いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!

町島航太

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最終章 悪魔の契約

138話 イリスの決断と提案

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 城に帰ってこれたのは、丁度正午だったのでイリスは食事中だったが、構わず食事中の所を訪問した。

「イリス!」

「テツロウッ!!・・・ごほんっ、王族に呼び捨てとは失礼にも程があるぞ貴様。立場をわきまえろ」

「失礼。どうしても急を要する事なのでつい・・・」

「まあ良い私は寛大だ。今回の事は水に流してやろう。お前達兵士達は食堂から出て行ってくれ。まずは1対1で話したい」

「「「はっ!!」」」

 イリスの警備に当たっていた兵士達が食堂から出ていくのを確認すると、イリスは隣に座る様に促してきた。所有者無き土地からここに来るまで休み無しだったのでありがたく座らせてもらう。

「その様子だと、有益な情報が得られたのは間違いないみたいだな。なので、甘えるのはまた今度にしておこう。今は時間に余裕がある。何があったのかを丁寧に説明してくれ」

 遺跡でパンジグの王女トラコと会った事、古書館で見つけた日記に書かれていた内容、今の魔獣王が死んだら悪魔が魔獣人の体を乗っ取る事を丁寧に説明した。

 かなりぶっ飛んだ話だし、空いた口が塞がらなくなるような内容だったのにイリスは説明を聞きながら涼しげな顔でパスタを美味しそうに頬張っていた。

「それはかなりマズイな。パンジグの王女が協力者になってくれたのは心強いが、今の魔獣王を止めるのはほとんど不可能に近いだろうな。パンジグの状況は、私も把握している。今や非戦闘員である国民ですら、血の気が多くなっていると聞く。それは果たして現魔獣王のカリスマ性からなのかはたまた悪魔に体を乗っ取られかけているからか。どちらにせよ、魔獣王は殺せないな」

「戦争素人の俺が言うのもなんだけども、殺さず生け捕りっていうのは殺すよりもかなり大変なんじゃないか?」

「ああ、何て言ったって命を奪わずに無力化するわけだしな。骨だけが折れるのではあればありがたいものだが、実際は多くの人間が死ぬだろうな。現魔獣王は将軍の誰よりも強いと聞くしな」

「じゃあ、どうすれば・・・ジュリエットの勇者スキルも覚醒させられなかったし、彼女以外の圧倒的な戦力と言えばニアだけど、彼女でも生け捕りはほぼ不可能に近いかと・・・」

「そう、だから我が軍の戦力の底上げを頼みたい。テツロウのスキル『買取』なら可能だろう?有能だけど使い方に困っているスキルを持っている者からスキルを購入し、それを求めている者、適正が高い戦士に渡せば戦力を一気に増強できるはずだ。頼めるか?」

 更に俺がこれまで買いためてきたスキルもある。それを、強いけどスキルが微妙な兵士や騎士に渡せば全体的な戦力向上が図れる!少し前までやっていた事なのだが、最近は戦い続きでついつい忘れてしまっていた。

「そうか!その手があったか!ありがとうイリス!君が言わなきゃ思い出せなかった」

「ふふふ。そうだろう?そうだろう!?もっと褒めてくれてもいいんだぞ。それと、トイレに連れて行ってくれないか?これから起こる事を考えたら吐きそうだ・・・」

「だよね、こんな状況で冷静を保てるわけないよね。トイレまで我慢しててね!」

 食べていたのはトマトパスタだったからか、吐き出したゲロの色は少し赤が混じっていた。
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