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第4章~魔王討伐~
第177話 出発
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~城門前~
騎士団長ヒヨナを始め、多くの騎士、兵士達が揃っている、その周りには多くの平民、貴族達が見守っている。
その数はおよそ1万人、他の同盟国や魔王復活を聞いて参戦してくる国もあるだろう、そうなるとこれよりも更に多くの兵力が集まるだろう。
「いよいよか」
「その様ですね」
クロウの問いにメイディはそう答える。
広場で一度集まった後、国中の士気を高める為敢えて城門前で出発すると言う話しを聞いてここまで歩いて来たのだ。
「でも、僕達こんな所で良いのでしょうか?」
「あたくし達は勇者パーティ、士気を高める為の道具としては十分の材料なのに、不思議ですわね」
リュークが疑問に思っているのは騎士団の中に入っている事、一応最前列にいて、これが終わったら馬車に乗る予定だが、それでもここでは目立たない、だからこそミオも不思議に思っているのだ。
「馬に乗っていれば、その高さで目立てるのですが…父上は何を考えているんでしょうか?」
「フィオナ様が分からないのならボク達では理解できませんよ」
「俺もよく分からないんだよなぁ…士気を高めるって言っても国民が反戦ムードになる方がないだろ」
王の娘であるフィオナが分からないのならば、公爵家のシャルが分かるはずもなく、エムルの言う通り、負ければ国が滅びて死ぬのに馬鹿な事を言う人がいるのだろうか?
「過去にそう言う事例があるのですかね?」
「ワタシには理解出来ません、話し合いで解決出来ない相手にどうすればいいんですか?」
「手を繋いで横一列に並んで止めるとか?」
「魔物達が可哀想って兵士達に言うとか?」
メイド達のクレイ、ソフィ、ハクア、ミサの4人が何故この様な事をしているのかを予想している。
過去に反戦デモが起きたのか?
話し合いが出来るのか?
前線で民間人が手を繋いで止めたのか?
苦情を言いまくったのか?
どちらにしろそんな事をする奴らの頭は正常ではないだろう。
「…前にいた所の熊の件と似てるわね」
「…熊?」
「何でもないわよ」
メジーナはあの日からクロウに対する当たりは少なくなった、2年が経過し、クロウがヒロイン達を洗脳する屑ではなくただの貴族だと思う様になったのだろう。
ただ、本来の役割を考えるとクロウをそう言う風に見るのは本当はおかしいのだ。
「…兎に角、同盟国でもそんな馬鹿な事をする人達はいなかったわよ、前にあんたに言ったみたいに、本当に洗脳でもしたらあるかもね?」
「俺はないが、他の人達なら…魔族に唆されたか、洗脳されたか…まぁ考えて仕方ないだろ」
メジーナの言葉にクロウはそう答える、話が脱線しているし、後もうすぐで何故メイディ達がここにいるのか分かる、変な妄想はやめて前を向こう。
「…(とは言え、そんな事が起こらないと言う確証はない、敵側にも転生者がいれば勝つ為にどんな事をするのか分からない)」
魔族側で転生すれば負ける運命が待っている、それを乗り越える為には更に強くなるか、敵と戦う前に倒すかだ。
「メイディ、警戒はしといてくれ」
「かしこまりました」
万が一の可能性があるのなら警戒はしといた方が良いだろう。
そんな風に話していると馬に乗った騎士団長がこちらを向く。
「これより我らは魔王討伐に出向く!魔族達は強く!狡猾で!我々の常識を遥かに超える存在だ!だが臆する事はない!我らには魔王を撃ち倒すべく女神に選ばれた勇者様が付いている!!!」
そして周りに騎士達がリュークに近付いてリュークを抱き上げる。
騎士達は馬に乗っている為、抱き上げれば遠くにいる人達にも「あ、なんか居る」程度には見えるだろう。
「さ、勇者様、一言」
「え!?」
リュークはこちらを見てヒヨナの無茶振りに対して戸惑いの視線を向ける。
「どうします?」
「フィオナ、お前王族だろ?なんかあるだろ?」
「あたくし達は貴族なのでこう言うのは慣れてませんわ」
「ボクもです」
クロウ、ミオ、シャルはそう言ってフィオナに任せて視線を逸らす、フィオナも「どうしよう」と迷っているので、視線を逸らしたクロウが「しょうがねぇなぁ」っと前に出て小さく言う。
「だったらこう言ってくれ………って」
「…分かりました」
リュークはクロウの言葉を聞いて息を大きく吸い込んで言われた事を大きな声で言う。
「僕達は勝つ!だから!美味しいご飯を作って待っててくれ!!!!!!!!!!!!!」
その言葉に皆が唖然とし、そして
「ぷっ!何だよそれw!」
「美味しいご飯を作って待っててだってよ!w」
「あははは!こりゃあ死ねねーなw!」
「勇者様はギャグのセンスもあんだなw」
「わかったよ!国総出でとびっきりの飯作ってやるよ!」
笑い声が響き渡り、緊張感が良い具合に解け、そして…
「絶対に生きて帰るぞ!!!!!!!」
「「「「「「「「「おおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」」」」」」」」」
ヒヨナの言葉に騎士や兵士達はかつてない程雄叫びを上げた。
「クロウ様!何ですか!美味しいご飯を作ってって!」
騎士達に馬から降ろしてもらった後、リュークはクロウの所へ駆け寄る。
「何だよ、美味い飯を食う!最高じゃねぇか?」
「それは…そうですけど」
「帰る理由があるんだ、俺達は何としてでも家に帰るんだ、良いな?」
クロウの言葉にリュークは頷く
ミオ達もクロウの顔を見て頷く、死ぬ為に行くんじゃない、生きて帰る為に行く、そう決意して馬車に乗る。
———————————————————————
お久しぶりです😰
騎士団長ヒヨナを始め、多くの騎士、兵士達が揃っている、その周りには多くの平民、貴族達が見守っている。
その数はおよそ1万人、他の同盟国や魔王復活を聞いて参戦してくる国もあるだろう、そうなるとこれよりも更に多くの兵力が集まるだろう。
「いよいよか」
「その様ですね」
クロウの問いにメイディはそう答える。
広場で一度集まった後、国中の士気を高める為敢えて城門前で出発すると言う話しを聞いてここまで歩いて来たのだ。
「でも、僕達こんな所で良いのでしょうか?」
「あたくし達は勇者パーティ、士気を高める為の道具としては十分の材料なのに、不思議ですわね」
リュークが疑問に思っているのは騎士団の中に入っている事、一応最前列にいて、これが終わったら馬車に乗る予定だが、それでもここでは目立たない、だからこそミオも不思議に思っているのだ。
「馬に乗っていれば、その高さで目立てるのですが…父上は何を考えているんでしょうか?」
「フィオナ様が分からないのならボク達では理解できませんよ」
「俺もよく分からないんだよなぁ…士気を高めるって言っても国民が反戦ムードになる方がないだろ」
王の娘であるフィオナが分からないのならば、公爵家のシャルが分かるはずもなく、エムルの言う通り、負ければ国が滅びて死ぬのに馬鹿な事を言う人がいるのだろうか?
「過去にそう言う事例があるのですかね?」
「ワタシには理解出来ません、話し合いで解決出来ない相手にどうすればいいんですか?」
「手を繋いで横一列に並んで止めるとか?」
「魔物達が可哀想って兵士達に言うとか?」
メイド達のクレイ、ソフィ、ハクア、ミサの4人が何故この様な事をしているのかを予想している。
過去に反戦デモが起きたのか?
話し合いが出来るのか?
前線で民間人が手を繋いで止めたのか?
苦情を言いまくったのか?
どちらにしろそんな事をする奴らの頭は正常ではないだろう。
「…前にいた所の熊の件と似てるわね」
「…熊?」
「何でもないわよ」
メジーナはあの日からクロウに対する当たりは少なくなった、2年が経過し、クロウがヒロイン達を洗脳する屑ではなくただの貴族だと思う様になったのだろう。
ただ、本来の役割を考えるとクロウをそう言う風に見るのは本当はおかしいのだ。
「…兎に角、同盟国でもそんな馬鹿な事をする人達はいなかったわよ、前にあんたに言ったみたいに、本当に洗脳でもしたらあるかもね?」
「俺はないが、他の人達なら…魔族に唆されたか、洗脳されたか…まぁ考えて仕方ないだろ」
メジーナの言葉にクロウはそう答える、話が脱線しているし、後もうすぐで何故メイディ達がここにいるのか分かる、変な妄想はやめて前を向こう。
「…(とは言え、そんな事が起こらないと言う確証はない、敵側にも転生者がいれば勝つ為にどんな事をするのか分からない)」
魔族側で転生すれば負ける運命が待っている、それを乗り越える為には更に強くなるか、敵と戦う前に倒すかだ。
「メイディ、警戒はしといてくれ」
「かしこまりました」
万が一の可能性があるのなら警戒はしといた方が良いだろう。
そんな風に話していると馬に乗った騎士団長がこちらを向く。
「これより我らは魔王討伐に出向く!魔族達は強く!狡猾で!我々の常識を遥かに超える存在だ!だが臆する事はない!我らには魔王を撃ち倒すべく女神に選ばれた勇者様が付いている!!!」
そして周りに騎士達がリュークに近付いてリュークを抱き上げる。
騎士達は馬に乗っている為、抱き上げれば遠くにいる人達にも「あ、なんか居る」程度には見えるだろう。
「さ、勇者様、一言」
「え!?」
リュークはこちらを見てヒヨナの無茶振りに対して戸惑いの視線を向ける。
「どうします?」
「フィオナ、お前王族だろ?なんかあるだろ?」
「あたくし達は貴族なのでこう言うのは慣れてませんわ」
「ボクもです」
クロウ、ミオ、シャルはそう言ってフィオナに任せて視線を逸らす、フィオナも「どうしよう」と迷っているので、視線を逸らしたクロウが「しょうがねぇなぁ」っと前に出て小さく言う。
「だったらこう言ってくれ………って」
「…分かりました」
リュークはクロウの言葉を聞いて息を大きく吸い込んで言われた事を大きな声で言う。
「僕達は勝つ!だから!美味しいご飯を作って待っててくれ!!!!!!!!!!!!!」
その言葉に皆が唖然とし、そして
「ぷっ!何だよそれw!」
「美味しいご飯を作って待っててだってよ!w」
「あははは!こりゃあ死ねねーなw!」
「勇者様はギャグのセンスもあんだなw」
「わかったよ!国総出でとびっきりの飯作ってやるよ!」
笑い声が響き渡り、緊張感が良い具合に解け、そして…
「絶対に生きて帰るぞ!!!!!!!」
「「「「「「「「「おおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」」」」」」」」」
ヒヨナの言葉に騎士や兵士達はかつてない程雄叫びを上げた。
「クロウ様!何ですか!美味しいご飯を作ってって!」
騎士達に馬から降ろしてもらった後、リュークはクロウの所へ駆け寄る。
「何だよ、美味い飯を食う!最高じゃねぇか?」
「それは…そうですけど」
「帰る理由があるんだ、俺達は何としてでも家に帰るんだ、良いな?」
クロウの言葉にリュークは頷く
ミオ達もクロウの顔を見て頷く、死ぬ為に行くんじゃない、生きて帰る為に行く、そう決意して馬車に乗る。
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お久しぶりです😰
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