勘当された少年と不思議な少女

レイシール

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 第4章 馬車

第51話 マック

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 すると、ディーンがふと笑いながら尋ねた。

「それにしても、なんで僕に話しかけたの? マックもいたのに」

「ディーンさんなら……冷静というか、たとえ大事なことを言っても驚かずに受け止めてくれそうだったので」

「……なるほどね。まぁ、間違ってないかな」

 ディーンは肩をすくめて言った。

「ルネサスはあの通り、感情が先に出るし。マックも一応、話は聞いてくれるけど……あいつ、内心はけっこう感情的なんだよね。時間差で爆発するタイプっていうか」

「……時限爆弾みたいな感じですか?」

「うん。正確にいつ爆発するか分からないやつ」

 小声で笑いながらそう言ったディーンに、俺もアリーもつい吹き出してしまった。

「その代わり、インパクトが強い出来事があると……前のインパクトは忘れちゃうんだよね。いいことか悪いことか、よく分からないけど」

「それって……良い面と悪い面が半々ってことですか?」

「うん、そんな感じだね」

 そんな話をしていたら……

「おい、お前ら……何話してんだ?」

 後ろからマックの声がして、俺たちは驚いた。

「なんでもないよ。マックはどうしたの?」

 ディーンさんは変わらぬ落ち着きで対応する。

 俺は話題を変えたくて、とっさに言った。

「あっ! マックさんたちの最終的な目的地ってどこなんですか? 俺たちは前に言った、ハンテットを目指してます」

「あれ? 言ってなかったっけ? 俺たちはこの乗り合いバスで言うと、3つ先の町までだよ。終点までは5つあるけどな」

「えっ? なんで終点まで行かないんですか?」

 単純に不思議で、そう尋ねた。

「終点まで行くと……帰りの乗り合いバスしか出てないんだよ」

「それって……つまり、終点まで行ったら、そこから先は歩いて行かないといけないってことですか?」

 アリーがその言葉に、何かに気付いたように顔を上げた。

「もしかして……マックさんたちはそのことを知ってて、あえて3つ目で降りるんですか?」

「ああ、もちろん知ってるさ。俺たち、何年冒険者やってると思ってるんだ」

 マックはため息をついて、少し呆れたように言った。

「まったく……そんなことも知らないとはな」

「マックさん……俺たち、まだ冒険者になったばかりで……」

 俺がそう言うと、マックもハッとしたように思い出した。

「あー、そうだったな。たしか……Eランクだって言ってたっけ?」
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