまれない、服装もメイディが(何故既にあったかは知らないが)持っていた平民の子供用の服を着て、ここに来ている為、貴族ともバレていない。

「と言うかお姉ちゃんがメイド服以外の服装を見るのも初めてだな」

「冒険者、と言う事にしておけば女だからと言って近寄ってくる人も減りますからね」

面倒くさい男達はさておき、メイディはそこそこ強い、この辺の冒険者達なら股間ひと蹴りで倒せるだろう。

「では先ずは薬草収集から始めましょうか」

「え?魔物退治は?」

「怪我した時に回復魔法以外でも治せる様に勉強した方がいいですよ?」

「なるほど」

確かにその通りだ、魔法には魔力MPを使う、使い過ぎると魔力MP切れとなり戦いにおいて遅れをとってしまう。

ラグナロク•オリジン
…いやRPGゲームにおいて魔法も道具は効率よく使ってここぞと言う時のために温存していた。

「今後の事を考えると確かに必要だな」

「今後の事?」

「勉強とか学園とか将来どうなるかわからないから、いざって時のために覚えておいて損はないだろ?」

「まぁ、その為に教えるんですけどね」

そもそもそんな事を考えていなかったら薬草採集をしようなんて言わないだろう。

「では、先ずはこれが薬草です…そのままの意味です」

「効果は?」

「草をすりつぶして薬のように飲んだり、傷口に塗ったり、葉っぱを怪我した所に付けて包帯で巻いたりしたりします」

「いや、効果」

「怪我を治します」

そのままの意味だ、ゲームだと「なんかそれっぽい物を取り出して上にかざしたら音が鳴って回復」するヤツだが、この世界だとそう言うふうに使うらしい。

「ちなみにそのまま食べる事も出来ますが、基本はしませんね」

「基本は?」

「はい、魔物との対峙中とかはすり潰したり、塗ったりとかする暇がないのでそのまま食べたりしますが、そう言う時以外はみんなやりません」

「なんで?」

「不味いらしいですよ、すり潰して飲める様に液体にすると普通らしいんですけど」

その辺りはこのファンタジー世界特有の何かがあるのだろう、深く考えても専門家ではない為知識が足りない、ここはと受け入れて他の事を考えよう。

「他には何かあるの?」

「魔物の毒を消す薬草や、痺れをとる薬草、残業続きで徹夜も仕事しないといけない人の為にある眠気を吹き飛ばす快楽薬草とかですかね」

「しれっと最後ヤバいこと言ってんじゃねぇよ、普通に魔物によって眠らされた人を起こす薬草だろ?」

「確かにそうですが、冒険者ギルドで働いている人や旦那様、国王陛下など仕事が多い人達は多用しているそうですよ?」

日本で言う所のエナジードリンクかカフェイン飲料の代替わりと言う事だろう…ゲームの世界なのにそう言う所はファンタジー要素がなくてゲーム制作スタッフの恨み辛みが垣間見える。

「…世の中は世知辛いなぁ」

——————————————————————
眠気覚ましの薬草とかスプレーとかを人用に改良したらなんか売れそうだなぁって思って書いたんですけど、売れますかね?


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