剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

文字の大きさ
190 / 226
第4章~魔王討伐~

第185話 1時間

しおりを挟む
~1時間後~

魔王軍と人類連合軍が戦い始めてから約1時間が経過した。

「ハァァァァ!!!!!」

「ぐぎゃァァァ!!!」

クロウは襲いかかって来た魔物を斬ると周りを見る
兵士や敵達が乱れながら戦っていた。

「…数の上ではコチラが上…だけど」

クロウは仲間達を援護しながら前へと進んでいる…しかし

「…若干劣勢か」

クロウのチート並みのステータスを使っても劣勢は免れないだろう、な○う小説の様に何十万と言う大軍を一瞬で倒す事なんてクロウには出来ない。

ここでのステータスはあくまでも彼個人の力のみで仲間には反映されていない、つまり魔法での誤射の恐れもあるのだ。

(俺の力なら素早く動く事は出来る、けど高速移動をしながら敵と味方を区別して敵だけを正確に一瞬で殺すと言う高等技術は持っていない)

1対多数なら遠慮はいらないが、仲間がいる戦場でそれは無理だ、魔法も同じ
敵だけを捕捉ロックオンして味方を危害が出ない様にして、一瞬で殺す程の力を一瞬でやるのは不可能だ。

「…取り敢えず、仲間を守る事だけを考えよう、全てを救おうと動くのは勇者リュークの仕事だ」

自分で自己完結を終わらせると苦戦している仲間の元へと向かう。

「リューク!」

「クロウ様!」

ゴブリンの巨人版…おそらくジェネラルとかキングとかそんな感じの名前だった魔物…取り敢えずゴブリンと戦っているリュークをクロウは見つけた。

「気をつけてください!後ろにはまだ残ってます!!」

「分かった、後ろだな?」

右手に持っている剣を🗡️後ろに回転させながら動かす。

「ギャァァァァァァァァァァァ!!!!!」

「ぴぎゅっ!??」

すると大きなゴブリン達は身体ごと切断されて、そのまま絶命する。

「メイディ!」

「はい!」

そして近くに気配を感じたのでメイディの名前を呼んで苦戦しているリュークに加勢に入る。

「ハァァァァ!!!」

「っ!?」

「トドメだぁ!!!」

アキレス腱を切断し体勢を崩す、その勢いのままリュークはゴブリンの頭を切り落とした。

「ハァ…ハァ…ハァ…」

「大丈夫か?戦いは始まったばかりだぞ?」

「クロウ様こそ…なんなんですかその体力」

リュークは激しい息切れをしているが、クロウは呼吸一つ乱していない、ステータスの差もあるがトレーニングの成果も含まれている。

「毎日走ってたからな、体力には自信がある」

「流石です、クロウ様」

褒めてくれるメイディの頭を撫でながら、クロウは襲いかかって来た鳥型の魔物を一体斬った。

「…休息イベントはなしか…メイディ、行けるか?」

「もちろんです」

「よし、ミオ達の援護に行く、リューク、お前は俺達の後ろにいろ」

「何故ですか?」

「お前は対魔王の必要不可欠な存在だ、ここで体力を温存させとかないと」

ゴブリン…の上位個体に苦戦していたとは言え、周りを見たら沢山の魔物達がやられていた、おそらく連戦による疲労で押されたのだろう。

「フィオナ達も苦戦はしてないが善戦もしていない、何とかして全員生き残るぞ!」

「はい!」

「わかりました!」

クロウの指示に従い、仲間達の加勢に入る、本当なら最初っからまとまって戦いたかったが、数が多過ぎて離れてしまったのだ。

「シャル!」

「クロウ!?」

アフロ頭の骸骨ガイコツとシャルは戦っており、周囲には骨が沢山散らばっていた。

骸骨騎士スケルトンナイトか!」

「うん!でも!!!たぁぁぁ!!!」

「っっっ!!!???」

シャルはクロウと一緒に鍛えた剣の腕で上位個体であろう骸骨騎士スケルトンナイトを撃破した。

「ボクは大丈夫だよ、敵もまだまだいるし、この程度で疲れるわけにはいかないよ!」

「流石だな…」

クロウと(半ば強引に)一緒に鍛えた剣の腕と体力は騎士団との訓練時代も含めてかなり強化されたのだろう、リュークもそうだがメインキャラクターはズルバグ技をしなくてもこう言った状況に対応出来るようだ。

———————————————————————
続く

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜

あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。 その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!? チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双! ※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

処理中です...