124 / 341
3章 平和主義者達
123話 夜の訪問者
しおりを挟む
「なんだ・・・?」
スープを飲む手を止め、鉄球を手に取り、外に出る。先輩方もぞろぞろとついてくる。
時刻は20時。空は真っ暗で、輝いているのは星と月のみ。聴こえてくるのは、風が吹く音と・・・何かが羽ばたく音。そして、若干の獣臭さを鼻が感じ取った。
羽ばたく音に、獣臭。壁で囲まれている町にどうやって入ったか疑問だったが、2つの情報から空を飛ぶ魔物であると特定。全員空を見上げ始める。
案の定、敵は空を滑空していた。楽しそうに全身で円を描くように飛んでいる。まるで、誰から食べようか見定めているようだ。
体長は2m弱。月の下にいるせいで、シルエットしか見えないのだが、全く何の魔物なのか特定できない。大きさ的にグリフォンだと思ったが、頭部が違う。ネコ科に非常に近い顔面をしているが・・・いや、あれはまさか・・・!!
「キマイラ・・・!?」
合成獣。人間の手によって生み出される魔物。錬金術の中でも、倫理的な問題から、禁忌と言われている生物実験の末に生まれた、この世にいてはいけない生命体。
尻尾は蛇、体と顔はライオンのようで、背中には、鳥のような翼が生えている。強さ的にも、存在的にも厄介な事になりそうな魔物だ。
しかし、幸いな事にキマイラは1体しかいない。トルネヒロの住民も、家に隠れている。戦場はこちらがかなり戦いやすくなっている。
「キエェェェェェェェ!!」
「猫っぽい見た目なのに、鳥みたいな鳴き声だな。鳥の翼を持っているからか?」
先輩方も魔物が出た事には驚いてはいるが、動揺はしていない模様。
「分かんねぇけど、ほったらかしにはできねぇな。ファルコ、墜落させてくれねぇか?」
「分かりました」
空を飛んでいる以上、中近距離武器をメインとする先輩方は戦えない。魔法を使うのも面倒くさいし、弓矢じゃ、一本の威力が弱い。
だから、この場では俺が適任だろう。
真上に投げると、重力に逆らって、球速が落ちるので、少し立ち位置を変えて構える。
キマイラは依然としてくるくると円を描くようにくるくると回っており、不規則な動きは全くしてこない。少し不思議に思ったが、投げる場所を定めて、その位置にキマイラが重なる瞬間を頭の中で計算して、投球。斜め上に向かって投げたと言うこともあって、球速は大して出ておらず、一撃で追撃させる事が出来るか微妙だったが、そんな考えとは裏腹に、キマイラは落下。
高度約10m以上の所から落ちたというのに、キマイラの体からは血液が1mlも垂れていなかった。
スープを飲む手を止め、鉄球を手に取り、外に出る。先輩方もぞろぞろとついてくる。
時刻は20時。空は真っ暗で、輝いているのは星と月のみ。聴こえてくるのは、風が吹く音と・・・何かが羽ばたく音。そして、若干の獣臭さを鼻が感じ取った。
羽ばたく音に、獣臭。壁で囲まれている町にどうやって入ったか疑問だったが、2つの情報から空を飛ぶ魔物であると特定。全員空を見上げ始める。
案の定、敵は空を滑空していた。楽しそうに全身で円を描くように飛んでいる。まるで、誰から食べようか見定めているようだ。
体長は2m弱。月の下にいるせいで、シルエットしか見えないのだが、全く何の魔物なのか特定できない。大きさ的にグリフォンだと思ったが、頭部が違う。ネコ科に非常に近い顔面をしているが・・・いや、あれはまさか・・・!!
「キマイラ・・・!?」
合成獣。人間の手によって生み出される魔物。錬金術の中でも、倫理的な問題から、禁忌と言われている生物実験の末に生まれた、この世にいてはいけない生命体。
尻尾は蛇、体と顔はライオンのようで、背中には、鳥のような翼が生えている。強さ的にも、存在的にも厄介な事になりそうな魔物だ。
しかし、幸いな事にキマイラは1体しかいない。トルネヒロの住民も、家に隠れている。戦場はこちらがかなり戦いやすくなっている。
「キエェェェェェェェ!!」
「猫っぽい見た目なのに、鳥みたいな鳴き声だな。鳥の翼を持っているからか?」
先輩方も魔物が出た事には驚いてはいるが、動揺はしていない模様。
「分かんねぇけど、ほったらかしにはできねぇな。ファルコ、墜落させてくれねぇか?」
「分かりました」
空を飛んでいる以上、中近距離武器をメインとする先輩方は戦えない。魔法を使うのも面倒くさいし、弓矢じゃ、一本の威力が弱い。
だから、この場では俺が適任だろう。
真上に投げると、重力に逆らって、球速が落ちるので、少し立ち位置を変えて構える。
キマイラは依然としてくるくると円を描くようにくるくると回っており、不規則な動きは全くしてこない。少し不思議に思ったが、投げる場所を定めて、その位置にキマイラが重なる瞬間を頭の中で計算して、投球。斜め上に向かって投げたと言うこともあって、球速は大して出ておらず、一撃で追撃させる事が出来るか微妙だったが、そんな考えとは裏腹に、キマイラは落下。
高度約10m以上の所から落ちたというのに、キマイラの体からは血液が1mlも垂れていなかった。
40
あなたにおすすめの小説
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
Shining Rhapsody 〜神に転生した料理人〜
橘 霞月
ファンタジー
異世界へと転生した有名料理人は、この世界では最強でした。しかし自分の事を理解していない為、自重無しの生活はトラブルだらけ。しかも、いつの間にかハーレムを築いてます。平穏無事に、夢を叶える事は出来るのか!?
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
35年ローンと共に異世界転生! スキル『マイホーム』で快適5LDK引きこもり生活 ~数学教師、合気道と三節根で異世界を論破する~
月神世一
ファンタジー
紹介文
「結婚しよう。白い壁の素敵なお家が欲しいな♡」
そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
失意の中、猫を助けてトラックに轢かれ、気づけばジャージ姿の女神ルチアナに異世界へと放り出されていた。
「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
電気・ガス・水道完備。お風呂は全自動、リビングは床暖房。
さらには貯めたポイントで、地球の「赤マル」から「最新家電」までお取り寄せ!?
森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
罠にかかったポンコツ天使(自称聖騎士)が居候し、
競馬好きの魔族公爵がビールを飲みにやってくる。
これは、借金まみれの数学教師が、三節根と計算能力を武器に、快適なマイホームを守り抜く物語。
……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる