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第2章 前途多難な1年目
第75話 これがハーレム?
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「お前、何処でそんな言葉を覚えたんだ?」
「え?いや、ただ小説を読んでて出て来た言葉ですけど…」
クロウの質問にリュークはそう答える『もしかしてコイツも転生者?』と思ったが、そもそもこの世界が結構適当な作りなので、その辺りもガバガバなのかもしれない。
「小説って…そんなありもしない話でこれと一緒にするなよな」
「そうですか?クロウ様の周りには女性の方が多いのでそうなのかと思ったのですが…」
確かに多い、驚くべき事にリュークの立場にならないと起きないハーレムが出来てしまっている。
まだ2日目(入学式の日も含めたら3日目)だが、クラスの席はもう固定しているし、メンバーも決まっている。
(あくまでも2日目だけど)
「そんなに多いか?」
「多いですよ、先ずクロウ様達のお付きのメイドさん達で3人、そしてフィオナ様とミオ様、剣術を教えてくれたラピナス先生も入れたら6人もいるじゃないですか」
「ですが、フィオナ様達のメイドは一言も喋っておりません、その為そのハーレムのメンバーは私1人で十分です」
それはハーレムとは言わない、ただ単に恋人だ、ヤンデレであるならば更に良い、やはり男はハーレムもそうだがヤンデレにも憧れがある。
だってそうだろ?自分の事が好きで好きで仕方ないと言う女性が1人いるのだ、確かに自分の髪の毛や爪とかを食事に混ぜるヤバい人もいるが、それは正直に言えばいい
本当に好きならば、本当に愛しているならば、『我慢』と言うのはないはずだ。
「まぁメイディはともかく、フィオナとミオが俺の事を好きになるわけないからな」
「当たり前よ、むしろ好きになるくらいなら死んだ方がマシよ」
「ええ、死ぬくらいならあたくしはクロウ君と恋人になるなぁ」
フィオナは相変わらずだが、ミオが少し怖い、ミオはヒロインとしてリュークと1番仲良くなりやすい女性なのに、何故か自分と仲良くなろうとして来る。
「そこはリュークにしとけよ、何で俺なんだよ」
「リューク君とは良いお友達になれそうだけど、クロウ君とは良いパートナーになれそうなのよねぇ」
「…何故僕に振ったのかな、そして何で僕振られたのかな?」
いや、この時期になるかはわからないけど、リュークとミオは良い感じの関係になる、それならば今聞けば何処まで進展したのかわかると思ったからだ。
「いや、助けてもらった人だし、それをきっかけに仲良くなっているから、気になっただけだ」
「そうなんですが、ですが僕は平民、貴族との恋なんて夢のまた夢ですよ」
「ほう、平民にしては理解が早いじゃあないか」
ここで悪役貴族らしい事が言えないかなぁって考えていたら本当に言える機会が出て来たのでそう言った。
「ちょ!?」
「何だ?貴族と平民とでは身分の差がある、この学園で友になろうとも、ここを去れば貴族と平民、関わる事はないだろ?」
「それでもよ!アンタねぇ!」
「貴族には家督を継ぐと言う重き荷を背負わないといけない、好きだから結婚するじゃあないんだぞ?」
平民は好きな人と自由に恋愛し、結婚できる。しかし貴族は違う、他の貴族との繋がりや自分達一族の家を残す為、国の為に等様々な理由で政略結婚される。
例えその人を愛していなくとも、自分の感情を殺して結婚をしないといけない者達もいる、生半可な気持ちでその事を愚弄しないでほしい。
「リューク、お前は貴族と平民との差を理解しているから今は仲良く『してやっている』が、もしそれを無碍に扱い、我々貴族を…いや、公爵の爵位を持つチューリア家に歯向かうのなら…」
そう言ってギロっと睨む、我ながら素晴らしい悪役演技だと思う、『やっている』と言う上から目線に最後まで言わずに相手に逆らったらどうなるかを想像させるなど、悪役貴族として申し分ない程の事をした。
フィオナは青筋を立てているし
ミオは唖然としている
メイディは『お見事です』と言わんばかりの表情をしている。
(さて…リュークはどんな表情をしているのかな?)
きっと怒りに満ちた表情だろう、そう思い顔を見ると…『眼をキラキラと輝かせてコチラを見ていた』。
(…どうなってんの?)
——————————————————————
続く
「え?いや、ただ小説を読んでて出て来た言葉ですけど…」
クロウの質問にリュークはそう答える『もしかしてコイツも転生者?』と思ったが、そもそもこの世界が結構適当な作りなので、その辺りもガバガバなのかもしれない。
「小説って…そんなありもしない話でこれと一緒にするなよな」
「そうですか?クロウ様の周りには女性の方が多いのでそうなのかと思ったのですが…」
確かに多い、驚くべき事にリュークの立場にならないと起きないハーレムが出来てしまっている。
まだ2日目(入学式の日も含めたら3日目)だが、クラスの席はもう固定しているし、メンバーも決まっている。
(あくまでも2日目だけど)
「そんなに多いか?」
「多いですよ、先ずクロウ様達のお付きのメイドさん達で3人、そしてフィオナ様とミオ様、剣術を教えてくれたラピナス先生も入れたら6人もいるじゃないですか」
「ですが、フィオナ様達のメイドは一言も喋っておりません、その為そのハーレムのメンバーは私1人で十分です」
それはハーレムとは言わない、ただ単に恋人だ、ヤンデレであるならば更に良い、やはり男はハーレムもそうだがヤンデレにも憧れがある。
だってそうだろ?自分の事が好きで好きで仕方ないと言う女性が1人いるのだ、確かに自分の髪の毛や爪とかを食事に混ぜるヤバい人もいるが、それは正直に言えばいい
本当に好きならば、本当に愛しているならば、『我慢』と言うのはないはずだ。
「まぁメイディはともかく、フィオナとミオが俺の事を好きになるわけないからな」
「当たり前よ、むしろ好きになるくらいなら死んだ方がマシよ」
「ええ、死ぬくらいならあたくしはクロウ君と恋人になるなぁ」
フィオナは相変わらずだが、ミオが少し怖い、ミオはヒロインとしてリュークと1番仲良くなりやすい女性なのに、何故か自分と仲良くなろうとして来る。
「そこはリュークにしとけよ、何で俺なんだよ」
「リューク君とは良いお友達になれそうだけど、クロウ君とは良いパートナーになれそうなのよねぇ」
「…何故僕に振ったのかな、そして何で僕振られたのかな?」
いや、この時期になるかはわからないけど、リュークとミオは良い感じの関係になる、それならば今聞けば何処まで進展したのかわかると思ったからだ。
「いや、助けてもらった人だし、それをきっかけに仲良くなっているから、気になっただけだ」
「そうなんですが、ですが僕は平民、貴族との恋なんて夢のまた夢ですよ」
「ほう、平民にしては理解が早いじゃあないか」
ここで悪役貴族らしい事が言えないかなぁって考えていたら本当に言える機会が出て来たのでそう言った。
「ちょ!?」
「何だ?貴族と平民とでは身分の差がある、この学園で友になろうとも、ここを去れば貴族と平民、関わる事はないだろ?」
「それでもよ!アンタねぇ!」
「貴族には家督を継ぐと言う重き荷を背負わないといけない、好きだから結婚するじゃあないんだぞ?」
平民は好きな人と自由に恋愛し、結婚できる。しかし貴族は違う、他の貴族との繋がりや自分達一族の家を残す為、国の為に等様々な理由で政略結婚される。
例えその人を愛していなくとも、自分の感情を殺して結婚をしないといけない者達もいる、生半可な気持ちでその事を愚弄しないでほしい。
「リューク、お前は貴族と平民との差を理解しているから今は仲良く『してやっている』が、もしそれを無碍に扱い、我々貴族を…いや、公爵の爵位を持つチューリア家に歯向かうのなら…」
そう言ってギロっと睨む、我ながら素晴らしい悪役演技だと思う、『やっている』と言う上から目線に最後まで言わずに相手に逆らったらどうなるかを想像させるなど、悪役貴族として申し分ない程の事をした。
フィオナは青筋を立てているし
ミオは唖然としている
メイディは『お見事です』と言わんばかりの表情をしている。
(さて…リュークはどんな表情をしているのかな?)
きっと怒りに満ちた表情だろう、そう思い顔を見ると…『眼をキラキラと輝かせてコチラを見ていた』。
(…どうなってんの?)
——————————————————————
続く
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