9 / 9
番外編(アマンダ)
しおりを挟む
「えっ?セドリック!?」
「本当にザイベルト侯爵家のセドリック!?何故お姉様とセドリックが出掛けるのよぉー!?」
あの発言の日から私の生活は変わってしまった。
次の日から、お父様の命令でお母様ではなく冷徹な家庭教師が雇われ、淑女教育が行われる様になった。
何度も逃げ出そうとしたが、お父様が雇った騎士により直ぐに捕まり、部屋に連れ戻され、床に正座させられ説教される。
ロベルトに助けを求めたが、ロベルトもあの日を境に私への態度が厳しくなり「淑女教育と子爵夫人の教育をキチンと終わらせろ!終わるまで結婚は延期だ!!」と怒鳴る。
皆して教育、教育って何なのよっ!!
私が淑女教育でボロボロになっているのに、お姉様は笑っている。
確かザイベルト侯爵家で侯爵夫人の教育を受けている筈なのに…。
分かった!お姉様も私と一緒で真面目に受けてないのよ。
それとも家庭教師が甘いとか!?きっとそうね♪
淑女教育を何とか終わらせると次は子爵夫人としての教育が始まった。
これいつまで続くのよぉー!
「ねぇロベルト、もう私は、大丈夫だと思うの!もう終わりで良いわよね!?」
「…本当に?じゃあ伯爵家でアマンダが主催の茶会を開いて貰おう。」
そんなの大丈夫よ!
お父様に頼んで茶会を開く許可を貰う。
お父様は渋い顔をして「お前が主催など、まだ早い」と言うが、茶会を成功させなければ、教育が続いてしまう。冗談じゃない!!
「大丈夫です!お父様お願い!!このままではロベルトと結婚出来なくなってしまいますわ」
何としても嫁がせたいお父様は、渋々と了承し、呼ぶ面子は、お父様とお母様が選ぶと言う。
適当に仲の良い友達を呼ぼうと思っていたが、茶会を開けなければしょうがない。
淑女教育も終わって、子爵夫人としての教育も少し囓ったんだもの何とかなるわよ!
皆に「やれば出来るじゃない!」「凄いわ、アマンダ!!」と褒められている姿を想像した。
茶会当日。
お父様が呼んだのは、親戚筋の人達ばかりだった。
最初のうちは良かった。
上手く受け答えも出来、そつなくおもてしも出来た。
これなら楽勝とたかをくくっていた。
ロベルトやトレス子爵夫妻も機嫌よくしていた。
中盤過ぎた頃、私は、遅れてきた男性に気が付かなかった。
挨拶もせず、お茶を出す指示もせずに従兄弟との話に夢中になり、私を甘やかして持ち上げてくれる従兄弟に腕を組み甘えて居た。
お父様とお母様が応対しているのにも気が付かず、馬鹿笑いをしていた。
それを見ていたロベルトとトレス子爵夫妻は憤慨し、主催者としてあるまじき行為となり、再度教育される事になってしまった。
もう冗談じゃない!!
私は友達の男爵令息に相談した。
その男は、優しくて疲れた私の心を癒してくれた。
疲れはてた私が恋に落ちるのは早かった。
そして男女の関係になるのも…。
ロベルトへの気持ちが冷めた私と、私を子爵夫人に相応しくないと言うロベルト。
会えば喧嘩ばかりになり、お互いの目が覚めた。
そしてお決まりの婚約解消…。
けれど私は喜んだ。
これで堂々と男爵令息と付き合え結婚出来ると。
だが男爵令息は、「お前なんかと本気で付き合うわけないじゃん!お前とは遊びだよ。お前だって楽しんだだろう!?」
最低なクズ男!!此方だってお前なんか願い下げだ!!
ロベルトと婚約解消して1ヶ月が過ぎた頃に体調が悪くなった。
色々な事が有りすぎて疲れたんだろうと軽く考えていた。
「ご懐妊しております。」
目の前が真っ暗になった。
「ロベルトとの子か?連絡して責任を取って…「ち、違う…」
「はっ!?ロベルトの子じゃないのか?」
「ご、ごめんなさい…ごめんなさい、お父様ぁー!」
私は領地の外れにある別荘に移された。
家族は誰も付き添わず、数人の使用人と監視の騎士。
外出する事も許されず、部屋に閉じ込められた。
臨月に入ると、産婆がやって来た。
私は女の子を産んだ。
その子は産まれると直ぐに引き離され養子に出された。
私は子供を産めば監禁生活から解放され王都の屋敷に戻れると思っていたが、そのまま修道院に連れて行かれた。
私は何を間違えたのだろう?
私は、お姉様が羨ましっただけのに。
病弱だからとお父様やお母様に心配されているお姉様が羨ましかった。
ウイリアムだってそう。
お姉様には懐いて、私の事は姉だと思わない態度で。
それに病弱だというのにお姉様には素敵な婚約者が居て、私には居ない。おかしいでしょう?
ならばお姉様から奪えば良いと思った。
お姉様がロベルトを好きなのは分かっていた。
ロベルトは、ちょっと甘えるて上目遣いで腕に胸を押し付ければデレデレとしちゃって、私の事を運命だ!とか、好きだ!愛してる!と言った。
なんてチョロい男なの。こんなに簡単に奪えるなんて♪
お姉様に勝った!と思った。
なのに…何で?
私は婚約者にも、好きだと思った男にも、家族にも捨てられてしまった。
私は幸せに成りたかっただけなのに…。
*************
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
「本当にザイベルト侯爵家のセドリック!?何故お姉様とセドリックが出掛けるのよぉー!?」
あの発言の日から私の生活は変わってしまった。
次の日から、お父様の命令でお母様ではなく冷徹な家庭教師が雇われ、淑女教育が行われる様になった。
何度も逃げ出そうとしたが、お父様が雇った騎士により直ぐに捕まり、部屋に連れ戻され、床に正座させられ説教される。
ロベルトに助けを求めたが、ロベルトもあの日を境に私への態度が厳しくなり「淑女教育と子爵夫人の教育をキチンと終わらせろ!終わるまで結婚は延期だ!!」と怒鳴る。
皆して教育、教育って何なのよっ!!
私が淑女教育でボロボロになっているのに、お姉様は笑っている。
確かザイベルト侯爵家で侯爵夫人の教育を受けている筈なのに…。
分かった!お姉様も私と一緒で真面目に受けてないのよ。
それとも家庭教師が甘いとか!?きっとそうね♪
淑女教育を何とか終わらせると次は子爵夫人としての教育が始まった。
これいつまで続くのよぉー!
「ねぇロベルト、もう私は、大丈夫だと思うの!もう終わりで良いわよね!?」
「…本当に?じゃあ伯爵家でアマンダが主催の茶会を開いて貰おう。」
そんなの大丈夫よ!
お父様に頼んで茶会を開く許可を貰う。
お父様は渋い顔をして「お前が主催など、まだ早い」と言うが、茶会を成功させなければ、教育が続いてしまう。冗談じゃない!!
「大丈夫です!お父様お願い!!このままではロベルトと結婚出来なくなってしまいますわ」
何としても嫁がせたいお父様は、渋々と了承し、呼ぶ面子は、お父様とお母様が選ぶと言う。
適当に仲の良い友達を呼ぼうと思っていたが、茶会を開けなければしょうがない。
淑女教育も終わって、子爵夫人としての教育も少し囓ったんだもの何とかなるわよ!
皆に「やれば出来るじゃない!」「凄いわ、アマンダ!!」と褒められている姿を想像した。
茶会当日。
お父様が呼んだのは、親戚筋の人達ばかりだった。
最初のうちは良かった。
上手く受け答えも出来、そつなくおもてしも出来た。
これなら楽勝とたかをくくっていた。
ロベルトやトレス子爵夫妻も機嫌よくしていた。
中盤過ぎた頃、私は、遅れてきた男性に気が付かなかった。
挨拶もせず、お茶を出す指示もせずに従兄弟との話に夢中になり、私を甘やかして持ち上げてくれる従兄弟に腕を組み甘えて居た。
お父様とお母様が応対しているのにも気が付かず、馬鹿笑いをしていた。
それを見ていたロベルトとトレス子爵夫妻は憤慨し、主催者としてあるまじき行為となり、再度教育される事になってしまった。
もう冗談じゃない!!
私は友達の男爵令息に相談した。
その男は、優しくて疲れた私の心を癒してくれた。
疲れはてた私が恋に落ちるのは早かった。
そして男女の関係になるのも…。
ロベルトへの気持ちが冷めた私と、私を子爵夫人に相応しくないと言うロベルト。
会えば喧嘩ばかりになり、お互いの目が覚めた。
そしてお決まりの婚約解消…。
けれど私は喜んだ。
これで堂々と男爵令息と付き合え結婚出来ると。
だが男爵令息は、「お前なんかと本気で付き合うわけないじゃん!お前とは遊びだよ。お前だって楽しんだだろう!?」
最低なクズ男!!此方だってお前なんか願い下げだ!!
ロベルトと婚約解消して1ヶ月が過ぎた頃に体調が悪くなった。
色々な事が有りすぎて疲れたんだろうと軽く考えていた。
「ご懐妊しております。」
目の前が真っ暗になった。
「ロベルトとの子か?連絡して責任を取って…「ち、違う…」
「はっ!?ロベルトの子じゃないのか?」
「ご、ごめんなさい…ごめんなさい、お父様ぁー!」
私は領地の外れにある別荘に移された。
家族は誰も付き添わず、数人の使用人と監視の騎士。
外出する事も許されず、部屋に閉じ込められた。
臨月に入ると、産婆がやって来た。
私は女の子を産んだ。
その子は産まれると直ぐに引き離され養子に出された。
私は子供を産めば監禁生活から解放され王都の屋敷に戻れると思っていたが、そのまま修道院に連れて行かれた。
私は何を間違えたのだろう?
私は、お姉様が羨ましっただけのに。
病弱だからとお父様やお母様に心配されているお姉様が羨ましかった。
ウイリアムだってそう。
お姉様には懐いて、私の事は姉だと思わない態度で。
それに病弱だというのにお姉様には素敵な婚約者が居て、私には居ない。おかしいでしょう?
ならばお姉様から奪えば良いと思った。
お姉様がロベルトを好きなのは分かっていた。
ロベルトは、ちょっと甘えるて上目遣いで腕に胸を押し付ければデレデレとしちゃって、私の事を運命だ!とか、好きだ!愛してる!と言った。
なんてチョロい男なの。こんなに簡単に奪えるなんて♪
お姉様に勝った!と思った。
なのに…何で?
私は婚約者にも、好きだと思った男にも、家族にも捨てられてしまった。
私は幸せに成りたかっただけなのに…。
*************
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
2,102
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日
あなたへの恋心を消し去りました
鍋
恋愛
私には両親に決められた素敵な婚約者がいる。
私は彼のことが大好き。少し顔を見るだけで幸せな気持ちになる。
だけど、彼には私の気持ちが重いみたい。
今、彼には憧れの人がいる。その人は大人びた雰囲気をもつ二つ上の先輩。
彼は心は自由でいたい言っていた。
その女性と話す時、私には見せない楽しそうな笑顔を向ける貴方を見て、胸が張り裂けそうになる。
友人たちは言う。お互いに干渉しない割り切った夫婦のほうが気が楽だって……。
だから私は彼が自由になれるように、魔女にこの激しい気持ちを封印してもらったの。
※このお話はハッピーエンドではありません。
※短いお話でサクサクと進めたいと思います。
私の夫は妹の元婚約者
彼方
恋愛
私の夫ミラーは、かつて妹マリッサの婚約者だった。
そんなミラーとの日々は穏やかで、幸せなもののはずだった。
けれどマリッサは、どこか意味ありげな態度で私に言葉を投げかけてくる。
「ミラーさんには、もっと活発な女性の方が合うんじゃない?」
挑発ともとれるその言動に、心がざわつく。けれど私も負けていられない。
最近、彼女が婚約者以外の男性と一緒にいたことをそっと伝えると、マリッサは少しだけ表情を揺らした。
それでもお互い、最後には笑顔を見せ合った。
まるで何もなかったかのように。
行かないで、と言ったでしょう?
松本雀
恋愛
誰よりも愛した婚約者アルノーは、華やかな令嬢エリザベートばかりを大切にした。
病に臥せったアリシアの「行かないで」――必死に願ったその声すら、届かなかった。
壊れた心を抱え、療養の為訪れた辺境の地。そこで待っていたのは、氷のように冷たい辺境伯エーヴェルト。
人を信じることをやめた令嬢アリシアと愛を知らず、誰にも心を許さなかったエーヴェルト。
スノードロップの咲く庭で、静かに寄り添い、ふたりは少しずつ、互いの孤独を溶かしあっていく。
これは、春を信じられなかったふたりが、
長い冬を越えた果てに見つけた、たったひとつの物語。
【完結】そんなに好きなら、そっちへ行けば?
雨雲レーダー
恋愛
侯爵令嬢クラリスは、王太子ユリウスから一方的に婚約破棄を告げられる。
理由は、平民の美少女リナリアに心を奪われたから。
クラリスはただ微笑み、こう返す。
「そんなに好きなら、そっちへ行けば?」
そうして物語は終わる……はずだった。
けれど、ここからすべてが狂い始める。
*完結まで予約投稿済みです。
*1日3回更新(7時・12時・18時)
【完結】私の婚約者は、親友の婚約者に恋してる。
山葵
恋愛
私の婚約者のグリード様には好きな人がいる。
その方は、グリード様の親友、ギルス様の婚約者のナリーシャ様。
2人を見詰め辛そうな顔をするグリード様を私は見ていた。
[完結]婚約破棄してください。そして私にもう関わらないで
みちこ
恋愛
妹ばかり溺愛する両親、妹は思い通りにならないと泣いて私の事を責める
婚約者も妹の味方、そんな私の味方になってくれる人はお兄様と伯父さんと伯母さんとお祖父様とお祖母様
私を愛してくれる人の為にももう自由になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる