剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第4章~魔王討伐~

第174話 お説教

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~その日の夜~
クロウの部屋にて

「それで?何か弁明はありますか?」

「答え次第によっては腕の3本へし折るだけで許してやるよ」

「…どう言う事かな?かな?」

シャルとの約束を守る為に付き合う交際する事になったのだが、既に付き合っているエムルがメイディに日中の事を話して今に至る。

「…ごめんなさい」

今のクロウは謝罪をするしか道はない、言い訳をしようにもクロウは彼女達に勝てるとは思えていない。

「全く…モテる男は辛いですねぇ」

「モテたくてモテてる訳じゃないんだけど…」

「ハーレム作ってるクセに何を言ってんだよ」

「ボクもそう思います」

メイディの皮肉に口答えするが、エムルとシャルにツッコミを入れられる、実際にクロウはヒロイン達に『何故か』モテているし、現に今3人と付き合っている。

「まぁ、仕方ありませんね」

「だな、約束を破るクロウとか見たくないし」

と、メイディとエムルはそう言ってシャルを見る。

「?」

「それに彼女とも付き合い長いですしね」

「シャルは別に悪い奴じゃないし、おれとしても別に嫌じゃないからな」

メイディとエムルは別に怒ってはいない、ただクロウが2人と話し合いもせずに勝手に彼女にしたから怒っているのだ。

「そうなのか?」

「ええ、クロウ様がわたし達に何の相談もなく勝手に決めたら怒っているだけです」

「そうそう、おれなんて後ろにいたのに無視して言ったからな?」

クロウの言葉にメイディとエムルはそう答える、エムルとしては納得しない部分もあるだろう、しかし例外メイディを作ってしまった以上、他の人は駄目とは言えないのだ。

「まぁ、今後はわたし達3人に話してから彼女を作ってくださいね?」

「え?作るの?」

「お前…フィオナ達がシャルみたいに言わないとか思っているのか?絶対に脈あるだろ」

「ボクもそう思います」

クロウは唖然としている風に見えるが鈍感系主人公ではないし、悪役貴族として演じて(いるつもりで)いた時も何となく察してはいる。

「まぁ…その時は相談するよ」

その時が本当に来ればの話だ、クロウ自身は告白されたら相談するだけで自分から行こうとは思っていない。

酷い話かもしれないが『自分の気持ちに気付いていてくれているから来てくれるだろう』と思って待っている人よりも、『例え断られても良いから好きな人に告白したい』と言う人達を優先したいのだ。

「はい、よろしくお願いします」

「それじゃあこの話はここで終わり、今日が終われば残り4日、シャルには悪いがデートとかはさせないからな?」

「え?」

エムルの言葉にシャルは驚く、しかし普通に考えれば納得はするだろう。

「この4日間は身体を休めるんじゃなくて出発する準備に全てを当てたいんだ、おれもそうだけど、クロウにも万全の状態でいて欲しいんだ」

「それはボクもそう思います、ならこれだけはするからね?」

シャルはそう言うとクロウに近づいて唇を奪う。

「「!?」」

子供がするキスではなく、大人のキス
舌を絡ませ、唾液を交換し、水音が響く。

2~3分経った頃にようやく終わり、透明な糸が唇と唇で繋がっている。

「ふふ、この後の続きは後々にね?」

シャルはそう言うと笑顔で部屋からさって行く
残されたメイディとエムルはクロウを睨みつける。

「…今回は譲りますけど、覚悟してくださいね?」

「デート禁止って言ったけど、性欲処理は必要だから…そのつもりで」

「…うす」

今日はもう遅いし、シャルの勇気に免じて今日はここで終わるらしい、もしシャルが襲っていたら2人も混ざって大変な事になっていただろう。

「それではクロウ様また明日迎えに行きますね」

「剣の特訓も付き合ってくれ、かなり心残りがあるのだが、魔王討伐の事を考えると割り切らないといけないからな」

と、2人は言って部屋から出る
部屋に残ったクロウはため息をこぼしながらベットに横たわる。

「…こんな俺を好きになってくれる人がここまで多いなんて…感謝しかないよ」

と、少し恥ずかしい事を言いつつ、明日からの為にクロウは眠りについた。

———————————————————————
続く





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