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第四章
13. オーヴェルの森
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午前7時。窓の外には青空が見え絶好の森の中を探索するには絶好の天気だ。
「レイは眠くないの?」
大あくびをしたルカがなんとか口を動かしてパンを口に入れていた。
「全然。この時間はいつも仕事中だしね。」
「なるほど、騎士団って大変なんだな。」
「ルカはいつも何時に起きるの?」
「色々と振り切って9時くらいかな。マリア様って睡眠時間はバラバラだから遅くまで寝てても何にも言わないんだよねー。煩いのはあの騎士団チームっ!いっつも起こしにくる。振り切って振り切って、振り切れなくなって起きるのが9時なんだよ。」
二人の顔を思い出しつつ、きっと鍛錬だとか言ってしごかれているのだろうなと思うとクククと笑みが毀れた。
「なんで笑うんだよ。」
ルカは口を尖らせつつも目が覚めてきたようで大きな口で食べ始めた。
「そろそろデザートを持ってきても?」
女主人に声をかけられ、はい、と答えた。間もなくして運ばれてきたのはフルーツが添えられている白いものだ。
「わぁ、おいしそうっ!アイスじゃんっ。」
テンションの上がったルカに女主人が微笑む。
「この宿の名物なんだよ。」
少し溶け始めてキラキラしたアイスに思わず前のめりになってスプーンですくった。ルカはパンを皿に戻して先にデザートを食べることにしたらしく、スプーンを手にしている。
「「美味しい!!!」」
声が被る。冷たいのに氷とは違う。甘くて、濃厚で、ふわっと口の中で溶けてゆく。思わず目を見張った私たちの様子に女主人は顔を綻ばせた。
「お二人はライファさんのお知り合いなのだろう?このアイスクリームのレシピは彼女から教えて貰ったんだ。今ではこの宿の名物になっていて、これを目当てに来るお客さんもいるほどだ。彼女には感謝してもしきれないよ。」
ライファという名前に胸が締め付けられるような気がして口元に手をあてた。
「そういえばリーヤを探しているのですが、どこら辺に出そうだとかそう言う噂はありますか?」
ルカが尋ねると女主人は、ん~、と考えるような仕草を見せた。
「毎年、リーヤを探しにたくさんの人が来るが実際に見たという話は聞かないな。毎年2,3人は行方不明になっているから君たちも気を付けた方がいい。」
「行方不明?どこでですか?」
「森の西側に歩いて行ったっていうのを聞いたことはある。森の西には湖があるからな。そこに落ちたんだろうって話だ。」
食後、ルカと一緒に森に出る。「リーヤが出ると言われている時期は森に来る人も増えるんだ」と女主人が言っていた通り3~5人くらいのパーティがザッと見回しただけでも5つはある。森全体で見たら結構な数のハンターが訪れていると想像できた。
「別空間か・・・。魔力で探ればなにか分かるかもしれない。それにしてもマリア様はなんでリーヤについてこんなに詳しいんだ?」
「あぁ、リーヤに会ったことがあるらしいよ。魔女になったばかりの頃、色々な技を試してみたくて道場破りのようなことばかりをしていた時期があったんだって。」
「道場破り・・・。まさかその相手の一人がリーヤだったなんてことは・・・。」
隣を歩いているルカが私を見てニヤリと笑った。
「相当戦いまくったらしいよ。」
「そう・・・。」
「回復薬とヒーリング薬をたくさんもらってきたから安心して。」
怪我をする前提ね・・・。生きて帰られるのだろうか・・・。
「ははは、ありがとう。」
「人が行方不明になっているってことは、そこに空間のひずみが出来ている可能性が高いよね。」
「そうだね。湖に着いたら魔力で空間が不安定なところがないか探ってみるよ。」
「へぇー、そんなことができるのか。」
「うん、自分の魔力を薄く広げて、その魔力への干渉で分かるんだ。魔力量は結構削られるんだけどね。」
辿り着いた湖は青く透き通り、観光名所にでもなりそうなほど美しい湖だった。
「これは・・・ウッカリ寝てしまいそうだな。」
木陰に寝転んで大の字になったルカが目を閉じた。
「ルカ、お願いがあるんだ。私が魔力を広げている間、そっちに意識を持っていかれるから私は無防備になる。だからルカに見張っていて欲しい。」
「わかった。なんかあったら起こせばいいんだろ?」
「うん、そう。」
そのまま目を閉じて湖を中心に捜索するも空間の歪みは見つけられないまま午前中は過ぎた。
「あーぁ、ここにライファがいればきっと美味しい昼食を作ってくれたのになぁ。」
ルカがそう言いながら宿屋の近くで購入したパンをかじる。
「確かに前に作ってくれた昼食は美味しかった。ライファは料理が得意なんだな。宿屋の名物もライファのレシピだと言っていたし。」
「レイは本当に忘れちゃったんだねぇ~。」
ルカがしみじみと言う。
「ルカは私たちと仲が良かった?私たちの事を良く知っている?」
「仲が良いかどうかは分からないけど、二週間くらいかな、一緒に旅をしてた。」
「私とライファが恋人同士だったのは本当?」
姉さんの言葉を嘘だと思っている訳ではない。だが、恋人だという人の記憶もこんなに綺麗に消えてしまえるものなのだろうか。
「本当だよ。お互い、すごく想い合っていたと思うよ。レイ、よくヤキモチ焼いてたし。ぷぷぷ。」
「私たちはどんな感じだった?どんな風に過ごしてた?」
「そうだね、二人でいることがすごく自然に見えたよ。一緒に旅をしている間の君たちがどんなだったか知りたい?」
「知りたい。」
ルカは自分たちが出会った頃から話してくれた。ガルシアの森で素っ裸でライファがぶつかってきたこと、ルカの手の中にいるライファを見て私がルカの手の中からライファを取り上げたこと、大事な人だから手を出すなと牽制されたこと。そのどれもが私にとっては新鮮で、ルカの記憶の中には私の知らなかった私までいるようだった。
嫉妬するほどに誰かを想うって今までなかったのに。
これほどまで想っていたライファを忘れて、今はレベッカを好きになっている。そんな自身の気持ちの変化に戸惑いしかない。
「ルカ、怒らないで聞いてほしいんだけど。」
何の前置きもなく話し出せば、ルカが大激怒するような気がして恐る恐る言葉を紡いだ。
「なに?」
「正直に言うと私は今、別の女性を好きになっている。」
「は?」
ルカが目を大きく見開いて、呆れたような顔をした。
「よく分からないんだ。ライファの悲しげな目を思い出すたびに胸が苦しくなるのに、別の女性のチョンピーに胸が弾む。ライファを知れば知るほど気になってしまうのに、レベッカを思い出せば心臓を掴まれたかのように動けなくなってしまう。心が二つに張り裂けそうだ。」
「レイ・・・。」
「単に私の気が多いだけなのだろうか?」
「さぁねぇ。僕もそんなに恋愛経験が豊富ってわけでもないし。レイの気が多そうには見えなかったけどなぁ。」
「・・・ライファはどうして私たちの関係が友達なのだと言ったと思う?私のことをもう好きではなくなったということなのだろうか。」
「うーん、それは無いんじゃない?レイが来た時にライファが作った昼食ってさ、全部レイ好みに味付けしてたと思うよ。それに、好きな気持ちはそう簡単に消せやしないさ。」
「そうかな・・・。」
ルカと話をしていると突然チョンピーが私の肩に止った。レベッカからだ。
「レイ様、いつお戻りになりますの?レベッカは寂しくて寂しくて。早くお会いしたいです。レイ様の婚約者としてパーティーに参加する日が早く参りますことを願っております。」
小さなレベッカの出現に思わず顔を綻ばせる。
「ねぇ、それって笑っている場合じゃないんじゃないの?任務中にそんなどうでもいいチョンピーが飛んできたら危険でしょ。」
ルカに言われて、ハッと顔が引き締まった。
「こちらに来る前に何度も言い聞かせたんだけどレベッカには我慢できなかったらしい。」
「ふぅん、レイってその辺はもっときちんとしていると思っていたけど。」
その通りだ。今までだってこのようなことを許したことは一度もない。というよりも、こんなことをしてくる女性もいなかったが。
「レベッカに会いたいと思うし、会えたら嬉しいとも思う。だけど、ひどく疲れるんだ。相反する二つの気持ちがいつもあって、自分がよく分からなくなる。」
「想い合って恋愛する時ってさ、まぁるいんだよ。あったかくって丸いんだ。」
ルカはそう言うと私の背中を思いっきり叩いた。
「いっ!!」
「正直言うとレイが他の人を好きになるっていうのが信じられない。薬でも盛られたんじゃないかって思う程にね。リーヤを見つけてユーリスアに戻ったら、ライファにどうして友達って言ったのかって聞いてみるといいよ。人の気持ちは本人に聞かないと、ね。」
「あぁ、そうだな。」
結局、その日はリーヤのいるという空間の歪みを見つけることは出来なかった。
「レイは眠くないの?」
大あくびをしたルカがなんとか口を動かしてパンを口に入れていた。
「全然。この時間はいつも仕事中だしね。」
「なるほど、騎士団って大変なんだな。」
「ルカはいつも何時に起きるの?」
「色々と振り切って9時くらいかな。マリア様って睡眠時間はバラバラだから遅くまで寝てても何にも言わないんだよねー。煩いのはあの騎士団チームっ!いっつも起こしにくる。振り切って振り切って、振り切れなくなって起きるのが9時なんだよ。」
二人の顔を思い出しつつ、きっと鍛錬だとか言ってしごかれているのだろうなと思うとクククと笑みが毀れた。
「なんで笑うんだよ。」
ルカは口を尖らせつつも目が覚めてきたようで大きな口で食べ始めた。
「そろそろデザートを持ってきても?」
女主人に声をかけられ、はい、と答えた。間もなくして運ばれてきたのはフルーツが添えられている白いものだ。
「わぁ、おいしそうっ!アイスじゃんっ。」
テンションの上がったルカに女主人が微笑む。
「この宿の名物なんだよ。」
少し溶け始めてキラキラしたアイスに思わず前のめりになってスプーンですくった。ルカはパンを皿に戻して先にデザートを食べることにしたらしく、スプーンを手にしている。
「「美味しい!!!」」
声が被る。冷たいのに氷とは違う。甘くて、濃厚で、ふわっと口の中で溶けてゆく。思わず目を見張った私たちの様子に女主人は顔を綻ばせた。
「お二人はライファさんのお知り合いなのだろう?このアイスクリームのレシピは彼女から教えて貰ったんだ。今ではこの宿の名物になっていて、これを目当てに来るお客さんもいるほどだ。彼女には感謝してもしきれないよ。」
ライファという名前に胸が締め付けられるような気がして口元に手をあてた。
「そういえばリーヤを探しているのですが、どこら辺に出そうだとかそう言う噂はありますか?」
ルカが尋ねると女主人は、ん~、と考えるような仕草を見せた。
「毎年、リーヤを探しにたくさんの人が来るが実際に見たという話は聞かないな。毎年2,3人は行方不明になっているから君たちも気を付けた方がいい。」
「行方不明?どこでですか?」
「森の西側に歩いて行ったっていうのを聞いたことはある。森の西には湖があるからな。そこに落ちたんだろうって話だ。」
食後、ルカと一緒に森に出る。「リーヤが出ると言われている時期は森に来る人も増えるんだ」と女主人が言っていた通り3~5人くらいのパーティがザッと見回しただけでも5つはある。森全体で見たら結構な数のハンターが訪れていると想像できた。
「別空間か・・・。魔力で探ればなにか分かるかもしれない。それにしてもマリア様はなんでリーヤについてこんなに詳しいんだ?」
「あぁ、リーヤに会ったことがあるらしいよ。魔女になったばかりの頃、色々な技を試してみたくて道場破りのようなことばかりをしていた時期があったんだって。」
「道場破り・・・。まさかその相手の一人がリーヤだったなんてことは・・・。」
隣を歩いているルカが私を見てニヤリと笑った。
「相当戦いまくったらしいよ。」
「そう・・・。」
「回復薬とヒーリング薬をたくさんもらってきたから安心して。」
怪我をする前提ね・・・。生きて帰られるのだろうか・・・。
「ははは、ありがとう。」
「人が行方不明になっているってことは、そこに空間のひずみが出来ている可能性が高いよね。」
「そうだね。湖に着いたら魔力で空間が不安定なところがないか探ってみるよ。」
「へぇー、そんなことができるのか。」
「うん、自分の魔力を薄く広げて、その魔力への干渉で分かるんだ。魔力量は結構削られるんだけどね。」
辿り着いた湖は青く透き通り、観光名所にでもなりそうなほど美しい湖だった。
「これは・・・ウッカリ寝てしまいそうだな。」
木陰に寝転んで大の字になったルカが目を閉じた。
「ルカ、お願いがあるんだ。私が魔力を広げている間、そっちに意識を持っていかれるから私は無防備になる。だからルカに見張っていて欲しい。」
「わかった。なんかあったら起こせばいいんだろ?」
「うん、そう。」
そのまま目を閉じて湖を中心に捜索するも空間の歪みは見つけられないまま午前中は過ぎた。
「あーぁ、ここにライファがいればきっと美味しい昼食を作ってくれたのになぁ。」
ルカがそう言いながら宿屋の近くで購入したパンをかじる。
「確かに前に作ってくれた昼食は美味しかった。ライファは料理が得意なんだな。宿屋の名物もライファのレシピだと言っていたし。」
「レイは本当に忘れちゃったんだねぇ~。」
ルカがしみじみと言う。
「ルカは私たちと仲が良かった?私たちの事を良く知っている?」
「仲が良いかどうかは分からないけど、二週間くらいかな、一緒に旅をしてた。」
「私とライファが恋人同士だったのは本当?」
姉さんの言葉を嘘だと思っている訳ではない。だが、恋人だという人の記憶もこんなに綺麗に消えてしまえるものなのだろうか。
「本当だよ。お互い、すごく想い合っていたと思うよ。レイ、よくヤキモチ焼いてたし。ぷぷぷ。」
「私たちはどんな感じだった?どんな風に過ごしてた?」
「そうだね、二人でいることがすごく自然に見えたよ。一緒に旅をしている間の君たちがどんなだったか知りたい?」
「知りたい。」
ルカは自分たちが出会った頃から話してくれた。ガルシアの森で素っ裸でライファがぶつかってきたこと、ルカの手の中にいるライファを見て私がルカの手の中からライファを取り上げたこと、大事な人だから手を出すなと牽制されたこと。そのどれもが私にとっては新鮮で、ルカの記憶の中には私の知らなかった私までいるようだった。
嫉妬するほどに誰かを想うって今までなかったのに。
これほどまで想っていたライファを忘れて、今はレベッカを好きになっている。そんな自身の気持ちの変化に戸惑いしかない。
「ルカ、怒らないで聞いてほしいんだけど。」
何の前置きもなく話し出せば、ルカが大激怒するような気がして恐る恐る言葉を紡いだ。
「なに?」
「正直に言うと私は今、別の女性を好きになっている。」
「は?」
ルカが目を大きく見開いて、呆れたような顔をした。
「よく分からないんだ。ライファの悲しげな目を思い出すたびに胸が苦しくなるのに、別の女性のチョンピーに胸が弾む。ライファを知れば知るほど気になってしまうのに、レベッカを思い出せば心臓を掴まれたかのように動けなくなってしまう。心が二つに張り裂けそうだ。」
「レイ・・・。」
「単に私の気が多いだけなのだろうか?」
「さぁねぇ。僕もそんなに恋愛経験が豊富ってわけでもないし。レイの気が多そうには見えなかったけどなぁ。」
「・・・ライファはどうして私たちの関係が友達なのだと言ったと思う?私のことをもう好きではなくなったということなのだろうか。」
「うーん、それは無いんじゃない?レイが来た時にライファが作った昼食ってさ、全部レイ好みに味付けしてたと思うよ。それに、好きな気持ちはそう簡単に消せやしないさ。」
「そうかな・・・。」
ルカと話をしていると突然チョンピーが私の肩に止った。レベッカからだ。
「レイ様、いつお戻りになりますの?レベッカは寂しくて寂しくて。早くお会いしたいです。レイ様の婚約者としてパーティーに参加する日が早く参りますことを願っております。」
小さなレベッカの出現に思わず顔を綻ばせる。
「ねぇ、それって笑っている場合じゃないんじゃないの?任務中にそんなどうでもいいチョンピーが飛んできたら危険でしょ。」
ルカに言われて、ハッと顔が引き締まった。
「こちらに来る前に何度も言い聞かせたんだけどレベッカには我慢できなかったらしい。」
「ふぅん、レイってその辺はもっときちんとしていると思っていたけど。」
その通りだ。今までだってこのようなことを許したことは一度もない。というよりも、こんなことをしてくる女性もいなかったが。
「レベッカに会いたいと思うし、会えたら嬉しいとも思う。だけど、ひどく疲れるんだ。相反する二つの気持ちがいつもあって、自分がよく分からなくなる。」
「想い合って恋愛する時ってさ、まぁるいんだよ。あったかくって丸いんだ。」
ルカはそう言うと私の背中を思いっきり叩いた。
「いっ!!」
「正直言うとレイが他の人を好きになるっていうのが信じられない。薬でも盛られたんじゃないかって思う程にね。リーヤを見つけてユーリスアに戻ったら、ライファにどうして友達って言ったのかって聞いてみるといいよ。人の気持ちは本人に聞かないと、ね。」
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