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ザイベルト侯爵家の別荘に滞在してから1週間が過ぎた。
私とイザベル様は、とても仲良しになっていた。
「マリアンヌお姉様!今日は町に買い物に行きましょう♪」
「こらっ、マリアンヌ嬢を無理矢理にあっちこっちと連れ回しては駄目だよ。マリアンヌ嬢は、心の静養をする為にお呼びした…あっ!」
余計な事を言った、不味い!という様な顔をしたセドリック様を見て、あぁー!という苦笑するウイリアム。
私は、ウイリアムが私を思ってした事だと分かっている。
社交界でロベルトが私からアマンダに婚約者を変更したのが噂になり嘲笑う者や陰口を言う者。
その雑音の中から少しの間でも遠ざける為に、セドリック様に頼んで心を癒やす時間を作ってくれたのだろう。
私は、セドリック様に大丈夫だと告げると、イザベル様の手を握り町への案内をお願いした。
そのまま馬車の方へと向かおうとするが、イザベル様が下を向いたまま歩かない。
「イザベル様、お気分が悪くなってしまったのですか?」
「…マリアンヌお姉様、ご、ごめんなさい。私…私、マリアンヌお姉様と居るのが楽しくて、マリアンヌお姉様の都合も考えずに我儘を…」
(もう、なんて可愛いのかしら!)
不敬かもしれないけれど私は泣いているイザベル様を抱きしめた。
「わたくしは此処に来て、毎日がとても楽しいのです。それはイザベル様のお陰なのですよ。本当にありがとうございます。」
「今日の買い物も、何処に連れていってくれるのか今から楽しみです。お兄様方の言葉など気にせずに、さぁ出掛けましょう♪」
「でも…。マリアンヌお姉様はご病気なのでしょう?それなのに私…」
こんな可愛い子を苛めるなんて酷い人達ね!と無言で睨むと困った顔をする2人。
「イザベル様、わたくしは王都に居た時よりも、こちらに来てから凄く元気なのです。そうだわ!今日は、ウイリアムも一緒に町に連れていきましょう。ウイリアムを荷物持ちで連れて行きましょう。良いわね、ウイリアム!」
「えっ!?えぇー!!」
何で何で俺?と言うウイリアムを無視してイザベル様と手を繋ぎ馬車へと歩き出す。
「今日はイザベル様とウイリアムとわたくしの3人でお出掛けましょうね♪」
「うん!お兄様は、1人で良い子でお留守番していてね♪」
「えぇーそれは嫌だなぁ。僕も一緒に行っても?」
「お兄様も行きますの!?とても嬉しいです!」
何だか変な事になりましたが、イザベル様が笑顔になり喜んでいるので良しとしよう。
町に出るとイザベル様は、可愛い雑貨の店に案内してくれた。
そこには、貝殻で作られた小物やアクセサリー等が沢山有り、イザベル様は楽しそうに選んでいる。
ピンク色の貝殻で作った髪留めが目に留まった。
さくら貝…幸運の貝殻。
「マリアンヌお姉様!」
「イザベル様、お買い物は済みましたか?」
「はい!可愛い物が多くて悩みましたが良い品が見つかりました。少し喉が渇きました。休憩しても良いですか?」
「そうですね!お兄様達も退屈してますし、休憩に致しましょうか?」
休憩でお茶をしようと2人に言うと、何故かお腹が減ったからと、少し早い昼食になってしまった。
イザベル様は、行きたいカフェが有った様だが、ここまで付き合ってくれた2人なので、カフェは後日にして食事をする事を納得した。
食事を済ませ、次はどうするかとイザベル様が悩んでいると、ちょっと待っていて!とセドリック様が何処かに行って仕舞われた。
セドリック様が戻り、イザベル様の買い物が再開される。
流石に可哀想になったマリアンヌは、ウイリアムとセドリック様に先に屋敷に帰っても良いと告げたが、大丈夫だと付いてくるセドリック様をウイリアムは、呆れ顔で見ながらも何も言わずに一緒に歩く。
洋服屋に宝石店…屋敷に帰る頃には男性陣は、クタクタになっていた。
「何で女性の買い物は、こんなに長いのさっ。もう二度と御免だよ。」
屋敷に戻るとウイリアムは、疲れたから晩ごはんまで少し休むと言う。
私も、一緒に休ませて貰おうと挨拶をして、ウイリアムと共に部屋に戻ろうとするとセドリック様に呼び止められた。
「マリアンヌ嬢、あの、これを良ければ…」
それは雑貨の店で私が見ていた髪飾り。
セドリック様は、私が手に取っていたのを見ていたのだ。
「まぁこれは…でも…」
「嫌で無ければ貰って欲しい。その……そう、イザベルが世話を掛けているお礼だ!!」
まったく…と言いたげな顔をしながらウイリアムが
「貰っておきなよ!セドリックがマリアンヌお姉様の為に、わざわざ店まで戻って買ってきたんだろうからね!」
なんでしょう?なんか意味ありげな言い方ですね?
「ありがとうございます!さくら貝が綺麗だと見ていたので、とても嬉しいですわ。」
「そ、そうかっ。それは良かった!」
顔を真っ赤にして髪飾りを渡してくれるセドリック様が可愛く見えたのは内緒だ。
私とイザベル様は、とても仲良しになっていた。
「マリアンヌお姉様!今日は町に買い物に行きましょう♪」
「こらっ、マリアンヌ嬢を無理矢理にあっちこっちと連れ回しては駄目だよ。マリアンヌ嬢は、心の静養をする為にお呼びした…あっ!」
余計な事を言った、不味い!という様な顔をしたセドリック様を見て、あぁー!という苦笑するウイリアム。
私は、ウイリアムが私を思ってした事だと分かっている。
社交界でロベルトが私からアマンダに婚約者を変更したのが噂になり嘲笑う者や陰口を言う者。
その雑音の中から少しの間でも遠ざける為に、セドリック様に頼んで心を癒やす時間を作ってくれたのだろう。
私は、セドリック様に大丈夫だと告げると、イザベル様の手を握り町への案内をお願いした。
そのまま馬車の方へと向かおうとするが、イザベル様が下を向いたまま歩かない。
「イザベル様、お気分が悪くなってしまったのですか?」
「…マリアンヌお姉様、ご、ごめんなさい。私…私、マリアンヌお姉様と居るのが楽しくて、マリアンヌお姉様の都合も考えずに我儘を…」
(もう、なんて可愛いのかしら!)
不敬かもしれないけれど私は泣いているイザベル様を抱きしめた。
「わたくしは此処に来て、毎日がとても楽しいのです。それはイザベル様のお陰なのですよ。本当にありがとうございます。」
「今日の買い物も、何処に連れていってくれるのか今から楽しみです。お兄様方の言葉など気にせずに、さぁ出掛けましょう♪」
「でも…。マリアンヌお姉様はご病気なのでしょう?それなのに私…」
こんな可愛い子を苛めるなんて酷い人達ね!と無言で睨むと困った顔をする2人。
「イザベル様、わたくしは王都に居た時よりも、こちらに来てから凄く元気なのです。そうだわ!今日は、ウイリアムも一緒に町に連れていきましょう。ウイリアムを荷物持ちで連れて行きましょう。良いわね、ウイリアム!」
「えっ!?えぇー!!」
何で何で俺?と言うウイリアムを無視してイザベル様と手を繋ぎ馬車へと歩き出す。
「今日はイザベル様とウイリアムとわたくしの3人でお出掛けましょうね♪」
「うん!お兄様は、1人で良い子でお留守番していてね♪」
「えぇーそれは嫌だなぁ。僕も一緒に行っても?」
「お兄様も行きますの!?とても嬉しいです!」
何だか変な事になりましたが、イザベル様が笑顔になり喜んでいるので良しとしよう。
町に出るとイザベル様は、可愛い雑貨の店に案内してくれた。
そこには、貝殻で作られた小物やアクセサリー等が沢山有り、イザベル様は楽しそうに選んでいる。
ピンク色の貝殻で作った髪留めが目に留まった。
さくら貝…幸運の貝殻。
「マリアンヌお姉様!」
「イザベル様、お買い物は済みましたか?」
「はい!可愛い物が多くて悩みましたが良い品が見つかりました。少し喉が渇きました。休憩しても良いですか?」
「そうですね!お兄様達も退屈してますし、休憩に致しましょうか?」
休憩でお茶をしようと2人に言うと、何故かお腹が減ったからと、少し早い昼食になってしまった。
イザベル様は、行きたいカフェが有った様だが、ここまで付き合ってくれた2人なので、カフェは後日にして食事をする事を納得した。
食事を済ませ、次はどうするかとイザベル様が悩んでいると、ちょっと待っていて!とセドリック様が何処かに行って仕舞われた。
セドリック様が戻り、イザベル様の買い物が再開される。
流石に可哀想になったマリアンヌは、ウイリアムとセドリック様に先に屋敷に帰っても良いと告げたが、大丈夫だと付いてくるセドリック様をウイリアムは、呆れ顔で見ながらも何も言わずに一緒に歩く。
洋服屋に宝石店…屋敷に帰る頃には男性陣は、クタクタになっていた。
「何で女性の買い物は、こんなに長いのさっ。もう二度と御免だよ。」
屋敷に戻るとウイリアムは、疲れたから晩ごはんまで少し休むと言う。
私も、一緒に休ませて貰おうと挨拶をして、ウイリアムと共に部屋に戻ろうとするとセドリック様に呼び止められた。
「マリアンヌ嬢、あの、これを良ければ…」
それは雑貨の店で私が見ていた髪飾り。
セドリック様は、私が手に取っていたのを見ていたのだ。
「まぁこれは…でも…」
「嫌で無ければ貰って欲しい。その……そう、イザベルが世話を掛けているお礼だ!!」
まったく…と言いたげな顔をしながらウイリアムが
「貰っておきなよ!セドリックがマリアンヌお姉様の為に、わざわざ店まで戻って買ってきたんだろうからね!」
なんでしょう?なんか意味ありげな言い方ですね?
「ありがとうございます!さくら貝が綺麗だと見ていたので、とても嬉しいですわ。」
「そ、そうかっ。それは良かった!」
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