剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

第3章 神の悪戯

第157話 確かめる為に…ってまたかよ…

～訓練所内～

中に入ると案の定と言うべきか、騎士団の人達が訓練をしていた。

「いや、訓練所なんだから訓練するのは当たり前なんだけどね？」

「誰に言っているの？」

クロウがまたしても独り言を言っていたので、メイディがそれにツッコミを入れる。

「ん？誰だ君達は？」

そんな事をしていると1人の兵士に声をかけられる。

「私の顔を忘れたのかしら？」

「フィオナ様？…何故ここに？」

「父上から何も言われない？勇者パーティの1人として魔王軍との戦争に備えて今日から訓練に参加する事になったんだけど？」

学園長が行った方が良いと言われたから来たのだが、学園長の独断で行ける場所でもない為、おそらく国王も承認しているだろう。

「…確認してきます」

「よろしく頼むわ」

そう言って兵士は走って何処かに行ってしまった、おそらく上の者に確認しに行ったのだろう。

「話がトントン拍子に進んで行くからなんか怖いな」

「そうですか？僕としてはゲーム感覚で進められるから楽ですよ？」

クロウがそう言うとリュークは隣でそう答える、ゲーム感覚で…その言葉にクロウは何か引っ掛かりながら話を聞く。

「楽…か、確かに考えなくて良いのは楽だけど…」

「まぁこの世界の事を聞いた後だと考えたくなりますよね」

「そうだな…後はまぁ良くある展開として…」

クロウとリュークが2人で話し合っていると、先程聞きに行った兵士と明らかに騎士団長ぽい人物がやって来た。

「君達が国王様が言っていた勇者パーティか？」

「はい、そうですが…貴女は？」

「紹介が遅れたな、俺オレの名はヒヨナ•クロノティ、ここミリティア騎士団の団長を勤めている」

と、白髪の女性…もといヒヨナはそう話す、ゲーム本編では殆ど出番の無いモブキャラに等しいキャラクターだが、これでも王国一の強さを誇る騎士の1人だ。

「初めまして、勇者のリューク•マルトです」

「公爵家の1人クロウ•チューリアです」

「同じくミオ•サキュマです」

「同じくシャル•デュクスです」

「クロウ様の専属メイド、メイディ•マトリアです」

「ミオ様の専属メイド、クレイ•パンドです」

「フィオナ様の専属メイド、ソフィ•チャームです」

「シャル様の専属メイド、ハクア•アマネです」

「エムル様の専属メイド、ミサ•ヨシノです」

「隣国、オースロン王国の子爵家の1人メジーナ•クリストスです」

ミリティア王国の国王の娘である
『フィオナ•ミリティア』と
その国王の弟の娘である
『エムル•ミリティ』は
割愛されている。

「全員で12人か…かなり多いな」

ヒヨナはそう言うと全員の顔と身体を見始める。

「何をしているんですか？」

「訓練に参加するにしても俺オレ達と同じ様な訓練を初日から出来るとは思っていない、基礎がどれくらいできているのか、実力はどれくらいなのか、確かめてみようと思ってな」

リュークの質問にヒヨナはそう答える、確かに陸上で例えるのなら毎日走っている人と走ってない人が走っている人と同じメニューをやりそれを同じ様に出来るのか？と言う事と同じだ。

だからこそどれくらいなら平気でどこからやれば良いのかを見なければならないのだ。

「取り敢えず、勇者リュークの実力は確かめたい、ついでにお前達がどれくらい強いのか確かめさせてもらう」

「と言う事は？」

「今から俺オレ達と模擬戦をしてもらいどれくらい戦えるのか見させてもらう」

と、リュークの問いにヒヨナはそう言うと周りの騎士たちもコチラに集まって来る、新人、しかも魔王を倒すと言われている勇者がどれくらい強いのか見てみたいのだろう。

(ステータスの差がどれくらいあるのか確かめておく必要はあるな)

クロウも『初対面の人とは模擬戦をしなければならない決まりでもあるのか？』と半分諦めつつリューク達と一緒に模擬戦をやる準備を始めた。

——————————————————————
頑張って完結させます、もうしばらくお時間を(後いいね👍とフォローもお願いします🙏)