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第二章
36. 捕獲
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クオン王子からの隠密チョンピーを受け取り私は思わず少しだけ口元を緩めてしまった。正直なところ、退屈だったのだ。王子がいるわけでもなく、キースを守るようにと言いつかってはいるがジョンとダンもなかなかの手練れである。ジョンに関しては次期王子の護衛にたった一人でつけられることを考えるのなら私と同等かそれ以上の強さだと考えても良さそうだ。こんな中で緊張感を保つなどと、私には無理だ。
あぁ、バッキバキに戦いたい・・・。
戦いに身を置いた時、私は全身の血が沸騰するかのような高ぶりを感じる。そこのある命のやりとり、あの昂揚感。それを浴びるほど味わいたくて騎士団に入隊したのだ。浴びるほど、と言っても最近ではすっかり平和になった世界だ。国同士の戦争が起こることもなくもっぱら魔獣討伐がメインの仕事ではある。今回は久しぶりに戦うことができるだろうか。
敵が今からこちらに来るとなると一日くらいはかかるだろう。
手ごたえのある奴ならいいけど。
私はどこか待ち焦がれる様な思いを抱いたまま、チョンピーの内容を伝えに三人の元へ向かった。
「クオン王子からチョンピーが届きましたよ。」
ドアを開けるとムッとした汗臭い香りが鼻をついた。部屋の中には筋トレに励むジョンとダンの姿がある。キースはベッドに座ってぼーっとしていた。暑苦しい二人と、あの暗い影みたいなキース、温度差の凄い部屋である。隊長権限を使い三人とは違う部屋にして良かったとつくづく思った。
「黒幕はウエストロン公爵夫人だったそうです。キース殺害の命が下されたとも言っていました。」
「ウエストロン公爵夫人、そんな・・・まさか!」
目を見開いたキースが呆然と呟く。昨日は王子から女が無事だという内容のチョンピーが届き、ほっとしたような表情を浮かべていたが、それが良い知らせと言ってよいのか私としては疑問が残っていた。
チョンピーによると、無事だとは言っていたが保護したとは言っていなかった。つまりそれは、保護できなかったか、保護しなくても良かったかのどちらかだ。
「裏切りなど、あなたのいる王宮ではよくある話でしょう。いちいち動揺せずに心を切り離しておかないと身が持ちませんよ。」
「はい。」
私の言葉にキースは肩を落として頷いた。
「さて、敵が確認しに来やすいように素敵な棺でも用意しますか。それを持って移動すれば、敵は必ずその棺の中を確認しに来るでしょうから。」
私が言うと筋肉バカの二人が棺を買いにいく準備を始めた。
「・・・で、なぜこの棺になるのですか?」
二人が買い物に出かけて二時間後、目の前に置かれた棺を見て私は心底この二人に買い物を頼んだ自分を呪った。
「だって【素敵な棺】というから。素敵と言えば、お花だろう?」
ジョンが当たり前なことのように言う。
目の前に置かれた棺は中が透けてしまわないように白い板になってはいるが、その板の表面はガラス貼になっており、板とガラスの間にはたくさんのカラフルな花が閉じ込められていた。全ての面が花、花、花で覆いつくされており目立つのは勿論のこと、パっと見た感じ大量の花を持ち歩いているかのようで、棺と認識されるかも疑問だ。
「ほら、このお花たち王子に似合う。素敵だろう?」
棺にうっとりしている目の前のアフロ頭を全剃りしてやりたい。
キッとダンを睨めば、笑いを堪える様な顔をしていた。
こいつ、確信犯だな。面白がっていやがる。
なんだかもう、面倒くさくなった。王子が死んだという情報があって、王子の側近、護衛が大きな箱を持っていれば先入観からこの花の箱が棺だと認識してくれるだろう。
「もう、これでいいです。これに布をかけて担いで行きましょう。」
「え?布をかけるのですか?こんなに素敵なのに。」
ジョンが言う。私はイラッとした表情を隠しもせず、目立ちすぎるんですよ!と答えた。
灼熱の中を砂と同じ色の布をかけた棺を剛獣に結びつけた荷台に乗せ、のそりのそりと歩く。剛獣とはオーヴェルにしかいない魔力を持たない動物で、その名の通り強くて力持ちである。
剛獣に乗っている分、歩いているよりはマシなのだろうがそれにしても暑い。
あぁ、早くターザニアに帰りたい。寒いのなら着込めばいいし、火を焚いて暖まればいい。だが暑いのは服を脱ぐにも限界があるし、ましてこんなに日差しが強い場所で素肌を出すというのは火傷をしましょうと言っているようなものだ。暑いのと寒いのとどっちがいい?と聞かれたら私は間違いなく寒い方を選ぶ。
大きな岩の影に剛獣を止めて休憩をとる。剛獣には水と果物、我々は水と果物とパンを食べた。食べ物があることの有り難さは分かってはいるが、ライファの楽しい食事を味わったせいで味気なく感じた。それは皆同じ気持ちのようで、キースは態度には現さないがジョンとダンの二人はあからさまにため息をついている。
「ライファちゃんのご飯が恋しい・・・。」
ジョンが呟く。とすかさず、ダンが言った。
「今頃、王子たちはあの美味しいご飯を食べているのだろうか・・・。」
「ぬおーっっ!!」
突然叫び出したジョンに、剛獣までもがビクッとする。
「グショウ隊長、早く合流しましょう!!合流さえすればまたご飯が食べられます!」
何はともあれ、やはり食事というものはモチベーションを上げるのに効果があるようだ。私たちは手早く食事を済ませると次の街へと急いだ。
それから次の街では何事もなく夜を越し、砂漠を歩き、また次の街へとたどり着いた夜。
「ここが王都へ着く前に泊る最後の宿ですね。」
ダンが嬉しそうに体を伸ばす。
「明日の夕方には飯だな!!」
ジョンが何故か仁王立ちして拳を天に振り上げたが、それをスルーした。
「グショウ隊長は今日も棺で眠るのですか?」
キースが心配そうな声を出した。
「えぇ、そうですよ。棺で寝ていれば必ず犯人に会えますからね。」
そうだ、今日こそ念願の犯人とのご対面である。寝てしまえば寝首を掻かれるかもしれない。分かるだろうか、このギリギリのところ。わざと眠ってしまおうかとさえ思うこの昂揚感。目覚めなければ、死。ゾクゾクする。
「やはり私が棺に入りましょうか。私のせいでこのような事態になっているのに、自分だけ安全な場所にいるというのは・・・。」
「気にしなくていいのですよ。あなたを守ることも任務ですから。」
そう、こんなにオイシイ役割を渡してたまるものですか。私はにこやかにほほ笑んだ。
そして深夜。
見張りが誰もいないというのは不自然だからと部屋の前にダンを配置する。本来、棺に入るのが王子ならばならば窓の外にはジョンを配置、室内には私とキースを配置するのだが、敵が安易に入り込めるようにと今回は部屋の前のダンだけでジョンとキースは隣の部屋に待機させた。
敵はまず最初に棺の中を確認しに来るはずだ。なぜなら人を殺す方がリスクがあり、殺したことで自身が見つかっては無事に逃げ帰られたとて何の情報も持たずに帰ることになるからだ。
ダンには寝ているふりをするか、敵にやられたふりをするか、とにかくすんなり敵を通すように言ってある。私の性格を知っているダンは、はいはい、と言うといつものアレね、というような表情をしていた。ジョンは隣の部屋だし、これで獲物は私のものだ。
棺に入って目を閉じ、意識の浮上と沈下を繰り返しながら今か今かと待つ。ソワソワしそうな自身を押さえつけ、やがて訪れるであろう昂揚感の為に今はこの待ち時間を楽しむのだと言い聞かせた。
それから一時間ほど経った時だろうか。ふわっとした微かな魔力を感じた。その魔力が私たちのものでないことはすぐに判断がついた。私はその魔力に集中し、その人物がどう動いているのか探る。その人物は階段のあたりをウロウロした後、この部屋の前で僅かに魔力を使った。何の音も聞こえないということは、ダンは上手にやられたのだろう。ドアが軋む音がほんの僅か聞こえて人物が棺に近付いてくるのが分かる。
きた!きた!きた!ようこそ、お待ちしておりました!
そう言ってしまいそうな程、私のテンションは最高潮だ。棺の蓋がギィッと動いた。
どんな人物だろうか。私を見てどう反応するのだろう。私が動いたらどんな攻撃をしてくるのだろう。
その人物、40代半ばだろうか。その男と目が合った。私は思わず微笑んだ。ようやく戦える。
パンっ
私がようやく戦えると思った時、壁を突き刺すような音が鳴り目の前にいたはずの敵の体がグラッと揺らいだ。そしてキースを連れたジョンが部屋に飛び込み、あっという間に敵を制圧したのだった。
嘘・・・。
オイシイところを横取りした上にオイシクすることもせずに捕獲したジョンに心の底から殺意を抱いたのは言うまでもない。それにしても、なぜ壁の向うから攻撃することが出来たのだろうか。
「なぜです?なぜ壁の向うから正確に攻撃することが出来たのですか?」
「実は私もスキル持ちなんですよ。壁、透かして見ることができます。」
私は唖然とした。スキルか・・・それで。
そしてジョンは私の側に近寄ってくると耳元で「実はその気になれば洋服を透かすことも出来るんですよ。隊長のアレだって見ることもできます。ふふふ、これは内密にね」と言った。
もう、悪寒しかしない。
あぁ、バッキバキに戦いたい・・・。
戦いに身を置いた時、私は全身の血が沸騰するかのような高ぶりを感じる。そこのある命のやりとり、あの昂揚感。それを浴びるほど味わいたくて騎士団に入隊したのだ。浴びるほど、と言っても最近ではすっかり平和になった世界だ。国同士の戦争が起こることもなくもっぱら魔獣討伐がメインの仕事ではある。今回は久しぶりに戦うことができるだろうか。
敵が今からこちらに来るとなると一日くらいはかかるだろう。
手ごたえのある奴ならいいけど。
私はどこか待ち焦がれる様な思いを抱いたまま、チョンピーの内容を伝えに三人の元へ向かった。
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「黒幕はウエストロン公爵夫人だったそうです。キース殺害の命が下されたとも言っていました。」
「ウエストロン公爵夫人、そんな・・・まさか!」
目を見開いたキースが呆然と呟く。昨日は王子から女が無事だという内容のチョンピーが届き、ほっとしたような表情を浮かべていたが、それが良い知らせと言ってよいのか私としては疑問が残っていた。
チョンピーによると、無事だとは言っていたが保護したとは言っていなかった。つまりそれは、保護できなかったか、保護しなくても良かったかのどちらかだ。
「裏切りなど、あなたのいる王宮ではよくある話でしょう。いちいち動揺せずに心を切り離しておかないと身が持ちませんよ。」
「はい。」
私の言葉にキースは肩を落として頷いた。
「さて、敵が確認しに来やすいように素敵な棺でも用意しますか。それを持って移動すれば、敵は必ずその棺の中を確認しに来るでしょうから。」
私が言うと筋肉バカの二人が棺を買いにいく準備を始めた。
「・・・で、なぜこの棺になるのですか?」
二人が買い物に出かけて二時間後、目の前に置かれた棺を見て私は心底この二人に買い物を頼んだ自分を呪った。
「だって【素敵な棺】というから。素敵と言えば、お花だろう?」
ジョンが当たり前なことのように言う。
目の前に置かれた棺は中が透けてしまわないように白い板になってはいるが、その板の表面はガラス貼になっており、板とガラスの間にはたくさんのカラフルな花が閉じ込められていた。全ての面が花、花、花で覆いつくされており目立つのは勿論のこと、パっと見た感じ大量の花を持ち歩いているかのようで、棺と認識されるかも疑問だ。
「ほら、このお花たち王子に似合う。素敵だろう?」
棺にうっとりしている目の前のアフロ頭を全剃りしてやりたい。
キッとダンを睨めば、笑いを堪える様な顔をしていた。
こいつ、確信犯だな。面白がっていやがる。
なんだかもう、面倒くさくなった。王子が死んだという情報があって、王子の側近、護衛が大きな箱を持っていれば先入観からこの花の箱が棺だと認識してくれるだろう。
「もう、これでいいです。これに布をかけて担いで行きましょう。」
「え?布をかけるのですか?こんなに素敵なのに。」
ジョンが言う。私はイラッとした表情を隠しもせず、目立ちすぎるんですよ!と答えた。
灼熱の中を砂と同じ色の布をかけた棺を剛獣に結びつけた荷台に乗せ、のそりのそりと歩く。剛獣とはオーヴェルにしかいない魔力を持たない動物で、その名の通り強くて力持ちである。
剛獣に乗っている分、歩いているよりはマシなのだろうがそれにしても暑い。
あぁ、早くターザニアに帰りたい。寒いのなら着込めばいいし、火を焚いて暖まればいい。だが暑いのは服を脱ぐにも限界があるし、ましてこんなに日差しが強い場所で素肌を出すというのは火傷をしましょうと言っているようなものだ。暑いのと寒いのとどっちがいい?と聞かれたら私は間違いなく寒い方を選ぶ。
大きな岩の影に剛獣を止めて休憩をとる。剛獣には水と果物、我々は水と果物とパンを食べた。食べ物があることの有り難さは分かってはいるが、ライファの楽しい食事を味わったせいで味気なく感じた。それは皆同じ気持ちのようで、キースは態度には現さないがジョンとダンの二人はあからさまにため息をついている。
「ライファちゃんのご飯が恋しい・・・。」
ジョンが呟く。とすかさず、ダンが言った。
「今頃、王子たちはあの美味しいご飯を食べているのだろうか・・・。」
「ぬおーっっ!!」
突然叫び出したジョンに、剛獣までもがビクッとする。
「グショウ隊長、早く合流しましょう!!合流さえすればまたご飯が食べられます!」
何はともあれ、やはり食事というものはモチベーションを上げるのに効果があるようだ。私たちは手早く食事を済ませると次の街へと急いだ。
それから次の街では何事もなく夜を越し、砂漠を歩き、また次の街へとたどり着いた夜。
「ここが王都へ着く前に泊る最後の宿ですね。」
ダンが嬉しそうに体を伸ばす。
「明日の夕方には飯だな!!」
ジョンが何故か仁王立ちして拳を天に振り上げたが、それをスルーした。
「グショウ隊長は今日も棺で眠るのですか?」
キースが心配そうな声を出した。
「えぇ、そうですよ。棺で寝ていれば必ず犯人に会えますからね。」
そうだ、今日こそ念願の犯人とのご対面である。寝てしまえば寝首を掻かれるかもしれない。分かるだろうか、このギリギリのところ。わざと眠ってしまおうかとさえ思うこの昂揚感。目覚めなければ、死。ゾクゾクする。
「やはり私が棺に入りましょうか。私のせいでこのような事態になっているのに、自分だけ安全な場所にいるというのは・・・。」
「気にしなくていいのですよ。あなたを守ることも任務ですから。」
そう、こんなにオイシイ役割を渡してたまるものですか。私はにこやかにほほ笑んだ。
そして深夜。
見張りが誰もいないというのは不自然だからと部屋の前にダンを配置する。本来、棺に入るのが王子ならばならば窓の外にはジョンを配置、室内には私とキースを配置するのだが、敵が安易に入り込めるようにと今回は部屋の前のダンだけでジョンとキースは隣の部屋に待機させた。
敵はまず最初に棺の中を確認しに来るはずだ。なぜなら人を殺す方がリスクがあり、殺したことで自身が見つかっては無事に逃げ帰られたとて何の情報も持たずに帰ることになるからだ。
ダンには寝ているふりをするか、敵にやられたふりをするか、とにかくすんなり敵を通すように言ってある。私の性格を知っているダンは、はいはい、と言うといつものアレね、というような表情をしていた。ジョンは隣の部屋だし、これで獲物は私のものだ。
棺に入って目を閉じ、意識の浮上と沈下を繰り返しながら今か今かと待つ。ソワソワしそうな自身を押さえつけ、やがて訪れるであろう昂揚感の為に今はこの待ち時間を楽しむのだと言い聞かせた。
それから一時間ほど経った時だろうか。ふわっとした微かな魔力を感じた。その魔力が私たちのものでないことはすぐに判断がついた。私はその魔力に集中し、その人物がどう動いているのか探る。その人物は階段のあたりをウロウロした後、この部屋の前で僅かに魔力を使った。何の音も聞こえないということは、ダンは上手にやられたのだろう。ドアが軋む音がほんの僅か聞こえて人物が棺に近付いてくるのが分かる。
きた!きた!きた!ようこそ、お待ちしておりました!
そう言ってしまいそうな程、私のテンションは最高潮だ。棺の蓋がギィッと動いた。
どんな人物だろうか。私を見てどう反応するのだろう。私が動いたらどんな攻撃をしてくるのだろう。
その人物、40代半ばだろうか。その男と目が合った。私は思わず微笑んだ。ようやく戦える。
パンっ
私がようやく戦えると思った時、壁を突き刺すような音が鳴り目の前にいたはずの敵の体がグラッと揺らいだ。そしてキースを連れたジョンが部屋に飛び込み、あっという間に敵を制圧したのだった。
嘘・・・。
オイシイところを横取りした上にオイシクすることもせずに捕獲したジョンに心の底から殺意を抱いたのは言うまでもない。それにしても、なぜ壁の向うから攻撃することが出来たのだろうか。
「なぜです?なぜ壁の向うから正確に攻撃することが出来たのですか?」
「実は私もスキル持ちなんですよ。壁、透かして見ることができます。」
私は唖然とした。スキルか・・・それで。
そしてジョンは私の側に近寄ってくると耳元で「実はその気になれば洋服を透かすことも出来るんですよ。隊長のアレだって見ることもできます。ふふふ、これは内密にね」と言った。
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※長編版をご希望下さり、本当にありがとうございます<(_ _)>
既に書き終えた物な為、激しく拙いですが特に手直し他はしていません。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
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