⊕ヒトのキョウカイ⊕【未来転生したオレは、星を軽くぶっ壊すチート機械少女と共にこの幻実(せかい)で生きて行く…。】

Nao

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ヒトのキョウカイ6巻(赤十字の精神)

22 (過去改変)

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『ふう…』
 ネストからの流出個体はこれで最後だ。
 ナオのファントムが最後の1匹を駆除した所で、クオリアが右手で右のメカ耳を押さえるジェスチャーをする。
 どうやら コンパチさんからの通信 見たいだ。
『ナオ…エルダーより、緊急メッセージ…。
 どうやら 防衛ラインを突破されたらしい…。
 しかも、タイミングが悪い事にベック側とスピーダー側の両方だ…。』
 防衛ラインを越えられ、ワームが周辺に拡散した場合…発見が難しくなる…。
 そうなったら またネストを作り、また潰さなければ ならなくなる…。
 それだけは どうしても防がないと行けない。
『なら…ベック側をクオリアが、スピーダー側をジガが頼む…。
 オレは ームを後ろから叩いてトヨカズ達と合流する。』
 オレがクオリアとジガに指示を飛ばす…2人は道具扱いなので 今はオレがコイツらの責任者だ。
『大丈夫か?』
 クオリアがナオ機を見て言う。
『正直キツイ…だから トヨカズ達と合流してサポートに回る。
 それに、いざとなったら 近くにいるクオリアに助けて貰えるだろう…。』
『分かった…私達は 散らばったワームを排除したら、そのまま各防衛ラインを維持に移る…。
 私達なら 量子通信が出来るから、バラバラでも連絡が出来るしな…。
 何かあったら連絡して欲しい…最優先で実行する。』
 クオリアが言う。
『それじゃあ…最後…頑張ろう…。』
『ああ…最善を尽くす。』
『おお』
 クオリアとジガの身体が気泡で包まれ、スーパーキャビテーションで防衛ラインまで向かう…。
 当然 オレは そんな事は出来ないので通常推進で トヨカズ達がいる渓谷けいこくまで向かう。

 ロウ機が ボックスライフルとショベルでワームを排除して行く…。
 さっきまでいたトヨカズ機は もうワームに潰され残骸ざんがいになっていて、援護えんごが無くなった事で、思うように潰せなくなった…。
 背中が不安になり、戦闘に集中 出来無い…過剰に周囲を警戒している?
 トヨカズ機から貰ったマガジンも後1マガジン…それと今、装填されている1マガジンだけだ。
 弾薬ボックスの投下はまだされていない。
 弾が尽きたのか?
 運搬うんぱん途中だろうか?
 DLの数が少なくなった事で、足止め部隊が飛び 攻撃側に回っている…足止めの仕事は 大量のワームの死体がバリケードになってワームの足が遅くなっているので、いらないと判断したのだろう…。
 ただ、攻撃を優先したせいで 死体に紛れていたワームがバリケードを突破してしまった…。
 慌てて仲間がワームを背中側から撃つも ワームの死体の殻に当たって上手く狩れず、ワームの突破を許してしまった。
 ロウ機が 慌てて周りのワームを片付けて 追おうとするも、レナから『待った』がかかり、クオリアが代わりに迎撃に向かってくれる見たいだ。
 後ろからの気配に反応し、素早くシャベルを水平に回し、切り付ける…が味方のDLだった。
 コックピットブロックへの直撃のはずなのに コックピットは無傷で 相手のDLがこちらの肩に手を乗せる…接触回線だ。
『ロウか?
 トヨカズはどうなった?』
 その聞きなれた声を聞き、ロウは「ちゃんと脱出した…無事」と答える。

 さすがのトヨカズも、撃墜げきついのがれなかったか…。
 ナオは、ロウ機からデータを吸出し、すぐさま状況を確認していく。
 ロウのステータスは?
 シャベルで 近接戦闘をしたからだろう…。
 ステータスは オールイエローで、水圧によるダメージが機体をむしばんでいる状態だ。
 この状態での接近戦闘をした場合…コックピットをかれる可能性が出てくる。
 とは言え、動ける機体数が少ない…無傷のオレがやるしか無いか…。
「ロウ…オレが前に出る…後ろからの援護を頼む…。」
『いや…まだれる。』
「そろそろ、その機体は ステータスレッドになる…無茶するな…。
 弾を撃ち尽くしたら、機体を捨てて脱出しろ!」
『でも…。』

 ロウに階級をチラつかせ、無理やり言う事を聞かせる。
「…分かた。」
 ロウが不満をあるが渋々しぶしぶ了解する。

 ナオ機の後ろからロウ機が援護に入る…。
 援護と言っても、誤射しない範囲でワームの背中を撃っているだけだ。
 ただ…ナオ機が接近戦をやってくれている為、身体を止めて じっくりと狙える…。
 1発1発がワームの背中に正確に当たり、ワームが倒れて行く…。
 ナオ機はショベルでワームを なぎ倒して行くが、早くて誤射を警戒して撃てない…。
 これがトヨカズなら この状態でも撃てるのだろうか?
 ?
 さっきまで、バラバラに動いていたワームが また連携れんけいを取り戻し始めた。
 狙いは…突破じゃなくて、ナオ機のファントムだ。

「くっ難しいか…」
 ファントムの演算処理をオレのキィーブが、肩代わりしていたが、演算に支障が出始めている…。
 オレのキューブのスペックからすれば どうって事無いレベルなんだろうが、OSのオレが その計算処理に対応しきれていない。
 その問題が頭痛としてキューブが再現しOSオレに伝える…。
 オレは 演算バックアップを解除し、ファントムの自前の処理能力で戦う…。
 さっきから、ワームが何か不自然おかしい。
 今までは 脱出が最優先で オレらはルートをふさいでいる障害程度の扱いだったが、今は明らかにこっちを狙っている…。
 ワームが 防衛ラインを突破したから、追撃ついげきされないように こちらの足止めに専念しているのか?
 いや…違う!!
 ワームがこちらをかこみ、ナオ機が前方のワームの頭をシャベルで飛ばし、その回転を利用して後ろのワームに水平切り、更に側面、上…ワームがコックピットに、のしかかってくる…今までに無いパターンだ。
 シャベルでワームを切り裂き駆除くじょして行くが ワームの質量自体が消える訳じゃない。
 死骸しがいがコックピットに直撃して 機体が傾き、転倒する…。
 ファントムが 地面に叩きつけられ、その隙に ワームが左腕に取り付き、ナオ機は、起き上がろうとするが、ワームにヒジの関節を抑えられて、起き上がれない。
 右手に持っているシャベルでワームを突き刺し、駆除するが、今度は右腕だ。
 そして、その隙を利用して更に上からワームが乗ってくる…これはオレを殺す為じゃない…拘束こうそく!!
 次に両足に乗っかられ、ナオ機は ワームに関節を固められ身動きが取れない…。
 突撃馬鹿だったワームが 人型の弱点を理解して関節を固めている。
 まさか…未来にいるラプラスが この時代のワーム達にファントムのデータの回収命令を出しているのか?
 だったらマズい…。
 戦場のワームがDL形態に進化する…。
 そうなれば、こちらが いくら強くなろうと数の暴力で負ける。
「ロウ…今すぐコイツを撃て…誤射しても構わん…。」
 オレの必死な声が伝わったのか、ロウ機が迷わず発砲…。
 ワームを貫通し こちらの装甲に当たるが無力化は出来る。
 
「え?なに?コレ」
 周囲のワームが更にナオ機に更に のしかかり、コックピットの上に乗っているワームに追いかぶさって行く…。
 ロウ機が ボックスライフルで撃つが、ワームが複数匹重なった事で 弾が貫通しなくなっている…。
 10匹以上のワームが上に重なり、ナオ機は一切動けない…明らかに今までのワームとは違う。
 ロウはショベルを持ち、急接近してワームに突き刺す…ナオ機を止めて置く為 ワーム自体も動けないので簡単に狩れる…。
 ワームった後でナオの救出だ。

 大量のワームが上に のしかかり、機体に掛る重さが100トンを超えた…。
 更にそこから深度200mの水圧がかかり、とうとう無敵装甲の機体がきしむ…。
 量子転換装甲は 空間ハッキングにより無敵の防御力を発揮するが、装甲その物はDLの装甲以下だ…。
 装甲の防御が落ちれば、すぐに撃墜される。
 機体の装甲に負担が掛り、機体の処理限界は普通に超え、ナオは機体の自壊を防ぐ為、また演算バックアップを開始する。
「うぐっ…。」
 頭が痛い…このままだとジリ貧だな…。
『クオリア…聞こえるか?クオリア…。』
 オレは クオリアに内緒話通信をする。
『どうした?何があった?』
『ワームがファントムを解析している可能性が出た…。
 大量のワームで圧《お》し潰されて身動きだ取れない。
 それと…オレ自身の限界も来た…。
 ファントムの装甲も、そろそろ自壊する。』
『分かった…なら機体をキューブに戻して脱出して欲しい。
 私がそちらに向かう。』
『防衛ラインは?』
 クオリアは、散らばったワームの対処をしているはずだ。
『ナオの方が優先度が高い…。』
『ダメだ…ワームが逃げれば またネストが作られる…。
 クオリアは逃げたワームを排除しろ…命令だ。』
 オレはあえて命令と強調する…。
 道具の立場のクオリアは使い手の指示に逆らえない。
『なら、ナオはどうする?』
『自力で如何どうにか するしかないだろう。
 オレが停止した後で回収と修理を頼む。』
 このまま続けると、オレは オレを守る為にセーフティが働いて生命維持の為にスリープモードになるだろう…。
 如何どうにか ブレインキューブだけは守り抜いて、新しい義体に入れ替える…それしかない。
『いや…まだある…。
 ナオ…義体のリモート操作を許可して欲しい…。
 私がナオの義体を動かし、対処する。』
『オレの身体を?』
『そうだ…私ならナオのキューブの限界スペックまで動かせる。
 最短時間でワームを片付けて、ドロフィン1に帰投し、安全を確保した状態でスリープモードに入る。』
『確かリモートでの義体操作は出来ないはずじゃあ…あーまさか…。』
 義体は ハックされる事も考えて、通常は外部からの操作が出来ないスタンドアロン状態になっているはずだ。
『そのまさかだ…。
 緊急時にナオの安全を確保する為、私に限り リモート操作出来るようにしている。
 回線は、いつも使っている内緒話回線だ。』
『どこまで用意周到しゅうとうなんだよ…。』
 確かに オレの安全を確保するなら、クオリアがオレの義体を操作した方が良い。
 どんだけ義体を頑丈に作っても、ちゃんと操作出来なければ意味が無いからだ。
『分かった…手順は?』
『こちらから作動コードを送る…アプリが立ち上がったら、条件を入力して実行だ。』
 そう言っている間に コードが送られたのか、ARウィンドウがオレの目の前に立ち上がる。
 リモート条件の項目を見て見るが 数が多い…。
 人の義体のリモート操作は、立派な倫理侵害りんりしんがいで、流石にそこに無頓着むとんちゃくなエレクトロンのクオリアも、こちらに許諾きょだくを取らないと出来ないように設計している。
 オレがARウィンドウをタッチし、項目を選択…今回は義体の操作だ。
 最大稼働時間を10分にセット…万が一にも クオリアがオレを乗っ取って暴れるとは考えられないが、安全の為、こちらで任意に緊急停止を掛けられるようにして置く…。
 オレのOSのアクセス権限を強化…隔離範囲かくりはんい設定…完了…。
 オレの使用している演算場所を隔離して クオリアがアクセス出来無いようにする。
 これは、大きな知生体であるクオリアとオレが混ざった場合、クオリアにオレが取り込まれてごく自然に、オレの個が無くなり、オレがクオリアになる可能性があるからだ。
 クオリアが使うのはオレの未使用領域…このキューブの殆《ほとん》ど すべてを使わせる。
 オレを動かす為の処理能力は 全体の処理能力の1がい分の1しか使っていない。
 クオリアに渡す処理能力は、ほぼ全部の1かん…オレ自身が使っている処理能力は 端数にもならない。
 そして、このスペックなら、7日で神が地球を作った天地創造も神より早く 空間ハッキングで地球を作れ…神のあらゆる奇跡は、論理付ろんりづけされた科学として実行可能だ。
 それは トニー王国の建国の理由、神を科学の力で超える目標に到達した事を意味する。
 ナオは その神の能力を10分間限定でクオリアにあずけた。
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