42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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3章 平和主義者達

120話 掃除完了?

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「な、何故ギルドにこだわるのですか?あそこは話し合いをするには些か騒がしい所ですよ?もっと、静かな場所を俺は提案します」

「いいや、ギルドだ。手練れの戦士が揃いし憩いの場。一度で良いから見てみたかったのだ。それに、だ。ベルム族とカートライト人の戦士達が仲良くしているのかを見定めておきたいのでな?」

 まずい!レボルスでは今絶賛喧嘩の処理中!既に喧嘩自体は終わったけれども、血は破壊した家具の処理が完全に終わっていない!!

 今頃、慌てて隠しているんだろうけど、ベルム族の先輩達の話が本当なら普通にバレる!!

 マイク将軍は話し合いで援軍の打診をしようとしているわけじゃない!敵対している人同士が働くレボルスの雰囲気を見て、手を取り合う平和的解決が可能なのかを見定めるつもりだ。

「で、では案内しますね・・・」

 他の所で話し合いをしたいが、マイク将軍の意思は硬いし、万が一できたとしても、話し合いはうまくいかないだろう。

 じゃあ、どうするか?それは、遠回りだ。遠回りをする事で掃除の時間を稼ぐ他ない。

「おや?何処へ行くんだ?ファルコ・イーグル。ギルドはそっちではないんだろう?」

「ッッ・・・ああ~すみません。トルネヒロに来てからまだ2週間しか経っていないんでつい・・・アハハハ・・・」

「この町は複雑だからな」

 まずい。この人、何回かこの町に来ている!!遠回りが使えない!!

「では、戦士ブルドー。君が案内してくれないか?」

「分かりました、ではついてきてください」

 平静を装うブルドーさんだが、内心かなり焦っているんだろう。この状況をどう打破するのかを。


 マイク将軍との話し合いは今回が初めて、つまり第一印象というわけだ。そんな第一印象が喧嘩後の血生臭いギルドだったらどう思うだろうか?俺だったらもう2度と話し合いの機会なんて作らない。

 なんとかしなければという気持ちを裏切るように、マイク将軍はあっという間にギルドの前に着いてしまった。

「では、入ろうか」

 案内したブルドーさんも目を閉じ、神に祈り始める。俺はと言うとマイク将軍にする言い訳を考えていたのだが─────。

「あれ?」

 ギルドは嘘みたいに綺麗だった。床に飛び散っていた血や吐瀉物も、壊れた椅子やテーブルも無い。ここ2週間で1番綺麗なギルド『レボルス』と化していた。

 先輩達も何事もなかったかのように食事を摂り、話に花を咲かしている。一体、数分で何があったと言うんだ?

「ふむ、綺麗じゃないか・・・

「「「え?」」」

「『メルトアウト』」

 魔法解除の魔法を呟きながらギルドに向かって手を翳す。すると、みるみるうちに綺麗なギルドは消えていき、いつも通りの汚いギルドと血塗れの先輩達が苦し紛れの笑みを浮かべながら立っていた。

 驚きの綺麗さは、魔法によって得た仮初だった。
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