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革命は如月にこそ起きやすい
幸せ者には落とし穴もある
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「さあさ、あちきの酌を受けておくんなましな、旦那様。」
「ふざけるな!利秋。」
利秋は吹き出すや肩を揺らして笑い、それでも俺のお猪口に酒を零すことなく注いで見せた。
俺は怒って見せながらもそのお猪口をぐいっとあおり、俺の危機一髪?を助けてくれたらしき男に再びお猪口を差し出した。
「いやあ、旦那っていい飲みっぷりだわあ。器も大きくていらっしゃる。さぞかし、別嬪さんと楽しんでおられたんでしょうねぇ。」
「おい、この馬鹿!徳利を寄こせ!零れるじゃないか!」
「いやいや、ついであげますって。せっかくのいい雰囲気が遊女のおふざけで霧散してしまった可哀想な旦那さん。私が慰めてあげましょうって。」
「もう勘弁してくれ。ああ、俺は確かに一度ぐらい、いや、二度ほどあの遊女を茶屋に呼んだこっがあるよ。だが、俺はさあ、抱けなかったんだよ。俺がりま以外の女は嫌だとね、あすこもピクリともしなかとさ。胸の内は悶々として獣みたいにイライラが募っちょったちゅうのにね」
利秋は手酌で注いだ酒を飲んで見せると、俺を馬鹿にしたようにして目玉をぎょろりと回して見せた。
「徳利を寄こせって!俺の酒だ!」
利秋から俺は徳利を奪ったがそれはもう空で、利秋はしてやったりという風に笑い声をあげた。
「 笑るなよ! 本当て 抱っいないんじゃっち!」
「ハハ、何言ってんだかわかんない。」
「ああ!俺は小雪を抱いていないって!」
「いやいや、ハハハハ。この馬鹿男。遊女は自分を抱かない男にこそ惚れるんだよ。それも、君は自分の弱音も吐いたんだろう?こりゃあ、あんさんとあちきはふっとい縁で結ばれたと、一途な遊女は勘違いするわなあ。」
俺はその通りなんだろうと顔を覆った。
俺とりまのいざという時に部屋の襖を開けた女郎の小雪が、あの場を後にするや俺の家に走り、俺が茶屋で別嬪と浮気していると俺の女房にご注進しようとしていたなんて俺が考え付くはずもない。
俺とりまはようやく結ばれて、仲良く上機嫌で玄関の扉を開けた。
そんな俺達が目にしたものは、小雪が玄関で利秋の膝で泣いているという場面であったのである。
「とうちゃ、は、母ちゃんが嫌いになったの?あ、あの、あの人が今度俺の母ちゃんになるの?」
利秋の背中からひょいと顔を出した藤吾に、目元があかぎれになるぐらいに泣いていたらしい藤吾の顔に、俺は虚を突かれて何も言葉が返せなかったのもいけなかった。
その時点で情況が掴めていなかったのだから仕方が無いだろ!
だが、俺が知らなかろうと、それが仕方が無かろうとも、事態は起きてしまっていた。
りまは不安いっぱいになった藤吾を抱きあげるや、俺に何とかしろと冷たく言い捨てて俺の前から消えてしまった。
夕飯も俺は家族に取り残された。
りまと藤吾とヨキばあと和郎という四人は、台所でその四人だけで夕飯を済ませてしまったのである。
これは罰なのか?
家族に見捨てられたらしき俺は、利秋と晩飯を居間で寂しく喰い、その後は俺の部屋で利秋に揶揄われ遊ばれながら晩酌をしているとそういうわけだ。
黒五?
あいつこそ俺を最初から家族の数に入れていないのでどうでもよい。
利秋にはべったりと慣れているというムカつく犬だしな。
「あの小雪はね、夢を見たんだよ。散々な結婚生活をしている旦那の支えになっているっていう夢だね。自分が女郎だって忘れていられる夢だったのに、結局、夢だったって絶望したってだけだ。」
「――すまなかった。君がいなかったらこの家の誰かが怪我をしていたね。」
小雪は短刀を袖に隠していたのである。
「私がいなくとも誰も怪我なんかしないよ。あの小雪は、君へのあてつけに死んでみようとしただけだからね。」
「感謝しかないな。彼女を助けてくれてありがとう。」
「いや。死んだら俺という客を迎えられなくなると気が付いただけでしょう。遊びに行くと約束しちゃったからね、茶屋代は君が奢ってくれ。」
俺は感謝するべきの男が毒蛇で良かったと思いながら、利秋が望むように畜生めという歪めた顔を見せつけた。
襖がそっと開いて、湯気の立った熱燗が乗った盆が部屋に入れ込まれた。
盆に添えられた真っ白な手は、俺が愛した女の綺麗な手だ。
そうだな、藤吾を宥めなければ、俺がお前の部屋に夜這いに行けないな。
「良かったな、りま。お前の亭主は身ぎれいすぎる程に身ぎれいだったぞ。」
俺は笑いながら温かな徳利を取り上げると、利秋のお猪口に注いでやった。
それから、愛する妻に尋ねた。
「藤吾はどうかな。」
「落ち着きましたわ。」
「そうか、俺こそ君がいなくなったら死んじゃうって、藤吾に伝えてくれたか?俺はお前と藤吾がいないと生きていけなくなる男だってね。」
すると障子戸がスパーンと大きく開いた。
障子戸を開いたのは怒ったような顔をした藤吾で、彼は俺に初めて怒りをぶつけた。
「父ちゃんは僕の弟や妹を可愛がらないのですか!お父ちゃんがそんな事を言ったら、コウノトリさんが僕に赤ちゃんを持ってきてくれなくなるじゃないですか!」
俺の後ろで利秋が吹き出して大声で笑い出し、俺は顔を真っ赤にして俺に怒っている息子に対し、弟か妹はコウノトリが運んでこないと教えるべきか頭を抱えるしか無かった。
いや、幸せだと笑うべきか。
常にまっすぐに人と向き合おうとする、そんなりまに似て来た可愛い息子を俺は抱き上げた。
なんて俺は幸せ者なのか。
「ふざけるな!利秋。」
利秋は吹き出すや肩を揺らして笑い、それでも俺のお猪口に酒を零すことなく注いで見せた。
俺は怒って見せながらもそのお猪口をぐいっとあおり、俺の危機一髪?を助けてくれたらしき男に再びお猪口を差し出した。
「いやあ、旦那っていい飲みっぷりだわあ。器も大きくていらっしゃる。さぞかし、別嬪さんと楽しんでおられたんでしょうねぇ。」
「おい、この馬鹿!徳利を寄こせ!零れるじゃないか!」
「いやいや、ついであげますって。せっかくのいい雰囲気が遊女のおふざけで霧散してしまった可哀想な旦那さん。私が慰めてあげましょうって。」
「もう勘弁してくれ。ああ、俺は確かに一度ぐらい、いや、二度ほどあの遊女を茶屋に呼んだこっがあるよ。だが、俺はさあ、抱けなかったんだよ。俺がりま以外の女は嫌だとね、あすこもピクリともしなかとさ。胸の内は悶々として獣みたいにイライラが募っちょったちゅうのにね」
利秋は手酌で注いだ酒を飲んで見せると、俺を馬鹿にしたようにして目玉をぎょろりと回して見せた。
「徳利を寄こせって!俺の酒だ!」
利秋から俺は徳利を奪ったがそれはもう空で、利秋はしてやったりという風に笑い声をあげた。
「 笑るなよ! 本当て 抱っいないんじゃっち!」
「ハハ、何言ってんだかわかんない。」
「ああ!俺は小雪を抱いていないって!」
「いやいや、ハハハハ。この馬鹿男。遊女は自分を抱かない男にこそ惚れるんだよ。それも、君は自分の弱音も吐いたんだろう?こりゃあ、あんさんとあちきはふっとい縁で結ばれたと、一途な遊女は勘違いするわなあ。」
俺はその通りなんだろうと顔を覆った。
俺とりまのいざという時に部屋の襖を開けた女郎の小雪が、あの場を後にするや俺の家に走り、俺が茶屋で別嬪と浮気していると俺の女房にご注進しようとしていたなんて俺が考え付くはずもない。
俺とりまはようやく結ばれて、仲良く上機嫌で玄関の扉を開けた。
そんな俺達が目にしたものは、小雪が玄関で利秋の膝で泣いているという場面であったのである。
「とうちゃ、は、母ちゃんが嫌いになったの?あ、あの、あの人が今度俺の母ちゃんになるの?」
利秋の背中からひょいと顔を出した藤吾に、目元があかぎれになるぐらいに泣いていたらしい藤吾の顔に、俺は虚を突かれて何も言葉が返せなかったのもいけなかった。
その時点で情況が掴めていなかったのだから仕方が無いだろ!
だが、俺が知らなかろうと、それが仕方が無かろうとも、事態は起きてしまっていた。
りまは不安いっぱいになった藤吾を抱きあげるや、俺に何とかしろと冷たく言い捨てて俺の前から消えてしまった。
夕飯も俺は家族に取り残された。
りまと藤吾とヨキばあと和郎という四人は、台所でその四人だけで夕飯を済ませてしまったのである。
これは罰なのか?
家族に見捨てられたらしき俺は、利秋と晩飯を居間で寂しく喰い、その後は俺の部屋で利秋に揶揄われ遊ばれながら晩酌をしているとそういうわけだ。
黒五?
あいつこそ俺を最初から家族の数に入れていないのでどうでもよい。
利秋にはべったりと慣れているというムカつく犬だしな。
「あの小雪はね、夢を見たんだよ。散々な結婚生活をしている旦那の支えになっているっていう夢だね。自分が女郎だって忘れていられる夢だったのに、結局、夢だったって絶望したってだけだ。」
「――すまなかった。君がいなかったらこの家の誰かが怪我をしていたね。」
小雪は短刀を袖に隠していたのである。
「私がいなくとも誰も怪我なんかしないよ。あの小雪は、君へのあてつけに死んでみようとしただけだからね。」
「感謝しかないな。彼女を助けてくれてありがとう。」
「いや。死んだら俺という客を迎えられなくなると気が付いただけでしょう。遊びに行くと約束しちゃったからね、茶屋代は君が奢ってくれ。」
俺は感謝するべきの男が毒蛇で良かったと思いながら、利秋が望むように畜生めという歪めた顔を見せつけた。
襖がそっと開いて、湯気の立った熱燗が乗った盆が部屋に入れ込まれた。
盆に添えられた真っ白な手は、俺が愛した女の綺麗な手だ。
そうだな、藤吾を宥めなければ、俺がお前の部屋に夜這いに行けないな。
「良かったな、りま。お前の亭主は身ぎれいすぎる程に身ぎれいだったぞ。」
俺は笑いながら温かな徳利を取り上げると、利秋のお猪口に注いでやった。
それから、愛する妻に尋ねた。
「藤吾はどうかな。」
「落ち着きましたわ。」
「そうか、俺こそ君がいなくなったら死んじゃうって、藤吾に伝えてくれたか?俺はお前と藤吾がいないと生きていけなくなる男だってね。」
すると障子戸がスパーンと大きく開いた。
障子戸を開いたのは怒ったような顔をした藤吾で、彼は俺に初めて怒りをぶつけた。
「父ちゃんは僕の弟や妹を可愛がらないのですか!お父ちゃんがそんな事を言ったら、コウノトリさんが僕に赤ちゃんを持ってきてくれなくなるじゃないですか!」
俺の後ろで利秋が吹き出して大声で笑い出し、俺は顔を真っ赤にして俺に怒っている息子に対し、弟か妹はコウノトリが運んでこないと教えるべきか頭を抱えるしか無かった。
いや、幸せだと笑うべきか。
常にまっすぐに人と向き合おうとする、そんなりまに似て来た可愛い息子を俺は抱き上げた。
なんて俺は幸せ者なのか。
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