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第2章 前途多難な1年目
第76話 おかしな主人公
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「…リューク?」
あまりにもおかしな表情をしているリュークにクロウは声をかける、こんなに酷い事を言われたのなら普通は嫌な顔をする筈だ。
「どうしたんですか?」
「いや…その…」
言えない『酷い事を言ったのに何で笑顔なんだ?』なんて、自分が悪い事をしていると認めるのは悪役貴族ではない。
(…さて、これからどうしたものか)
「?」
リュークはこの世界の主人公だ、プレイヤーによって性格が変わるが、基本的な性格は変わらない。
何が言いたいかと言うと
ストーリー上での会話や行動は決まっているが、それ以外の要素ではプレイヤーが選択出来る、その部分の性格を変える事は出来るが、それ以外の運営が設定した基本的な性格は変える事が出来ないのだ。
それを踏まえてのリュークの性格は
優しくて思いやりのある、まさに主人公というべき存在なのだ。
(そんな彼が俺の様な人間にこんな好意な視線を向けるのはあり得ない、何か変なイベントでも入ったのか?)
このゲームは普通の恋愛しか出来ない
百合と薔薇要素はない
(ただし友情を元に創作物でそう言うのは作られたりしている)。
だからこそリュークがゲイになる事はないのだが…
「貴方、何でこんな男に好意を抱いているのよ」
「え?」
「え?じゃないわよ、何なのその憧れの眼は貴方コイツに馬鹿にされているのよ?」
リュークの言動に耐えきれなくなったのかフィオナがリュークにクロウが言いたかった事を言ってくれた。
こう言う時、自分の事が嫌いなキャラクターが自分を否定する為に言いにくい事を言ってくれるのでありがたい。
「馬鹿に?何を言っているんですか?」
「え?」
「彼…すいません、クロウ様は貴族としての在り方と平民としての在り方を教えてくれました、そして貴族と平民の友好関係は僕達が考えているよりもずっと深い事を教えてくれたんです」
「「「「え?」」」」
リュークの発言に皆が驚く
ずっと喋らないメイド達も驚きの表情をしている。
「え?違うんですか?」
「いや…(リュークの説明には)違いはないんだけど…」
リュークの言う通りで貴族と平民の友好関係は難しい、異世界小説だとすぐ「友達」っとなれるが、普通はそうはいかない。
貴族には(くだらない)プライドや(不必要な)ブランド、(どうでもいい)品質を問われる事がある。
必要な要素ではあるが、交友関係を調べられた時に平民の人がいると貴族の中には馬鹿にする人達がいる。
それが自分よりも下なら良いが階級が上な場合は文句を言えないのだ、だからこそ学園でもそう言うのには慎重にしないといけない。
それをリュークはクロウの言葉で理解したのだ。
「ですよね!だからこそクロウ様が僕と友人になると言う事は、それ以下の貴族に指図されにくくなる!」
「まぁ…絶対ではないけどな、世の中には平民の存在自体が気に食わない者達もいるから…な」
学園もので言う
『校舎裏でスクールカースト上位の者達にいじめられる』
と言うのに近い。
当事者達は認めているのに部外者が勝手に当事者の気持ちを弁明して嫌がらせをして来る、マジでムカつくあれだ。
「それでも貴族と平民との交友を公爵家の人が築いていると言う事実は、フィオナ様の掲げる差別撤廃に繋がります!」
「…そうなるの…か?」
「まぁ…公爵家と言う貴族の中で1番偉い人が平民と友達を作っているのなら、それ以下の爵位の者達も(平民と交友関係を築いても)後ろ盾があるから文句は言われにくいわね」
リュークの熱量にクロウとフィオナが少し引いているとミオが口を開く。
「それならあたくしとも友達になりましょ?そうすれば王族家と公爵家の2人と言う凄い後ろ盾が出来るわよ?」
「!はい!よろしくお願いします!」
そう言ってリュークはミオとも友達になる、そして悪役貴族として1番やってはいけない『主人公と友達になる』と言う事をしてしまった。
——————————————————————
これが友情パパワーの力になるのかも?
あまりにもおかしな表情をしているリュークにクロウは声をかける、こんなに酷い事を言われたのなら普通は嫌な顔をする筈だ。
「どうしたんですか?」
「いや…その…」
言えない『酷い事を言ったのに何で笑顔なんだ?』なんて、自分が悪い事をしていると認めるのは悪役貴族ではない。
(…さて、これからどうしたものか)
「?」
リュークはこの世界の主人公だ、プレイヤーによって性格が変わるが、基本的な性格は変わらない。
何が言いたいかと言うと
ストーリー上での会話や行動は決まっているが、それ以外の要素ではプレイヤーが選択出来る、その部分の性格を変える事は出来るが、それ以外の運営が設定した基本的な性格は変える事が出来ないのだ。
それを踏まえてのリュークの性格は
優しくて思いやりのある、まさに主人公というべき存在なのだ。
(そんな彼が俺の様な人間にこんな好意な視線を向けるのはあり得ない、何か変なイベントでも入ったのか?)
このゲームは普通の恋愛しか出来ない
百合と薔薇要素はない
(ただし友情を元に創作物でそう言うのは作られたりしている)。
だからこそリュークがゲイになる事はないのだが…
「貴方、何でこんな男に好意を抱いているのよ」
「え?」
「え?じゃないわよ、何なのその憧れの眼は貴方コイツに馬鹿にされているのよ?」
リュークの言動に耐えきれなくなったのかフィオナがリュークにクロウが言いたかった事を言ってくれた。
こう言う時、自分の事が嫌いなキャラクターが自分を否定する為に言いにくい事を言ってくれるのでありがたい。
「馬鹿に?何を言っているんですか?」
「え?」
「彼…すいません、クロウ様は貴族としての在り方と平民としての在り方を教えてくれました、そして貴族と平民の友好関係は僕達が考えているよりもずっと深い事を教えてくれたんです」
「「「「え?」」」」
リュークの発言に皆が驚く
ずっと喋らないメイド達も驚きの表情をしている。
「え?違うんですか?」
「いや…(リュークの説明には)違いはないんだけど…」
リュークの言う通りで貴族と平民の友好関係は難しい、異世界小説だとすぐ「友達」っとなれるが、普通はそうはいかない。
貴族には(くだらない)プライドや(不必要な)ブランド、(どうでもいい)品質を問われる事がある。
必要な要素ではあるが、交友関係を調べられた時に平民の人がいると貴族の中には馬鹿にする人達がいる。
それが自分よりも下なら良いが階級が上な場合は文句を言えないのだ、だからこそ学園でもそう言うのには慎重にしないといけない。
それをリュークはクロウの言葉で理解したのだ。
「ですよね!だからこそクロウ様が僕と友人になると言う事は、それ以下の貴族に指図されにくくなる!」
「まぁ…絶対ではないけどな、世の中には平民の存在自体が気に食わない者達もいるから…な」
学園もので言う
『校舎裏でスクールカースト上位の者達にいじめられる』
と言うのに近い。
当事者達は認めているのに部外者が勝手に当事者の気持ちを弁明して嫌がらせをして来る、マジでムカつくあれだ。
「それでも貴族と平民との交友を公爵家の人が築いていると言う事実は、フィオナ様の掲げる差別撤廃に繋がります!」
「…そうなるの…か?」
「まぁ…公爵家と言う貴族の中で1番偉い人が平民と友達を作っているのなら、それ以下の爵位の者達も(平民と交友関係を築いても)後ろ盾があるから文句は言われにくいわね」
リュークの熱量にクロウとフィオナが少し引いているとミオが口を開く。
「それならあたくしとも友達になりましょ?そうすれば王族家と公爵家の2人と言う凄い後ろ盾が出来るわよ?」
「!はい!よろしくお願いします!」
そう言ってリュークはミオとも友達になる、そして悪役貴族として1番やってはいけない『主人公と友達になる』と言う事をしてしまった。
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これが友情パパワーの力になるのかも?
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