剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

第2章 前途多難な1年目

第73話 これってストーカー？

～食堂～

「あ！クロウ君！おはよう！」

「あら、貴方から私達の方に来るなんて、やっぱり私に興味があるのかしら？」

「頭おかしいのか？ユーナの所に行って頭を治療してもらってこい」

何で俺クロウがフィオナに会いたいから来たという事になるのだろうか？

普通に考えれば食事をする為に食堂に来たと理解する筈なのに…やはり本当に頭がおかしいのでは？

「貴方の頭の方が可笑しいわよ、王族である私にそんな態度を取れるんだから」

「ここではそう言うのは関係ないのだろ？」

それを言ったのはフィオナ自身だ、平民と貴族の差別はこの学園にはなく、平等であると言ったのだ。

「それでもよ、例え平等と謳っていても公爵家や王族とかに対してタメ口で話す人なんて殆どいないわ」

「殆どだろ？俺はその殆どに当てはまらないだけだろ」

それに彼女の行動にはいちいち面倒くさい所があるので敬語なんて使う価値がないと思ったから言わないのである(最低なクズ男)。

「相変わらず最低な人ですね」

「だったら関わるな、しつこいんだよメンヘラ女」

「めんへら？」

精神的に不安定な人や心に病を抱えた人を指す「メンヘラ」。 恋愛においては、寂しがり屋でかまってちゃんなあまり、相手に異様なまでに執着する女性やストーカー気質のある女性のことを「メンヘラ女子」と呼ぶこともあります。

「お前の様にストーカーする奴のことを言うんだよ」

「私がいつストーカーしてるのよ！？」

「ずっと話しかけて来るじゃねえか」

ストーカーと言ってしまったが
寮が同じ、クラスも同じ、剣術も同じ、
ストーカーと言うよりも神様のいたずら？

「それはストーカーとは言わないわよ！」

「そもそもクロウ君にそう言うことをし始めたのはつい最近…と言うかまだ数日しか経ってないのにそれは失礼じゃない？」

「…じゃあどれくらいの期間で経てば良いんだよ」

ストーカーなんて精々1週間続ければそれに当てはまると思うのだが、ミオにとってのストーカーはどれくらいなのだろうか。

「うーん、1ヶ月？」

「案外長いな」

「2週間くらいが妥当ではありませんか？」

「いや、そもそもストーカーじゃないし」

ミオは1ヶ月、メイディは2週間と答えてくれた、そもそもストーカーと言うのは付き纏いだけではなく、他の事も含まれる。

監視、交際の要求、乱暴な言動、無言電話や汚物の送付など、簡単に言えば相手が嫌がる事をする人の事を言う。

「まぁ俺もふざけ半分で言っているからなぁ」

「と言う事は半分は本気と？」

「そりゃあな、俺に難癖付けてきて負けたのに負けてないとか言ってこうやって目の前に現れるんだから半分は本気だよ」

と、メイディには言うが、それをクロウがやらないといけないのである意味で役に立っているので半分なのだ。

「貴方の様な人間に負けるなんて嫌だからです、勝ち星が多くなるまでは絶対に諦めませんから」

「だそうだよ、まぁあたくしも貴方の力の秘密を知りたいのは本当のことなのでそこの所はよろしくお願いしますね？」

「結局ストーカーじゃん」

「人の嫌がる事をしますからね」

と、話が振り出しに戻るのでこの辺りでやめておく、授業の事もあるので長々と話すのはあまり良くないのだ。

「もうこの話は終わりだ、俺とメイディは早く教室に行きたいんだ」

「あ！私も一緒に行くから！」

「あたくしも行きます！」

朝食はご飯、味噌汁、鮭、沢庵たくあんと牛乳だ。

洋食と和食が混ざっているが健康には良いので気にせず食べる。

「…東洋の食事だっけ？箸を使えるなんてやっぱり凄いわね」

「昨日とかも使ってたもんね…あたくしには真似できないよ」

「…味噌汁が身体を包み込み、沢庵たくあんと米がマジで合う」

日本にいた頃は
米、インスタント味噌汁、沢庵たくあんと言う組み合わせでほぼ毎日過ごしていた。

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あと追加でプロテイン(青汁、食物繊維の粉、牛乳を混ぜた物)を飲んでいたが、当時の彼女に
『君の食生活は俺が管理する』
と言われてめちゃくちゃ良くなった。