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王都に着きました。
しおりを挟む王都までは、馬車で2週間。
ジェンセン様は、他国へと行ってきた帰りにあの道を通って王都へと帰る途中だった。
他国へは国王の使いで出向き、交渉が成立した為、国王に報告しに王都へと向かっていた。
「ジョアンナ嬢は、あんな辺境の地で何をなされてたのですか?」
至極当然の疑問。1人で辺境の地で使用人に騙され、その使用人に荷物まで奪われそうになってたんだから、誰でも気になる。
「実は、結婚してあの地に住んでいたのですが、愛人と結婚するからと、離縁されたのです。」
言葉にしたら、虚しくなってきた。
こんな恥ずかしい事を、よく言った! 偉いぞジョアンナ!
「こんなに素敵な方と離縁するなんて、その方は見る目がありませんね。別れて正解です。」
お世辞なのは分かってる。だけど、こんな風に言ってくれた方は、生まれて初めてだった。
「ありがとうございます。その言葉だけで、幸せな気持ちになりました。」
「素直な方ですね。そういう方は好きです。」
ドキドキ……
出会ったばかりの方に、私は何をドキドキしてるの!? 結婚していたのに、旦那様がいたのに、好きだなんて言葉、一度も言われた事がなかったから。
「町に着いたようですね。今日はここで宿をとりましょう。」
何かの祭りがあるのか、町はかなり賑わっていた。
「早めに宿をとらないと、空きがなくなりそうなので、宿をとって参ります。」
「分かった。では、私達は町を見て回りましょう。」
使用人は町の宿屋に向かって行った。
「何のお祭りなんでしょう?」
辺境の地で、毎日祈る事しかしてこなかった私は、お祭りにワクワクしていた。
「収穫祭ではないかと。この町は、葡萄酒が有名で、その葡萄酒を作る為の葡萄を収穫する祭りです。」
「へぇ……そんなお祭りがあるんですね! 」
その日は、収穫した葡萄を食べたり、葡萄で作られたお菓子を食べたりして、とても楽しい1日だった。
お祭りを楽しんだ後、ジェンセン様の使用人のセスターさんがとってくれた宿屋に泊まり、色々あった1日が終わった。
本当に楽しい1日だったな。
アンソニー様の使用人の馬車を降りた時は、どうなるかと思ったけど、あの使用人に感謝しなくちゃ。
あ、離縁のことが、すっかり頭から抜けてた。
捨てられたなんて言ったら、お父様ガッカリするだろうな。
楽しい2週間は、あっという間に過ぎ去り、王都へと到着した。
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