転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第4話 [転生]

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「ヤダよぅーとうちゃんかぁちゃんとバイバイするのヤダよぅー」

「やだーーわぁーん」

「もう逢えないの?グスッ」

泣きじゃくる子供達を妻と2人で抱きしめながら慰めていた。

「お前達・・・確かに寂しいけど、そうするしかないんだ・・・離れる事になってしまうけど、強く強く想っていれば、また逢えるさ」

「そうよ。貴方たちは私たちの子供なんだから、ここで別れても私たちはまた一緒になれるわよ。」

「咲希(さき)、姉ちゃん達をしばらく見ていてくれるか?」

「ええ、任せて。」

俺は妻に姉妹を任せ、息子を抱き上げて少し離れた所で、息子に話しかけた。

「真司、今は寂しいけどな、そんな風に泣いていたらかぁちゃんが、心配で悲しくなってしまうぞ。」

「グズッ・・・グズッ・・・。」

「笑うのは難しいだろうけど、哀しい顔で行かないように頑張れるか?」

「グズッ・・・ボグ・・・ガンバる」

「ヨ~シ!良く言った!良い子だ!」

俺は息子の頭をガシガシ撫でると息子も嬉しいのだろう、笑顔に戻ってくれた。

「さぁ行きなさい、また逢おうな」

「うん。とおちゃん、かぁちゃんまたね、バイバイ。」

息子はそう言うと転生門の方に消えていった。

「次は私だね。真司が笑顔で行ったのにお姉ちゃんの私が泣いてちゃダメだよね。」

「・・・最後に母ちゃん、父ちゃん、ギュッてして・・・そしたら笑顔で行けると思うから」

「おう!「はいはい」」

俺達が抱き締めると恵美は笑顔で「またね!」と言いながら転生門へ消えていった。

「最後は私だね。お父さん、お母さん、今までありがとう。愛してるよ」

「俺達も愛してるよ。気を付けてな」

「愛してますよ。産まれてきてくれてありがとう。」

俺達3人は抱き締め合うと香苗は手を振りながら転生門へ消えていった。

寂しがる妻を慰めていると今度は妻の番になった。

「こんな俺に付いてきてくれて今までありがとう。来世でも一緒に成れたらいいな。」

「成れますよ、私たちなら。」

「そうだな・・・愛してるよ・・・また来世で。」

「ええ、私も愛してますよ・・・寂しいですが、また来世で。」

名残惜しい気持ちを晴らす様に一頻り抱き締め合った後、転生門にて消えるまでお互い手を振りあった。

「後は俺だけか」と感傷に浸っているとライヤ様に声を掛けられた。

「シュウトさん、シュウトさん貴方の番ですよ。」

「おぉ、申し訳ありません。色々ありがとうございました。では行かさせて頂きます。」

かなりの時間、感傷に浸っていた気恥しさもあって足早に転生門の方へ向かっていき、あと数歩という所で足が縺れてしまい、転生門にぶつかり転んでしまった。

ライヤ様の方を見ると目を逸らされたので、急いで立ち上がろうと門に手を突いた瞬間『バキッ!』

「「えっ!?」」

次の瞬間、門が崩れ落ち、そのまま転生する空間に瓦礫ごと吸い込まれていった。

「「えー!!!!!」」

・・・・・

・・・・・

・・・ん!・・・ここは?

・・・・・俺は転生したんじゃ・・・何にもないぞ?・・・

俺は転生する空間に入ったはずなのに自分の姿すら見えない白1色の空間を漂っていた。

・・・転生門を壊した所為で、転生すら出来ない状態にでもなっているのか?・・・

・・・このまま消滅するのか?・・・

そんな事を考えながら途方もない時間を漂っていると突然、更に眩しい光へ吸い込まれる感覚が起こった。

「ん!?ここは・・・?」

気が付くと辺り一面、木々に囲まれた場所に横たわっていた。

「あれ?・・・転生って赤ん坊からじゃなかったっけ?」

俺は今、明らかに自身の身体のサイズが赤ん坊では無いことに違和感を覚えたので、自分の姿を見れるような物を探してみたがあるはずも無く、時間だけが過ぎていった。

「まぁこんな所に鏡の代わりになるような物なんてないかぁ・・・ってかなんで森?」

「幾らスキルが無いと大変っていっても森は無いんじゃない?」

暫く呆然と立ち尽くしているとある違和感が感じた。

「あれ?なんで覚えてるんだ?前世の記憶は多少じゃなかったか?」

俺は本当に思い出したい家族の顔や名前以外の全ての記憶が残っていた。

「クソ!何で思い出せないんだ!くだらない事は幾らでも思い出せるのに!」

苛立ちながら周りの木々に八つ当たりをしていると【ガサガサ】と音がなったので、恐る恐る其方を見てみると4m位有るであろうクマ?らしきものが、此方を今にも襲いかかろうと動き出していた。

「ヤバ!」俺も急いでクマ?が通れなさそうな幅の木が密集している場所を縫うように走り抜けると後ろから【バキバキ】と木々が折れるような音が近づいてきていたので、振り向かずに走り続けていると急に開けた場所に出た。その瞬間、足元には何も無く下を見ると高さが何十mもありそうな崖になっていた。

あっやべ!と思っていたら上の方で【バキッ】と鳴ったので、其方を見るとクマ?も一緒に落ちてきた。

あ~あと思った次の瞬間、【バキバキバキッドーン!!!】という衝撃と共に気を失った。

「ん・・・んぅぅー」

「ん!?生きて・・・る?・・・あれ?俺、落ちたよなぁ・・・?」

上を見ると明らかに俺が落ちてきた形跡があった。

「やっぱり落ちたんだよなぁ」

「それにしては何処も痛くないというか無傷?ってか転生したばっかりなのに何で服をきてるんだ?・・・まぁいいか。」

服は所々破れているものの身体には傷一つ見当たらなかった。

横を見ると先程まで追いかけてきていたクマ?が血を大量に流し、見るも無残な状態で倒れていた。

・・・俺、もしかして・・・めっちゃ強い?

そう思いながら立ち上がり徐ろに思いっきり木を殴ってみた・・・が、木はビクともしなかった。

「そんなわけないよな・・・でも殴ったわりに痛くない?・・・夢?」

夢かぁと思いながら暫く佇んでいると【グゥ~】と腹が鳴り、やっぱり夢じゃないのか?と混乱しつつ食べれそうな物を探してみるが草や葉っぱがあるだけで何も無かった。

「ヤバいなぁ何もない・・・アレ食うしかないのかぁ」

そう思い、落ちた場所に戻ってきたてクマ?の死骸を見る。

「周りは湿ってて火を着けるなんて出来そうにないって事は生しか無理かぁぁぁ」

諦めてかぶりついてみるものの全然噛みちぎることが出来なかった。

「この辺とかプニプニしてるからイけると思ったんだけどなぁっていうかやっぱり変わってるよなぁクマそっくりなのに鱗とかあるし」

と立ち上がりクマ?を見ているとクマ?の背中の方でピカッっと光る物があった。

「ん?なんだ何か刺さってる?」

近づいてみるとナイフのような物が刺さっていたので抜いてみる。

「おっ!剣鉈じゃん!これなら切れそうだな」

とりあえず食べれそうな腕の部分を切ろうとするが解体などやった事も無いので当然の如く上手くはいかなかったが何とか腕の部分だけは肉の塊にする事が出来たので、とりあえず薄く切ってみた。

「腹を壊したらサバイバルでは、危険っていうし、とりあえず味見に少し食って様子を見るか」

「少しピリッとするが意外といける?・・・がちょっと硬いか」

身体に違和感が無いか暫く様子を見ていたが痺れや腹痛など何も無かったので、とりあえず食べやすい様に細かくして食べる事にした。

「生が嫌なわけじゃないけど卵とかが有れば、ユッケって思えるし良いんだけどなぁ」

「調味料はこんな所にある訳ないし、火も着けれないしなぁ」

ある程度、腹も満たした俺は当たりを散策することにした。

「まだ明るいけど寝床になりそうな所と水の確保だけはやっとかないと危ないだろうし」

暫く歩いていると水の流れる音が聞こえてきたので、行ってみるとそこにはとても綺麗な渓流が流れていた。

「ここが良さそうだな。乾いてそうな流木もあるし、ちょうど良さげな間隔の木もあるし、川の向こう側には竹っぽいのもあるし」

俺は早速、周りに有った蔦をある程度の長さ集めて三本の木に固定してある程度編み上げたら向こう岸にある竹っぽい物を取ってきて加工し、カモフラージュした物を雨風を防げる様に蔦の上に設置した。

「よし!出来た!」

「会社でのサバイバル研修が役に立つとは思わなかったけど受けといてよかったなぁ」

「さて後は火だな」そう言いながら小枝、枯れ木、乾いた流木を集めて、寝床から少し離れた場所で余った竹を使った火起こしを行い、火を着けた。

3、4時間位かかったのか辺りが少し暗くなってきたので、残った肉を周りを警戒しながら焼いて食べていると《ピコン♪》と音が鳴ったので、周りを警戒していたが、何も出てくる様子が無かったので一様、捜索したが何もなく、疑問に思っているとまた《ピコン♪》と何度か鳴り、その都度、警戒していたが何も起こらなかったので寝床に入るとまた《ピコン♪ピコン♪》鳴っていたが、余程疲れていたのか直ぐに熟睡してしまった。

夜が明けて日が射し込んで来た頃、「起きろーー!!!」【スパーーン!!!】と頭を襲った衝撃に目を覚まし声の主の方を見てみるとそこには、輪廻の間でお会いしたライヤ様がハリセンを持って仁王立ちする姿だった。
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