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第三章
69. 魔獣集う
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「今日は晴れて良かったですね。」
午前7。昨日空洞の木を見つけた場所へと歩いている。
「ふあああああ。何もこんな早朝にしなくてもいいのに。」
ロッド様は大きな欠伸をかみ殺すこともなく不満を口にした。
「すみません。森は暗くなると危険も増すので、なるべく明るいうちにと思いまして。」
レイがすまなそうにロッド様を振り返った。今日はレイが先頭だ。レイ、ロッド様、シンシア様、私、ルカの順番で一列になって進む。ベルはあっちに行ったりこっちに行ったりと気ままに飛んでいた。
「この木だ。」
レイの声にロッド様が木を叩き確認する。
「間違いないな。さて、どうする?」
魔力で内部を探ったレイは、昨日と変わらないなと呟いた。
「中に入るしかないですね。 これ以上魔力で探っても分かることは無いです。私が先に参ります。ルカ、ついて来てくれるか?」
「はい。」
「待て、俺も行く。」
「ロッド様。中では何が起こるか分かりません。ロッド様にもしものことがあったら。」
「だから行くんだろ?」
レイの言葉を遮るようにロッド様が言った。
「何が起こるか分からないからこそ俺が行くんだろ。」
「でも私たちがいなくなっては待っているシンシア様達が危険な目に合うかもしれません。」
「あら、そんなに私を見くびらないでくださいな。私、魔力ランクは7ですけど魔力の扱いは貴族学校で優秀賞を頂いておりますの。お二人が戻ってくるまでの間、ライファさんを守るくらいは出来ると思います。」
その言葉にレイも私もルカも驚いた表情をした。レイとルカは直ぐに表情を戻したが私は未だに驚きを隠せず、そんな私を見てシンシア様が吹き出した。
「そんなに意外ですか?」
当たり前だ。色素も薄くてふわっと微笑み、思わず守ってあげたくなるようなシンシア様が強いだなんて。意外というよりもむしろショックだ。
「そういうことだから、シンシアのことは気にしなくていい。」
「わかりました。では、ロッド様がついて来てくれるのならルカはここにいて。ライファ、これを持っていて。これを使えば中からも連絡をとることが出来るから。」
レイが私に渡したのは騎士団御用達のサイレントだ。
「わかりました。くれぐれもお気をつけて。」
視界の端でロッド様がシンシア様に自身のリュックを預けているのが見えた。
そこら中に木が茂る森の中では飛獣石を出すわけにもいかず、レイとロッド様は木を上り始めた。足に魔力を宿しているからそんなに苦にはならないはずなのだが、途中でロッドが下りてくる。
「おい、ライファ、シューピンを貸してくれ。その方が楽だし、楽しそうだ。」
「どうぞ。」
シューピンを渡すとロッドが楽しそうに浮上していく。シューピンに誘われるようにベルも上昇した。
「ロッド様ったら・・・。」
声の方に顔を向けるとシンシア様がほぅっとした表情でロッド様を見つめていた。
「シンシア様はロッド様のことがお好きなのですね。」
「えっ?あ・・・わかりますか?」
シンシア様はぽっと頬を染めると寂しそうに目を伏せた。
「でもロッド様はいつも他の女性に声をかけてばかりで、私と婚約する予定ではありますけれど嫌々なのかもしれません。先日もライファさんに愛人のお誘いをしていたでしょう?きっと私では満足できないのです。」
「そんな・・・。」
「正直いうとライファさんがレイ様の愛人でほっとしているのです。レイ様の愛人でしたら、ロッド様の愛人のお話をお受けすることは無いですものね?」
シンシア様が私の表情を伺うように見た。
「それは心配なさらなくても大丈夫ですよ。ライファさんがやめようとしても、きっとレイ様がお許しになりませんから。」
「ルカ!!」
恥ずかしさのあまりについ叫んでしまった。コホンと咳払いをしつつ心を落ち着ける。
「レイ様以外の愛人になるつもりはありませんのでご安心ください。」
「そう。それは良かった。」
言葉にするのは思いの外恥ずかしくぶっきらぼうな言い方になってしまったがシンシア様は嬉しそうに笑って、ホッとしたように胸に手をあてた。
「あ、ほらライファさんのシューピンが返ってきましてよ。」
シンシア様が指さした方を見ると、ロッド様が魔力で包んだシューピンとベルがゆっくりと私の元へ降りてくる所だった。
「ライファ、聞こえるか?」
「はい、聞こえます。」
サイレントを耳に当てているとルカが、貸して、と小さな声で言った。
「サイレントには切り替えスイッチがあるはず。ほら、ここのところ。ここのスイッチを入れ替えると。」
「ライファ?」
「あ、はい、ちゃんと聞こえます!」
レイの声が皆にも聞こえるようになった。ルカを見ると、ね、という顔をしている。
「今、木の中を下りているところだ。本当に人ひとりがやっとって感じだな。内部は触るとひんやりしていて木っぽくない。」
「ロッド様は大丈夫でございますか?」
「ロッド様は・・・。」
シンシアの言葉にレイは少し間をあけてから、苦労してはいるが大丈夫です、と答えた。私が木というよりは鉄に近いと感じたのは正しかったようで、時折、カツンと靴がぶつかる様な音が響いた。
「レイ。」
「はい、ロッド様、一気に行きます。」
キーン
魔力が狭い木の中で飽和し暴れまわっているのか、キーンという音がした。
「来たぞ。」
「はい。」
声のトーンは落ち着いていて静かだが緊張感が伝わってくる。何かあったんだ。少しでも中の情報を得ようと3人ともサイレントから聞こえる音に耳を澄ましている。
ガガガガガ
ドン!バチン!
障害物を押し出すかのようなガチャガチャした音が聞こえ、数秒ののち静かになった。と同時にキュイだのグギャーだの魔獣の鳴き声も聞こえ、足音も聞こえた。
「あ、逃げた。」
ロッド様の声だ。
「ロッド様、大丈夫でございますか?」
堪らずシンシア様がロッド様に話しかける。
「あぁ、大丈夫だ。木の内部を下りている最中に魔獣が出てきたからレイが魔力を盾にして押し出した。そしたら魔獣が逃げた。それだけだ。」
「木の底に着きましたね。このまま進みますか?」
レイの言葉に、そうだな、と答えるロッド様。
「今までよりは広い空間ですね。」
「あぁ。中腰になれば進んでいけそうだ。」
その後、二人の服の擦れる音が微かに聞こえ、その音に耳を澄ました。2、3分の後、いくつもの怯えたようなの魔獣の鳴き声が聞こえ、慌てたような二人の声も聞こえた。
「ちょ、ちょっと待て。驚くのは分かるが攻撃してくるな!お前たちじゃ俺たちには敵わんだろう!」
とはロッド様の声だ。
「君たちが攻撃をしなければ我々も攻撃をしない。だいたい今だって防御しているだけで攻撃はしていないだろう?」
レイが畳みかけるように言うが魔獣たちはまだ攻撃をやめないようで、ロッド様が舌打ちした。
「魔獣に言葉は通じないのかもしれませんね。」
ルカが言う。
「レイ様はどうするつもりだろう・・・。」
様子を伺っていると、このまま奥まで進みます、とレイがロッド様に言っている。二人の様子からしてこの内部に強い魔獣はいないのは明白だった。よかった。いくら二人が強いからと言っても、強い魔獣は出ない方がいいに決まっている。
「魔獣たち、攻撃するのをやめたようですわね。ロッド様たちの魔力の放出量がだいぶ減りましたもの。」
サイレントからは相変わらず魔獣が威嚇するような鳴き声が聞こえていたが、それも少しずつ収まってきた。
「よーし、よーし、大丈夫だ。攻撃はしない。ここにチェルシー鳥がいないか探しにきただけなんだ。」
ロッド様は意図的に優しい声を出しているようだ。
「奥に何かいる。」
レイの声が少しの緊張を孕んだと思ったら、「なんだ。魔獣が寝ているだけか」と気の抜けたロッド様の声が続いた。すると今度はクゥーンという縋る様な魔獣の鳴き声がする。その声は一つから始まりやがてたくさんになった。
「なんだ、なんだ?」
動揺するロッド様の声。
「寝ている・・・んじゃないな。呼吸が明らかにおかしい。この縋る様な鳴き声、助けて欲しいってことですかね?」
「そう言われてもなぁ。どうしてこんなことになったのか原因を聞かなきゃどうにもならん。」
「ライファ。」
「は、はいっ。」
突然レイに話しかけられてどもってしまった。
「ベルは魔獣との通訳になれないかな。」
「うーん、私たちの言葉をある程度理解しているとは思いますがそれを魔獣に伝えることができても、ベルの言葉を私は人間の言葉に訳すことは出来ないです。」
「そうか、そうだよな。」
「・・・仕方ない、奴を呼ぶか。」
ロッド様が面倒くさそうに呟いた。
「シンシア、俺のリュックからリトルマインを出してジンを呼んでくれ。」
「はい、わかりました。」
午前7。昨日空洞の木を見つけた場所へと歩いている。
「ふあああああ。何もこんな早朝にしなくてもいいのに。」
ロッド様は大きな欠伸をかみ殺すこともなく不満を口にした。
「すみません。森は暗くなると危険も増すので、なるべく明るいうちにと思いまして。」
レイがすまなそうにロッド様を振り返った。今日はレイが先頭だ。レイ、ロッド様、シンシア様、私、ルカの順番で一列になって進む。ベルはあっちに行ったりこっちに行ったりと気ままに飛んでいた。
「この木だ。」
レイの声にロッド様が木を叩き確認する。
「間違いないな。さて、どうする?」
魔力で内部を探ったレイは、昨日と変わらないなと呟いた。
「中に入るしかないですね。 これ以上魔力で探っても分かることは無いです。私が先に参ります。ルカ、ついて来てくれるか?」
「はい。」
「待て、俺も行く。」
「ロッド様。中では何が起こるか分かりません。ロッド様にもしものことがあったら。」
「だから行くんだろ?」
レイの言葉を遮るようにロッド様が言った。
「何が起こるか分からないからこそ俺が行くんだろ。」
「でも私たちがいなくなっては待っているシンシア様達が危険な目に合うかもしれません。」
「あら、そんなに私を見くびらないでくださいな。私、魔力ランクは7ですけど魔力の扱いは貴族学校で優秀賞を頂いておりますの。お二人が戻ってくるまでの間、ライファさんを守るくらいは出来ると思います。」
その言葉にレイも私もルカも驚いた表情をした。レイとルカは直ぐに表情を戻したが私は未だに驚きを隠せず、そんな私を見てシンシア様が吹き出した。
「そんなに意外ですか?」
当たり前だ。色素も薄くてふわっと微笑み、思わず守ってあげたくなるようなシンシア様が強いだなんて。意外というよりもむしろショックだ。
「そういうことだから、シンシアのことは気にしなくていい。」
「わかりました。では、ロッド様がついて来てくれるのならルカはここにいて。ライファ、これを持っていて。これを使えば中からも連絡をとることが出来るから。」
レイが私に渡したのは騎士団御用達のサイレントだ。
「わかりました。くれぐれもお気をつけて。」
視界の端でロッド様がシンシア様に自身のリュックを預けているのが見えた。
そこら中に木が茂る森の中では飛獣石を出すわけにもいかず、レイとロッド様は木を上り始めた。足に魔力を宿しているからそんなに苦にはならないはずなのだが、途中でロッドが下りてくる。
「おい、ライファ、シューピンを貸してくれ。その方が楽だし、楽しそうだ。」
「どうぞ。」
シューピンを渡すとロッドが楽しそうに浮上していく。シューピンに誘われるようにベルも上昇した。
「ロッド様ったら・・・。」
声の方に顔を向けるとシンシア様がほぅっとした表情でロッド様を見つめていた。
「シンシア様はロッド様のことがお好きなのですね。」
「えっ?あ・・・わかりますか?」
シンシア様はぽっと頬を染めると寂しそうに目を伏せた。
「でもロッド様はいつも他の女性に声をかけてばかりで、私と婚約する予定ではありますけれど嫌々なのかもしれません。先日もライファさんに愛人のお誘いをしていたでしょう?きっと私では満足できないのです。」
「そんな・・・。」
「正直いうとライファさんがレイ様の愛人でほっとしているのです。レイ様の愛人でしたら、ロッド様の愛人のお話をお受けすることは無いですものね?」
シンシア様が私の表情を伺うように見た。
「それは心配なさらなくても大丈夫ですよ。ライファさんがやめようとしても、きっとレイ様がお許しになりませんから。」
「ルカ!!」
恥ずかしさのあまりについ叫んでしまった。コホンと咳払いをしつつ心を落ち着ける。
「レイ様以外の愛人になるつもりはありませんのでご安心ください。」
「そう。それは良かった。」
言葉にするのは思いの外恥ずかしくぶっきらぼうな言い方になってしまったがシンシア様は嬉しそうに笑って、ホッとしたように胸に手をあてた。
「あ、ほらライファさんのシューピンが返ってきましてよ。」
シンシア様が指さした方を見ると、ロッド様が魔力で包んだシューピンとベルがゆっくりと私の元へ降りてくる所だった。
「ライファ、聞こえるか?」
「はい、聞こえます。」
サイレントを耳に当てているとルカが、貸して、と小さな声で言った。
「サイレントには切り替えスイッチがあるはず。ほら、ここのところ。ここのスイッチを入れ替えると。」
「ライファ?」
「あ、はい、ちゃんと聞こえます!」
レイの声が皆にも聞こえるようになった。ルカを見ると、ね、という顔をしている。
「今、木の中を下りているところだ。本当に人ひとりがやっとって感じだな。内部は触るとひんやりしていて木っぽくない。」
「ロッド様は大丈夫でございますか?」
「ロッド様は・・・。」
シンシアの言葉にレイは少し間をあけてから、苦労してはいるが大丈夫です、と答えた。私が木というよりは鉄に近いと感じたのは正しかったようで、時折、カツンと靴がぶつかる様な音が響いた。
「レイ。」
「はい、ロッド様、一気に行きます。」
キーン
魔力が狭い木の中で飽和し暴れまわっているのか、キーンという音がした。
「来たぞ。」
「はい。」
声のトーンは落ち着いていて静かだが緊張感が伝わってくる。何かあったんだ。少しでも中の情報を得ようと3人ともサイレントから聞こえる音に耳を澄ましている。
ガガガガガ
ドン!バチン!
障害物を押し出すかのようなガチャガチャした音が聞こえ、数秒ののち静かになった。と同時にキュイだのグギャーだの魔獣の鳴き声も聞こえ、足音も聞こえた。
「あ、逃げた。」
ロッド様の声だ。
「ロッド様、大丈夫でございますか?」
堪らずシンシア様がロッド様に話しかける。
「あぁ、大丈夫だ。木の内部を下りている最中に魔獣が出てきたからレイが魔力を盾にして押し出した。そしたら魔獣が逃げた。それだけだ。」
「木の底に着きましたね。このまま進みますか?」
レイの言葉に、そうだな、と答えるロッド様。
「今までよりは広い空間ですね。」
「あぁ。中腰になれば進んでいけそうだ。」
その後、二人の服の擦れる音が微かに聞こえ、その音に耳を澄ました。2、3分の後、いくつもの怯えたようなの魔獣の鳴き声が聞こえ、慌てたような二人の声も聞こえた。
「ちょ、ちょっと待て。驚くのは分かるが攻撃してくるな!お前たちじゃ俺たちには敵わんだろう!」
とはロッド様の声だ。
「君たちが攻撃をしなければ我々も攻撃をしない。だいたい今だって防御しているだけで攻撃はしていないだろう?」
レイが畳みかけるように言うが魔獣たちはまだ攻撃をやめないようで、ロッド様が舌打ちした。
「魔獣に言葉は通じないのかもしれませんね。」
ルカが言う。
「レイ様はどうするつもりだろう・・・。」
様子を伺っていると、このまま奥まで進みます、とレイがロッド様に言っている。二人の様子からしてこの内部に強い魔獣はいないのは明白だった。よかった。いくら二人が強いからと言っても、強い魔獣は出ない方がいいに決まっている。
「魔獣たち、攻撃するのをやめたようですわね。ロッド様たちの魔力の放出量がだいぶ減りましたもの。」
サイレントからは相変わらず魔獣が威嚇するような鳴き声が聞こえていたが、それも少しずつ収まってきた。
「よーし、よーし、大丈夫だ。攻撃はしない。ここにチェルシー鳥がいないか探しにきただけなんだ。」
ロッド様は意図的に優しい声を出しているようだ。
「奥に何かいる。」
レイの声が少しの緊張を孕んだと思ったら、「なんだ。魔獣が寝ているだけか」と気の抜けたロッド様の声が続いた。すると今度はクゥーンという縋る様な魔獣の鳴き声がする。その声は一つから始まりやがてたくさんになった。
「なんだ、なんだ?」
動揺するロッド様の声。
「寝ている・・・んじゃないな。呼吸が明らかにおかしい。この縋る様な鳴き声、助けて欲しいってことですかね?」
「そう言われてもなぁ。どうしてこんなことになったのか原因を聞かなきゃどうにもならん。」
「ライファ。」
「は、はいっ。」
突然レイに話しかけられてどもってしまった。
「ベルは魔獣との通訳になれないかな。」
「うーん、私たちの言葉をある程度理解しているとは思いますがそれを魔獣に伝えることができても、ベルの言葉を私は人間の言葉に訳すことは出来ないです。」
「そうか、そうだよな。」
「・・・仕方ない、奴を呼ぶか。」
ロッド様が面倒くさそうに呟いた。
「シンシア、俺のリュックからリトルマインを出してジンを呼んでくれ。」
「はい、わかりました。」
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