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間章
第80話 馬車乗り場2
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次の町へ向かう馬車乗り場に向かったとき、俺はアリーに小声で話しかけた。
「アリー……ちょっと、符術の練習をしたいんだけど……」
「うん?ああ、そういえばランって、水の符術しか使ったことないんだったよね。他の符術はまだ?」
「う、うん……。恥ずかしいけど」
俺は顔を赤くしながらそう答えた。
「じゃあ……まずは、この配達の依頼をサッと終わらせよう。時間ができたら練習できるし」
アリーの提案に、俺は素直にうなずいた。
少しすると、町を巡回する馬車がやってきた。俺たちはそれに乗り込み、発車を待った。
馬車がゆっくりと走り出してから、俺はまたアリーに小声で尋ねる。
「アリー、この馬車って、シーガル領の領都行きとは違うんだよね? なんでこんなにすぐ来たの?」
「うん、この馬車は近くの町をぐるっと回ってるだけだから、1時間おきくらいで来るんだよ。長距離じゃないからすぐ来るの」
「なるほど……」
納得した俺は、それから窓の外に流れていく景色に見入ってしまい、しばらく言葉を交わすことはなかった。
やがて『ガコン』という音と共に、馬車が止まった。
「ラン、着いたよ。降りよう」
アリーに肩を軽く叩かれ、我に返る。
「えっ……ありがとうアリー、ごめん。ボーッとしてた」
照れながら返事をして、乗るときと同じようにアリーの動きを真似て馬車から降りた。
「じゃあ、依頼主さんの家に荷物を届けて、サインをもらったら……帰ろうか」
アリーが言うと、俺は少し遠慮がちに口を開いた。
「ねえ、帰りは……歩いて帰ってもいいかな?」
「えっ?なんで?馬車の方が早いのに」
「ほら……符術の練習をしたいから。誰もいない場所でなら、安心してできるかなって……」
「ああ、なるほど……ラン、まだ使い方を練習してる段階だもんね」
「う、うん。だから町までが近ければ、歩きでもいいかなって……」
「じゃあ、依頼主さんのところで、歩いたらどのくらいかかるか聞いてみようか」
「……ごめん。なんか、色々と付き合わせちゃって……」
だんだんと声が小さくなる自分が、ちょっと情けなかった。
そして……依頼主の家に到着すると、俺は扉の前で声をかけた。
「すみません!冒険者ギルドから来た者ですが……!」
しばらくして、ドアが開き、40代くらいの男が出てきた。
「ああ……やっと来たか」
少しだけため息混じりの声に、思わず反射的に謝ってしまう。
「遅れて……すみません」
昔からの癖で、つい頭を下げてしまった俺に、アリーがそっと視線を送ってきた。
「アリー……ちょっと、符術の練習をしたいんだけど……」
「うん?ああ、そういえばランって、水の符術しか使ったことないんだったよね。他の符術はまだ?」
「う、うん……。恥ずかしいけど」
俺は顔を赤くしながらそう答えた。
「じゃあ……まずは、この配達の依頼をサッと終わらせよう。時間ができたら練習できるし」
アリーの提案に、俺は素直にうなずいた。
少しすると、町を巡回する馬車がやってきた。俺たちはそれに乗り込み、発車を待った。
馬車がゆっくりと走り出してから、俺はまたアリーに小声で尋ねる。
「アリー、この馬車って、シーガル領の領都行きとは違うんだよね? なんでこんなにすぐ来たの?」
「うん、この馬車は近くの町をぐるっと回ってるだけだから、1時間おきくらいで来るんだよ。長距離じゃないからすぐ来るの」
「なるほど……」
納得した俺は、それから窓の外に流れていく景色に見入ってしまい、しばらく言葉を交わすことはなかった。
やがて『ガコン』という音と共に、馬車が止まった。
「ラン、着いたよ。降りよう」
アリーに肩を軽く叩かれ、我に返る。
「えっ……ありがとうアリー、ごめん。ボーッとしてた」
照れながら返事をして、乗るときと同じようにアリーの動きを真似て馬車から降りた。
「じゃあ、依頼主さんの家に荷物を届けて、サインをもらったら……帰ろうか」
アリーが言うと、俺は少し遠慮がちに口を開いた。
「ねえ、帰りは……歩いて帰ってもいいかな?」
「えっ?なんで?馬車の方が早いのに」
「ほら……符術の練習をしたいから。誰もいない場所でなら、安心してできるかなって……」
「ああ、なるほど……ラン、まだ使い方を練習してる段階だもんね」
「う、うん。だから町までが近ければ、歩きでもいいかなって……」
「じゃあ、依頼主さんのところで、歩いたらどのくらいかかるか聞いてみようか」
「……ごめん。なんか、色々と付き合わせちゃって……」
だんだんと声が小さくなる自分が、ちょっと情けなかった。
そして……依頼主の家に到着すると、俺は扉の前で声をかけた。
「すみません!冒険者ギルドから来た者ですが……!」
しばらくして、ドアが開き、40代くらいの男が出てきた。
「ああ……やっと来たか」
少しだけため息混じりの声に、思わず反射的に謝ってしまう。
「遅れて……すみません」
昔からの癖で、つい頭を下げてしまった俺に、アリーがそっと視線を送ってきた。
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