圏ガク!!

はなッぱち

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圏ガクの夏休み!!

根比べ

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「いきなりじゃねーよ! テメェが舐めた事抜かすからだろがッ!」

「セイシュンにそんな事を言った覚えはない」

 人のちんこを『小さい』だ『かわいい』だ言いやがったくせに、覚えてないとは言わせねーぞ!

「それは……確かに言ったな。ん、でも、それはただの俺の感想だ。別にお前を怒らせようと思って言った訳じゃない」

「どんな神経してんだ! 先輩は『小さいくてかわいい』とか言われて平気なのかよ」

「んーそうだな…………すまん、どっちも言われた事がないから分からん」

 舐めてんのかッ! 分からんで済むか!

「じゃあセイシュンは小さくないし、かわいくもない。そうじゃなくて……大きくて、かっこいい! これなら機嫌直るか?」

「直る訳ねぇだろがッ!」

 貶めようとして言ったのではなく、単に感想として言っていたという事実を聞いてしまった時点で、先輩の謝罪なんてオレにとっては恥の上塗りにしかならず、地団駄を踏む。

 男として、このままでは終われない。頭を抱えて唸っていると、天啓はすぐに訪れた。

「アイスも駄目で、謝っても駄目なのか? どうやったらお前の機嫌は直るんだ」

 お手上げだと言いたげな困った顔でオレを見る先輩。視線を合わせようとしゃがんだ先輩をジッと見下ろし、オレはご所望の機嫌を直す方法を教えてやる事にした。

「先輩の見せてよ。それでオレが同じ事を言ってやる。『小さくてかわいい』って言われるのがどれくらい屈辱的か味わわせてやる。それならチャラにしてやってもいいよ」

 どや顔で言ってやると、先輩は黙ったままおもむろに立ち上がり、オレの目の前でズボンを下ろした。

「………………」

 誰もいないとは言え、躊躇なしに晒された先輩のモノを見て、オレは暫し言葉を失う。裸を見られるのが恥ずかしいから電気を消してくれと言っていた奴とは思えない潔さだ。

「セイシュン、やるなら早くしてくれ。なんか馬鹿みたいだろ」

 校舎で下半身をさらけ出すってのは、どう考えても間抜けな姿な訳だが、オレが言葉を失ったのは正反対の理由からだった。

「せ、せんぱいの、ちんこ……」

 急かされゴクリと生唾を飲み込み、まるで意味をなさない仕返しを実行しようと口を開く。

「大きくて、かっこいい」

「いや、そっちじゃないだろ、セイシュン」

 呆れた声が降ってくるが、目の前のモノを『小さくてかわいい』なんて言えるはずがなかった。

 だらんと力なくぶら下がった、先輩のちんこは軽く十センチ以上あった。平常時の自分のモノと比べたら倍近いサイズで、オレは思わず目の前のデカチンに手を伸ばした。

 半勃ちくらいしているのかもと、期待というか不安を打ち消す為に、無意識に手を伸ばした先でオレは更に打ちのめされる。

「……ふにゃふにゃ」

 感触を思わず声に出してしまう。ズッシリ重たさを感じてしまうのに、手のひらで軽く揺らしてみると、力なくぶらぶら揺れるちんこは、全く勃起していなかった。

「そりゃそうだろ。校舎内で下半身出して興奮するような特殊な性癖はないぞ」

 勝手に触っている事を怒りもせず、先輩は「もう気は済んだか?」と聞いてきた。

「これ、勃起したら、どうなんの」

 同じ男として敬意を払わずにはいられないサイズに、つい自尊心を好奇心が上回ってしまう。見上げた先の先輩は複雑そうな表情をしていたが、自分で軽くちんこを持ち上げ、空いた方の手で「これくらい、かな?」と勃起時のサイズを示してくれた。

 二十センチを越えるらしい、先輩のちんこをつい感嘆の声を上げて見つめてしまう。圏ガクに来て、不可抗力で色んな奴のちんこを視界に入れてきたが、意図して見てしまう程の規格外の奴は少なかった。

 大抵の奴らよりはオレの方が大きかったし、デカイ奴だって実際に比べたら(もちろんしないけど)大差ないだろうって程度で、二度見してしまうような奴は皆元と山センくらいだったけど、先輩は別格だ。

 どういう理屈か、先輩のちんこを見ていると、自然と口の中に唾が溢れて、思わず唇を舐めてしまう。それがご馳走を前にしたような興奮だと、オレが気付いた直後、先輩はサッとズボンを上げてちんこを隠してしまった。

「なんで隠すんだよ。もっと見せて」

 何も考えず、せがんでしまったが、よく考えると結構恥ずかしい。頬が少し熱いが、欲求には逆らえず先輩を見上げると、どうしてか驚いたような顔をされてしまった。

「続きは部屋に戻ってから、な」

 先輩は何かを振り払うかのように軽く首を振り、挑発するような意地の悪い表情を浮かべる。

「ここじゃあ先生たちは来なくても、山本たちはウロウロしてるからな。これ以上、誰にも邪魔されたくない」

 冗談っぽく笑って見せたけど、そう言う先輩の目には、オレと同じ『ヤりたくて堪らない』っていう色が宿っていた。

 そんなモノを見せつけられて、大人しくしていられる訳もなく、オレは興奮が口から漏れないよう、にやける口を無理矢理閉じながら階段を先に駆け上がる。

 これ以上、誰にも邪魔させない。

 部屋に山センたちが潜伏していないか調べるのだ。嫌がらせのように占拠している可能性もある。説得しても居座るようなら、先輩が来る前に窓から叩き落とす! オレはそう決意し勢いよく扉を開き、部屋に突撃した。

 出入り口付近にある、蛍光灯のスイッチにバンと手のひらを叩きつけて照明を点ける。望んだ通り部屋はガランとしていて、嫌がらせに居座っていそうな山センも、酒の肴を取って来いとパシリさせられている小吉さんも見当たらなかった。

「…………」

 けれど……蛍光灯の光の下、視界に入ったモノに興奮が萎えていくのが分かった。にやけた顔、その腫れ上がった自分の悲惨な頬に手を伸ばす。

「お前は階段走るの好きだなぁ」

 おかしそうに笑いながら先輩が部屋に入って来る。立ち尽くすオレに、先輩はさっき持ち出した保冷剤を手渡すと、何も言わず、すぐに背中を向けた。

 やっぱりこの顔が無理で逃げようとしているのかと、小さくないショックを受けたが、そうではないらしく、先輩は扉を閉めると普段は一切使わない鍵を弄くりだした。

 ガチャッと必要以上に大きく聞こえる鍵をかける音に反応してか、心臓がドクドクと鳴り出す。先輩は念入りにもう一つある隣の教室へ続く扉にも鍵をかけた後、ようやくオレと向き合ってくれる。

「少し暑いな……窓から入って来たりはしないだろうから、開けたままでいいか」

 オレの背後に軽く視線をやって独り言を呟くと、スッと自然と距離が縮まった。こっちの不安を余所に、先輩はものの数秒でオレを抱きしめる。

 保冷剤ごとオレの頬に手を添えて、さっきと同じ熱烈なキスを始める。誰もいない、二人だけの空間であるせいか、体の力は自然と抜けて先輩の舌を受け入れてしまうが、チラリと視線を横に向ければ、自分の腫れ上がった顔を映した窓があり、知らずオレは先輩に待ったをかけていた。

「どうしたんだ?」

 どちらの唾液なのか、濡れた口端を軽く手の甲で拭いながら、先輩は首を傾げる。拒絶ではなく戸惑いだと分かっているのだろう、先輩は焦れながらもオレが答えるのを待ってくれた。

「オレ……こんな顔だけど、先輩は大丈夫なのかよ?」

 腫れた頬から手を離し不安を訴えると、先輩は熱っぽい手で触れてきた。「痛いか?」と聞かれたので、素直に「ジンジンする」と答える。

「ちゅーは止めた方がいいか?」

「いや、それはしたい、です……じゃなくて、そうじゃなくて、こんなパンパンの顔した奴に勃起すんのかって話だよ。こんな面白い顔した奴を相手すんのって、その、萎えるだろ普通」

 先輩の気持ちを確かめたくて、誤魔化さずに聞いてみた。黙ってジッと見つめられる。熱に浮かされた状態だと、気付かなかったのか、まじまじとオレの腫れ上がった顔を見つめる先輩の表情は真剣だ。

「あまり腫れてる頬に触れないよう気を付ける……それじゃあ駄目か?」

 軽く指で頬をなぞられる。腫れているせいか、その感触がくすぐったくて、少し目を閉じた。すると、耳元を軽く吸われ、ゾクッと背筋が震える。

「だめじゃ……ない。オレ先輩としたいよ」

 切実な思いが声に乗る。目を開けると、先輩は少し照れたような顔で「俺もだ」と頷いた。

「ずっとセイシュンに襲われ続けて、必死で自制してきたんだ。もう焦らすのは、これで最後にしろ」

 面白くなさそうな顔で先輩はそう言うと、優しくキスをしてくれた。恥ずかしさと嬉しさと、なんか訳分かんない気持ちが自分の中から溢れて、思わず先輩の腰に足を絡ませ飛び付いてしまったが「ちょっと邪魔だから離れてろ」といきなり振られてしまった。
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