転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

文字の大きさ
3 / 418

第3話[輪廻の間]

しおりを挟む
ライヤ様は突然、手を掲げると優しい光りで全員を包む様に降り注いだ。

ん!?何故だろう?子供の頃に優しい母に包まれる様な、何とも言えない感覚は?

「これで全員、話を聞けますね。」

あぁ魔法か何かの力を使って、俺の質問に対する答えを全員が聞ける様にしたのか。

「先ず、貴方たちは元の世界へは戻れません。何故なら世界の9割の人間は生きてはいないのと残りの1割の人間程、心が強くないからです。ここまではいいですね?」

俺達は愕然としながら続きを聞くために頷いた。

「では、どうして死んだのか、そして死んだ理由を教えます。」

「貴方たちの世界は環境を自ら破壊し、改善しようともしなかった為にあと少しで、他の幾つもの世界を巻き込んだ上に滅んでいた、それを防ぐ為に試練を与え、罰を降したのです。」

「しかし、貴方たちはまだ、魂を救うに値いする者たちであったので、此方に連れてきました。」

殆どの人が事が事だけに押し黙ってしまったが西園寺さんだけが声を荒らげて叫んでいた。

「ほぼ90億もの人間を貴女の一存だけで滅ぼしたと言うのかぁー!!!」

しかしライヤ様は歯牙にもかけない様子で淡々と答えた。

「いいえ、私だけでは御座いませんし、90億というのは、間違いです。」

「試練をもって輪廻転生をすることが適うのは約2割いましたので、70億人ですね。」

「だがそれでも其れだけの人間が死ぬ必要があったのか!!!」

「いいえ、死ぬのではなく消滅ですね。」

その言葉を聞いた西園寺さんは、絶句しその後、言葉を話すことは無くなった。

「では、ここが何処か、という質問に答えましょう。」

「ここは輪廻の間、転生が叶う者のみが訪れる事の許された場所です。」

なるほど・・・ならば俺達は、コレから何をすればいいんだ?
本とかで読んだことを参考にするなら使徒とかか?
と考えているとライヤ様は俺が思っていた事が分かったかのように答えを示した。

「貴方たちには、ただ転生し、自由に私の世界で生きてもらえれば結構です。但し、世界を破滅させるような行為などは、なるべく行わないことをお勧めします。」

「もう幾つか質問させてもらってもよろしいでしょうか?」

「はい、何でしょう?」

「これから向かう世界はどんな世界で、私たちはその世界でお役に立つことは出来るのでしょうか?」

ライヤ様は、頬杖をつくような仕草をしながら考え、答えた。

「貴方たちの世界に異世界ものの物語りがある様なので簡単に説明しますね。」

「私の世界は様々な種族がおり、貴方たちの世界の様に商い等で生計を立てる者の他にダンジョンや魔物がいて、魔法や剣などで生計を立てる者がいる世界です。」

「そんな世界ですから貴方たちが直ぐに死んでしまわないように私から加護とスキルを差し上げます。」

「後、そうですねぇ私の世界は貴方たちの世界の様に高度な文明では無いので、殆どの人は日々の生活を生きるだけで、楽しく日がな1日を過ごす事が、出来ていないのが、不憫なので、そこを改善・発展させて頂ければそれで良いですよ。」

「そこはライヤ様の御力で改善したりは、出来ないのですか?」

「それは・・・遠い昔、過保護になり過ぎて逆に滅びてしまった世界があったので、そうならない様に出来るだけ我々神は干渉しないようにしていますので、出来ません。」

「なるほど・・・では、その為の加護とスキルということですか?」

「そうですね。
全ての記憶を残す事は出来ませんが、加護にて、多少の前世の記憶を残せるように致します。
後、スキルですが、ランダムで3つのスキルを取れる様に致しますが・・・わかり易く言うならば“ガチャ”ですね。」

ガチャ!?・・・ゲームじゃあるまいし・・・。

「通常の転生であれば、加護もなく、スキルも1つなんですよ。ただスキルの中には努力で手に入るものもありますよ。」

「今回は、通常ではないと?」

「そうですね。今回は試練を乗り越えてますので。」

ライヤ様は祈る様な姿勢になると上空から穏やかな光が俺達の身体に吸い込まれる様に降り注いだ。

更にライヤ様が、手を叩くと目の前に3つの球と1枚の札が現れた。

「今、加護を与えました。そして目の前にあるのが、スキルの種です。そして、目の前の札が転生門を通る順番になりますね。」

「では、此方に進んで下さいね。」

ライヤ様が指した方向には、荘厳な門が存在したので、列を成して進んでいく。

不満に思う気持ちもあるだろうにこの辺は、国民性なんだろうなぁ

俺は進みながら色々、考える中で出来るかどうかは分からないが、ライヤ様に心の中で声を掛けてみることにした。

『ライヤ様、ライヤ様、もし聞こえていらっしゃるなら声に出さずに御答えする事は出来ますか?』

『何ですか?』

おぉ聞こえたと思いながら周りに気付かれないように質問を投げかけた。

『スキルの種って子供達に渡す事は出来ますか?』

『前世での魂の繋がりがあるので、譲渡する事は出来ますが宜しいのですか?貴方のスキルが無くなってしまったら生きていくのが大変になってしまいますよ?』

『良いんです。それで子供達が少しでも楽に生きられるなら。』

『ですが、転生してしまったら親子という関係ではありませんよ?・・・それにスキルが多いからといって幸せになるとは限りませんよ?』

『それでも良いんです。子供達が少しでも苦労する事が減る可能性が有るのであれば。』

『分かりました。決意は固そうですね。・・・では、・・・』

ライヤ様が行動を起こそうした為、慌てて止めようと心の中で叫んだ。

『ん?どうされました?・・・やはり止めるのですか?』

『いいえ違います。・・・周りに知られない様にして頂きたいと思いまして・・・出来ないでしょうか?』

『あぁその為に周りに聞こえないようにしていたんですね。うっかりしていました。』

ライヤ様はそう言うとコソッと周りに見えないように此方にウインクを投げかけると自分の手の中にあった種が忽然と消えた。

『はい、彼らそれぞれに1つずつ誰にも気付かれないように譲渡しておきましたよ。』

『但し、周りに持ってないと分からないように最後の札は貴方の1番小さいお子さんが持っていますので貴方は最後に転生する様に順番を変えて下さい。』 

『分かりました。
希望を叶えて頂き、ありがとうございます。』

俺は周りに気付かれないように軽く会釈をし、子供達に声をかけた。

「真司(しんじ)、香苗(かなえ)、恵美(めぐみ)ちょっといいか?」

「「「なに?とうちゃん?」」」

「お前達の何番だったんだ?」

「私は80番」

「めぐみはねぇ~79番!お姉ちゃんの前だよ!」

「・・・僕は・・・100番・・・グズッ・・・最後はヤダよぅ・・・怖いよぅ・・・グズッ」

俺は慰める様に頭を撫でながら

「ほら、泣かなくても大丈夫だ。
父ちゃんのと変えてやるから」

「グズッ・・・ほんと?・・・何番?」

「78番、姉ちゃんの前だな」

「やったぁ!姉ちゃんと一緒だぁ」

「えぇー!とおちゃんと一緒じゃないのぅ~。まぁ真司が泣いちゃうから仕方ないかぁ~」

「僕泣いてないもん!」

「え~泣いてたじゃん。じゃあ最後でもいいの?」

「・・・ヤダ。」

「はいはい、ケンカしない。それ以上言うと怒るよ?」

「ごめんって怒らないで~かな姉ぇ」

子供達の言い合いをもうすぐ見られなくなるのかぁと思い、微笑ましい気持ちと寂しい気持ちを持って見ているとライヤ様が手を叩いたので其方を見る。

「では、1番の方から順番に通っていってくださいね。」

1人また1人と転生門へ進んで行く中、ある者は泣き別れ、ある者は喜び勇んで、またある者は仲間や家族と抱き合った後、この場から居なくなっていき、遂に俺達の子供の番になった。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

最強超人は異世界にてスマホを使う

萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。 そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた―― 「……いや草」

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~

Ss侍
ファンタジー
 "私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。  動けない、何もできない、そもそも身体がない。  自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。 ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。  それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!

武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!

Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。 裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、 剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。 与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。 兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。 「ならば、この世界そのものを買い叩く」 漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。 冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力―― すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。 弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。 交渉は戦争、戦争は経営。 数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。 やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、 世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。 これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。 奪うのではない。支配するのでもない。 価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける―― 救済か、支配か。正義か、合理か。 その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。 異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。 「この世界には、村があり、町があり、国家がある。 ――全部まとめて、俺が買い叩く」

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜

namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。 かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。 無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。 前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。 アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。 「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」 家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。 立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。 これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

処理中です...