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獣耳イケメン王子達とドキドキ学園ライフ
生徒会に拉致られた
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「サクラさん、どうか俺に力を貸してください」
清々しい青空、爽やかな風、寝癖も無くサラッと決まった髪、シワ一つ無い制服、朝食のだし巻き玉子を上手く巻けたし、気分は最高潮だった私の目の前には、女子寮から伸びた小道を抜けると全校生徒が使用する玄関の前で不機嫌そうに眉間に皺を寄せて周りを睨み付ける狼族の男子生徒がいました。
その人は、入学式で私をガン見していた子です。
白に似た銀色のフッサフサの大きな耳と尻尾を揺らし、ギラつく赤い目を顰めている。ワイルド系ここに極めりって感じの強面のイケメンが私を見つけるなり土下座してた。
そして冒頭に戻ります。
風貌や待っていた態度とは違い、切羽詰まった様に懇願されてビックリしました。
「俺は1年生で唯一、生徒会に所属する狼族のジルベールっす。学園一の癒し系のサクラさんの力を貸してください」
「がっ学園一は言い過ぎですよ」
「いや!サクラさん以上に、老若男女関係なく好かれる生徒は存在しません!」
力いっぱい言われて、どう反応していいのか分からずに、パチパチも瞬きを繰り返してジルベールを見詰めていると、ガバッと起き上がった彼に米担ぎされて連れ去られた。
「キャーっ!恐いです!!」
「すみません。生徒会室まで我慢してください!」
「無理無理無理!落ちそうで恐いー!!」
「急ぎますんで」
「キーーーーーーャーー!!」
まだ早朝なので人も疎らの校舎に、サクラの悲鳴が響き渡った。
やっと止まったかと思えば、ドサッと降ろされてお尻が痛いです。
「ヒクッ………ふぅ…………恐かっ…………うぇ」
激しい揺れと、お腹に肩が食い込む痛さで、涙が止まりません。
「おい!ジルベール!!サクラちゃんが泣いてるじゃないか?!!もっと優しく連れて来いよ!!!!」
聞き覚えのある声がジルベールを怒鳴りつけているので、涙で滲む視線を上げれば、大激怒のルイスが見ていた。
「ぐすっ……ルイス先輩………ふぇっ……揺れるし………お腹痛いし………恐かっ」
「可哀想に、無理矢理担いで連れて来たんだね」
しゃがみ込んで頭を撫でてくれたのはセオドア先輩です。
「セオドア先輩……ぐすっ」
経験した事の無い浮遊感と見知った人の顔を見た安堵から、目の前のセオドア先輩に抱き着いて泣いてしまいました、
「よしよし。恐い思いをさせてゴメンね」
「ヒクッ……ヒクッ」
「お前なぁ。初対面の男に担がれて運ばれたら怖いに決まってんだろう。もっと気を使えよ」
「すみません」
「俺に謝んじゃねぇよ」
ルイス先輩に怒られてシュンとするジルベールを見える。抱き締めて背中を摩ってくれるセオドア先輩の体温を感じながらシトラスみたいな爽やかな匂いを嗅いで落ち着いてきてきた私は、大泣きした恥ずかしさで動けずにいました。
「サクラちゃん、大丈夫?」
コクコクも首を縦に振るのが精一杯の私の頭を優しく撫でる大きな手にホッとしていた。
「大丈夫じゃないだろう。僕の可愛いサクラに何してるのかな?」
背後には笑顔で怒るジャスパーお兄様が腕組みして立っていました。
「お兄様」
「こんなに泣き腫らして可哀想に。生徒会は、いつから誘拐集団になったのかな?」
「誤解っす!」
「何が誤解なんだい?朝から待ち伏せしていた女子生徒を無理矢理担いで連れ去って、恐いと泣いている女の子を無視して走り去るのが誘拐じゃないって言うのかい?」
「すみません」
「謝る相手が違うよね?それともサクラに謝る気が無いのかな?まさか悪い事をしてないって思っているのかい?」
「違います。俺は頼まれて」
「ふ~ん。誰かの頼みなら、君は泣き叫ぶサクラを力ずくで連れ去るのかい?しかも責任は、その誰かに押し付けて自分は正しいとでも言いたいの?」
するとジルベールの頭を掴んだジャスパーお兄様が、彼の頭を私の座り込んでいる床の前に抑え付けた。
「躾の悪い犬が。サクラを傷付ける事は許さない」
「ぐぁっ」
「この子が受けた傷は、まだ完治しているのか分からないんだよ。どんなに治癒魔法を掛けても、1度ボキボキに折られた骨に付いた傷は塞ぎきれないんだよ。どこにヒビが残っているのか分からないんだよ!」
ジルベールを押さえ付けながら怒りをぶつけるお兄様に駆け寄り抱き着いた。
「落ち着い、お兄様。私は大丈夫だから。もう離してあげて」
「サクラ」
ジルベールから手を離したお兄様に抱き締められた。
「あの女に暴行された時、僕は屋敷に居なくて、危篤状態だって知らせを受けた時は目の前が真っ白になったよ。急いで駆けつけた僕が目にしたのは真っ赤に染った包帯だらけのサクラだった。不甲斐ない自分に吐き気がするほど憤ったよ。父の部下が5人がかりで治癒魔法を掛けて、やっと表面だけは治せたんだ、でも骨の奥の小さい傷までは塞ぎきれなかった。自然治癒しかないって医者にも言われたんだ。担がれて激しく揺れるサクラを見た時は心臓が止まるかと思った。頼むからサクラを乱暴に扱わないでくれ」
悲痛な叫びにも似たジャスパーお兄様の訴えに、誰も口を開きませんでした。
「極悪非道の暴力女を”お姉様”と呼んで許してしまう優しいサクラを傷付けようとするなら、もう学園に通わせられない。猫族の王国に連れて帰る」
「待ってください」
低い声が聞こえたかと思うと、すぐ傍に膝まづいてこちらを見ている黒いネクタイを締めた翡翠に似た黒い角が生えた白髪の男子生徒が頭を下げていました。
「申し訳ありませんでした。困り果てていたとはいえ、か弱い女子生徒を連れ去ってしまった事実に変わりはありません。生徒会長として、心からサクラさんに謝罪します」
「すまない。暴行事件の噂は知っていたのに、3つ子の姉が治癒魔法で治したと言っていた知り、大丈夫なんだと思っていたんだ。そんな訳ないよな。魔法は万能じゃないんだから。本当に申し訳ありませんでした」
生徒会長さんの隣にジルベールが土下座して、私に謝罪していた。
「怖かったけど、もう大丈夫です」
「お腹は………肋骨が脆いと聞いているが、本当に大丈夫なのか?」
心配そうに私の顔を覗き込むジャスパーお兄様か弱々しく見えて、その原因が私の傷なんだと分かっているから泣きそうでした。
悲しませたくないのに。
「お兄様、実は治癒魔法が5人がかりだったのは、重症だったからじゃなくて、私が光属性の魔力が一番強かったからなの。全ての魔法を跳ね返して効きにくかったからよ。それに光属性の魔力のお陰で、他の人よりも自然治癒力が強いから無理に魔法で治すよりも時間が癒してくれるってお医者さんも言いたかっただけなの。心配かけてごめんね」
「いくら自然治癒力が強くても、痛い事には変わりないだろう」
「もう忘れたわ。それに暴力って受ける人も痛いけど、振るう人も痛いって聞くから大丈夫だったかなって思う」
「誰を心配しているんだ?まさか………いや…サクラ…あの女は一方的に当たり散らして殴ったんだぞ」
「人を殴る時って、相手は痛いだろうなとか考えたら恐くて出来ないし、叩き付けた手も痛いだろうなって思うの。それを無視できるのは病気なんだよ………心が。罪悪感が死んでしまう病気なの。とても可哀想なことだと思うの」
「可哀想なこと?」
「うん。痛みを感じ無くなる程に心が傷付いていて、今も血が出てるんだって、早く気が付くとかいいね」
微妙な空気が生徒会室を包んでいました。
清々しい青空、爽やかな風、寝癖も無くサラッと決まった髪、シワ一つ無い制服、朝食のだし巻き玉子を上手く巻けたし、気分は最高潮だった私の目の前には、女子寮から伸びた小道を抜けると全校生徒が使用する玄関の前で不機嫌そうに眉間に皺を寄せて周りを睨み付ける狼族の男子生徒がいました。
その人は、入学式で私をガン見していた子です。
白に似た銀色のフッサフサの大きな耳と尻尾を揺らし、ギラつく赤い目を顰めている。ワイルド系ここに極めりって感じの強面のイケメンが私を見つけるなり土下座してた。
そして冒頭に戻ります。
風貌や待っていた態度とは違い、切羽詰まった様に懇願されてビックリしました。
「俺は1年生で唯一、生徒会に所属する狼族のジルベールっす。学園一の癒し系のサクラさんの力を貸してください」
「がっ学園一は言い過ぎですよ」
「いや!サクラさん以上に、老若男女関係なく好かれる生徒は存在しません!」
力いっぱい言われて、どう反応していいのか分からずに、パチパチも瞬きを繰り返してジルベールを見詰めていると、ガバッと起き上がった彼に米担ぎされて連れ去られた。
「キャーっ!恐いです!!」
「すみません。生徒会室まで我慢してください!」
「無理無理無理!落ちそうで恐いー!!」
「急ぎますんで」
「キーーーーーーャーー!!」
まだ早朝なので人も疎らの校舎に、サクラの悲鳴が響き渡った。
やっと止まったかと思えば、ドサッと降ろされてお尻が痛いです。
「ヒクッ………ふぅ…………恐かっ…………うぇ」
激しい揺れと、お腹に肩が食い込む痛さで、涙が止まりません。
「おい!ジルベール!!サクラちゃんが泣いてるじゃないか?!!もっと優しく連れて来いよ!!!!」
聞き覚えのある声がジルベールを怒鳴りつけているので、涙で滲む視線を上げれば、大激怒のルイスが見ていた。
「ぐすっ……ルイス先輩………ふぇっ……揺れるし………お腹痛いし………恐かっ」
「可哀想に、無理矢理担いで連れて来たんだね」
しゃがみ込んで頭を撫でてくれたのはセオドア先輩です。
「セオドア先輩……ぐすっ」
経験した事の無い浮遊感と見知った人の顔を見た安堵から、目の前のセオドア先輩に抱き着いて泣いてしまいました、
「よしよし。恐い思いをさせてゴメンね」
「ヒクッ……ヒクッ」
「お前なぁ。初対面の男に担がれて運ばれたら怖いに決まってんだろう。もっと気を使えよ」
「すみません」
「俺に謝んじゃねぇよ」
ルイス先輩に怒られてシュンとするジルベールを見える。抱き締めて背中を摩ってくれるセオドア先輩の体温を感じながらシトラスみたいな爽やかな匂いを嗅いで落ち着いてきてきた私は、大泣きした恥ずかしさで動けずにいました。
「サクラちゃん、大丈夫?」
コクコクも首を縦に振るのが精一杯の私の頭を優しく撫でる大きな手にホッとしていた。
「大丈夫じゃないだろう。僕の可愛いサクラに何してるのかな?」
背後には笑顔で怒るジャスパーお兄様が腕組みして立っていました。
「お兄様」
「こんなに泣き腫らして可哀想に。生徒会は、いつから誘拐集団になったのかな?」
「誤解っす!」
「何が誤解なんだい?朝から待ち伏せしていた女子生徒を無理矢理担いで連れ去って、恐いと泣いている女の子を無視して走り去るのが誘拐じゃないって言うのかい?」
「すみません」
「謝る相手が違うよね?それともサクラに謝る気が無いのかな?まさか悪い事をしてないって思っているのかい?」
「違います。俺は頼まれて」
「ふ~ん。誰かの頼みなら、君は泣き叫ぶサクラを力ずくで連れ去るのかい?しかも責任は、その誰かに押し付けて自分は正しいとでも言いたいの?」
するとジルベールの頭を掴んだジャスパーお兄様が、彼の頭を私の座り込んでいる床の前に抑え付けた。
「躾の悪い犬が。サクラを傷付ける事は許さない」
「ぐぁっ」
「この子が受けた傷は、まだ完治しているのか分からないんだよ。どんなに治癒魔法を掛けても、1度ボキボキに折られた骨に付いた傷は塞ぎきれないんだよ。どこにヒビが残っているのか分からないんだよ!」
ジルベールを押さえ付けながら怒りをぶつけるお兄様に駆け寄り抱き着いた。
「落ち着い、お兄様。私は大丈夫だから。もう離してあげて」
「サクラ」
ジルベールから手を離したお兄様に抱き締められた。
「あの女に暴行された時、僕は屋敷に居なくて、危篤状態だって知らせを受けた時は目の前が真っ白になったよ。急いで駆けつけた僕が目にしたのは真っ赤に染った包帯だらけのサクラだった。不甲斐ない自分に吐き気がするほど憤ったよ。父の部下が5人がかりで治癒魔法を掛けて、やっと表面だけは治せたんだ、でも骨の奥の小さい傷までは塞ぎきれなかった。自然治癒しかないって医者にも言われたんだ。担がれて激しく揺れるサクラを見た時は心臓が止まるかと思った。頼むからサクラを乱暴に扱わないでくれ」
悲痛な叫びにも似たジャスパーお兄様の訴えに、誰も口を開きませんでした。
「極悪非道の暴力女を”お姉様”と呼んで許してしまう優しいサクラを傷付けようとするなら、もう学園に通わせられない。猫族の王国に連れて帰る」
「待ってください」
低い声が聞こえたかと思うと、すぐ傍に膝まづいてこちらを見ている黒いネクタイを締めた翡翠に似た黒い角が生えた白髪の男子生徒が頭を下げていました。
「申し訳ありませんでした。困り果てていたとはいえ、か弱い女子生徒を連れ去ってしまった事実に変わりはありません。生徒会長として、心からサクラさんに謝罪します」
「すまない。暴行事件の噂は知っていたのに、3つ子の姉が治癒魔法で治したと言っていた知り、大丈夫なんだと思っていたんだ。そんな訳ないよな。魔法は万能じゃないんだから。本当に申し訳ありませんでした」
生徒会長さんの隣にジルベールが土下座して、私に謝罪していた。
「怖かったけど、もう大丈夫です」
「お腹は………肋骨が脆いと聞いているが、本当に大丈夫なのか?」
心配そうに私の顔を覗き込むジャスパーお兄様か弱々しく見えて、その原因が私の傷なんだと分かっているから泣きそうでした。
悲しませたくないのに。
「お兄様、実は治癒魔法が5人がかりだったのは、重症だったからじゃなくて、私が光属性の魔力が一番強かったからなの。全ての魔法を跳ね返して効きにくかったからよ。それに光属性の魔力のお陰で、他の人よりも自然治癒力が強いから無理に魔法で治すよりも時間が癒してくれるってお医者さんも言いたかっただけなの。心配かけてごめんね」
「いくら自然治癒力が強くても、痛い事には変わりないだろう」
「もう忘れたわ。それに暴力って受ける人も痛いけど、振るう人も痛いって聞くから大丈夫だったかなって思う」
「誰を心配しているんだ?まさか………いや…サクラ…あの女は一方的に当たり散らして殴ったんだぞ」
「人を殴る時って、相手は痛いだろうなとか考えたら恐くて出来ないし、叩き付けた手も痛いだろうなって思うの。それを無視できるのは病気なんだよ………心が。罪悪感が死んでしまう病気なの。とても可哀想なことだと思うの」
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