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1章
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しおりを挟む目が覚め、隣で寝ている優人さんを見ながら "俺最近こんなんばっかだな...." なんてふと思って笑みがこぼれた
そして俺の事を抱きしめながら眠る優人さんを起こさないようゆっくり腕から抜け出し洗面所へ向かい顔を洗えば、何だか赤いものが見えた気がして鏡に目を向ける
よく見れば首元に見える紅い痕
服を着てる状態からでも複数見えるその痕に思わず頬が緩む
服をめくってみれば、いまだ残るあの時の傷痕に被せるように赤い痕がついていた
それらを一つづつ指でおっていく
するとこちらを覗く顔と鏡越しに目が合った
思わずビクッと肩が上がると優人さんが「ごめん、驚かせたね。」と言いながらゆっくりと近付いてきて後ろから俺を抱きしめる
「ごめんね、いっぱいつけちゃった.....首隠れないね。」
その言葉に首を振り優人さんの方を向けば背伸びをし首元に同じように紅い痕をつける
"ここならギリ隠れるよな...." そう思っていればそのまま正面から抱きしめられ「はぁ....もうほんと幸せすぎ、、、」なんて零してさらに抱きしめてきた
それに応えるように優人さんの背中に腕を回し胸元に擦り寄ると
「なつがこれまで抱えてきた心の傷を全て無くすことは出来ないと思う。俺じゃ想像も出来ないような日々を送ってきたと思うから。だけどこれからは俺の全てをかけてなつを愛すから、、、だから一緒に幸せになろうね。」
その言葉に何度も頷いてぎゅうぎゅうと抱きしめる
するとさらに力を込めて抱きしめてくれた
その後部屋に戻りベッドの上で抱きしめ合いながら過ごしてふと思い出す
プレゼント!用意してたのに甘い雰囲気になった事ですっかり抜けていた
急いでクローゼットに入れていた袋を取り出し優人さんへ渡す
驚く優人さんに笑顔を見せれば「もしかしてプレゼント?」と少し遠慮がちに聞いてくる姿に頷けば、ゆっくりと丁寧にリボンを解いていく
優人さんに似合うだろうなと思って選んだ藍色のマフラー
それを手に取ればすごく嬉しそうにして早速首にまいていく
「どう?」なんて聞いてくる姿が可愛くて.....
中に入っていたメッセージカードに気付き読み始めた
するといきなりガバッと顔を上げれば「これなつが作ったの?」と興奮気味に聞いてくる
それに少し照れながら頷けば「すっごく嬉しい.....大事にするしたくさん使うね!」とテンション高く言うから、すごく嬉しくて、、、
お金の事もあってプレゼントを渡す予定はなかったけど、でもやっぱり、、、そう思いながらも悩んでいた時にふと見かけたテレビの手芸番組
これからの季節にぴったりなマフラーについてやっていて、、、不器用なりに頑張ろうかな。そう思って作り始めた初めてのマフラー編み
何度も失敗しながらも優人さんの事を思ってする事は全然苦なんかじゃなくて、、、
渡したらどんな顔をしてくれるんだろう、なんて言ってくれるんだろう、そんな事を想像しながらしている間すごく楽しくて、、、
気がつけば完成していた
そしてついさっき、、、渡したマフラーを想像以上の喜びを表現してくれた優人さんに好きが溢れる
すると優人さんも何やら箱を取り出す
「これなつに!」そう言って手渡してきた事に驚けば「クリスマス出来なかったから少し遅くなったけど用意したんだ、、、」そう言って照れたように笑う
開けてみればカラーが入っていた
よく見ると端の方に少し濃いピンク色のバラが5本小さく束になっている刺繍が施されていた
「迷ったけど、、、そのカラーをつけてもらえたらなって思って、、、」
そう言う優人さんの顔はほんのり赤くて.....
俺は今つけているのをはずし、カラーを手に取り優人さんに渡し背中を向ける
「もしかして俺がつけてもいいの?」聞いてきた言葉に頷けば受け取りつけてくれる
「よく似合ってるよ」そう言ってカラーの上から軽くキスをしてくれた
そっとカラーに触れる
俺の事を思いながら選んでくれたのだろうか...
そう思いながら想像してみたらその姿が可愛くて、愛おしくて、嬉しかった、、、
。*⑅୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧⑅*。
優人さんが送ったカラーに刺繍された
ෆ薔薇の本数意味
〈5本→あなたに出会えて本当によかった〉
ෆダークピンクの薔薇の花言葉
〈愛を誓います〉
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