大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太

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四章 魔族との和平交渉

第十四話 魔族との遭遇!魔族騎士見参!!

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 幸助さんが休憩という名の足止めをしている間、私は地底人魔族が住んでいるはずの洞窟をただひたすらに走り続けた。ふくらはぎを痛めても、爪が剥がれても走り続けた。

 凡そ10キロ程走りましたが、地底人が生活圏は現れず、最悪の考えを抱くようになりました。もしかしたら、この洞窟の先には地底人は住んでいないのでは?ピエールの嘘ではないか?と。そう感じさせる程に途方もなく深く長い洞窟にイラつきを覚える。イラつきは私に走る気力を与えました。

 岩や石を避け、横切る巨大な岩喰い虫を飛び越え、ただただ走っていく。元から体力のない身体は小さな小石でつまずき、地面に転がりました。靴を脱ぎ、足を確認すると、親指と人差し指の爪が剥がれ、出血を起こしていました。

「く・・・うぅ・・・!痛い・・・痛いよぉ・・・!」

 あまりの痛みに涙が零れそうになるが、舌を噛み、我慢して再び走る。地面を踏むごとに足に激痛が走ってまともに歩くことさえもできない。

「誰か・・・助けて・・・」

 悲痛の懇願を呟くが、少し洞窟に響くだけで誰も駆けつけてはこない。コウスケさんは後ろで戦っているから助けには来てくれない。ボニーさんとランマルさんはそもそもここにはいない。今まで他人に頼って来たツケが回って来たんだ。自分で何とかするしかないんだ・・・。

「動けぇ・・・動け!足ぃぃぃぃ!」

 靴に赤いシミが浮かび上がっているが、そんな事大した問題ではない。今は一刻も早く地底人の生活圏を見つけなければ・・・!

「嘘・・・でしょ・・・」

 走り始めた矢先、運命はメアリーに大きな試練を叩きつけてきた。タコの足のように何本もある道である。恐らく外敵から身を守る為の地底人の工夫だろう。その工夫にメアリーの持ち直していた心はポキリと音を立てて折れt──────

「貴様!何者だ!!」

 発狂しようとした瞬間、一番左の道からくぐもった声が聞こえてきました。声だけじゃない。動物のうめき声らしき音と重量感のある足音も耳に入ってきました。

 もしやと思い、顔を上げると目線に入って来たのは、角の生えた兜を被り、大きな牛に似た生き物に乗った騎士が槍を侵入者である私に向けて叫んでいた。嗚呼、間違いない。この人は──────

「ここは我ら地底人の領域だと理解した上での侵入か!?その場合は、ただではすまさないぞ!!」

 ずっと探していた地底人だ。私は情けなくも涙を流しながら地底人の騎士に訴えた。

「腕を千切られようが、首を跳ねられようが、私は構いません!どうか・・・どうか私の大切な人を助けて下さい!!」

 目と鼻から情けなく体液を垂らしながら私は懇願した。



「あと・・・何人だ?」

 体力と酸素不足で視界が霞んでよく見えない。5人目を殺した所から段々と視界が白くくすんでしまった。確かあれから1、2、3人倒したから残りは4人・・・はは、楽勝じゃないか。

「楽しくなってきたなぁ!!」

 ゾーンに入ったのか、ちっとも楽しいと思っていないのに、楽しいと言ってしまった。脳が疲れを誤魔化す為にわざと言わせたのだろうか?ならば、感謝しなくてはならない。今にも倒れそうだったから。

「コロスコロスコロスコロスコロス・・・」

「やばい奴も残ってるな・・・まあ、ここにいる奴ら全員ヤバいけど・・・」

 暗中模索で、ポケットにしまっていた血ぬぐい用の布を取り出し、血肉を拭う。笑いたくないのに口角が自然と上がる。

「こいやボケェェェェェ!!」

 自身への鼓舞と相手への威嚇目的の雄たけびを上げたその時だった。

「Umoooooooooo!!」

 背後から聞いた事のない生き物の鳴き声が聴こえてきた。牛に似ているが、牛よりも更に低いトーンだ。何事かと後ろを振り向こうとした瞬間──────

「ふんっっっ!!」

「うわぁ!!」

 くぐもった踏ん張る声と共に服の背中の部分を掴まれるや否や、俺の身体は宙へと浮き、ふかふかの布団のような動物らしきものの上に乗せられた。多分、変な鳴き声の生き物の背中だろう。体温が良い感じで睡眠を促す熱さになっており、目蓋が重くなる。

「アンタが、コウスケ・イズミだな。同志メアリー・メイウェザーの頼みでお前を助けに来た。敵ながらそんなボロボロの状態で良く戦い抜いた。褒めてやろう」

 どうやらメアリーは無事に辿り着いて、応援を呼んでくれたようだ。

「ありが、とう・・・」

「礼ならぐっすり寝てからいえ、疲れているのだろう?後はこの私が仕留めるから心配はするな」

 空を切る音が聴こえてくる。音からして長物・・・槍だろうか?

「では、粛清を開始する。逃げれると思うなよ?」

 金属を弾きあう音が聴こえてくる。普段なら物騒で飛び起きてしまいそうな音だが、今の俺はその音に安心感を抱き、眠りの世界へと潜っていった。
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