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二章 濡れ衣の男を救え!!
第二十四話 緊急弾劾裁判!汚職裁判官を裁け!!
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殺風景な内装、傍観者のヒソヒソ話しか聞こえない静かな雰囲気。それだけでも腹がキリキリと音を立てて不調を訴える。
ついにきたジェイクさんの再審。法壇に裁判長、裁判官が鎮座する。聞く話によると、真実の神という存在がある為、裁判員制度はないらしい。
裁判長達が座るや否やジェイクさんが震えた声で耳元に囁いてきた。
「や、ヤバいぞ・・・アイツら、俺に殺人罪を着せた奴らだ・・・」
「全員ですか?」
「ああ、忘れるはずがねぇ。アイツらの冷酷な無表情・・・毎晩のように夢に出てくるんだ・・・」
トラウマの対象が出てきてしまったせいでガタガタを震え始めてしまったジェイクさん。対して王国騎士達は余裕の表情を浮かべている。やはり、裁判を金で動かすつもりらしい。
だが、甘い!それは想定内中の想定内だ!貴族であるアルベール家が金と権力で揉み消す事なんて俺でも分かりきっていた事だ。既に策は講じてある。
「え~では、今から被告人ジェイク・ワトーの再審を始めたいと─────」
「ちょっと待ってください。裁判長。裁判を始める前に少し確認しておきたい事があります。よろしいでしょうか?」
「ふむ・・・何かね?」
「ご許可をいただき、感謝します。では、これより・・・弾劾裁判を始めたいと思います!」
マートルさんの突然の宣言に傍観者はどよめき、裁判長達は冷や汗を流しながら焦り始める。マートルさんは法廷の入り口へと走ると、扉を開ける。すると、扉の前では数人の屈強な男達が仁王立ちして待っていた。
「彼らは国王が直々に選出した真実の神の教徒達です。信仰心は非常に強く、簡単な嘘なら力を借りずとも見つけるでしょう!」
弾劾裁判。それは、裁判官として問題のある者を裁くためにある裁判である。本来なら事前に弾劾裁判を受けさせて裁判官を辞めさせるのだが、国王に掛け合うのがあまりにも困難な上に時間がかかってしまった為、再審当日に弾劾裁判をやる事になったのだ。
まさかの急な弾劾裁判に裁判長達は口を魚のようにパクパクさせている。一方、屈強な真実の神の教徒達は手の平を天に向け祈りをささげ始めた。
「「「「「真実を見極める偉大なるヴェリーテよ。どうか我々に力をお貸し下さい・・・」」」」」
祈りが真実の神の元へと届き、マートルさんのように手の平から黄色い光が放たれる。複数人の祈りから授かった真実の神の力である光は法廷中をバリアのように包み込んだ。
「では、これより抜き打ちの弾劾裁判を始めます。意義の申し立ては弾劾裁判終了後にお願いします」
「はははははいぃーー・・・」
早速教徒達は真相を突いた質問を裁判長達に投げかけた。
「貴方達は1年前、貴族ヒロ氏殺害事件の裁判の際に真実の神から力をお借りしましたか?」
「・・・あ、ああ。間違いない。使っt─────」
「因みにこの法廷全体に真実の神のお力が宿っています。本来なら真実の神の教徒でない方々も真偽がわかる様になっていますので無駄な抵抗はお気をつけ下さい・・・」
「なっ・・・ぜぜぜ全員にだと!?ありえない!そんな強い力、真実の神が貸してくれるわけがない!!」
「そうだ!そうだ!20年も信仰している私達でも貸してくれないんだぞ!」
「大体、アンタらが真実の神の教徒すら分からないじゃないか!!」
見苦しい言い訳が裁判官達の口から放たれる。その言い訳はまさに逆ギレ。追い詰められている証拠である。
「では、試してみなさい」
「ぐ、ぐぬぬぬ・・・」
口では否定しているが、歯を食いしばっているあたり、教徒達の言葉が真実だと分かっているようだ。
「では、もう1度質問します。貴方達は1年前、貴族ヒロ氏殺害事件の裁判の際に真実の神から力をお借りしましたか?」
冷静で無感情で無機質な教徒の質問が裁判官達に襲いかかる。裁判長は息を整えて答えた。
「私は、あの裁判で、真実の神の力を借りました・・・」
あろう事か裁判長は自分の潔白を訴えた。その時、頭の中に流れてくる裁判長の声に似た声。しかし、似ているのは声だけで、発言は全くもって似ても似つかないものだった。
『使ってねぇーよバーカ!!あの人から使うなって金を握らされているのに使えるわけねぇ~じゃねえか!!その位考えたら分かんだろ!クズ!』
「えっ・・・?」
聞こえてきたのはおちょくるように自分の汚職を認めた裁判長の声だった。俺だけでなく、傍観者達にも聞こえているようで、戸惑いの表情を見せている。裁判長もやはりダメだった言わんばかりに顔が青ざめている。
「では、次の質問です。何故、力を借りなかったのですか?」
「い、いやだから使ったって────」
『だ~か~ら~言ってんだろぉ~?金だよ金!1人50万アモ貰っちまったんだよ!』
あまりの外道っぷりに頭が痛くなってくる。裁判長達の潔白は心の隅で信じていたマートルさんは横で涙を流していた。傍観者達は今にも暴動を起こしそうな位顔を真っ赤にしている。
「では、誰からお金をもらったのですか?」
「だから!貰ってないってそんなの!!」
『誰だかは分からないけど、アルベール家の召使からもらったよーん!正体は知られたくないらしくて、本人からは貰ってません!』
承認としてやってきた王国騎士達の顔は病気と疑うぐらいに真っ青になっている。どうやら、ポールの余裕は裁判長達との関係から来ていたらしい。
次々出てくる驚きの事実に教徒達は驚かずに他の裁判官達にも同じ質問をしていく。結論だけ言ってしまうと、全員黒だった。真っ黒を超えた暗黒だった。
あまりの汚職っぷりとクズっぷりに傍観者はブチ切れ、裁判官達に物を投げつけ始める。裁判長が静粛を要求しても誰も黙りはしなかった。苦し紛れの抵抗は彼らの怒りの炎を灯すだけだった。
無表情だった教徒達も流石に呆れてしまったのか、ため息混じりで彼らに処罰を言い渡す。
「自警団、王国騎士に代わり貴方達の罪状を言い渡します。その1『破門』、これから貴方達が真実の神の教徒であると名乗る事を許しません。その2『賄賂罪』、これより5年間地下牢獄の地下2階にて生活してもらいます」
「ええ!?」「そ、そんな・・・!」「賄賂だけでそれは罪は重すぎるのでは?」
裁判官達にとっては、自分達に課せられた罪は重いようだ。あまりにも身勝手で自己中心的な発言にはついにマートルさんも怒りを露わにした。
「何をふざけたことを言っているんですか!貴方達は!!平等で無ければならない貴方達がちんけな金に魅了されたせいで1人の人間の1年を潰してしまったんですよ!?いや、もしかしたら彼は一生をあの牢獄で生活していたかもしれない!!貴方達のせいでね!!」
怒りの一言に裁判官達は黙りこくってしまう。そして、ようやく気づいたようだ。自分らが金よりも大事なモノを他人から奪っていたことに。しかし、気づくのが遅かった。あまりにも遅かった。賄賂を渡されそうになった時に気づくべきだった。
「では、自警団の方々。この方達を地下牢獄まで」
「はっ!」
開いた扉からリーダーを筆頭に手錠を持った自警団が入ってくるや否や裁判官達に手錠をかけ、法廷の外へと連れていった。
あまりにも手際の良すぎる展開にジェイクさんは目をパチパチさせて驚いている。
「では、我々の仕事はここまでです。後は皆さん、頑張ってください」
屈強な教徒達は頭を傍観者を含めた全員に頭を下げると、法廷から出て行った。
「全く・・・理解ができない・・・どうなっているんだ?」
「難しいんで簡潔的に言ってしまいますと、真に平等な裁判が今から行われます。さあ、逆転の時ですよ?ジェイクさん。これから先はずっと俺たちのターンです!!」
慣れというのはとても恐ろしいもので、先程まで感じていた緊張は全く感じなくなっていた。
ついにきたジェイクさんの再審。法壇に裁判長、裁判官が鎮座する。聞く話によると、真実の神という存在がある為、裁判員制度はないらしい。
裁判長達が座るや否やジェイクさんが震えた声で耳元に囁いてきた。
「や、ヤバいぞ・・・アイツら、俺に殺人罪を着せた奴らだ・・・」
「全員ですか?」
「ああ、忘れるはずがねぇ。アイツらの冷酷な無表情・・・毎晩のように夢に出てくるんだ・・・」
トラウマの対象が出てきてしまったせいでガタガタを震え始めてしまったジェイクさん。対して王国騎士達は余裕の表情を浮かべている。やはり、裁判を金で動かすつもりらしい。
だが、甘い!それは想定内中の想定内だ!貴族であるアルベール家が金と権力で揉み消す事なんて俺でも分かりきっていた事だ。既に策は講じてある。
「え~では、今から被告人ジェイク・ワトーの再審を始めたいと─────」
「ちょっと待ってください。裁判長。裁判を始める前に少し確認しておきたい事があります。よろしいでしょうか?」
「ふむ・・・何かね?」
「ご許可をいただき、感謝します。では、これより・・・弾劾裁判を始めたいと思います!」
マートルさんの突然の宣言に傍観者はどよめき、裁判長達は冷や汗を流しながら焦り始める。マートルさんは法廷の入り口へと走ると、扉を開ける。すると、扉の前では数人の屈強な男達が仁王立ちして待っていた。
「彼らは国王が直々に選出した真実の神の教徒達です。信仰心は非常に強く、簡単な嘘なら力を借りずとも見つけるでしょう!」
弾劾裁判。それは、裁判官として問題のある者を裁くためにある裁判である。本来なら事前に弾劾裁判を受けさせて裁判官を辞めさせるのだが、国王に掛け合うのがあまりにも困難な上に時間がかかってしまった為、再審当日に弾劾裁判をやる事になったのだ。
まさかの急な弾劾裁判に裁判長達は口を魚のようにパクパクさせている。一方、屈強な真実の神の教徒達は手の平を天に向け祈りをささげ始めた。
「「「「「真実を見極める偉大なるヴェリーテよ。どうか我々に力をお貸し下さい・・・」」」」」
祈りが真実の神の元へと届き、マートルさんのように手の平から黄色い光が放たれる。複数人の祈りから授かった真実の神の力である光は法廷中をバリアのように包み込んだ。
「では、これより抜き打ちの弾劾裁判を始めます。意義の申し立ては弾劾裁判終了後にお願いします」
「はははははいぃーー・・・」
早速教徒達は真相を突いた質問を裁判長達に投げかけた。
「貴方達は1年前、貴族ヒロ氏殺害事件の裁判の際に真実の神から力をお借りしましたか?」
「・・・あ、ああ。間違いない。使っt─────」
「因みにこの法廷全体に真実の神のお力が宿っています。本来なら真実の神の教徒でない方々も真偽がわかる様になっていますので無駄な抵抗はお気をつけ下さい・・・」
「なっ・・・ぜぜぜ全員にだと!?ありえない!そんな強い力、真実の神が貸してくれるわけがない!!」
「そうだ!そうだ!20年も信仰している私達でも貸してくれないんだぞ!」
「大体、アンタらが真実の神の教徒すら分からないじゃないか!!」
見苦しい言い訳が裁判官達の口から放たれる。その言い訳はまさに逆ギレ。追い詰められている証拠である。
「では、試してみなさい」
「ぐ、ぐぬぬぬ・・・」
口では否定しているが、歯を食いしばっているあたり、教徒達の言葉が真実だと分かっているようだ。
「では、もう1度質問します。貴方達は1年前、貴族ヒロ氏殺害事件の裁判の際に真実の神から力をお借りしましたか?」
冷静で無感情で無機質な教徒の質問が裁判官達に襲いかかる。裁判長は息を整えて答えた。
「私は、あの裁判で、真実の神の力を借りました・・・」
あろう事か裁判長は自分の潔白を訴えた。その時、頭の中に流れてくる裁判長の声に似た声。しかし、似ているのは声だけで、発言は全くもって似ても似つかないものだった。
『使ってねぇーよバーカ!!あの人から使うなって金を握らされているのに使えるわけねぇ~じゃねえか!!その位考えたら分かんだろ!クズ!』
「えっ・・・?」
聞こえてきたのはおちょくるように自分の汚職を認めた裁判長の声だった。俺だけでなく、傍観者達にも聞こえているようで、戸惑いの表情を見せている。裁判長もやはりダメだった言わんばかりに顔が青ざめている。
「では、次の質問です。何故、力を借りなかったのですか?」
「い、いやだから使ったって────」
『だ~か~ら~言ってんだろぉ~?金だよ金!1人50万アモ貰っちまったんだよ!』
あまりの外道っぷりに頭が痛くなってくる。裁判長達の潔白は心の隅で信じていたマートルさんは横で涙を流していた。傍観者達は今にも暴動を起こしそうな位顔を真っ赤にしている。
「では、誰からお金をもらったのですか?」
「だから!貰ってないってそんなの!!」
『誰だかは分からないけど、アルベール家の召使からもらったよーん!正体は知られたくないらしくて、本人からは貰ってません!』
承認としてやってきた王国騎士達の顔は病気と疑うぐらいに真っ青になっている。どうやら、ポールの余裕は裁判長達との関係から来ていたらしい。
次々出てくる驚きの事実に教徒達は驚かずに他の裁判官達にも同じ質問をしていく。結論だけ言ってしまうと、全員黒だった。真っ黒を超えた暗黒だった。
あまりの汚職っぷりとクズっぷりに傍観者はブチ切れ、裁判官達に物を投げつけ始める。裁判長が静粛を要求しても誰も黙りはしなかった。苦し紛れの抵抗は彼らの怒りの炎を灯すだけだった。
無表情だった教徒達も流石に呆れてしまったのか、ため息混じりで彼らに処罰を言い渡す。
「自警団、王国騎士に代わり貴方達の罪状を言い渡します。その1『破門』、これから貴方達が真実の神の教徒であると名乗る事を許しません。その2『賄賂罪』、これより5年間地下牢獄の地下2階にて生活してもらいます」
「ええ!?」「そ、そんな・・・!」「賄賂だけでそれは罪は重すぎるのでは?」
裁判官達にとっては、自分達に課せられた罪は重いようだ。あまりにも身勝手で自己中心的な発言にはついにマートルさんも怒りを露わにした。
「何をふざけたことを言っているんですか!貴方達は!!平等で無ければならない貴方達がちんけな金に魅了されたせいで1人の人間の1年を潰してしまったんですよ!?いや、もしかしたら彼は一生をあの牢獄で生活していたかもしれない!!貴方達のせいでね!!」
怒りの一言に裁判官達は黙りこくってしまう。そして、ようやく気づいたようだ。自分らが金よりも大事なモノを他人から奪っていたことに。しかし、気づくのが遅かった。あまりにも遅かった。賄賂を渡されそうになった時に気づくべきだった。
「では、自警団の方々。この方達を地下牢獄まで」
「はっ!」
開いた扉からリーダーを筆頭に手錠を持った自警団が入ってくるや否や裁判官達に手錠をかけ、法廷の外へと連れていった。
あまりにも手際の良すぎる展開にジェイクさんは目をパチパチさせて驚いている。
「では、我々の仕事はここまでです。後は皆さん、頑張ってください」
屈強な教徒達は頭を傍観者を含めた全員に頭を下げると、法廷から出て行った。
「全く・・・理解ができない・・・どうなっているんだ?」
「難しいんで簡潔的に言ってしまいますと、真に平等な裁判が今から行われます。さあ、逆転の時ですよ?ジェイクさん。これから先はずっと俺たちのターンです!!」
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