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第2.5章 崩壊するゲーム
第123話 何も考えずに遊ぼう
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~クロウの部屋~
「それで?何して遊ぶんだ?」
「トランプはありますよ?」
「じゃあそれにするか」
「では、ババ抜きをしましょう」
メイディが用意してくれたトランプのカードを配る、全てを配り終えたあと同じカードを前に置く。
「さぁ、始めようか」
「誰がジョーカー持ってるんだ?」
「ミサさんでは?」
「僕は持ってませんよ?」
ババ抜きは定番中の定番のテーブルゲームだ、この世界でもババ抜きは存在しており、ミサやメイディがいても普通に遊ぶ事が出来る。
「いや、誰も言わないでしょ?言ったら面白くないじゃん」
「それもそうか」
「と言うかそもそもエムル様が持っているんじゃあないんですか?」
「持ってないフリをしているって事ですか」
こんな風に悪態をつかずただただ普通に話すのはいつぶりだろうか、普通に楽しい。
「そう言う事だな、はい一上がり」
「早!?」
「運が良いですねぇ流石はクロウ様」
「次は僕が上がるよ」
ジョーカーは持っておらず、普通にカードを引いたらそのまま勝ってしまった、おそらくステータスの『運』がここで発揮したのだろう。
正直に言ってつまらない
こう言うのは心理戦で頭を使い、相手をどのように出し抜いて勝つかが大切なゲームだ、ただカードを引く、同じカードを置く、勝つ、じゃつまらない。
「さぁ、次は誰が上がるかなぁ」
「よし!俺二上がり!」
「三上がりです」
「…負けた」
取り敢えず次が始まるまで観戦していると
エムル、メイディの順に上がって行き、ミサが負けてしまった様だ。
「俺は本当でジョーカー持ってなかったのに…」
「ミサさんが持っていて、そのまま負けましたね」
「心理戦すらならなかったな」
こんなにも早く終わってしまうのはつまらない、これを戦いとは思わず、NPCと一緒に遊ぶゲームと思ってやれば『運』要素もなくなるだろう。
(と言うか俺、エムル達と遊ぶだけなのに"戦闘"だと思ってたのか?)
確かに悪役貴族としていくならばある意味では『戦闘』だけど、今はそんな事を考えなくて良いのに…
「どうした?クロウ」
「ん?いや、こうやって誰かと遊ぶのっていつぶりだろうって思ってさ」
家庭教師の勉強に剣ぺろバグを含めた修行、同年代との決闘とこうやって遊ぶと言うのはあんまりなかった。
「そうですね、貴族としての務めもありましたから、確かにこうやってクロウ様が遊んでいるのは久しぶりに見ましたね」
「だったら今日は思いっきり遊ばないとな!」
「室内で、更にこの部屋だけで遊べるものって他にありましたっけ?」
「取り敢えず、色んな種類のトランプゲームやろうよ、飽きたら他のをやれば良い」
クロウの提案にみんな頷く、
スピード•スコパ•ジンラミー•じじ抜き•トランプ10•ドボン•ページワン•大富豪、大貧民•神経衰弱などなど
知っているものは手当たり次第やった、こんなにもトランプで遊んだのは本当に久しぶりだ。
「前世でもトランプなんて小さい頃にやってたぐらいだからなぁ」
「そうだな、大きくなっていくにつれて、ゲームと…エッチな方に言ってたからな」
小さな声で昔を思い出して話し合う、メイディもミサも笑いながらずっと遊んでくれてるし、さっきみたいなズルもなくなって普通にペケになる事もあった。
「またこうして皆で遊べたらいいな」
「またミサと一緒に来るさ」
「僕も良いのですか?」
「当たり前です、仲間は多い方がいいですから」
エムルとの関係はまだ秘密にしておくとして、こうやってただゲームをするだけの仲でもいいだろう。
「それじゃあ、次は何して遊ぶ?」
「そろそろ他のにする?」
「UNOとかありますよ」
「それもカードですよね…まぁ楽しいからいいですけど」
——————————————————————
たったこれだけの1日だったが、『悪役貴族』とか『ゲームの世界』とか『転生』とかそう言った事を何も考えず、ただただ遊ぶだけの退屈でだけど幸せな日だった。
「それで?何して遊ぶんだ?」
「トランプはありますよ?」
「じゃあそれにするか」
「では、ババ抜きをしましょう」
メイディが用意してくれたトランプのカードを配る、全てを配り終えたあと同じカードを前に置く。
「さぁ、始めようか」
「誰がジョーカー持ってるんだ?」
「ミサさんでは?」
「僕は持ってませんよ?」
ババ抜きは定番中の定番のテーブルゲームだ、この世界でもババ抜きは存在しており、ミサやメイディがいても普通に遊ぶ事が出来る。
「いや、誰も言わないでしょ?言ったら面白くないじゃん」
「それもそうか」
「と言うかそもそもエムル様が持っているんじゃあないんですか?」
「持ってないフリをしているって事ですか」
こんな風に悪態をつかずただただ普通に話すのはいつぶりだろうか、普通に楽しい。
「そう言う事だな、はい一上がり」
「早!?」
「運が良いですねぇ流石はクロウ様」
「次は僕が上がるよ」
ジョーカーは持っておらず、普通にカードを引いたらそのまま勝ってしまった、おそらくステータスの『運』がここで発揮したのだろう。
正直に言ってつまらない
こう言うのは心理戦で頭を使い、相手をどのように出し抜いて勝つかが大切なゲームだ、ただカードを引く、同じカードを置く、勝つ、じゃつまらない。
「さぁ、次は誰が上がるかなぁ」
「よし!俺二上がり!」
「三上がりです」
「…負けた」
取り敢えず次が始まるまで観戦していると
エムル、メイディの順に上がって行き、ミサが負けてしまった様だ。
「俺は本当でジョーカー持ってなかったのに…」
「ミサさんが持っていて、そのまま負けましたね」
「心理戦すらならなかったな」
こんなにも早く終わってしまうのはつまらない、これを戦いとは思わず、NPCと一緒に遊ぶゲームと思ってやれば『運』要素もなくなるだろう。
(と言うか俺、エムル達と遊ぶだけなのに"戦闘"だと思ってたのか?)
確かに悪役貴族としていくならばある意味では『戦闘』だけど、今はそんな事を考えなくて良いのに…
「どうした?クロウ」
「ん?いや、こうやって誰かと遊ぶのっていつぶりだろうって思ってさ」
家庭教師の勉強に剣ぺろバグを含めた修行、同年代との決闘とこうやって遊ぶと言うのはあんまりなかった。
「そうですね、貴族としての務めもありましたから、確かにこうやってクロウ様が遊んでいるのは久しぶりに見ましたね」
「だったら今日は思いっきり遊ばないとな!」
「室内で、更にこの部屋だけで遊べるものって他にありましたっけ?」
「取り敢えず、色んな種類のトランプゲームやろうよ、飽きたら他のをやれば良い」
クロウの提案にみんな頷く、
スピード•スコパ•ジンラミー•じじ抜き•トランプ10•ドボン•ページワン•大富豪、大貧民•神経衰弱などなど
知っているものは手当たり次第やった、こんなにもトランプで遊んだのは本当に久しぶりだ。
「前世でもトランプなんて小さい頃にやってたぐらいだからなぁ」
「そうだな、大きくなっていくにつれて、ゲームと…エッチな方に言ってたからな」
小さな声で昔を思い出して話し合う、メイディもミサも笑いながらずっと遊んでくれてるし、さっきみたいなズルもなくなって普通にペケになる事もあった。
「またこうして皆で遊べたらいいな」
「またミサと一緒に来るさ」
「僕も良いのですか?」
「当たり前です、仲間は多い方がいいですから」
エムルとの関係はまだ秘密にしておくとして、こうやってただゲームをするだけの仲でもいいだろう。
「それじゃあ、次は何して遊ぶ?」
「そろそろ他のにする?」
「UNOとかありますよ」
「それもカードですよね…まぁ楽しいからいいですけど」
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たったこれだけの1日だったが、『悪役貴族』とか『ゲームの世界』とか『転生』とかそう言った事を何も考えず、ただただ遊ぶだけの退屈でだけど幸せな日だった。
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