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〜最終章〜 剣ぺろ伝説
第210話 凶報 リュークside
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王城内~謁見の間~
魔王との戦いから約1ヶ月、療養をある程度終えたリューク達は国王に呼ばれて王城までやって来た。
「よくぞ来た、勇者リュークとその仲間達よ」
「国王様、本日はどの様なご用件で呼んだのでしょうか?」
ミオ達は早くクロウ達の所へと行きたいと思う欲を抑えながら国王の話を聞く。
「うむ、魔王を倒してからもう1ヶ月も経つ、そろそろ祝勝会を開こうと思ってな、その相談に呼んだのだ」
「祝勝会ですか?」
ミオは不思議そうに国王を見つめる、確かに戦争には勝った、しかし被害は甚大でもし他国が攻めて来たら国を守る事は出来ないだろう。
「お言葉ですが父上、国民の者達は納得するのでしょうか?」
「するであろう、死んでいった者達の為に慰霊碑も作り大規模な慰霊祭も行った、もう大丈夫だろう」
娘のフィオナの言葉に国王はそう答えた、確かに供養はした、しかし祝うには肝心の主役がまだいないのだ。
「それに我々は戦争に勝ったのだ、祝なければ散って逝った者達も浮かばれないだろう」
「それもそうですが…」
と、シャルは口を濁す、勝ったのに祝わなければ何の為の戦争だったのか分からなくなる、負けたわけでもないのに何もしないのは可笑しいだろう。
「…アイツはもう無視するって事かよ…ゲームと違って酷い王様だな」
とても小さな声でメジーナは国王に文句を言う、他国の国王に悪口を言うのは自国の国の不利益となる為やらない方が良いが、クロウの事を無碍にする様な発言にイラっとしてしまったのだ。
「?…何か言ったか?」
「いえ…ここにいない者達がまだ2人もいます、それなのに祝勝会をするのはどうかと思いまして」
「な!?」
かなり失礼な事を言うメジーナにリュークは驚く、小さな声で言った悪口はミオ達だけにしか聞こえない程小さな声だったから良かったが、今のは流石にヤバい。
「…………」
「父上…あの…」
「いや、メジーナの言うと通りだ、しかし国民をいつまでも待たせる訳にはいかないのだ」
戦争が終わって1ヶ月、本来ならもっと早くやるべき事なのだが、国王は一応クロウ達が目を覚ますのを待っていたのだ。
「ですが、今回の戦いで1番の活躍をしたのは彼ですわ、それを踏まえてもう少し待ってくれませんの?」
ミオは国王にもう少しだけ待ってくれるように頼む…しかし
「分かっている…だから待ったのだ、しかしこれ以上は待てない、いつ目覚めるのか分からないの者の為にこれ以上先延ばしには出来ない」
と、国王はキッパリと断る。
だが国王の言い分も理解出来る、クロウはいつ目覚めるのか分からない、明日かもしれないし、半年後かもしれない、もしかしたら20年後…いや、それ以上かもしれない。
「明日目を覚ますのなら待とう、しかし何年も目を覚まさないのなら祝勝会の意味がない、それならば戦勝記念日を作れば良いからだ、だからこそやるのだ」
「…ですが…その…」
「メジーナ、そなた達のクロウに対する思いは良く分かった、だが、国王としてこれ以上待つ事は出来ないのだ」
国王の言葉にメジーナは何も言えなくなった、国王の話しにも一理あるからだ、植物状態になってしまったらもう2度と目を覚ます事はない、今はそうなっていないがどうなるか今は分からないのだ。
「勇者よ済まぬが今回の件はもう諦めてくれ」
「しかし…」
それでも食い下がろうとするリューク達の所に兵士の1人がやってくる。
「国王様!」
「何事だ?今は勇者達と話をしているのだぞ?」
「はい!しかし今お伝えしなければならない事なのでご報告いたします!」
国王は勝手に来た兵士に怒っているが、兵士は慌てた様子で話を進める、その姿に何かあったのだろうと察した国王は話を聞く。
「先程、クロウ様達がいる診療所にて、クロウ様、エムル様が死んだとの報告がありました!」
「何!?」
兵士の唐突な発言に国王は驚く、そしてそれを隣で聞いていたミオ達も「え?」と兵士の言葉に疑いを持った。
「クロウ様が…死んだ?」
「嘘ですわよね?」
「あり得ません…」
「ボクは信じませんよ?」
「なんで…どうして?」
その悲報にシャル達は言葉を失い、少しの間その場で立ち尽くしたが、すぐさまユーナのいる診療所まで走って行った。
———————————————————————
「クロウ様…嘘だと言ってください!!!」
魔王との戦いから約1ヶ月、療養をある程度終えたリューク達は国王に呼ばれて王城までやって来た。
「よくぞ来た、勇者リュークとその仲間達よ」
「国王様、本日はどの様なご用件で呼んだのでしょうか?」
ミオ達は早くクロウ達の所へと行きたいと思う欲を抑えながら国王の話を聞く。
「うむ、魔王を倒してからもう1ヶ月も経つ、そろそろ祝勝会を開こうと思ってな、その相談に呼んだのだ」
「祝勝会ですか?」
ミオは不思議そうに国王を見つめる、確かに戦争には勝った、しかし被害は甚大でもし他国が攻めて来たら国を守る事は出来ないだろう。
「お言葉ですが父上、国民の者達は納得するのでしょうか?」
「するであろう、死んでいった者達の為に慰霊碑も作り大規模な慰霊祭も行った、もう大丈夫だろう」
娘のフィオナの言葉に国王はそう答えた、確かに供養はした、しかし祝うには肝心の主役がまだいないのだ。
「それに我々は戦争に勝ったのだ、祝なければ散って逝った者達も浮かばれないだろう」
「それもそうですが…」
と、シャルは口を濁す、勝ったのに祝わなければ何の為の戦争だったのか分からなくなる、負けたわけでもないのに何もしないのは可笑しいだろう。
「…アイツはもう無視するって事かよ…ゲームと違って酷い王様だな」
とても小さな声でメジーナは国王に文句を言う、他国の国王に悪口を言うのは自国の国の不利益となる為やらない方が良いが、クロウの事を無碍にする様な発言にイラっとしてしまったのだ。
「?…何か言ったか?」
「いえ…ここにいない者達がまだ2人もいます、それなのに祝勝会をするのはどうかと思いまして」
「な!?」
かなり失礼な事を言うメジーナにリュークは驚く、小さな声で言った悪口はミオ達だけにしか聞こえない程小さな声だったから良かったが、今のは流石にヤバい。
「…………」
「父上…あの…」
「いや、メジーナの言うと通りだ、しかし国民をいつまでも待たせる訳にはいかないのだ」
戦争が終わって1ヶ月、本来ならもっと早くやるべき事なのだが、国王は一応クロウ達が目を覚ますのを待っていたのだ。
「ですが、今回の戦いで1番の活躍をしたのは彼ですわ、それを踏まえてもう少し待ってくれませんの?」
ミオは国王にもう少しだけ待ってくれるように頼む…しかし
「分かっている…だから待ったのだ、しかしこれ以上は待てない、いつ目覚めるのか分からないの者の為にこれ以上先延ばしには出来ない」
と、国王はキッパリと断る。
だが国王の言い分も理解出来る、クロウはいつ目覚めるのか分からない、明日かもしれないし、半年後かもしれない、もしかしたら20年後…いや、それ以上かもしれない。
「明日目を覚ますのなら待とう、しかし何年も目を覚まさないのなら祝勝会の意味がない、それならば戦勝記念日を作れば良いからだ、だからこそやるのだ」
「…ですが…その…」
「メジーナ、そなた達のクロウに対する思いは良く分かった、だが、国王としてこれ以上待つ事は出来ないのだ」
国王の言葉にメジーナは何も言えなくなった、国王の話しにも一理あるからだ、植物状態になってしまったらもう2度と目を覚ます事はない、今はそうなっていないがどうなるか今は分からないのだ。
「勇者よ済まぬが今回の件はもう諦めてくれ」
「しかし…」
それでも食い下がろうとするリューク達の所に兵士の1人がやってくる。
「国王様!」
「何事だ?今は勇者達と話をしているのだぞ?」
「はい!しかし今お伝えしなければならない事なのでご報告いたします!」
国王は勝手に来た兵士に怒っているが、兵士は慌てた様子で話を進める、その姿に何かあったのだろうと察した国王は話を聞く。
「先程、クロウ様達がいる診療所にて、クロウ様、エムル様が死んだとの報告がありました!」
「何!?」
兵士の唐突な発言に国王は驚く、そしてそれを隣で聞いていたミオ達も「え?」と兵士の言葉に疑いを持った。
「クロウ様が…死んだ?」
「嘘ですわよね?」
「あり得ません…」
「ボクは信じませんよ?」
「なんで…どうして?」
その悲報にシャル達は言葉を失い、少しの間その場で立ち尽くしたが、すぐさまユーナのいる診療所まで走って行った。
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「クロウ様…嘘だと言ってください!!!」
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