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四章 魔族との和平交渉
第十六話 魔族と話し合おうの会
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「私からも質問良いかな?」
「ああ、勿論」
こちらからの質問を嫌な感情を出さずに答えてくれたのだ。俺に質問する権利は地底人の騎士には当然あるだろう。
「私達が攻めようとしている理由は知っているかい?」
「俺もフラム出身じゃないから詳しくは知らないけど、地上に自分達の土地が欲しいから・・・だよね?」
「その通り!少しで良いから分けてくれればいいのに、地上人の奴らは我々を『魔族』と呼びつけて攻撃してくるんだ。ホント、何を考えているんだか・・・君には攻撃してくる理由も含めて話してもらうよ」
「俺が知っている事は全て話すよ。今回は別に戦いに来たわけじゃないし」
地底人が攻撃的な種族ではなく、話し合いをしてくれる種族で本当に助かった。と、安心している隙を突くように質問が騎士から降ってくる。
「そういえば、君は奴らに顔の作りが似ているが、何か知っていたりするのか?」
「奴ら?」
「すまない。君を襲った狂気に満ちた地上人の事だよ。長い戦いの末に我々地底人を滅ぼすという目的だけを遂行すす為に動いている人間という枠から外れてしまったバケモノの事だよ」
「・・・それについても話し合いの場所に着いてから詳しく話すよ」
「そうか。それならそれで良い。しかし、絶対に嘘はつくなよ?今から行く場所にはこの国の王や、強い権力の持ち主が大勢いる」
「真実の神の教徒は?」
「何だそれは?地上の国にはあるのか。興味深い・・・」
真実の神の教徒がいないとなると、話し合いは長引いてしまいそうだ。自分の言っている事が本当だと信じて貰う為に、相当身体を張る必要もあるだろう。
「さあ、着いたよ。一応ここからは地底人にとっては最高峰の場所だから気を引き締めて欲しい。それと、ここにいる間は私を含めて全て敬語で話すように」
「・・・分かりました」
連れてこられたのは案の定、城だった。フラムの白をベースとした外装と対を成すような黒の外装は青い炎によって、不気味さを感じさせる。警備する兵士も肌白ながらも屈強な戦士を採用しており、難攻不落の城のイメージを抱かせる。
「おかえりなさいませ、騎士団長殿」
「ああ、ただいま」
ここで知ったが、どうやら今まで案内してくれていた地底人の騎士はこの国の騎士団長だったようだ。道理で敵である俺が普通に都市を歩いても、喧嘩を吹っ掛けられないわけだ。横に騎士団長がいたら、面倒を避けて誰も話しかけてこないし、攻撃もしてこない。
「やはり、謁見ですか?」
「ああ、謁見だ。しかし、今回は会議に近いので会議室にて行う。私から離れないようにしろ」
「了解しました」
城の正面口である門の前に立つと、門番兵士が敬礼をして門を開ける。中も日が差していないせいで薄暗く、蝋燭の光だけが唯一の光源だ。あまり明るくない為か、装飾もそこまで派手さはなく、掃除や給仕をするメイドの達の顔も心無しか暗い。暗くて、良く見えないとは言えども、国を象徴する城にはもう少しお金をかけても良いのではないだろうか?
「階段を上るぞ。足元、気を付けろ」
「はい」
足で叩いたら音が城中に響く階段を上り、左に曲がる。左に曲がった先にある扉を開くと、胸に向かって黒い影がぶつかってきた。油断していたせいで床に尻もちをついてしまう。この時点では、まだぶつかってきた黒い影の正体を見ていないが、何なのかは何となく察しがついていた。
「コウスケさん!生きているとは耳にしていましたが、ちゃんと確認できて安心しました!!」
「やっぱりメアリーか・・・」
案の定メアリーだった。小刻みに震える彼女の背中を上から下に向かって撫で──────ようとしたが、今はそれどころではないので、すぐにメアリーを引きはがして頭を下げる。扉の先は地底人騎士団長が言っていた話し合いの場『会議室』だったのだから。
「再会を喜んでいる所大変申し訳ないが、席に座ってはくれないだろうか?地上人君」
騎士団長の言う通り、好意的には思ってくれて無さそうだ。権力者の声色の低さと眼つきの鋭さから明らかな敵意を感じる。好感度で言うなら、マイナススタートと言った所だろうか?0にするのが大変そうだ。
俺が座るように促されたのは屈強な騎士が両サイドに座っている席だ。いつでも殺せるぞという意思表示だろう。そして、対面の席には誰も座っていなかった。周りの面子を見るに座っていないのは、地底人の王だろうか?
「国王様、早くお座り下さい。話し合いは既に始まっているのですよ?」
既に会議室にはいるようだ。座っていない者はメイドと騎士数人ぐらいしかいないが、誰なんだ?
「ああ、すまない。すぐに座るよ」
そう言い放つのは、地底人の騎士団長。団長は兜の首元の金具を外し、メイドに渡すと、その素顔を露わにする。現れたのは、ショートヘアーの釣り目の女性だった。女性だったという事実に驚いていると、騎士団長は歩き始め、空席の前で止まり、椅子を引き、空席に座った。
「え・・・・・」
驚きのあまり、声が零れてしまう。驚いている様子が面白いのか、騎士団長はくすりと口角を上げて笑みを浮かべ言葉を発した。
「自己紹介がまだだったね。私の名前はアメリア・ジースト。この国を治める女王だ」
「ああ、勿論」
こちらからの質問を嫌な感情を出さずに答えてくれたのだ。俺に質問する権利は地底人の騎士には当然あるだろう。
「私達が攻めようとしている理由は知っているかい?」
「俺もフラム出身じゃないから詳しくは知らないけど、地上に自分達の土地が欲しいから・・・だよね?」
「その通り!少しで良いから分けてくれればいいのに、地上人の奴らは我々を『魔族』と呼びつけて攻撃してくるんだ。ホント、何を考えているんだか・・・君には攻撃してくる理由も含めて話してもらうよ」
「俺が知っている事は全て話すよ。今回は別に戦いに来たわけじゃないし」
地底人が攻撃的な種族ではなく、話し合いをしてくれる種族で本当に助かった。と、安心している隙を突くように質問が騎士から降ってくる。
「そういえば、君は奴らに顔の作りが似ているが、何か知っていたりするのか?」
「奴ら?」
「すまない。君を襲った狂気に満ちた地上人の事だよ。長い戦いの末に我々地底人を滅ぼすという目的だけを遂行すす為に動いている人間という枠から外れてしまったバケモノの事だよ」
「・・・それについても話し合いの場所に着いてから詳しく話すよ」
「そうか。それならそれで良い。しかし、絶対に嘘はつくなよ?今から行く場所にはこの国の王や、強い権力の持ち主が大勢いる」
「真実の神の教徒は?」
「何だそれは?地上の国にはあるのか。興味深い・・・」
真実の神の教徒がいないとなると、話し合いは長引いてしまいそうだ。自分の言っている事が本当だと信じて貰う為に、相当身体を張る必要もあるだろう。
「さあ、着いたよ。一応ここからは地底人にとっては最高峰の場所だから気を引き締めて欲しい。それと、ここにいる間は私を含めて全て敬語で話すように」
「・・・分かりました」
連れてこられたのは案の定、城だった。フラムの白をベースとした外装と対を成すような黒の外装は青い炎によって、不気味さを感じさせる。警備する兵士も肌白ながらも屈強な戦士を採用しており、難攻不落の城のイメージを抱かせる。
「おかえりなさいませ、騎士団長殿」
「ああ、ただいま」
ここで知ったが、どうやら今まで案内してくれていた地底人の騎士はこの国の騎士団長だったようだ。道理で敵である俺が普通に都市を歩いても、喧嘩を吹っ掛けられないわけだ。横に騎士団長がいたら、面倒を避けて誰も話しかけてこないし、攻撃もしてこない。
「やはり、謁見ですか?」
「ああ、謁見だ。しかし、今回は会議に近いので会議室にて行う。私から離れないようにしろ」
「了解しました」
城の正面口である門の前に立つと、門番兵士が敬礼をして門を開ける。中も日が差していないせいで薄暗く、蝋燭の光だけが唯一の光源だ。あまり明るくない為か、装飾もそこまで派手さはなく、掃除や給仕をするメイドの達の顔も心無しか暗い。暗くて、良く見えないとは言えども、国を象徴する城にはもう少しお金をかけても良いのではないだろうか?
「階段を上るぞ。足元、気を付けろ」
「はい」
足で叩いたら音が城中に響く階段を上り、左に曲がる。左に曲がった先にある扉を開くと、胸に向かって黒い影がぶつかってきた。油断していたせいで床に尻もちをついてしまう。この時点では、まだぶつかってきた黒い影の正体を見ていないが、何なのかは何となく察しがついていた。
「コウスケさん!生きているとは耳にしていましたが、ちゃんと確認できて安心しました!!」
「やっぱりメアリーか・・・」
案の定メアリーだった。小刻みに震える彼女の背中を上から下に向かって撫で──────ようとしたが、今はそれどころではないので、すぐにメアリーを引きはがして頭を下げる。扉の先は地底人騎士団長が言っていた話し合いの場『会議室』だったのだから。
「再会を喜んでいる所大変申し訳ないが、席に座ってはくれないだろうか?地上人君」
騎士団長の言う通り、好意的には思ってくれて無さそうだ。権力者の声色の低さと眼つきの鋭さから明らかな敵意を感じる。好感度で言うなら、マイナススタートと言った所だろうか?0にするのが大変そうだ。
俺が座るように促されたのは屈強な騎士が両サイドに座っている席だ。いつでも殺せるぞという意思表示だろう。そして、対面の席には誰も座っていなかった。周りの面子を見るに座っていないのは、地底人の王だろうか?
「国王様、早くお座り下さい。話し合いは既に始まっているのですよ?」
既に会議室にはいるようだ。座っていない者はメイドと騎士数人ぐらいしかいないが、誰なんだ?
「ああ、すまない。すぐに座るよ」
そう言い放つのは、地底人の騎士団長。団長は兜の首元の金具を外し、メイドに渡すと、その素顔を露わにする。現れたのは、ショートヘアーの釣り目の女性だった。女性だったという事実に驚いていると、騎士団長は歩き始め、空席の前で止まり、椅子を引き、空席に座った。
「え・・・・・」
驚きのあまり、声が零れてしまう。驚いている様子が面白いのか、騎士団長はくすりと口角を上げて笑みを浮かべ言葉を発した。
「自己紹介がまだだったね。私の名前はアメリア・ジースト。この国を治める女王だ」
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