転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第403話 [生命の揺り篭。Part6]

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「何だってんだ?家なんだ風呂ぐれぇは在るのは当たりめぇだろ?」

ドラウの言葉にカスミは呆れた様な顔をしていた。

「こないな家を用意すんのも有り得んけど、それ以上に風呂まで普通用意するかぁ?」

「必要ないのか?」

「いやいや、在るのは嬉しいで。移動中に魔道具内でトイレが在ったのも驚いたけど、風呂は流石に・・・。」

「安全な場所なら問題無いだろ?」

「そらせやけど・・・。」

「ちなみに言うが、風呂はシュウトの世界の源泉から汲んできたやつだ。」

「マジで!?」

「おう。どうせ入るなら回復効果もある温泉の方が良いと思ってな。」

「何処にあんの?」

先程まで否定的だったカスミだったが、温泉という言葉を聞いた途端、ワクワクした表情てドラウに詰め寄った。

「なんだ?風呂は否定してなかったか?」

「温泉なら話は別や、はよ案内してぇな。」

「フッ、分かったが、リビングとかは先じゃなくて良いのか?」

「ほんなんは後でええ。先ずは温泉やろ?」

「カスミはこう言ってるが他の皆んなも問題無いか?」

ドラウの言葉に皆一様に頷いたのを確認したドラウは奥の階段の方へと歩いて行った。

「こっから降りたとこが風呂だ。」

「今回は何もないん?」

「さっきのルークみたいにか?」

「せや。」

「そんな事を心配してたのか?」

「ほら、ルー兄みたいに恥ずいのは嫌やし。」

「心配なら案内してやるが、女湯はニップルに案内してもらってくれ。まぁ、男湯も女湯も内装は変わんねぇがな。」

「ほんならニップル、案内してぇな。」

「ええ。着いてきて。」

ニップルはそう言うとカスミといつの間にか家の中に入って来ていたシンジ以外の子供達も一緒に着いて行った。

「ん?シンジは行かなくて良かったのか?」

「父ちゃん!僕、男の子だよ!」

「いや、部屋も案内されてないんだから見に行くだけだぞ?」

「そうなの?でもなぁ・・・。」

シンジはそう言うと少し恥ずかしそうにしていた。

「シン坊、なら俺と男湯見に行くか?」

「ルーク、良いのか?」

「シン坊も見たいだろ?俺もどんな感じか見てぇしな。それにもう1個の方は風呂なんてねぇだろ?なぁドラウ?」

「まぁな。ボタンを押せば、クリーンと高濃度の回復光を放ち、短時間で十分な睡眠を確保出来る各自専用の睡眠ポッドは在るがな。」

「へぇ~なんか前世でも似た様なもんあったよなぁシュウト?」

「確かに在ったがアレは自然治癒力を高めるってだけだぞ。」

「そうなのか?ナノマシンで治してただろ?」

「まぁ、細かい所までは覚えてないだろうが、アレはまた別だったぞ。」

「そうなのか?」

「あぁ、併用しての効果だったはずだ。」

「ん?前世にはそんな魔道具・・・魔道具じゃねぇのか。」

「魔道具は無いな。魔力自体無い世界だったからな。肉眼では見る事は出来ないくらい小さい機械だな。」

「そんなに小さい物が身体を治すのか?」

「あぁ、そのお陰で寿命以外で死ぬ事は少なくなってたからな。」

「凄ぇな。」

「そんなに凄くないよ。こっちだと魔法で即死に近い攻撃でボロボロになっても完全回復出来るじゃないか。それに未知の病気や病原体には対処しきれなかったからな。」

「速攻回復させるなんてシュウトにしか、出来ねぇぞ。ってか、まぁ、両方が合わされば、かなり凄い物が出来そうだな。」

「詳しいヤツが居ればな。俺は壊す事は出来ても治す機器に関しては一般の人以上に詳しい訳じゃないからな。」

「そうか。それは残念だ。まぁでも新しい魔道具のヒントになるかもしんねぇから前世の事、また教えてくれや。」

「あぁ、それは構わない。それより見に行かなくて良いのか?」

「おっ、そうだった。シン坊、行くぞ。」

「うん。」

ルーク達はそう言うと階段を駆け下りて行った。

「ん?アキト達は良いのか?」

「僕は後で良いかな。」

「拙者もそうでござるなぁ。」

「わっちはそれより調理場が見たいだわ。」

「調理場?ドラウに頼んで一緒に造ったと思ってたがそうじゃないんだな。」

「わっちは設計図を見て、要望を伝えただけだわさ。後はあれば良いなと思える魔道具を依頼しただけだわ。」

「じゃあ途中経過も見てないんだな。」

「そうだわさ。ドラウに聞かれたら行くだわ。そうじゃないなら中途半端な物を見るなんて失礼だわさ。」

「職業は違えど職人としてって事か。」

「そうだわさ。」

「なるほどなぁ。」

そうこう話していると階段から話し声が聞こえたので見てみると降りて行った全員が戻ってきていた。

「カスミ達は分かるけど、ルークやシンジはもう良いのか?」

「特に見るとこは無かったからなぁ。」

「そうなのか?」

「まぁ、簡単に言うと銭湯だな。」

「銭湯?前世の?」

「おうよ。大きめの湯船にジェットバスと電気風呂、後は温泉の効果を体内に浸透させる為に造ったんだと思うがスチームサウナみてぇのもある。勿論、水風船もな。」

「ダンジョンで、そこまでリラックスしてちゃ駄目だろ?」

「そんな事ねぇぞ。スチームサウナっつうのは蒸気風呂の事だろうが、源泉を霧状にして密室で呼吸する事で源泉の効能を身体に浸透させ、次いでにリラックスする事で自己治癒力を向上させる事が出来る仕組みになってっからな。」

「なるほどな。確かにそれなら必要だな。」

「じゃあ次はリビング兼食堂だな。」

「そういやぁ腹減ったなぁ。」

「それはこの後、各自の部屋を紹介してからにしてくれ。」

「1人ずつ、部屋が在るのか?」

「当然だろ?ちなみに言うともう1つの方もそうだぞ。まぁ、夫婦になったヤツらは俺もそうだが、同室だ。」

「同室とかは俺には関係ねぇが、何処にあんだよ。」

「リビングの後って言っただろ?」

「あぁそうか、すまねぇ。」

「じゃあこっちだ。」

ドラウはそう言うと玄関ホールの方へ歩き出し、玄関ホールから見て左手に在るドアを開けた。するとそこには俺達全員が入っても十二分にゆとりのあるリビングダイニングがあった。

「かなり広いな。ここまで広くする必要があったのか?」

「何人増えるか分かんねぇからな。ちなみに言っとくが寝室も人が増えても良い様に広めにしてあるからな。」

「いや、これ以上眷属は増えないだろ?」

「分かんねぇだろ?それによぅ、誰かしら子供が増えるかもしんねぇだろ?」

「そんな早くは出来ないだろ?それともドラウ達にでも予定が有るのか?」

「バッ!バカ言ってんじゃねぇよ・・・・・」

ドラウはそう言うと顔を真っ赤にしてニップルの方を見て、ドラウに見られたニップルは微笑むだけだった。

「そんな事はどうでも良いだわさ。」

ドラウが恥ずかしそうにして黙ってしまっていると周囲をキョロキョロしていたナビコがニップルとドラウの間にあるほんわかとした雰囲気をぶち壊す様に声を掛けていた。

「な、何だ?」

「食堂の雰囲気からして普通じゃないだわ。いったいどういう感じになってるだわ?」

「ダイニングは食いもんに対しての状態維持、机なんかは常時クリーンが付与してあるし、誰かが暴れても問題無い様に一定の保護魔法が付与してあるな。」

「それならわっちのベストなタイミングで提供しても問題無いだわ?」

「そうだな。出された物は手を付けない限りは問題無いはずだぞ。」

「それは料理人にとっては助かるだわさ。それで調理場はあの奥に在るだわ?」

「あぁ、出来るだけはやったが、俺達の家程じゃねぇからな。」

「流石にそこまでは贅沢過ぎるだわ。」

「まぁ、見てくれ。間取りの変更は流石に無理だが、それ以外なら素材さえあれば要望には応えるからよぅ。」

「分かっただわ。」

ナビコはそう言うとウキウキした様子でドラウの指した奥の方へと入って行った。

「なぁ、そっちが調理場ならあっちの奥にあるドアは食料庫か何かか?」

「アレは俺とニップルの住居兼工房だな。」

「リビングの傍に工房が在るのか?」

「一応、安全面を考慮して通路の奥にはなるがな。」

「へぇ~なら住居って言ってた方も危ないんじゃないのか?」

「そこは通路の手前の方にあるから問題ねぇ。何かあった場合は俺らの部屋より工房側の通路が物理的にも魔力的にも一気に遮断されるからな。」

「なるほどな。」

俺達がそんな話をしているとバタバタと足音立ててナビコが走ってきた。

「食料庫に乱雑に置かれた食材はどういう事だわさ!」

「わっ!ど、どうしたんだナビコ!?」

「シュウト、聞いてだわ!確かにさっき討伐したばっかなのは、分かるだわさ。それでも海の物を山の物の隣りに置いたら素材でも悪くなるのはドラウなら分かるはずだわさ!」

「なのに傍にあったから怒りに来たのか?」

「怒ってる訳ではないだわ!理由を聞きたいだわさ!」

ナビコの剣幕に絶対怒ってるだろ?と思いながらドラウを見るとドラウは先程と変わらない表情で話し始めた。

「もう地下の食料庫まで見たのか?他に気になる事はあったか?」

「そんな事より先ずは食材だわさ!」

「そうか。なら言うが、あの部屋全体に状態保護の魔法が掛かる様になってっから使用者が直接触れ合わさねぇ限りは鮮度すらも保たれる設計になってっし、ナビコが言う食材は黒い台の上にあっただろ?」

「・・・確か、そうだっただわさ。」

「あの台は俺の素材庫と繋がる出口なんだが、俺が解体で出た食材を素材庫から直接転移させる場所なんだ。後、食材を何処に仕舞うかとかが、分かんねぇからそのまんまになってたって事なんだよ。」

「それならそうと言えば済むだわさ。」

「いや、調理場に問題点がなかったらその後、部屋の説明がてら話そうと思ってたんだが、そうだな。先ずはって思うよな。俺が悪かった。」

「わっちも怒って悪かっただわさ。となると食材を熟成させようと思ったら調理場に運び込まないといけないだわ?」

「いや、転移台の近くに扉が在っただろ?」

「・・・在っただわさ。」

「その扉の先に幾つも食材を入れる場所があるんだが、後でまた説明するが、それぞれ熟成時間を弄れるパネルがあるからそこで、1日の長さを1時間とか、ナビコの思った通りに調整出来る様になってんぞ。」

「それは良いだわさ。なら長期の熟成が必要な食材も短時間で出来るだわ?」

「そうだな。まぁそれでも1日の長さを1分にするのが、限度だし、その分、必要な魔石も変わってくるからな。」

「なら食べたり飲んだりするのに最低1年の熟成が必要な物も6時間ぐらいで出来るだわ?」

「そうだな。まぁ、それだとSランクの魔石を1つ空にする事になるがな。」

「それくらい自分で取ってくるから問題ないだわさ。それより、そんな良い物なのに何故、皆んなの家には無かっただわ?」

ナビコはそう言うと不思議そうにドラウを見詰めていた。
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