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マッサージ
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愛子の背中に手を這わせ、そのままさするように動かす。僕は今から、彼女にマッサージをするのだ。
……マッサージをするだけ。それ以外には何もしない。
ブラウス越しに触れる彼女の身体は、ふにふにとしてやわらかい。
対比されるようなブラの固い感触が生々しくて、男勝りな愛子が、いつの間にか「女」になっていることを意識してしまう。
「……おい。真面目にやってんのかよ。」
ベッドにうつぶせて、首だけ横を向いた彼女が、責めるように言う。
……いけない。マッサージに集中しないと。
ベッドの横から彼女を見下ろす。
両手を重ね、愛子の肩甲骨のあたりに添えて、体重を少しずつかけていく。
「ん……。」
彼女から漏れる声が、なまめかしく聞こえてしまう。きっと僕がおかしくなっているだけだ。彼女は昔から騒がしくて、いい加減で……。
彼女と僕との関係は、同性の友達のそれと、ほとんど変わらないはずだ。
ちょっと疎遠だったぐらいで、形が変わってしまうなんてことは、ありえない。
……愛子が僕の部屋に来るのなんていつぶりだろうか。
僕たちはいつも、ただ一緒にゲームしたり、並んで寝転がって、それぞれ漫画を読んだり……本当にただの友達として一緒にいた。
それが、そのうちそれぞれに友達ができて、いつのまにか遊ばなくなって……。
そして、なぜか突然、彼女の方から
「お前の部屋いくわ」
なんて、声をかけてきたのだ。
「……結構、上手い、な。」
記憶より少し大人びた声で、僕のマッサージの腕をほめてくれる。それがなんだか、くすぐったいような、むずむずするような感じがした。
感謝も謙遜もできないまま、ぐっと腕に力をこめる。
反対の肩甲骨をほぐすには、体の位置が少し遠いように思った。
「ねえ、愛子。その、反対を……」
ちょっとしたお願いをするだけでも緊張してしまって、うまく言葉が出てこない。
自分の顔が真っ赤に火照っているのが、鏡を見なくてもわかるようだった。
彼女はちら、とこっちを向いた。目線が交差して僕の息が止まる。
じっ、とこちらを見つめた後、彼女は顔を枕にうずめて、
「…上に乗れば、いいだろ。」
と提案してきた。
「えっ…」
「いいよ、別にマッサージするだけだし。」
「あたしたち、……ただの友達だし。」
胸の奥が、きゅ、と引き締まるような感じがして、一瞬息ができなくなった。
マッサージするだけ。ただの友達。僕にとってあまりにも都合のいい言葉だった。
彼女が僕のことを……、僕と密着するための言い訳をしている……。そんな自分勝手な解釈をしてしまう。
これから僕は、きっと愛子にマッサージ以上の何かをしてしまう。そして、その後はもう、ただの友達には戻れなくなってしまう。
喉の奥からごくりと音が鳴った。
むくむくと起き上がったペニスが、下着を押し上げている。
それに気づきながらも、僕はベッドの上に乗り上げて、愛子のお尻の上にまたがった。
柔らかな尻肉が、僕の体重でむに、と形を変える。
その感触でテントがますます盛り上がり、彼女の身体に触れている。
彼女の肩甲骨をマッサージするのを言い訳にして、腰ごと体を前傾させる。
肩に手を当て、ゆっくり体重をかけると同時に、僕のものが、スカート越しに彼女のお尻の谷間に食い込んでいく。
「……。」
彼女は枕に顔をうずめて、押し黙っている。
もう少し行ける……。もうちょっと……。
肩を揉むのに合わせてじっくりと押し付けていたはずが、僕はいつの間にか、肩に置いた手を支えにして、こすりつけるように腰を揺らしていた。
二つの山から押し返す弾力を感じて、興奮が止まらない。
何度も何度もこすっていると、精嚢の裏から、ぴりっとした刺激が走った。このまま、出してしまおうか。
「おい。」
突然の呼びかけに、体が跳ねた。
寸止めされてぴくぴく震えるペニスをよそに、僕の身体は凍り付いた。
これから僕はどうなってしまうのだろうか。
少なくとも二、三発は殴られるのを覚悟していた。
「……シワになるだろ。」
僕はきょとんとして、丸い目で彼女を見つめた。
僕を押しのけて、彼女が起き上がる。
そして、彼女は腰に手を伸ばし、スカートの留め具を外して、するりと足から抜き取った。
僕は彼女の、普段体操着に隠されて日焼けしていない、太ももの白さにハッとした。
そして、彼女の中心を隠す、淡いライムグリーンの、綿の下着にくぎ付けになった。
「……。」
彼女は何も言わず、そのままブラウスのボタンを、上から一つ一つ外していく。
ふっくらした双丘を包むブラジャーは、ショーツと同じデザインだった。
彼女はそのまま横になると、再びうつぶせになった。
「……ほら。続けてよ。」
彼女の呼びかけに、息が荒くなってしまう。
背中へ伸ばす手が震えている。
ふと自分の股間を見る。
そこは、激しい興奮によって、ズボンを突き破りそうなほど膨張していた。
苦しそうなそれを開放してやろうと思った。
そして、彼女の柔らかさを直接感じてしまおうと思った。
かちゃかちゃと、ベルトの金具を外す音があわただしく響く。
愛子はそれでも何も言わず、ただ枕に顔を押し付けてじっとしている。
急いでベルトを抜き取ると、前を留めるフックを外し、ジッパーを下ろして、パンツごと膝までずり下した。
パンツの内側から、僕のものがびん、とはじき出された。
真っ赤に充血したペニスは、見たこともない角度で猛っている。
僕はそれを鎮めようと、彼女の尻に挟み込んだ。
このまま腰を動かしたら、もう止まらない。
でも……。
愛子は何も言わない。けど、耳まで真っ赤になっているのが、後ろからでも分かった。
彼女の腰を掴んで、ぐい、とひきつける。
ペニスが尻の間に沈み込み、彼女のショーツがTバックのように食い込んでいる。
僕はゆっくりと腰を前後させ始めた。
ぐっ、と、それこそマッサージのように押し付ける。
発育の良いお尻で両側から押しつぶすようにして、その圧力を楽しみながら腰を振ってみる。
僕は今、愛子のお尻でオナニーをしている。
ふとそう思って、ますます興奮した。
気付けば僕の腰は、愛子に打ち付けるように激しく動いていた。
彼女の腰が持ち上がり、僕は膝立ちの姿勢で、形だけの後背位で自分のものをしごいていた。
彼女の身体が、僕の動きに合わせて前後する。
ぱちゅんぱちゅん、と湿った音が部屋に響く。
気付けばお互いにすっかり汗ばんで、彼女の背中はぽっ、と赤らんでいた。
僕の腰がびくんと跳ねる。
ペニスが脈打ちながら精液を吐き出して、彼女の背中を白く汚していく。
どくん、どくんと音を立てるような力強い射精が長時間続く。
僕は彼女の尻に腰を押し付けたまま、その快感の余韻を味わった。
そっと彼女から手を放し、膝立ちのままで後ずさる。
彼女の姿を後ろから眺めてみる。
自分の腕を枕のようにしてうつぶせて、膝で体を支えて、尻を上げた態勢のまま、肩で息をしているのが分かる。
ふと視線を、彼女に食い込んだショーツに移すと、その中心が、僕のものではない液体によって、内側から湿っていた。
僕はもう、最後まで行こうと思った。
愛子のショーツのゴムに手をかけ、勢いよくずり下げる。秘所からクロッチに、粘性の糸が伸びている。
まだ硬さを保っている自分のものを手で支え、残った手で彼女の割れ目をぐち、と開いた。
今から、僕は彼女とセックスをする。
数十分前まではくだらない妄想だったことが、今まさに現実になるのだ。
目が回りそうなほど興奮して、震える手によってペニスの位置が定まらない。
ぴち、ぴちゃ、という小さな水音を立てるたびに、彼女の身体がぴくぴくと反応する。
やがて、窪みに先端が収まった。
少し腰の動きをとめ、回らない頭で考える。
僕は、どういうわけだかこのタイミングで、彼女に何か言わなければならないような気分になった。
「愛子。」
「……。」
「好きだよ。」
「!」
腰を一気に押し進めた。彼女の柔らかい粘膜が、僕の肉棒をぎゅっと抱きしめる。
奥に到達した僕のものを伝って、彼女の愛液が垂れる。透明な汁の中に、赤いものが混じっていた。
僕が破瓜させたのだと思った。それがとても嬉しかった。
「……。」
彼女は何も言わない。それをいいことに、僕は腰をちいさく揺すり始める。
僕のものが彼女の中を出入りするたび、ぐちゅぐちゅという淫猥な音が鳴る。彼女の愛液が空気と混ざる。
「っ……。」
時折、愛子が漏らす息が、湿った音の中に混じる。
僕は、彼女の腰を掴んで、より深く自分のものを押し込む。
僕の鼠径部が、彼女の尻にぴったりと密着する。
そのままぐりぐりと押し付けると、彼女の子宮の入り口の形まで、はっきりとわかるようだった。
僕は、腰をゆっくりと引いて、再び彼女に突き入れた。
僕のものが彼女の膣壁に擦れるたびに、強い快感で背筋が凍りそうになる。
このまま何も考えずに腰を振ってしまえば、どれだけ気持ちよく射精できるのだろう。
でも、僕はまだその時じゃないと思っていた。
童貞なりに、好きな女の子にかっこつけたかったのかもしれないし、せっかくの初体験をできるだけ長く楽しみたかったのかもしれない。
どういうつもりなのか自分でもわからないけど、彼女の中をじっくり味わっていた。
ふと目線を下げて愛顧の背中を見下ろした。
痛みがあるのか、感じているのか、彼女は体をこわばらせている。
自分だって初めてなのに、それを棚に上げて、僕は初めてセックスする愛子を気遣いたいような気持ちになってきた。
射精感を必死に必死にこらえながら、ゆっくりとした抽挿を繰り返す。
「痛くない?」
僕は彼女の耳元で囁く。彼女は何も答えない。
心の片隅で少しだけ不安になったけど、それ以上何か聞くこともできそうになかった。
腰の動きに合わせて、彼女の胸が揺れる。それを両手で鷲掴みにすると、柔らかさと温かさで心地よかった。
そのまま揉みしだきながら腰を揺すってみると、僕のものがぎゅっぎゅっと圧迫される。その快感で、僕はもう長くはもたないことを悟った。
「愛子っ……出る……。」
彼女は枕に顔をうずめたまま、小さく頷いた。
それを合図に、僕は最後の一押しをするように、彼女の奥深くまで自分のものを突き刺した。そしてそのまま、彼女の一番奥に向けて射精した。
どくっ、どくっと脈打って、僕のものから精が吐き出されていく。
そのたびに、彼女はぶるっ、と体をふるわせる。
僕は彼女の背中に覆いかぶさって、少しだけ強く抱き締めた。
つながったまま、しばらくじっとしている。少し横を向いた彼女の真っ赤な顔が、すぐそこにあった。
二人の息が混ざり合っていた。その匂いと温度がなんだかいやらしかった。
……マッサージをするだけ。それ以外には何もしない。
ブラウス越しに触れる彼女の身体は、ふにふにとしてやわらかい。
対比されるようなブラの固い感触が生々しくて、男勝りな愛子が、いつの間にか「女」になっていることを意識してしまう。
「……おい。真面目にやってんのかよ。」
ベッドにうつぶせて、首だけ横を向いた彼女が、責めるように言う。
……いけない。マッサージに集中しないと。
ベッドの横から彼女を見下ろす。
両手を重ね、愛子の肩甲骨のあたりに添えて、体重を少しずつかけていく。
「ん……。」
彼女から漏れる声が、なまめかしく聞こえてしまう。きっと僕がおかしくなっているだけだ。彼女は昔から騒がしくて、いい加減で……。
彼女と僕との関係は、同性の友達のそれと、ほとんど変わらないはずだ。
ちょっと疎遠だったぐらいで、形が変わってしまうなんてことは、ありえない。
……愛子が僕の部屋に来るのなんていつぶりだろうか。
僕たちはいつも、ただ一緒にゲームしたり、並んで寝転がって、それぞれ漫画を読んだり……本当にただの友達として一緒にいた。
それが、そのうちそれぞれに友達ができて、いつのまにか遊ばなくなって……。
そして、なぜか突然、彼女の方から
「お前の部屋いくわ」
なんて、声をかけてきたのだ。
「……結構、上手い、な。」
記憶より少し大人びた声で、僕のマッサージの腕をほめてくれる。それがなんだか、くすぐったいような、むずむずするような感じがした。
感謝も謙遜もできないまま、ぐっと腕に力をこめる。
反対の肩甲骨をほぐすには、体の位置が少し遠いように思った。
「ねえ、愛子。その、反対を……」
ちょっとしたお願いをするだけでも緊張してしまって、うまく言葉が出てこない。
自分の顔が真っ赤に火照っているのが、鏡を見なくてもわかるようだった。
彼女はちら、とこっちを向いた。目線が交差して僕の息が止まる。
じっ、とこちらを見つめた後、彼女は顔を枕にうずめて、
「…上に乗れば、いいだろ。」
と提案してきた。
「えっ…」
「いいよ、別にマッサージするだけだし。」
「あたしたち、……ただの友達だし。」
胸の奥が、きゅ、と引き締まるような感じがして、一瞬息ができなくなった。
マッサージするだけ。ただの友達。僕にとってあまりにも都合のいい言葉だった。
彼女が僕のことを……、僕と密着するための言い訳をしている……。そんな自分勝手な解釈をしてしまう。
これから僕は、きっと愛子にマッサージ以上の何かをしてしまう。そして、その後はもう、ただの友達には戻れなくなってしまう。
喉の奥からごくりと音が鳴った。
むくむくと起き上がったペニスが、下着を押し上げている。
それに気づきながらも、僕はベッドの上に乗り上げて、愛子のお尻の上にまたがった。
柔らかな尻肉が、僕の体重でむに、と形を変える。
その感触でテントがますます盛り上がり、彼女の身体に触れている。
彼女の肩甲骨をマッサージするのを言い訳にして、腰ごと体を前傾させる。
肩に手を当て、ゆっくり体重をかけると同時に、僕のものが、スカート越しに彼女のお尻の谷間に食い込んでいく。
「……。」
彼女は枕に顔をうずめて、押し黙っている。
もう少し行ける……。もうちょっと……。
肩を揉むのに合わせてじっくりと押し付けていたはずが、僕はいつの間にか、肩に置いた手を支えにして、こすりつけるように腰を揺らしていた。
二つの山から押し返す弾力を感じて、興奮が止まらない。
何度も何度もこすっていると、精嚢の裏から、ぴりっとした刺激が走った。このまま、出してしまおうか。
「おい。」
突然の呼びかけに、体が跳ねた。
寸止めされてぴくぴく震えるペニスをよそに、僕の身体は凍り付いた。
これから僕はどうなってしまうのだろうか。
少なくとも二、三発は殴られるのを覚悟していた。
「……シワになるだろ。」
僕はきょとんとして、丸い目で彼女を見つめた。
僕を押しのけて、彼女が起き上がる。
そして、彼女は腰に手を伸ばし、スカートの留め具を外して、するりと足から抜き取った。
僕は彼女の、普段体操着に隠されて日焼けしていない、太ももの白さにハッとした。
そして、彼女の中心を隠す、淡いライムグリーンの、綿の下着にくぎ付けになった。
「……。」
彼女は何も言わず、そのままブラウスのボタンを、上から一つ一つ外していく。
ふっくらした双丘を包むブラジャーは、ショーツと同じデザインだった。
彼女はそのまま横になると、再びうつぶせになった。
「……ほら。続けてよ。」
彼女の呼びかけに、息が荒くなってしまう。
背中へ伸ばす手が震えている。
ふと自分の股間を見る。
そこは、激しい興奮によって、ズボンを突き破りそうなほど膨張していた。
苦しそうなそれを開放してやろうと思った。
そして、彼女の柔らかさを直接感じてしまおうと思った。
かちゃかちゃと、ベルトの金具を外す音があわただしく響く。
愛子はそれでも何も言わず、ただ枕に顔を押し付けてじっとしている。
急いでベルトを抜き取ると、前を留めるフックを外し、ジッパーを下ろして、パンツごと膝までずり下した。
パンツの内側から、僕のものがびん、とはじき出された。
真っ赤に充血したペニスは、見たこともない角度で猛っている。
僕はそれを鎮めようと、彼女の尻に挟み込んだ。
このまま腰を動かしたら、もう止まらない。
でも……。
愛子は何も言わない。けど、耳まで真っ赤になっているのが、後ろからでも分かった。
彼女の腰を掴んで、ぐい、とひきつける。
ペニスが尻の間に沈み込み、彼女のショーツがTバックのように食い込んでいる。
僕はゆっくりと腰を前後させ始めた。
ぐっ、と、それこそマッサージのように押し付ける。
発育の良いお尻で両側から押しつぶすようにして、その圧力を楽しみながら腰を振ってみる。
僕は今、愛子のお尻でオナニーをしている。
ふとそう思って、ますます興奮した。
気付けば僕の腰は、愛子に打ち付けるように激しく動いていた。
彼女の腰が持ち上がり、僕は膝立ちの姿勢で、形だけの後背位で自分のものをしごいていた。
彼女の身体が、僕の動きに合わせて前後する。
ぱちゅんぱちゅん、と湿った音が部屋に響く。
気付けばお互いにすっかり汗ばんで、彼女の背中はぽっ、と赤らんでいた。
僕の腰がびくんと跳ねる。
ペニスが脈打ちながら精液を吐き出して、彼女の背中を白く汚していく。
どくん、どくんと音を立てるような力強い射精が長時間続く。
僕は彼女の尻に腰を押し付けたまま、その快感の余韻を味わった。
そっと彼女から手を放し、膝立ちのままで後ずさる。
彼女の姿を後ろから眺めてみる。
自分の腕を枕のようにしてうつぶせて、膝で体を支えて、尻を上げた態勢のまま、肩で息をしているのが分かる。
ふと視線を、彼女に食い込んだショーツに移すと、その中心が、僕のものではない液体によって、内側から湿っていた。
僕はもう、最後まで行こうと思った。
愛子のショーツのゴムに手をかけ、勢いよくずり下げる。秘所からクロッチに、粘性の糸が伸びている。
まだ硬さを保っている自分のものを手で支え、残った手で彼女の割れ目をぐち、と開いた。
今から、僕は彼女とセックスをする。
数十分前まではくだらない妄想だったことが、今まさに現実になるのだ。
目が回りそうなほど興奮して、震える手によってペニスの位置が定まらない。
ぴち、ぴちゃ、という小さな水音を立てるたびに、彼女の身体がぴくぴくと反応する。
やがて、窪みに先端が収まった。
少し腰の動きをとめ、回らない頭で考える。
僕は、どういうわけだかこのタイミングで、彼女に何か言わなければならないような気分になった。
「愛子。」
「……。」
「好きだよ。」
「!」
腰を一気に押し進めた。彼女の柔らかい粘膜が、僕の肉棒をぎゅっと抱きしめる。
奥に到達した僕のものを伝って、彼女の愛液が垂れる。透明な汁の中に、赤いものが混じっていた。
僕が破瓜させたのだと思った。それがとても嬉しかった。
「……。」
彼女は何も言わない。それをいいことに、僕は腰をちいさく揺すり始める。
僕のものが彼女の中を出入りするたび、ぐちゅぐちゅという淫猥な音が鳴る。彼女の愛液が空気と混ざる。
「っ……。」
時折、愛子が漏らす息が、湿った音の中に混じる。
僕は、彼女の腰を掴んで、より深く自分のものを押し込む。
僕の鼠径部が、彼女の尻にぴったりと密着する。
そのままぐりぐりと押し付けると、彼女の子宮の入り口の形まで、はっきりとわかるようだった。
僕は、腰をゆっくりと引いて、再び彼女に突き入れた。
僕のものが彼女の膣壁に擦れるたびに、強い快感で背筋が凍りそうになる。
このまま何も考えずに腰を振ってしまえば、どれだけ気持ちよく射精できるのだろう。
でも、僕はまだその時じゃないと思っていた。
童貞なりに、好きな女の子にかっこつけたかったのかもしれないし、せっかくの初体験をできるだけ長く楽しみたかったのかもしれない。
どういうつもりなのか自分でもわからないけど、彼女の中をじっくり味わっていた。
ふと目線を下げて愛顧の背中を見下ろした。
痛みがあるのか、感じているのか、彼女は体をこわばらせている。
自分だって初めてなのに、それを棚に上げて、僕は初めてセックスする愛子を気遣いたいような気持ちになってきた。
射精感を必死に必死にこらえながら、ゆっくりとした抽挿を繰り返す。
「痛くない?」
僕は彼女の耳元で囁く。彼女は何も答えない。
心の片隅で少しだけ不安になったけど、それ以上何か聞くこともできそうになかった。
腰の動きに合わせて、彼女の胸が揺れる。それを両手で鷲掴みにすると、柔らかさと温かさで心地よかった。
そのまま揉みしだきながら腰を揺すってみると、僕のものがぎゅっぎゅっと圧迫される。その快感で、僕はもう長くはもたないことを悟った。
「愛子っ……出る……。」
彼女は枕に顔をうずめたまま、小さく頷いた。
それを合図に、僕は最後の一押しをするように、彼女の奥深くまで自分のものを突き刺した。そしてそのまま、彼女の一番奥に向けて射精した。
どくっ、どくっと脈打って、僕のものから精が吐き出されていく。
そのたびに、彼女はぶるっ、と体をふるわせる。
僕は彼女の背中に覆いかぶさって、少しだけ強く抱き締めた。
つながったまま、しばらくじっとしている。少し横を向いた彼女の真っ赤な顔が、すぐそこにあった。
二人の息が混ざり合っていた。その匂いと温度がなんだかいやらしかった。
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