3 / 22
【後編】ファーストコンタクト
しおりを挟む
その後もメッセージをしてくれた人に返信した。そして全て終える頃には最初の方に送った方から返信がきていた。
あおいさん。
『よろしくお願いします!失礼を承知でお聞きするのですが、ユウさんは本当に男性ですか?』
これはどういう意味だろう。
僕はもちろん、男だ。この感じだと男じゃない人が男って登録していたりするのかな。
あんまり分からないけど、僕はメッセージに返信した。
『もちろん、男ですよ』と。
すると数秒もしないうちにまたメッセージが送られてきた。
『そうなんですね!私、男性とお話するのは初めてなので緊張しています』
あ、じゃあ、相手のあおいさんも僕と同じ感じだ。僕も女性とこんな風にやり取りをするのは初めてだし、正直どんな風な会話をすればいいのか分かっていない。それでもメッセージを続けるために返信する。
『僕も女性の方とメッセージでやり取りするのは初めてなので、改めてよろしくお願いします。仲良くなりたいので気になったことがあったらどんどん聞いて下さいね』
お互いに理解を深めることは本当に大事なので、こっちがオープンなところを示すのは大事だと思う。こんな風にメッセージを送ってくれたということは少しぐらいは僕とお話してもいいと思ってくれているはずだし。
そんなことを考えているとまたすぐに返信がきた。
『ユウさんは女性とお話するのが怖いですか?』
なかなか確信を付いたような質問だ。というかこの国で女性のことを恐れていない男性などいないのが常識だ。それは今の僕も同じことだ。
確かに一歩踏み出そうとはしているし、女性への恐怖心や不快感などは他の男と比べれば少ない方だと思うけど。
『面と向かってお話するのはちょっと怖いです。でも、僕はいずれ面と向かってお話できるようになりたいと思っています。なので、少しでも慣れるためにこのアプリを入れたんです。あおいさんは男性とお話することは嫌ではありませんか?』
僕は女性のことをあんまり知らない。女性と話したこともほとんどないし、僕が知っているのは男性が女性に襲われたりするぐらいの情報だ。それぐらいしかない。これからあおいさんがどんな人かを知るために質問することにした。
これまたすぐに返信が来るので、今の時間はあおいさんも時間が空いているのかもしれない。
『いえ、むしろ楽しみです。今まで男性とお話したことがなかったので、ユウさんみたいな方に出会えて私は幸せです』
そこまで言われるようなことをしていないと思うけど。僕が現状、あおいさんとしたのはただ何回かメッセージのやり取りをしたぐらいだ。
それ以上でもそれ以下でもないはず。だけど、そう思ってくれているなら嬉しいし、僕も同じ気持ちであることを伝えよう。
『僕もあおいさんのような素敵な女性に出会えて嬉しいです。これからもっとお互いを知っていきましょうね』
送り終わるとあおいさんのメッセージ欄を閉じて、岬さんの方に移った。
岬さんからは返信で『よろしくお願いします。私のような子持ちでもいいのですか?』
別に子持ちであることが何か関係するのだろうか。僕としてはメッセージでやり取りができる女性であればどんな方でも構わない。
『岬さんとお話したいんです。それに僕は子供とか育てたことがないので分からないですが、子供を育てるのはとても大変だと思います。それをしている岬さんはとても素晴らしい方ですよ』
母親とかほとんど話せていないし、顔すらも覚えていない。でも、母親には感謝をしている。元々多少なりに感謝はしていたものの、前世の記憶を思い出したことでその気持ちがもっと高まった。いつかどこかで会えたらしっかりと感謝を伝えたいと思っている。
10分くらい経った後に岬さんから返事が来た。
『ありがとうございます。そんな風に言ってくださる方がいるとは思ってもいませんでした。これからもっとユウさんのことを知って行きたいです!こんな私ですけど、よろしくお願いします』
今のところのやり取りをしていて思うのはどの方もメッセージが優しくて、すぐに返信してくださるのは本当に有難い。個人的にはちょっと早過ぎて困っちゃうぐらいには早いですし。
僕も岬さんへの返答を送ることにした。
『僕も岬さんのことをたくさん知りたいです。岬さんは趣味が散歩だと書いてありましたが、他にあったりしますか?』
お互いを知って行くことで理解を深まる。
まずは僕も自己開示していき、相手の方にも多少なり自己開示をしてもらうことが本当に大事だ。
次の方に移ろうかなぁと閉じようとしたところで岬さんからのメッセージが帰って来た。
『散歩以外だと料理を作ることとかですね。家事をしないといけないので、料理は絶対にするんですが、たまに休みの日になるとお菓子作りとかもしたりしますね』
へぇ…お菓子作り。
自分で家事をすることはあるけど、お菓子作りまでしたことはない。まずこの国の男は生きて、精子を提供していればいい。逆に言えばそれが精子を提供することが存在意義。そんな男は政府に要請すれば使用人を派遣してもらえる。
その使用人は女性であるが、国が派遣してくるぐらいなので襲ったりしない。たぶん、使用人になるのは何か特別な訓練でも受けないといけないのだろう。それもあってか使用人が男を襲ったというニュースは今まで1度もないのだ。
僕もその使用人制度にお世話になることはあるものの、最近はなるべく家事に関しては行うようにしている。それは前世の記憶に目覚めたというところが大きい。その前世の記憶も断片的で全然完璧と言えるようなものではないけど。
僕がしばらく考え事をして返信しないでいると岬さんからメッセージがまたきた。
『やっぱり料理と散歩が趣味の女ってつまらないですよね。ごめんなさい』
別に僕はそんなこと思っていないのに、勝手に自己完結してしまっている。これはどうにかして誤解を解かなければいけないと感じて、すぐに返信した。
『いえ、そんなことありませんよ。僕もたまに料理をするのですが、やっぱり難しいです。なので、いつか機会があれば岬さんの手料理も食べてみたいです』
まぁ…会うにしてもかなりやり取りした後かな。今の段階で会うことはあんまり考えていないのが現状ですけど、やり取りを繰り返していって信頼関係が高まって、会ってもいいとお互いに思った時に会おうかな。
僕だけじゃなくて、岬さんの方も色々とパートがあったりと忙しいだろうし。そして端末に視線を落としていると通知がきた。
「本当に早いなぁ…」
ここまで早いとさすがにちょっと怖く感じる。僕が返すことで返さなくちゃいけないみたいな強迫観念に囚われているわけじゃないよねと少し心配だ。
『ユウさんのためなら腕によりをかけて作りますよ!!絶対に美味しいって言ってもらえるように!!!』
さっきまでは落ち着いた感じのイメージがあったけど、このメッセージはとても前のめりな感じが伝わって来る。
「そこまで言われるといつかあって見たいな」
ハードルは高いけど、いつかそんな日が訪れてくれたらいいなぁと思った。そして最期にしっかりと岬さんに返事をして次の人に移ろう。
『楽しみにしていますね。岬さんが作ってくれるんでしたら、僕もその日まで料理を勉強してしっかりと岬さんに美味しいと言ってもらえるようなものを作りますね』
そして次に連絡が来ていたのはカエデさんだった。
『返信ありがとね☆ユウさんって面白いね!」
カエデさんは前の二人に比べれば文字数は少ないけど、そこが友人的な感じで良い。元々、僕がこのアプリを始めた理由は友人を作ること。その目的を達成するという意味でカエデさんはいい。
前の二人に返していた分、ちょっと時間が経ってしっているので早く返信することにする。
『そんなに面白い人間ではないと思いますよ。でも、カエデさんからそんな風に言ってもらえると嬉しいです!』
送り終わると僕はちょっと大学に関する情報を調査することにした。調査と言ってもスマホで検索してみたり、SNSで通う大学名で調べたりするだけ。そこで分かったのは……ただ女子が多いというだけ。これ以上の情報はほとんどない。
「まぁ…そうだよね。ほとんどというか99.9%以上が女子なわけだし」
SNSでは女性同士が撮った写真が多く投稿されている。その写真をちょっと眺めているとカエデさんから返信が届いた。
『ユウくんって褒めてくれるからカエデ嬉しい☆ それでユウくんって写真送れたら服のまんまでいいからお願いできないかな?』
まさかそんなことを言われると思っていなかった。
「写真かぁ…」
抵抗がある。
顔を出すのは…ちょっとさすがに。
絶対に漏らさないという約束をしてくれたとしても、不安は残る。
でも、カエデさんは僕が写真を送って欲しいと言っている。相手が望んでいるのであればなるべくそれを叶えてあげたいという気持ちはやっぱりある。それにここから友達としてやり取りをしていく中である程度の信頼を得たい。その一歩目と考えれば写真を送るのは…いいかもしれない。
僕は悩んでも仕方ないと思い、意を決して自撮りをすることにした。
今まで一度もしたことがないので撮れた写真を見てもよく撮れている方なのか、全然ダメなのかが全く分からない。なので写真を送ってメッセージで『これでどうですかね』と添えた。
どんな返事をしてくれるのか、ちょっと気になるので今回は画面を変えることなく、返信が来るのを待つことにした。
1分後に返信がきた。
『とっても可愛いですね』
まさか可愛いと言われるとは思っていなかった。自分で自分の顔を見てそんな風には思わないし、他の人というかたまに友人に会ってもそんなことを言われたことはほとんどない。
「これに対する返信って一体なにがいいのかな」
今までの返信の中で一番何を送れば良いのか悩む。ここで何を言うのが一番無難に受け取ってくれているんだと…
5分近く悩んだ末に僕が出した結論は――――――
『ありがとうございます!』
これが一番無難のはず。
これ以上に適した言葉を見つけることができなかったというのと、これ以上送らないのはさすがにマズイと思ったのもある。
相手には僕が見たことは分かっているのだ。既読と付いて5分近く経っていることもあって、さすがにここで返信しないのはまずいかなって。この既読機能があったらもうちょっと悩めたんですけどね。
その後も色々な方とやり取りをしていると、気付いた時には日が傾き始めていた。その日から少し出会い系アプリを使う時間を制限しようと思った。
あおいさん。
『よろしくお願いします!失礼を承知でお聞きするのですが、ユウさんは本当に男性ですか?』
これはどういう意味だろう。
僕はもちろん、男だ。この感じだと男じゃない人が男って登録していたりするのかな。
あんまり分からないけど、僕はメッセージに返信した。
『もちろん、男ですよ』と。
すると数秒もしないうちにまたメッセージが送られてきた。
『そうなんですね!私、男性とお話するのは初めてなので緊張しています』
あ、じゃあ、相手のあおいさんも僕と同じ感じだ。僕も女性とこんな風にやり取りをするのは初めてだし、正直どんな風な会話をすればいいのか分かっていない。それでもメッセージを続けるために返信する。
『僕も女性の方とメッセージでやり取りするのは初めてなので、改めてよろしくお願いします。仲良くなりたいので気になったことがあったらどんどん聞いて下さいね』
お互いに理解を深めることは本当に大事なので、こっちがオープンなところを示すのは大事だと思う。こんな風にメッセージを送ってくれたということは少しぐらいは僕とお話してもいいと思ってくれているはずだし。
そんなことを考えているとまたすぐに返信がきた。
『ユウさんは女性とお話するのが怖いですか?』
なかなか確信を付いたような質問だ。というかこの国で女性のことを恐れていない男性などいないのが常識だ。それは今の僕も同じことだ。
確かに一歩踏み出そうとはしているし、女性への恐怖心や不快感などは他の男と比べれば少ない方だと思うけど。
『面と向かってお話するのはちょっと怖いです。でも、僕はいずれ面と向かってお話できるようになりたいと思っています。なので、少しでも慣れるためにこのアプリを入れたんです。あおいさんは男性とお話することは嫌ではありませんか?』
僕は女性のことをあんまり知らない。女性と話したこともほとんどないし、僕が知っているのは男性が女性に襲われたりするぐらいの情報だ。それぐらいしかない。これからあおいさんがどんな人かを知るために質問することにした。
これまたすぐに返信が来るので、今の時間はあおいさんも時間が空いているのかもしれない。
『いえ、むしろ楽しみです。今まで男性とお話したことがなかったので、ユウさんみたいな方に出会えて私は幸せです』
そこまで言われるようなことをしていないと思うけど。僕が現状、あおいさんとしたのはただ何回かメッセージのやり取りをしたぐらいだ。
それ以上でもそれ以下でもないはず。だけど、そう思ってくれているなら嬉しいし、僕も同じ気持ちであることを伝えよう。
『僕もあおいさんのような素敵な女性に出会えて嬉しいです。これからもっとお互いを知っていきましょうね』
送り終わるとあおいさんのメッセージ欄を閉じて、岬さんの方に移った。
岬さんからは返信で『よろしくお願いします。私のような子持ちでもいいのですか?』
別に子持ちであることが何か関係するのだろうか。僕としてはメッセージでやり取りができる女性であればどんな方でも構わない。
『岬さんとお話したいんです。それに僕は子供とか育てたことがないので分からないですが、子供を育てるのはとても大変だと思います。それをしている岬さんはとても素晴らしい方ですよ』
母親とかほとんど話せていないし、顔すらも覚えていない。でも、母親には感謝をしている。元々多少なりに感謝はしていたものの、前世の記憶を思い出したことでその気持ちがもっと高まった。いつかどこかで会えたらしっかりと感謝を伝えたいと思っている。
10分くらい経った後に岬さんから返事が来た。
『ありがとうございます。そんな風に言ってくださる方がいるとは思ってもいませんでした。これからもっとユウさんのことを知って行きたいです!こんな私ですけど、よろしくお願いします』
今のところのやり取りをしていて思うのはどの方もメッセージが優しくて、すぐに返信してくださるのは本当に有難い。個人的にはちょっと早過ぎて困っちゃうぐらいには早いですし。
僕も岬さんへの返答を送ることにした。
『僕も岬さんのことをたくさん知りたいです。岬さんは趣味が散歩だと書いてありましたが、他にあったりしますか?』
お互いを知って行くことで理解を深まる。
まずは僕も自己開示していき、相手の方にも多少なり自己開示をしてもらうことが本当に大事だ。
次の方に移ろうかなぁと閉じようとしたところで岬さんからのメッセージが帰って来た。
『散歩以外だと料理を作ることとかですね。家事をしないといけないので、料理は絶対にするんですが、たまに休みの日になるとお菓子作りとかもしたりしますね』
へぇ…お菓子作り。
自分で家事をすることはあるけど、お菓子作りまでしたことはない。まずこの国の男は生きて、精子を提供していればいい。逆に言えばそれが精子を提供することが存在意義。そんな男は政府に要請すれば使用人を派遣してもらえる。
その使用人は女性であるが、国が派遣してくるぐらいなので襲ったりしない。たぶん、使用人になるのは何か特別な訓練でも受けないといけないのだろう。それもあってか使用人が男を襲ったというニュースは今まで1度もないのだ。
僕もその使用人制度にお世話になることはあるものの、最近はなるべく家事に関しては行うようにしている。それは前世の記憶に目覚めたというところが大きい。その前世の記憶も断片的で全然完璧と言えるようなものではないけど。
僕がしばらく考え事をして返信しないでいると岬さんからメッセージがまたきた。
『やっぱり料理と散歩が趣味の女ってつまらないですよね。ごめんなさい』
別に僕はそんなこと思っていないのに、勝手に自己完結してしまっている。これはどうにかして誤解を解かなければいけないと感じて、すぐに返信した。
『いえ、そんなことありませんよ。僕もたまに料理をするのですが、やっぱり難しいです。なので、いつか機会があれば岬さんの手料理も食べてみたいです』
まぁ…会うにしてもかなりやり取りした後かな。今の段階で会うことはあんまり考えていないのが現状ですけど、やり取りを繰り返していって信頼関係が高まって、会ってもいいとお互いに思った時に会おうかな。
僕だけじゃなくて、岬さんの方も色々とパートがあったりと忙しいだろうし。そして端末に視線を落としていると通知がきた。
「本当に早いなぁ…」
ここまで早いとさすがにちょっと怖く感じる。僕が返すことで返さなくちゃいけないみたいな強迫観念に囚われているわけじゃないよねと少し心配だ。
『ユウさんのためなら腕によりをかけて作りますよ!!絶対に美味しいって言ってもらえるように!!!』
さっきまでは落ち着いた感じのイメージがあったけど、このメッセージはとても前のめりな感じが伝わって来る。
「そこまで言われるといつかあって見たいな」
ハードルは高いけど、いつかそんな日が訪れてくれたらいいなぁと思った。そして最期にしっかりと岬さんに返事をして次の人に移ろう。
『楽しみにしていますね。岬さんが作ってくれるんでしたら、僕もその日まで料理を勉強してしっかりと岬さんに美味しいと言ってもらえるようなものを作りますね』
そして次に連絡が来ていたのはカエデさんだった。
『返信ありがとね☆ユウさんって面白いね!」
カエデさんは前の二人に比べれば文字数は少ないけど、そこが友人的な感じで良い。元々、僕がこのアプリを始めた理由は友人を作ること。その目的を達成するという意味でカエデさんはいい。
前の二人に返していた分、ちょっと時間が経ってしっているので早く返信することにする。
『そんなに面白い人間ではないと思いますよ。でも、カエデさんからそんな風に言ってもらえると嬉しいです!』
送り終わると僕はちょっと大学に関する情報を調査することにした。調査と言ってもスマホで検索してみたり、SNSで通う大学名で調べたりするだけ。そこで分かったのは……ただ女子が多いというだけ。これ以上の情報はほとんどない。
「まぁ…そうだよね。ほとんどというか99.9%以上が女子なわけだし」
SNSでは女性同士が撮った写真が多く投稿されている。その写真をちょっと眺めているとカエデさんから返信が届いた。
『ユウくんって褒めてくれるからカエデ嬉しい☆ それでユウくんって写真送れたら服のまんまでいいからお願いできないかな?』
まさかそんなことを言われると思っていなかった。
「写真かぁ…」
抵抗がある。
顔を出すのは…ちょっとさすがに。
絶対に漏らさないという約束をしてくれたとしても、不安は残る。
でも、カエデさんは僕が写真を送って欲しいと言っている。相手が望んでいるのであればなるべくそれを叶えてあげたいという気持ちはやっぱりある。それにここから友達としてやり取りをしていく中である程度の信頼を得たい。その一歩目と考えれば写真を送るのは…いいかもしれない。
僕は悩んでも仕方ないと思い、意を決して自撮りをすることにした。
今まで一度もしたことがないので撮れた写真を見てもよく撮れている方なのか、全然ダメなのかが全く分からない。なので写真を送ってメッセージで『これでどうですかね』と添えた。
どんな返事をしてくれるのか、ちょっと気になるので今回は画面を変えることなく、返信が来るのを待つことにした。
1分後に返信がきた。
『とっても可愛いですね』
まさか可愛いと言われるとは思っていなかった。自分で自分の顔を見てそんな風には思わないし、他の人というかたまに友人に会ってもそんなことを言われたことはほとんどない。
「これに対する返信って一体なにがいいのかな」
今までの返信の中で一番何を送れば良いのか悩む。ここで何を言うのが一番無難に受け取ってくれているんだと…
5分近く悩んだ末に僕が出した結論は――――――
『ありがとうございます!』
これが一番無難のはず。
これ以上に適した言葉を見つけることができなかったというのと、これ以上送らないのはさすがにマズイと思ったのもある。
相手には僕が見たことは分かっているのだ。既読と付いて5分近く経っていることもあって、さすがにここで返信しないのはまずいかなって。この既読機能があったらもうちょっと悩めたんですけどね。
その後も色々な方とやり取りをしていると、気付いた時には日が傾き始めていた。その日から少し出会い系アプリを使う時間を制限しようと思った。
84
あなたにおすすめの小説
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
男女比5対1の女尊男卑の世界で子供の頃、少女を助けたら「お嫁さんになりたい!」と言って来た。まさか、それが王女様だったなんて……。
楽園
恋愛
「将来、あなたのお嫁さんになりたい」
10年前、俺は魔法の力で一人の少女を救った。
……そして現在。ここは男女比5:1の女尊男卑の世界。
男は女に「選ばれる」ためだけの存在する。
俺、アルトは、前世の記憶と女でさえ持っていない無限の魔力を隠し、父と静かに暮らす「モブ」になるはずだった。
「待っていましたわ、アルト」
学園で再会したあの時の少女は、驚くべきことにリリアーナ王女だった。
どうやら彼女、あの日の「約束」を本気で果たしに来たらしい。
(俺の平穏なモブ生活が……!)
最強を隠したい男と、その秘密ごと彼を手に入れたい王女の、すれ違い学園ファンタジー!
男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
↓
PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる