42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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2章 Aを目指せ

82話 猛撃

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「それは!異空間解放魔法・・・!?」

「その反応からして相当良い魔法だったんだな。駄目じゃないか、そんな魔法が記載されている魔導書を戦場に持ってくるなんてさ。それとも、勉強熱心だったのかな?」

「ぐぬぬ・・・!舐めやがってぇ・・・!!鉄球の数が増えた程度で何ができるって言うんだ!!貴様と私の実力差は火を見るよりも明らか!!武器さえ手に入れば勝てると思うなぁっ!?」

 ドゥークの脇腹に鉄球がめり込む。不意打ち同然のストレートの速度は155キロ。ドゥークは怒る事に専念していたからか、それをまともに喰らってしまう。

「お・・・!!おおっ・・・!!」

「まだまだ行くぞ!!」

 異空間の許容量は、使用者の技量に依存する。1週間前にこれを習得したファルコは、自主練を一旦中止し、異空間の許容量を上げる事に専念した。その結果、異空間の重量上限は15㎏まで上昇。単純計算で100個もの鉄球を手で持たずに持ち運ぶ事が出来るようになったのだ。

「そらそらそらそらぁ!!」

 今まで攻撃出来なかった鬱憤を晴らすかのように鉄球を投球し続けるファルコ。途中ドゥークが反撃してこようと魔法を呟き始めたら、顔面に1球放ち、魔法を強制終了させる。

「ぐぼはぁ!?」

 ついに詠唱での魔法行使を諦めて無詠唱で防御魔法の『マジックシールド』を使用展開するも、無詠唱で魔法を使うと威力と質が下がる。

 無詠唱で展開したマジックシールドは非常に脆い。まるで、安いガラスのようにいとも簡単に破壊できてしまった。

「むぎゅ!?おえっ!?ぐはぁ!?」

 右腕、左足、右足の骨を折り、戦闘不能まで追い込む。先程までこちらを煽れるぐらい元気だったドゥークはぼろ雑巾のようにボロボロ。顔面に鉄球を何発か喰らったことによって、鼻の骨は折れ、歯は何本か折れてしまっている。目は黒い白目が向いており、もはや意識があるのか分からない状態。

 流石にこれ以上、攻撃したら死んでしまうだろうと思い、構えるのを辞めた瞬間・・・。

 ボウッ!!という音と共に火球が俺の方へと飛んでくる。俺はそれを難なく避けると、飛んできた方向・・・ドゥークの方を見た。

「まだ、意識あったのかよ・・・」

 火球を飛ばしてきたのは、他でもないドゥークだった。しかし、特に当てる為の工夫のされていないまっすぐな火球だった為、最早考えて魔法を放つのも困難な状態になっていると推測。

 もう一回鉄球を投げて意識を飛ばす事も出来たが、それでは可哀想だ。そう思ってしまった為、綿の入った布袋に睡眠魔法『スリープ』を込めてドゥークに向かって投げた・・・のだが。

「ふんっ!!」

 割りこむように俺の目の前に現れたナックルが、俺の布袋を打ち返してしまい、ドゥークには当たる事は無かった。
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