⊕ヒトのキョウカイ⊕【未来転生したオレは、星を軽くぶっ壊すチート機械少女と共にこの幻実(せかい)で生きて行く…。】

Nao

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ヒトのキョウカイ7巻(シャロンの扉)

27 (子供は殺してはいけない)

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 太陽が昇り掛けたばかりの朝…。
 トヨカズ、ロウ、カズナはハンビーで30分先の山に向かう…。
 現在の時間は午後8:00…DLマスターズ時間で 午前8:00…。
 DLマスターズは、同じ時間にアクセスするヒトを考慮をし この星の自転周期が20時間に設定されている…。
 つまり現実とは 1日で4時間ずつ ズレる事になり、6日目で丁度ちょうど24時間の遅れが発生する感じになる…。
 現在は午前8:00なので まだボアが寝ている可能性もある…。
 舗装されていない路面を走るハンビーの中…オレは ぶら下げている銃を見る…。
 M4カービンの狙撃仕様…。
 スコープとサプレッサーを取り付けた仕様で、現実でオレが使っているM4よりバレルの性能は悪いがオレが信頼している良い銃だ。
 隣の運転しているカズナの銃は、肩からぶら下げているPP-2000…。
 後部座席にに座るロウは…ワーム戦ではオレの責任の元、PP-2000を無免で撃たせたが、あの戦いで銃の必要性を理解したのか、カズナと一緒にVR上で 銃の訓練を受けていた…。
 もちろんカズナは免許を持っているのでいだ。
 ところが…ロウは ギリギリハンドガンのPP-2000や ナオが試験時に使ったリボルバー…レナが 使うグロック18C…などは一切使わず、恐ろしい事に『デザートイーグル』で合格して見せた…。
 流石に片手で撃つことは無かったが…5歳児が 50口径マグナム弾の反動に完璧に耐えて見せて、かつ実用レベルでの射撃をしている…。
 流石は獣人…なんだが…。
「で、何で またデザートイーグル?」
 オレが後部座席のロウの腰にぶら下がるデザートイーグルを見て言う…。
 明らかに5歳児が持つ銃ではない…いや普通なら銃すら持たないんだが…。
「一発で確実に狩るには この位必要。
 手負いの得物えもの程、危険」
「でも、威力が高くても、弾の数が足りなきゃ意味無いだろう…。」
「そう…だから、イーグルは最初だけ…。
 撃ち尽くしたら、これで仕留める…。」
 ロウが胸で抱えているPP-2000を差す…。
 なるほど…オレらの銃は 対歩兵用で 大型動物用じゃないからな…。
 まぁそれでも フルオートで数発撃ち込めば、大型動物とは言え、流石に死ぬんだろうが…。
 ロウは 獣を相手にする都合上、最初の一発に拘《こだ》っているのか…。
「考え方の違いか…。
 分かった…今回は狩りの専門家に任せるよ…。」
「分かた…任された。」
 ロウがそう言う…。
「そろそろ つくよ…。」
「分かった。」
 そしてハンビーを山の下に止めて、薄暗い森を ロウを先頭にトヨカズとカズナが後ろから警戒し、ゆっくりと歩き出した…。

 森の中に3人が入る…。
 先頭はロウ…後ろがトヨカズとカズナだ。
 外ではほとんど無かった木が大量にあり…ここには竹が無い…。
 多分 暖かいからだろう…。
 ロウが一歩一歩土を踏みしめ、木の密度が増して より暗くなる奥に向かう…。
「何処《どこ》にいるのか分かるのか?」
 トヨカズが聞いてくる。
「分かる…。
 有った…コレ」
 ロウは周囲を警戒しつつ、木のそばの地面をす…。
 トヨカズとカズナが覗き込むとそこにあるのは、動物のフンだ…。
「う〇こか?」
「そう…足跡はコレ…足のサイズと沈み具合から、200㎏位の大型…コレ追っている…。」
「結構でっかいな…。」
「多分、大人…。」
 ロウが少ない痕跡から、獲物の方向を決めつつ、ゆっくりと進む…。
 さっきから、獣のマーキング臭がどんどん大きくなっている…このまま進めば 会えるだろう…。
「痕跡見つけた。」
 木の間を抜けようとして身体をこすった跡を見つける…。
「うわっ確かに大きいな…。」
 足跡のサイズや沈み具合とも一致する…この先にいる…。
 ロウの後ろにいる カズナは PP-2000を構え、警戒する…。
「いた…。」
 ロウが静かに言って腕を振り、得物をす…。
 大きいイノシシは母親…その近くには、小さいイノシシがいる…多分子供…。
 銃で狙うトヨカズを手で合図して止めて…低い背を更に低くする…。
「足が速い…多分気づいている…。」
 ロウがトヨカズに言う…。
「え?この距離で?」
「そう、風向きがイノシシ側だから…においで分かる…。」
「なるほど…。」
「でも子供がいるから、足枷あしかせになって スピードを上げられない…。
 見捨てればもっと早くなるけど…。」
「見捨てると思うか?」
 トヨカズが聞く…。
「多分、見捨てない…。
 見捨てるなら もう逃げてる…。」
 親が子供と一緒の場合、その子供の成長具合で 親が見捨てるかどうかを決める…。
 子供が幼過ぎた場合…親が死んだら 子供が生きられ無くなるので、見捨てる…。
 逆に子供だけでも生きて行けると判断すれば、全力で子供を守る…。
 多分 あの子供は強い…親は見捨てないだろう…。
 アレが狼なら、遠吠えによる警報で仲間を呼び、こちらを取り囲む事も出来る…。
 でも、そんな素振りは無い…。
「トヨカズ、カズナ…ここで仕留める…。
 狙うのは 大型のイノシシだけ…子供はそのまま逃がす…。」
「子供はダメなのか…。」
「ダメ…増えなくなる…。」
 子供は大きくなり、子供を産んでもらう仕事がある…。
 今、子供を殺してしまったら、いずれ イノシシを食べつくしてしまう…。
「分かった。」
「まずは ロウが撃つ…行ってくる…。」
 ロウは姿勢を低くしながら、イノシシに向かう…。
 イノシシはこちらの位置を把握しているのだろう…こっちが近づくと距離を取る…。
 でも、この距離は、接近戦での距離…遠距離からの銃の攻撃を想定して無い…。
 ロウがイーグルを構える…。
 目標まで30m…見えるけど木が邪魔で狙うのが難しい…。
 撃てるポジションを探す…が…イノシシが先に仕掛けていた…。
 イノシシは ロウの方向に迷いなく突っ込んで行き…大きな牙で攻撃しようとしてくる…。
 ロウは すぐにイーグルを両手で持ち、発砲…頭には当たらなかったが鼻から腹部を貫いた…。
 それでも止まらないイノシシを横に跳んで回避かわし、更に撃つ…7発中、鼻、腹部、足の3ヶ所にダメージを与えられた…。
 やっぱり、訓練とは違う…上手く当たらない…。
 ロウは弾切れのイーグルをホルスターに入れ、PP-2000を構えながら、イノシシを引き付け、トヨカズが狙っている位置にイノシシをおびき寄せる…。
『ロウ、退避だ…。』
『分かた。』
 無線からトヨカズの声がして、すぐにイノシシを回避かわし 木にぶつける…。
 ぶつかった木がきしみ、ゆっくりと倒れる…。
『撃て!』
 木が倒れた瞬間、ロウの合図でカズナが イノシシの側面に弾を浴びせる…。
 側面の方が撃ちやすいし、何よりイノシシは急な方向転換が出来ない。
 トヨカズが正確に足を撃ち抜き…イノシシが大きな音を上げて倒れる…。
 多分死んだ…だが…。
『念のため、頭撃ち抜いて…。』
『おうよ…。』
 イノシシの頭に3発が命中…これで確実に死んだ…。
「さて…終わりだ…アレ?
 小さいボアはどこだ?」
 トヨカズが言う…。
「親がこっちに来た時に、逃げた…。」
「そうか…。」
 カズナが削ぎ取りナイフを取り出し、イノシシに突き刺す…。
 イノシシの死体が光り、大量の肉に変わった…。
「便利」
「まぁ…わたしは、かいたいが、できないしね…。」
 カズナが肉をリュックに入れて行き、消えていく…。
「さてと…戻るぞ…。」
 時計を見る…今 戻ったら、10:00位になるかな…。
「分かた。」
「所でロウ、道は分かるか?」
「坂になっている所を下に降りれば、降りられる…。」
「まさか、覚えてないの…。」
「全く…。」
「あー面倒だな…。」
「と、そういうとおもって、ちゃんとマーカーおいてきてるよ…。」
「おお…流石カズナ…。」
「これで帰れる…。」
 ロウとトヨカズが喜んだ…。

「もう、なんでそういう ところだけ、ぬけているのよ…。」
 山を降りるカズナは少し笑いながら言う…。
「そこは、真面目なレナに似てくれて良かった…。」
「レー姉ぇより、ナヴィかな…。
 ナヴィがいると、ちゃんと、できるから…。
 トヨ兄ぃも、サポートAIをつければいいのに…。
 なんで わたしにはつくって、じぶんのはつくらないの?」
「いちいち、あれこれ言われるのが嫌いなんだよ…。
 ナヴィは オレとレナが 育児放棄確定だったから造った訳だし…。」
「ちゃんと、そだてて、もらったよ…トヨ兄ぃにも…。」
「そうか…そりゃよかった…。」
 トヨカズがそう言ってしばらくして下山し、ハンビーに乗った…。
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