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第二章
17. 二人だけのお茶会と届いたお菓子
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レイとリトルマインで話をしてから5日が過ぎた。
ナターシャさんが言ったとおりにモヤモヤの原因と向き合ってみたけれど、解決しては新たなモヤモヤが現れた気がする。結局気づいたことと言えば、レイに近付きすぎたのではないかということだった。近づきすぎたというよりも私が勝手に勘違いしていたのだ。レイはいつか貴族の娘さんと結婚し、私とは全く違った道を歩く。今、たまたまお互いの道が交差しただけなのだ。
「ちゃんとしないと・・・。」
私は自分に言い聞かせるためにわざと口に出した。
研究所に行くと売店の前に人だかりができていた。何か新商品でも出たのだろうか。覗いてみようかとも思ったが、この人だかりの中でゆっくり見ることもできないだろうと、そのまま研究室へ行くことにする。
「おはようございます。」
研究室の扉を開けると、テーブルの上に調合薬やら魔道具やらが積み上げてあった。
「おはようライファ。あ、テーブルの上占領していてごめんね。」
「いや、大丈夫ですけど。どうしたんですか、その荷物。」
「これはお土産よ。研究室が上手くいっているからと特別ボーナスが出たから今回は奮発したの。」
その答えに私が首をかしげる。
「クロッカさん、ライファさんはみどりの休日のことを知らないのですよ、きっと。」
トトさんの方を向けば、トトさんも両手いっぱいに荷物を抱えていた。
「あぁ、そうか。ライファは初めての休日になるのね。この研究所はね、各地から人が集まっているの。ライファのようにターザニア以外から来ている人も結構いるのよ。だから研究所には年に一度、10日間の休日があるの。10日あれば国に帰ることも可能でしょう?ちなみに、もっと遠いところから来ている人は申請すれば休日を伸ばすこともできるわ。」
「ライファさんはみどりの休日はどうされるのですか?」
トトさんが聞いてくる。
「まだ決めてないです。今、知りましたし。」
「そうよね、ライファがみどりの休日を知らないって忘れていたわ。」
クロッカさんはあはははは、と笑ってごめんねと言った。
「あのー、ライファさん、のびケーキ、少し分けていただくことはできませんか?実家に持っていきたくて。」
「クロッカさんの許可がいただけるのでしたら、いくつでもいいですよ。」
私がそう言うと、クロッカさーん!と泣きつくトトさんの声が聞こえた。
その声にクスリと笑いながら師匠へチョンピーを飛ばした。
調合料理の研究が長引き、いつもより遅い時間にフォレストへ帰宅する。食事を終えて部屋に戻るとナターシャさんがやってきた。
「ライファちゃんに荷物が届いていたの。帰ってきた時にすぐに渡せばよかったんだけど・・・ごめんね。」
「いや、私が帰ってくるのはいつも忙しい時間なので、気にしないでください。」
私がそう言うと、ナターシャさんはありがとう、と微笑んだ。
「それで、ライファちゃんのモヤモヤは晴れた?」
ナターシャさんが少し心配そうに声をかけてくれる。私は曖昧に笑うしかなかった。
「良かったらちょっとお茶でもする?美味しいお菓子もあるのよ。」
「お菓子ですか?ぜひ!あ、でも、お店は大丈夫なんですか?」
「うん、少し休憩しておいでってガロンに追い出されたの。だから、お茶会はここでもいい?」
「勿論です!」
ナターシャさんが食堂へお茶を取りに行っている間に折り畳みのテーブルを用意する。テーブルを用意するとベルが何かを察したのか、ベルがちょんとテーブルにとまった。ナターシャさんが戻ってきてお茶を入れてくれる。
「鎮静効果があるお茶なんですって。言われてみると確かに心が落ち着く感じもするわよねー。こっちはお客さんに貰ったお菓子なの。」
お菓子は果物を薄くスライスしてカリカリに焼いたもので、甘みと酸味が同居しておりクセになる味だ。
「カリカリの食感が楽しいですね。」
「でしょう?私はこの酸味が好きなのよね。」
ナターシャさんの言葉にうんうん、と頷いた。
「ナターシャさんは平民なんですよね?」
「そうよー。」
「ガロンさんは騎士団にいたってことは貴族ですよね。身分の差に悩んだことはないですか?」
「勿論あるわよー。ガロンはあんな調子で好きだ、好きだって言ってくるけど、全然信用できなかったしねぇ。今だってそうよ。あ、勿論、ガロンの気持ちを疑ってはないわよ。でも、ガロンがその気になればいつでも貴族に戻ることは出来る。というか、家を出たってガロンが貴族だってことはその魔力が証明するわ。彼が望めば、今からだって貴族の女性を娶って私を追い出すことだって出来るんだから。」
「そんな・・・。」
「クスクスクス、そんな顔しないでよ。」
私の顔を見てナターシャさんが笑う。
「不安を探したらキリなんてないのよ。私はね、ガロンが今、私を必要としてくれている、そのことだけを見ることにしたの。未来のことなんてわからないもの。」
「もしも、さっきナターシャさんが言ったとおりにガロンさんが他の人を娶るなんてことになったらどうしますか?」
「そうねぇ、その時に考えるわ。好きで離れたくないなら離れたくないって言うだろうし、近くで見ているのが辛いなら離れる。どうなるか分からないことを今決める必要もないでしょう?私はガロンに愛されている今を楽しんで生きることにしているの。だって、せっかく一緒にいるのに、そんなことを考えていたら勿体ないでしょう?」
ナターシャさんは華やかに笑った。本当だ。どうなるか分からない未来を考えて今から離れる準備をしておくなんて、勿体ない。
「ナターシャさんは凄いです。ガロンさんがナターシャさんにメロメロな理由が分かった気がしました。」
「あら、嬉しいわね。それはどんなところ?」
ナターシャさんは嬉しそうに笑うと、茶目っ気たっぷりに聞いてきた。
「そういうところですよ。」
私たちはその後ひとしきり笑ってお茶会はお開きになった。
私は数日ぶりに晴れ渡った気持ちになっていた。鼻歌交じりにお風呂に入り部屋に戻る。
そういえば、荷物受け取ったんだった。机の上に置きっぱなしにしていた荷物を確認するとレイからだった。
レイから?何だろう。
封を開けると美味しそうなお菓子が箱一杯に入っている。中にはツタの絵が描かれたカードが一枚入っていて、綺麗な字でライファへとだけ書かれていた。
ブワッと温かな気持ちが広がって泣きたくなる。お菓子屋へ入ってお菓子を選ぶレイを想像して、それが自分の為にしてくれたことだと思うとくすぐったい気持ちになった。
時間を確認すると22時になっている。レイはもう眠ってしまっただろうか。明日も早いであろうレイを思いつつもリトルマインを手に取り魔力を通してみた。
「レイ、起きてる?」
恐る恐る話しかける。
「ん・・・ライファ?」
寝ぼけたようなレイの声が聞こえた。ちびレイを見れば横になってコロコロしている。
「ごめん、寝てた?また今度でいいや。おやすみ。」
「待って、寝てない、寝てないから切らないで。」
ふにゃっとしたレイの声が新鮮で思わず微笑んでしまう。
「こんな時間にごめん。お菓子届いたから嬉しくて。ありがとう、レイ。」
「良かった。喜んでくれて嬉しい。」
「レイ、ベッドの中にいるの?」
「うん。わかる?」
「リトルマインのレイが横になってコロコロしているから。」
「あぁ、そうか。なんか、恥ずかしいな。」
「もう眠い?寝てもいいよ。」
「ん、眠いけど、嫌だ。寝るって言ったらライファ、切っちゃうだろう?」
「そりゃあ、そうだけど。」
「じゃあ、寝ない。」
なんだか子供みたいなレイに笑ってしまうと、どうして笑ってるの?と聞いてくる。
「私も布団に入ろう。」
コロコロしているちびレイを連れてベッドの中に入る。自分だけ布団に入るのも変な感じがして、ぬいぐるみを隣に置くような感覚でちびレイを隣に置いた。
ちびレイはとろんとした目をしている。
「レイ?」
私が呼ぶ声に反応してレイが少し目を開けた。目が合った瞬間、レイの顔が真っ赤になる。
「え?ライファ、これどういう・・・。あ、そうか。」
一人でワタワタした後、状況を把握したように落ち着いた。
「もしかして、リトルマインと一緒に布団に入っているの?」
「うん、私も布団に入りたくなって。そしたら、この形が一番自然かなと。」
「・・・こうしていると一緒に眠ってるみたいだ。」
「うん、このまま本当に寝てしまいそう・・・。」
目を閉じてレイの声を聞いていると意識がゆらゆら揺れ、ふわふわしてくるのが分かる。思考が緩慢になり空気の流れさえも緩やかだ。
「ライファ、眠ってもいいよ。」
レイの声が聞こえる。
「・・・それは私のセリフだろ?」
ふわふわを漂いながらかろうじて答えた。柔らかい気持ちで意識の底へ沈みながら、最後に聴こえたのはおやすみの挨拶と、呼んでくれてありがとうという言葉だった。
ナターシャさんが言ったとおりにモヤモヤの原因と向き合ってみたけれど、解決しては新たなモヤモヤが現れた気がする。結局気づいたことと言えば、レイに近付きすぎたのではないかということだった。近づきすぎたというよりも私が勝手に勘違いしていたのだ。レイはいつか貴族の娘さんと結婚し、私とは全く違った道を歩く。今、たまたまお互いの道が交差しただけなのだ。
「ちゃんとしないと・・・。」
私は自分に言い聞かせるためにわざと口に出した。
研究所に行くと売店の前に人だかりができていた。何か新商品でも出たのだろうか。覗いてみようかとも思ったが、この人だかりの中でゆっくり見ることもできないだろうと、そのまま研究室へ行くことにする。
「おはようございます。」
研究室の扉を開けると、テーブルの上に調合薬やら魔道具やらが積み上げてあった。
「おはようライファ。あ、テーブルの上占領していてごめんね。」
「いや、大丈夫ですけど。どうしたんですか、その荷物。」
「これはお土産よ。研究室が上手くいっているからと特別ボーナスが出たから今回は奮発したの。」
その答えに私が首をかしげる。
「クロッカさん、ライファさんはみどりの休日のことを知らないのですよ、きっと。」
トトさんの方を向けば、トトさんも両手いっぱいに荷物を抱えていた。
「あぁ、そうか。ライファは初めての休日になるのね。この研究所はね、各地から人が集まっているの。ライファのようにターザニア以外から来ている人も結構いるのよ。だから研究所には年に一度、10日間の休日があるの。10日あれば国に帰ることも可能でしょう?ちなみに、もっと遠いところから来ている人は申請すれば休日を伸ばすこともできるわ。」
「ライファさんはみどりの休日はどうされるのですか?」
トトさんが聞いてくる。
「まだ決めてないです。今、知りましたし。」
「そうよね、ライファがみどりの休日を知らないって忘れていたわ。」
クロッカさんはあはははは、と笑ってごめんねと言った。
「あのー、ライファさん、のびケーキ、少し分けていただくことはできませんか?実家に持っていきたくて。」
「クロッカさんの許可がいただけるのでしたら、いくつでもいいですよ。」
私がそう言うと、クロッカさーん!と泣きつくトトさんの声が聞こえた。
その声にクスリと笑いながら師匠へチョンピーを飛ばした。
調合料理の研究が長引き、いつもより遅い時間にフォレストへ帰宅する。食事を終えて部屋に戻るとナターシャさんがやってきた。
「ライファちゃんに荷物が届いていたの。帰ってきた時にすぐに渡せばよかったんだけど・・・ごめんね。」
「いや、私が帰ってくるのはいつも忙しい時間なので、気にしないでください。」
私がそう言うと、ナターシャさんはありがとう、と微笑んだ。
「それで、ライファちゃんのモヤモヤは晴れた?」
ナターシャさんが少し心配そうに声をかけてくれる。私は曖昧に笑うしかなかった。
「良かったらちょっとお茶でもする?美味しいお菓子もあるのよ。」
「お菓子ですか?ぜひ!あ、でも、お店は大丈夫なんですか?」
「うん、少し休憩しておいでってガロンに追い出されたの。だから、お茶会はここでもいい?」
「勿論です!」
ナターシャさんが食堂へお茶を取りに行っている間に折り畳みのテーブルを用意する。テーブルを用意するとベルが何かを察したのか、ベルがちょんとテーブルにとまった。ナターシャさんが戻ってきてお茶を入れてくれる。
「鎮静効果があるお茶なんですって。言われてみると確かに心が落ち着く感じもするわよねー。こっちはお客さんに貰ったお菓子なの。」
お菓子は果物を薄くスライスしてカリカリに焼いたもので、甘みと酸味が同居しておりクセになる味だ。
「カリカリの食感が楽しいですね。」
「でしょう?私はこの酸味が好きなのよね。」
ナターシャさんの言葉にうんうん、と頷いた。
「ナターシャさんは平民なんですよね?」
「そうよー。」
「ガロンさんは騎士団にいたってことは貴族ですよね。身分の差に悩んだことはないですか?」
「勿論あるわよー。ガロンはあんな調子で好きだ、好きだって言ってくるけど、全然信用できなかったしねぇ。今だってそうよ。あ、勿論、ガロンの気持ちを疑ってはないわよ。でも、ガロンがその気になればいつでも貴族に戻ることは出来る。というか、家を出たってガロンが貴族だってことはその魔力が証明するわ。彼が望めば、今からだって貴族の女性を娶って私を追い出すことだって出来るんだから。」
「そんな・・・。」
「クスクスクス、そんな顔しないでよ。」
私の顔を見てナターシャさんが笑う。
「不安を探したらキリなんてないのよ。私はね、ガロンが今、私を必要としてくれている、そのことだけを見ることにしたの。未来のことなんてわからないもの。」
「もしも、さっきナターシャさんが言ったとおりにガロンさんが他の人を娶るなんてことになったらどうしますか?」
「そうねぇ、その時に考えるわ。好きで離れたくないなら離れたくないって言うだろうし、近くで見ているのが辛いなら離れる。どうなるか分からないことを今決める必要もないでしょう?私はガロンに愛されている今を楽しんで生きることにしているの。だって、せっかく一緒にいるのに、そんなことを考えていたら勿体ないでしょう?」
ナターシャさんは華やかに笑った。本当だ。どうなるか分からない未来を考えて今から離れる準備をしておくなんて、勿体ない。
「ナターシャさんは凄いです。ガロンさんがナターシャさんにメロメロな理由が分かった気がしました。」
「あら、嬉しいわね。それはどんなところ?」
ナターシャさんは嬉しそうに笑うと、茶目っ気たっぷりに聞いてきた。
「そういうところですよ。」
私たちはその後ひとしきり笑ってお茶会はお開きになった。
私は数日ぶりに晴れ渡った気持ちになっていた。鼻歌交じりにお風呂に入り部屋に戻る。
そういえば、荷物受け取ったんだった。机の上に置きっぱなしにしていた荷物を確認するとレイからだった。
レイから?何だろう。
封を開けると美味しそうなお菓子が箱一杯に入っている。中にはツタの絵が描かれたカードが一枚入っていて、綺麗な字でライファへとだけ書かれていた。
ブワッと温かな気持ちが広がって泣きたくなる。お菓子屋へ入ってお菓子を選ぶレイを想像して、それが自分の為にしてくれたことだと思うとくすぐったい気持ちになった。
時間を確認すると22時になっている。レイはもう眠ってしまっただろうか。明日も早いであろうレイを思いつつもリトルマインを手に取り魔力を通してみた。
「レイ、起きてる?」
恐る恐る話しかける。
「ん・・・ライファ?」
寝ぼけたようなレイの声が聞こえた。ちびレイを見れば横になってコロコロしている。
「ごめん、寝てた?また今度でいいや。おやすみ。」
「待って、寝てない、寝てないから切らないで。」
ふにゃっとしたレイの声が新鮮で思わず微笑んでしまう。
「こんな時間にごめん。お菓子届いたから嬉しくて。ありがとう、レイ。」
「良かった。喜んでくれて嬉しい。」
「レイ、ベッドの中にいるの?」
「うん。わかる?」
「リトルマインのレイが横になってコロコロしているから。」
「あぁ、そうか。なんか、恥ずかしいな。」
「もう眠い?寝てもいいよ。」
「ん、眠いけど、嫌だ。寝るって言ったらライファ、切っちゃうだろう?」
「そりゃあ、そうだけど。」
「じゃあ、寝ない。」
なんだか子供みたいなレイに笑ってしまうと、どうして笑ってるの?と聞いてくる。
「私も布団に入ろう。」
コロコロしているちびレイを連れてベッドの中に入る。自分だけ布団に入るのも変な感じがして、ぬいぐるみを隣に置くような感覚でちびレイを隣に置いた。
ちびレイはとろんとした目をしている。
「レイ?」
私が呼ぶ声に反応してレイが少し目を開けた。目が合った瞬間、レイの顔が真っ赤になる。
「え?ライファ、これどういう・・・。あ、そうか。」
一人でワタワタした後、状況を把握したように落ち着いた。
「もしかして、リトルマインと一緒に布団に入っているの?」
「うん、私も布団に入りたくなって。そしたら、この形が一番自然かなと。」
「・・・こうしていると一緒に眠ってるみたいだ。」
「うん、このまま本当に寝てしまいそう・・・。」
目を閉じてレイの声を聞いていると意識がゆらゆら揺れ、ふわふわしてくるのが分かる。思考が緩慢になり空気の流れさえも緩やかだ。
「ライファ、眠ってもいいよ。」
レイの声が聞こえる。
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