11 / 418
第10話 [メモリーホルダー]
しおりを挟む
寝ていた俺はバキッ!という音で目を覚ました俺は辺りを見回すと木の影から誰かが出てきたのにビックリして身体を起こした。
「あっすまねぇ起こしちまったか、まだ寝てていいぞ」
木の影から出てきたのはカインだったので、もう一度寝ようとしたが、カインが寝る様子が無かったのでもう一度起き、周りを起こさないようにカインに声をかけた。
「寝ないのか?」
「おぉ完全に起きちまったのか?」
「まぁな」と言いながら焚き火の方に移動し、カインの前に座る。
「で、寝なくて良いのか?」
「俺達は護衛だからな交代で寝てるからいいんだよ。それに護衛じゃなくても外で誰も起きてないのはまずいからな。」
「そうか、そうだよな・・・それなら俺にも声をかければその分寝れるだろ?」
「今日1日見てお前が悪い奴じゃないのは分かるし、信用も出来そうだが、今日会ったばかりの人間に任せられる程夜営は単純なものじゃねえからな」
確かに、と思ったがもう俺を信用してることにビックリした俺は思わず聞いてみた。
「案外お人好なんだな」
「なんだ藪から棒に」
「あの襲ってきた奴等の仲間で信用させてから殺そうとしてるとは思わないのか?」
「そうなのか?」
「違うけど」
「なら良いじゃねぇか、それに旦那程では無いにしろ俺も色んな奴を見てきたから人を見る目はある方だし、俺達を信用してるのか、こんな場所で腹出して爆睡してる奴が俺達を襲うと思う方がバカバカしい」
俺は疲れてたとしても自分がそんな感じで寝てたのが恥ずかしくなって頭をかいていた。
「そういやぁ1つの聞いていいか?お前、記憶あるだろ」
!!!
ビックリして身構えている俺を見てカインは苦笑しながら顔の前で手を振っていた。
「そう身構えなくていいぞってか俺らが何かするならお前がさっき言ってたみてぇにシュウトがバカみてぇに寝てる時にするだろ」
「あっ!まぁそうか」
「で、シュウトは殲星会の奴等でも無さそうだが、メモリーホルダーだろ?」
「ん?センセイカイ?メモリーホルダー?何だそれ?」
「は?何言ってんだ?・・・何て言ったらイイんだ?前世だっけか、その記憶が有るんじゃねぇのか?」
「ん?それがメモリーホルダーってやつか?」
「そうだ、で、メモリーホルダーなんだろ?」
「はぁそういう事なら有るけど何でバレたんだ?」
「マジで言ってる?バレバレだろアレじゃあ」
「え!?そんなに分かりやすかったか?」
「ワザとバレるようにしてんのかと思ってたぜ、なぁ!皆!」
「え!?」振り向くと皆が起きてきた。
「起きてたのかぁ」
「いやいや寝てたよ。だけどさぁカインのバカがあんな大っきい音立てるは、その後、普通に喋ってるし、寝てる方が難しいわよ。」
「すまん」「ごめんなさい。」
「別に俺は気にしてない」
「ほっほっほっお気に為さらなくて宜しいですよ。私もシュウト様にお聞きしようと思ってましたので」
皆にバレてた事に顔を真っ赤にして下を向いていると皆が大笑いしていた。
「まぁいっか、確かに前世の記憶はあるんだけど、今の世界の記憶は本当に森からしかなくて、その前の15年は何をしていたとか、何処で生まれたとか全くないんだ。それこそ今の状態で初めてこの世界に来たのがこの年になってからとしか思えないくらいに」
「ほんとに記憶が無いんだぁ~じゃあさぁ気付いた時に傷だらけだったとか服が既にボロボロだったなんて事は無かったの?」
「無かったかなぁそれこそ新品かってくらいに綺麗だったぞ」
「そっかぁじゃあやっぱり私の所為でボロボロになっちゃったんだ。ごめんなさい」
「いいよ気にしなくて、装備は確かにあの時だけど服はその前にある程度破れてたし」
「あっ!そうだ、ハロルドさん2m位の布と紐有りませんか?次いでにハサミがあると助かるんですけど」
「はい、今お持ち致しますね。」
そう言いながらハロルドさんはランプを持って馬車の方に向かった。
「何すんだ?もしかしてミミに服でも縫って貰おうとか考えてんなら止めとけよ。相当不器用だぞ」
カインがそう言った瞬間、さっきまで落ち込んでいたミミがドロップキックを放っていた。
「うっさいわね!そんな事シュウトに言わなくてもいいでしょ!もう怪我しても治してあげないからね!」
「わりぃわりぃそんなに怒んなよぅ」
落ち込んでるミミを元気にしようとしたんだろうけど、さっきのは無いわぁって思っていると俺の表情で気付いたのかアロンが声をかけてきた。
「あの2人はアレでいつもの事だ。」
「何となく分かるよミミも本気で怒った感じがしないもんな。ところでミミがさっき言ってた治すってなんの事だ?」
「あぁ俺の時はポーションで治したけど、ミミは珍しい光属性の適性が有るから癒しの魔法を使えるんだよ」
「へぇ~どんな傷でも治せるのか?」
「そこまで万能じゃない精々軽い切り傷や打撲程度を治せるくらいだ。時間を掛ければある程度深い傷でも治せるかな。まぁポーションを頻繁に使わなくて良いのは大分助かってるけどな」
「それでも凄いじゃないかでも珍しいって事は使える人は殆ど居ないのか?」
「確かに少ないけど、居ないわけじゃないんだが、光属性がある時点で教会や治療院に入ることが、多いから冒険者なんて危険な仕事をしてる人が少ないんだよ」
「なるほどなぁ」とまだ謝っているカインを見ながら話しているとハロルドさんが頼んだ物を持って戻ってきた。
「シュウト様、幌を直す為の布しか無かったのですがコレで宜しかったですかな」
「いいですよ。お金が無いので、また後でいいですか?」
「そんなに高い物ではないので、お金に関してはお気になさらずに差し上げます。で、どう為さるんですか?」
「いいんですか、ありがとうございます。いや、簡単な服を作ろうかと思って」
「ほぅですが、裁縫道具などは無いですよ」
俺は「大丈夫です」と言うと受け取った布を裁断し、紐を使ってポンチョの様な物をササッと作った。
「ほぅ器用ですなぁ」
「そんな事は無いですよ作り方さえ分かっていれば、誰でも作れますし、まぁコレが水を弾く素材なら雨の日でも両手が使えるから便利なんですけどね」
「!なるほど!傘を着る感じなのですね!」
まただぁってか傘はあるんだって思いながらハロルドさんに質問してみる。
「傘はあるんですよね。じゃあコレも珍しくは無いんじゃないですか?」
「確かに傘は有りますが、それを着るという物はコートの様な物でかなり高価な物しか無いんですよ。」
「ん?傘の素材も高いんですか?」
「高くはないんですが、加工が難しくてその加工費が嵩むのですよ」
「糸で縫うだけじゃ無いんですか?」
「普通の糸では素材の性質上使えなくて、糸も高価な上に加工しないと使えないので気軽に買える物ではないのですよ」
「幾らぐらいなんですか?」
「ピンキリですが傘は安いもので、小銀貨1枚でコートは大銀貨1枚ですね」
傘が1000円かぁ手作りならそんなもんかぁでもコートは高いなぁ最低でも10万かよ!そりゃ一般人には高いよなぁ
「じゃあ冒険者や街を守る兵士?はどうしてるんですか?」
「基本的には着てないですね。高価な上に動きづらいし、戦うからとその都度脱ぐ訳にはいかないので」
「ですので、このアイデアも独占という形で契約して頂けると有難いのですが」
「良いですけど見せた通り簡単なんでコレこそもう有りそうなんですが」
「その辺は申請を出してみないと何とも言えませんね。じゃあ今すぐ行きましょう!」
「旦那!バカ言ってんじゃねえよ!動くなら最低でも日が昇るまでは待つ約束だろう!」
「おぅそうでした。すいません気が焦りました。」
「それに今直ぐ出発したとして、物もねぇのにどうすんだよ」
「・・・はい、その通りです。」
「ちっ、しゃあねぇ皆、起きてる事だし、日の出と共に出発すんぞ!アロン飯の用意だ!」
「分かった。」
手馴れた感じでアロンが準備し始めた。
「ん?ミミはやらないのか?」
「ブッ、バカ言うな死ぬぞ。」
その瞬間、ミミがカインに飛び膝蹴りを繰り出していた。
「うっさいわねぇ殴るわよ!」
「いやいや、もうしてんじゃねぇか」
「何?もう一発行っとく?」
「はい、私が悪うございました。」
「分かればいいのよ」
俺は何が起こったのか解らず困っているとアロンが理由をコソッと教えてくれた。
「ミミは料理に関しては絶望的なんだよ。それこそただ肉を焼くだけなのに全部ダメにするくらいにな」
「アロン、何か言った?」
「いや、何も・・・さて、準備準備。」
「もう」と言いながらミミがこっちにきた。
「私だって出来るはずなのよ。何故か失敗するけど・・・。」
「大丈夫、人には得手不得手があるんだから出来るやつにやってもらえば、いいんだって」
「そ、そうよね」と言いながらミミは片付けに向かった。
「うまいこと言うなぁ、ところでよぅ今いいか?」
自分達の片付けがある程度終わったのかカインが話しかけてきた。
「ん?別に俺は片付ける物は無いからいいけど、片付けとか料理の手伝いとかやらなくていいのか?あるなら俺も手伝うぞ」
「あぁ大丈夫だ、片付けも個人の物だけだし、料理は下手に手を出すとアロンのやつが怒ってくるしな」
「じゃあさっきミミを揶揄わなくても良かったんじゃないか?」
「アレはお前が余計な事言うからつい言っちまっただけだろ」
「まぁそうか普段からアロンが料理番なら俺が言わなきゃああはなってないか、すまん。」
「まぁそんなことはいい、ところでシュウトお前メモリーホルダーって事はもっとちゃんと隠した方がいいぞ」
「何でだ?さっき言ってたセンセイカイって奴が関係してるのか?」
「まぁそれが関係してる・・・15年前にな」
カインはそう言うと先程までの明るい顔つきが嘘のように何とも言えない悲しげな表情になった。
「何かあったのか?」
しまった!とは思ったもののカインの余りにも悲しげな表情につい聞いてしまった。
「ん・・・そうだなぁシュウトには言っといた方がいいか、直ぐボロが出そうだしな」
「うっせぇ」と言いながら少し不貞腐れているとカインは笑いながら少し悲しげな表情で語り始めてくれた。
「あっすまねぇ起こしちまったか、まだ寝てていいぞ」
木の影から出てきたのはカインだったので、もう一度寝ようとしたが、カインが寝る様子が無かったのでもう一度起き、周りを起こさないようにカインに声をかけた。
「寝ないのか?」
「おぉ完全に起きちまったのか?」
「まぁな」と言いながら焚き火の方に移動し、カインの前に座る。
「で、寝なくて良いのか?」
「俺達は護衛だからな交代で寝てるからいいんだよ。それに護衛じゃなくても外で誰も起きてないのはまずいからな。」
「そうか、そうだよな・・・それなら俺にも声をかければその分寝れるだろ?」
「今日1日見てお前が悪い奴じゃないのは分かるし、信用も出来そうだが、今日会ったばかりの人間に任せられる程夜営は単純なものじゃねえからな」
確かに、と思ったがもう俺を信用してることにビックリした俺は思わず聞いてみた。
「案外お人好なんだな」
「なんだ藪から棒に」
「あの襲ってきた奴等の仲間で信用させてから殺そうとしてるとは思わないのか?」
「そうなのか?」
「違うけど」
「なら良いじゃねぇか、それに旦那程では無いにしろ俺も色んな奴を見てきたから人を見る目はある方だし、俺達を信用してるのか、こんな場所で腹出して爆睡してる奴が俺達を襲うと思う方がバカバカしい」
俺は疲れてたとしても自分がそんな感じで寝てたのが恥ずかしくなって頭をかいていた。
「そういやぁ1つの聞いていいか?お前、記憶あるだろ」
!!!
ビックリして身構えている俺を見てカインは苦笑しながら顔の前で手を振っていた。
「そう身構えなくていいぞってか俺らが何かするならお前がさっき言ってたみてぇにシュウトがバカみてぇに寝てる時にするだろ」
「あっ!まぁそうか」
「で、シュウトは殲星会の奴等でも無さそうだが、メモリーホルダーだろ?」
「ん?センセイカイ?メモリーホルダー?何だそれ?」
「は?何言ってんだ?・・・何て言ったらイイんだ?前世だっけか、その記憶が有るんじゃねぇのか?」
「ん?それがメモリーホルダーってやつか?」
「そうだ、で、メモリーホルダーなんだろ?」
「はぁそういう事なら有るけど何でバレたんだ?」
「マジで言ってる?バレバレだろアレじゃあ」
「え!?そんなに分かりやすかったか?」
「ワザとバレるようにしてんのかと思ってたぜ、なぁ!皆!」
「え!?」振り向くと皆が起きてきた。
「起きてたのかぁ」
「いやいや寝てたよ。だけどさぁカインのバカがあんな大っきい音立てるは、その後、普通に喋ってるし、寝てる方が難しいわよ。」
「すまん」「ごめんなさい。」
「別に俺は気にしてない」
「ほっほっほっお気に為さらなくて宜しいですよ。私もシュウト様にお聞きしようと思ってましたので」
皆にバレてた事に顔を真っ赤にして下を向いていると皆が大笑いしていた。
「まぁいっか、確かに前世の記憶はあるんだけど、今の世界の記憶は本当に森からしかなくて、その前の15年は何をしていたとか、何処で生まれたとか全くないんだ。それこそ今の状態で初めてこの世界に来たのがこの年になってからとしか思えないくらいに」
「ほんとに記憶が無いんだぁ~じゃあさぁ気付いた時に傷だらけだったとか服が既にボロボロだったなんて事は無かったの?」
「無かったかなぁそれこそ新品かってくらいに綺麗だったぞ」
「そっかぁじゃあやっぱり私の所為でボロボロになっちゃったんだ。ごめんなさい」
「いいよ気にしなくて、装備は確かにあの時だけど服はその前にある程度破れてたし」
「あっ!そうだ、ハロルドさん2m位の布と紐有りませんか?次いでにハサミがあると助かるんですけど」
「はい、今お持ち致しますね。」
そう言いながらハロルドさんはランプを持って馬車の方に向かった。
「何すんだ?もしかしてミミに服でも縫って貰おうとか考えてんなら止めとけよ。相当不器用だぞ」
カインがそう言った瞬間、さっきまで落ち込んでいたミミがドロップキックを放っていた。
「うっさいわね!そんな事シュウトに言わなくてもいいでしょ!もう怪我しても治してあげないからね!」
「わりぃわりぃそんなに怒んなよぅ」
落ち込んでるミミを元気にしようとしたんだろうけど、さっきのは無いわぁって思っていると俺の表情で気付いたのかアロンが声をかけてきた。
「あの2人はアレでいつもの事だ。」
「何となく分かるよミミも本気で怒った感じがしないもんな。ところでミミがさっき言ってた治すってなんの事だ?」
「あぁ俺の時はポーションで治したけど、ミミは珍しい光属性の適性が有るから癒しの魔法を使えるんだよ」
「へぇ~どんな傷でも治せるのか?」
「そこまで万能じゃない精々軽い切り傷や打撲程度を治せるくらいだ。時間を掛ければある程度深い傷でも治せるかな。まぁポーションを頻繁に使わなくて良いのは大分助かってるけどな」
「それでも凄いじゃないかでも珍しいって事は使える人は殆ど居ないのか?」
「確かに少ないけど、居ないわけじゃないんだが、光属性がある時点で教会や治療院に入ることが、多いから冒険者なんて危険な仕事をしてる人が少ないんだよ」
「なるほどなぁ」とまだ謝っているカインを見ながら話しているとハロルドさんが頼んだ物を持って戻ってきた。
「シュウト様、幌を直す為の布しか無かったのですがコレで宜しかったですかな」
「いいですよ。お金が無いので、また後でいいですか?」
「そんなに高い物ではないので、お金に関してはお気になさらずに差し上げます。で、どう為さるんですか?」
「いいんですか、ありがとうございます。いや、簡単な服を作ろうかと思って」
「ほぅですが、裁縫道具などは無いですよ」
俺は「大丈夫です」と言うと受け取った布を裁断し、紐を使ってポンチョの様な物をササッと作った。
「ほぅ器用ですなぁ」
「そんな事は無いですよ作り方さえ分かっていれば、誰でも作れますし、まぁコレが水を弾く素材なら雨の日でも両手が使えるから便利なんですけどね」
「!なるほど!傘を着る感じなのですね!」
まただぁってか傘はあるんだって思いながらハロルドさんに質問してみる。
「傘はあるんですよね。じゃあコレも珍しくは無いんじゃないですか?」
「確かに傘は有りますが、それを着るという物はコートの様な物でかなり高価な物しか無いんですよ。」
「ん?傘の素材も高いんですか?」
「高くはないんですが、加工が難しくてその加工費が嵩むのですよ」
「糸で縫うだけじゃ無いんですか?」
「普通の糸では素材の性質上使えなくて、糸も高価な上に加工しないと使えないので気軽に買える物ではないのですよ」
「幾らぐらいなんですか?」
「ピンキリですが傘は安いもので、小銀貨1枚でコートは大銀貨1枚ですね」
傘が1000円かぁ手作りならそんなもんかぁでもコートは高いなぁ最低でも10万かよ!そりゃ一般人には高いよなぁ
「じゃあ冒険者や街を守る兵士?はどうしてるんですか?」
「基本的には着てないですね。高価な上に動きづらいし、戦うからとその都度脱ぐ訳にはいかないので」
「ですので、このアイデアも独占という形で契約して頂けると有難いのですが」
「良いですけど見せた通り簡単なんでコレこそもう有りそうなんですが」
「その辺は申請を出してみないと何とも言えませんね。じゃあ今すぐ行きましょう!」
「旦那!バカ言ってんじゃねえよ!動くなら最低でも日が昇るまでは待つ約束だろう!」
「おぅそうでした。すいません気が焦りました。」
「それに今直ぐ出発したとして、物もねぇのにどうすんだよ」
「・・・はい、その通りです。」
「ちっ、しゃあねぇ皆、起きてる事だし、日の出と共に出発すんぞ!アロン飯の用意だ!」
「分かった。」
手馴れた感じでアロンが準備し始めた。
「ん?ミミはやらないのか?」
「ブッ、バカ言うな死ぬぞ。」
その瞬間、ミミがカインに飛び膝蹴りを繰り出していた。
「うっさいわねぇ殴るわよ!」
「いやいや、もうしてんじゃねぇか」
「何?もう一発行っとく?」
「はい、私が悪うございました。」
「分かればいいのよ」
俺は何が起こったのか解らず困っているとアロンが理由をコソッと教えてくれた。
「ミミは料理に関しては絶望的なんだよ。それこそただ肉を焼くだけなのに全部ダメにするくらいにな」
「アロン、何か言った?」
「いや、何も・・・さて、準備準備。」
「もう」と言いながらミミがこっちにきた。
「私だって出来るはずなのよ。何故か失敗するけど・・・。」
「大丈夫、人には得手不得手があるんだから出来るやつにやってもらえば、いいんだって」
「そ、そうよね」と言いながらミミは片付けに向かった。
「うまいこと言うなぁ、ところでよぅ今いいか?」
自分達の片付けがある程度終わったのかカインが話しかけてきた。
「ん?別に俺は片付ける物は無いからいいけど、片付けとか料理の手伝いとかやらなくていいのか?あるなら俺も手伝うぞ」
「あぁ大丈夫だ、片付けも個人の物だけだし、料理は下手に手を出すとアロンのやつが怒ってくるしな」
「じゃあさっきミミを揶揄わなくても良かったんじゃないか?」
「アレはお前が余計な事言うからつい言っちまっただけだろ」
「まぁそうか普段からアロンが料理番なら俺が言わなきゃああはなってないか、すまん。」
「まぁそんなことはいい、ところでシュウトお前メモリーホルダーって事はもっとちゃんと隠した方がいいぞ」
「何でだ?さっき言ってたセンセイカイって奴が関係してるのか?」
「まぁそれが関係してる・・・15年前にな」
カインはそう言うと先程までの明るい顔つきが嘘のように何とも言えない悲しげな表情になった。
「何かあったのか?」
しまった!とは思ったもののカインの余りにも悲しげな表情につい聞いてしまった。
「ん・・・そうだなぁシュウトには言っといた方がいいか、直ぐボロが出そうだしな」
「うっせぇ」と言いながら少し不貞腐れているとカインは笑いながら少し悲しげな表情で語り始めてくれた。
203
あなたにおすすめの小説
最強超人は異世界にてスマホを使う
萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。
そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた――
「……いや草」
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜
namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。
かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。
無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。
前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。
アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。
「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」
家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。
立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。
これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる