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二人のダンピールのハンターとそれを巡る関係
気持ちに区切りを、そして――
しおりを挟むクロウがアレフィードの元を訪れると、アレフィードはあることを口を開いた。
「へ? ディストと二人っきりになりたい?」
「……」
「……あー……くそ、それでお前が踏ん切りつくなら我慢してやるよ、ただ手だすなよ!!」
クロウは散々悩み、頭を掻きむしってからそう言った。
「感謝する」
アレフィードは諦めているような、感謝しているようなその二つが入り混じった笑みを浮かべた。
クロウはいったん自宅に戻りディストを連れてくると、アレフィードと二人っきりにして、自分は自宅に戻った。
ディストは何故連れてこられたか分からず、とにかくアレフィードを見た。
何か区切りをつけるような顔をしていた。
「アレフィード、どうし……」
「ディスト、私は貴方が好きだ」
「……」
「分かっている、貴方にはもうクロウがいる。でも伝えたかった、隠し続けるのはもう無理だった……」
「……」
アレフィードの言葉を黙って聞く、そして思った。
――ああ、自分はここでも鈍かったのか――
弟のように見ていたアレフィードは、ただ自分を慕っていたのではない、恋い慕っていたのだと。
「……すまない、お前の気持ちには答えられなくて」
クロウへの気持ちに気づくのに何十年単位でかかったディストは、うまく言葉を選ぶのもままならかなった。
「いや、いい。……最後にお願いがある」
「なんだ」
「頬に口づけをもらえないだろうか」
ディストはそれくらいならいいだろうと思い、アレフィードの頬に口づけをした。
アレフィードは口づけをされると、愛おし気にその場所を撫でた。
「ありがとう、ディスト」
「いや……」
ディストはアレフィードの髪をやさしく撫でてから、特殊な通信具を使ってクロウを呼んだ。
「よし、終わったな」
クロウはディストを迎えに来たのと、アレフィードに食料とあのお茶の元を渡す。
ディストが自宅に戻るのを見ると、クロウはアレフィードを見た。
泣き笑いをしていたが、それでも少しすっきりした顔をしている。
「さて、坊ちゃん。問題がもう一個残ってるな」
「……ファレスか。ファレスの事はまだ怖いのだ……」
「じゃあ、もう少し様子見するか?」
「……いや、会って話をする」
「あいつの言うように、静かに暮らすのか?それとも……」
「決まっている」
アレフィードは真剣な表情で言った。
「私は母のような人間を守るためにハンター業を続ける」
ファレスはマリーの仲介屋を訪れていた。
依頼を受けるためではない、またアレフィードがここに戻ってくるのではないかという思いで待っているのだ。
「……」
マリーは困り顔でファレスを見ている。
ファレスはマリーの反応から自分がアレフィードに何をしたかアレフィードからもクロウからも聞いていないのだろうと予測した。
ただ、毎日アレフィードを待っているのことにどうすればいいのか困っているのだ。
しばらく待って今日は来ないと思い帰ろうとすると、空間に穴が開く音がした。
振り返れば空間の穴からクロウとディスト、そして――アレフィードが姿を見せた。
「お、坊ちゃんお前に要件がありそうな奴がいるぞ、どうする?」
「……話そう」
クロウがアレフィードに声をかけると、アレフィードは少しこわばった表情になって無言になった後口を開いた。
「ファレス」
「はっ」
「……部屋に来い」
「了解です」
アレフィードは店の奥のマリーの自宅の方へと向かい、ファレスは後を追った。
マリーは少し不安そうな顔をして二人が奥に行ったのを見た。
「大丈夫ですかね」
「まぁ、ダメだったらまた俺が介入するから」
「……わかりました」
「所で二人に何があったんだ?」
「ハニーは知らないほうがいい、ついでにマリーも知らないから知らないままでいてくれ、アレフィードのプライドを傷つけるのは嫌だろう?」
「分かりました」
「分かった……」
マリーはいつもの表情で頷き、ディストは少し不服そうな雰囲気を出して頷いた。
マリーの自宅で自室として使わせてもらっている部屋にアレフィードはファレスを招き入れた。
「……」
「……アレフィード様」
アレフィードは深呼吸を何度かしてからファレスを見る。
「お前が私にしたことはクロウから聞いた、それは関して私はお前を責めない」
「……」
「そしてお前が望んでいる、静かな暮らし、私はそれを選ばない」
「私は人間を守る為にハンターであることを望む、故にお前のその望みには答えられない」
アレフィードがそう言うと、ファレスは項垂れた。
「だが――」
アレフィードはをそれを見て続ける。
「お前と時を歩むのも良いと思う」
ファレスが顔を上げる。
「お前の思いにすぐには答えるのは今の私には難しい、だがお前と歩むのはどうだろう、共に歩んでくれないか?」
「……もちろんです、アレフィード様……!!」
最善の答えでは決してなかった、だがファレスにとって良き答えであったのは確かだった。
クロウと共に帰宅したディストはやたらとアレフィードの事を気にしているようだった。
クロウからわずかにちょっと色々あってアレフィードの精神が参っているというのだけは聞いていたので心配しているようだった。
「……おーいハニー」
「……ああ、何だ」
ベッドで横になっているディストの頬を軽くクロウは叩いた。
「さっきから心、ここにあらずって感じじゃないか。そんなにアレフィードが心配か?」
「……ああ、心配だ」
「ああ……」
「まぁ、多分大丈夫だろう、また何かあったらあの坊ちゃんならすぐ――」
『ちょっといいですか?!?!』
マリーから通信術が飛んできた。
「なんだ、マリー仕事で緊急の依頼はなかっだろう⁇」
『私の仕事の手伝いです!!』
「……待てとなると……」
『ええ』
『神堕としの手伝いを依頼します!!』
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