42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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終章 3年後の平和

310話 一網打尽

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「ああ、あの人間のオスならこの研究所のボスが持って行きました。右腕が欠けているという意味のわからない理由で最初に改造するらしいです」

「何分前に持って行ったんだ!そのボスは!!」

「え、えっと・・・15分前に・・・」

 外科手術に何時間もかかるように改造にも時間がかかるはず。15分前にパルスさんをボスが持って行ったのなら、急いで追いかければ全然間に合うはずだ。

「そのボスは一体何処に行った!!さっさと答えろ!!」

「そ、そんなに怒らないで・・・!ボスはそこにある梯子から地上に登って行ったから!」

「それを早く言え!この馬鹿!!」

 バンデッドフォックスを殴り飛ばし、梯子を登り始める。すると、後ろからとてつもない量の足音が聴こえてきた。

「ファルコ!後ろから数えきれない程の魔物が迫ってきてる!」

「はぁ!?一体何処に隠れてたんだ!?」

「アハハ!ざまあみろ人間!私達を殺した罰をその身でしっかりと味わえ!!」

「くっそ!父さん!お願い!!」

「任せろ!!『アイス』!」

 扉に厚い氷の壁が作られる。これでハシゴを登る猶予はできた。俺の後に続くように全員登り始めるが、地上に続く梯子は長く、登り切る前に追いつかれてしまいそうだ。

 バコンッ!という音と共に父さんが作った氷の壁が破壊される音が聴こえてくる。下を見ると、義肢や手術痕がある魔物達が一気に押し寄せてきた。

「侵入した人間は梯子を登ったわ!ボスの所に向かおうとしてる!!殺して!!」

「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」

 バンデッドフォックスが梯子を指差し、やってきた魔物を先導する。迫って来る魔物の中には翼が生えているモノもいる一体どうすれば・・・。

「良し・・・私の出番だな」

 ドゥークが小さく呟く。それだけで何をしようとしているのか理解した。慌てて止めとうとするが・・・。

「問題ない」

「問題ありまくりだ!攫われた冒険者を放置しているんだぞ!!お前がこのままドラゴンズソウルを放ったらどうなると思う!!」

「だから、そこを含めて問題はないと言っている!!良いから見ていろ!!・・・はあぁっ!」

 ドゥークの魔力が高まる。もう、誰も止める事は出来ない・・・。

「『ドラゴンズソウル』!!」

 自分の身を火竜を模した火に包み、攻撃する魔法。範囲を狭めて己の右腕のみを包んでいるが、それでも火力は十分だ。改造魔物達を焼き尽くすと同時に、部屋の外・・・病室擬きにも炎が届くのをしかとこの目で見てしまった。

 結果的に改造魔物はバンデッドフォックスを含めて全滅したが、元冒険者達もまる焦げになってしまった。

「ああ・・・なんて事を・・・」

「だから問題ないと言っているだろうが!私が何も策を打っていないとでも思ったのか?」

「何をしたんです?ドゥークさん」

 一旦梯子から降りて、病室擬きに戻る。するとそこには怪我一つない元冒険者達が真っ白なベッドの上で横たわっていた。ベッドの包むように魔法の盾を1人1人に展開していたらしい。

「魔物達に更に持っていかれないようにするための処置だったんだが、別の形で役に立つとは思わなかったな。あと、私を信用しなさすぎだ」

「・・・すいません」

 これに関してはドゥークを信用していなかった俺が悪いので、深々と頭を下げて謝罪をした。
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