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第35話 [試験!]
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ゴルドさんに連れられて闘技場に向かっていた3人はカイン達に出くわした。
「あっ旦那、どうしたんですか・・・って、シュウトの登録をしに来たのか。」
カインは俺を見るなりそう言った。
「おぉ丁度良い所に。お前達この後何か用があるのか?」
「いや、アークスの兄貴が闘技場に呼ばれたってんで、見に行こうかと。」
「おぉそれは良かった。儂達は商業ギルドに行かなくてはいかんからお前達、シュウト様を頼めるか?」
「あっそういう事か、アークスの兄貴が呼ばれたのってシュウトの為か。分かりました任せて下さい。」
「お前達後は任せたぞ。終わったらシュウト様を街に案内して差し上げろ費用は後で儂かセバスに言うと良い。では、シュウト様、私共は此処で失礼します。」
「はい。ありがとうございました。」
ハロルドさんは「では。」と言うと足早に去っていった。
「ヨシ!セバスの野郎は行ったな。」
ゴルドさんはそう言うと足を止め、俺の方を見てきた。
「シュウト、1つ言っとくがお前の素はそんな喋り方じゃねぇだろ?」
「いや・・・はい。」
「此処は冒険者ギルドだ!あんな喋り方だと舐められるからなぁ素で行け!勿論、俺にもな!」
「いや、分かり・・・分かった。」
「おう!それでいい!」
ゴルドさんはそう言うと振り向いてまた歩き出した。
「シュウト、マジで俺と喋ってたみたいにいかねぇと面倒になるからな。」
「ありがとな。」
カインもゴルドさんの言う通りにした方が良い事を教えてくれた。
「おつかれ♪シュウト。武具出来たんだ♪ってか派手だねぇ。」
「ミミやっぱそうなのかなぁカッコイイと思ったんだけど。」
「いいんじゃない。どうせこの後会うアークスだって赤一色なんだし。」
へぇ~派手だねぇ。
そう思っていると着いたみたいでゴルドさんに「此処だ。」と言われ、覗いてみると闘牛が行われる様な場所にミーシャさんとミミが言っていた様な全身赤でコーディネートしたゴツイ人が立っていた。
「何の様っすか?ゴルドさん。」
「此奴の試験を手伝って貰おうと思ってな!」
「カインが居るってことは審判ですか俺やった事ねぇすよ?」
「そうじゃねぇ。」
「兄貴!多分シュウトの相手は兄貴だと思うぜ!何せシュウトは俺が手も足も出なかったんだし。」
「そうだ!アークスお前がが試験する相手だ!」
「はぁ?試験って昇格試験の時期はもっと先じゃないですか!」
「昇格じゃねぇ。ギルド登録の試験だ!」
「いや、それなら1番上でもCランクまでのはずでしたよね。ならもう1回カインでもいいじゃないですか!それにBランクになるにはそれなりの功績が必要なはずですよね!」
「だからおめぇなんだよ!お前に勝ったら初の登録時、Bランカーの誕生だ!」
ゴルドさんがそう言うとアークスさんは俺を睨みながらゴルドさんに突っかかって言った。
「俺が何処の誰だか分かんねぇ奴に負けるとでも言うんですか!」
「分かんねぇからやるんだろ!つべこべ言ってねぇでやれ!」
「いや、あのぅCならCで良いんですけど。」
「「てめぇは黙ってろ!」」
えぇー。俺の話じゃないのぅー。
「じゃあ始めるぞ!2人以外は塀の外に出ろ!」
ゴルドさんがそう言うと皆んなは塀の外に出ていった。
あ~あと思いながらゴルドさんに気になった事があったので聞いてみた。
「ゴルドさん、やるのは良いけど1つ聞いても?」
「何だ、言ってみろ。」
「こういう時って色んな冒険者が野次馬しに来るイメージだったんですけど今日はギルドに居ないんですか?」
「それなら大丈夫だ。今は立ち入り禁止にしてる。カイン達はお前の知り合いだから入れただけだ。」
「あっそうなんだ。なら良いです。じゃあ始めますか!」
俺はそう言うと構えるとアークスも大剣を構えた。
「じゃあいくぞ!・・・始め!」
「1体1で魔法使いに俺が負けるか!」
ゴルドさんがそう言うとアークスは叫び、カインと同様に最速で大振りの一撃で決めようと突っ込んできた。
「兄貴!そいつは魔法使いじゃねぇ!」
外野からカインが叫んだがアークスの大振りした大剣は止まる事無く振り下ろされた。
俺はカインの時と同様、斬られる寸前で杖を軸に避けるとカインの時と同様、連撃を繰り出した。
暫くは防戦一方だったアークスだったが「舐めんな!」と叫ぶと自分をコマの様に回し、回転撃を繰り出してきたので、俺は一旦離れた。
「「カイン!戦ってる最中にちゃちゃいれんじゃねぇ!!!」」
離れて構える前にゴルドさんとアークスさんが助言をしたカインを怒り、カインは「すいません。」と謝っていた。
「それにカイン!こんな杖で戦う様な巫山戯た野郎に俺が負けるとでも思ってんのか!」
はぁ?何て言った?杖をバカにしたのか!!?
カインはアークスさんの発言を聞いて「あっそれ言っちゃいけねぇやつ。」とボソッと言っていたが、俺は自分の武術をバカにされた事に怒りを覚え、杖に気を込め始めた。
「おっ、雰囲気が変わりやがったな。なら俺も本気だ!身体強化!身体強化!身体強化!!!」
「行くぞ!死ぬなよ!」
「いざ参る!!!」
ボン!
バキ!
ドドドドド!
バキ!
キィン!
ドン!
バババババ!
「チッ!これじゃあ無理か!しゃあねぇ奥の手だ!」
そう言って闘技場の端の方まで離れたアークスさんは大剣に魔力を込め始めた。
「火竜飛翔斬!!!」
アークスさんがそう言って大剣を振ると炎の斬撃が俺の方に向かって飛んできた。
ヤバッ!と思い、飛び退いた。
ドン!ボッ!
すると今までいた場所が炎に包まれていた。
「オラァ!次々行くぞー!」
アークスさんはそう言うと大剣を小枝の様に何度も振ると次々と炎の斬撃を飛ばしてきた。
暫く斬撃を避けていると周りが炎に包まれて次、斬撃が来たら避けられない状況に成っていた。
「最後はでっけぇの行くぞ!ウォリャー!!!」
そう言って放たれた炎の斬撃は先程の数倍のデカさがあった。
「ヤバいな。仕方ないコレしかないか。」
俺はそう言うとカードを1枚取り出し混ぜた気を一気に込め、炎の斬撃に向かって投げた。
ドカーン!
俺は身を低くして衝撃波を逃がすと突然の爆発で吹っ飛んだアークスさんを追う為に一気に力を込めて近づき、アークスさんの首元に杖を突きつけた。
「あっ、参った参った。俺の負けだ!」
アークスさんはそう言うと仰向けに倒れた。
「うぉー!すげぇー!何だあの爆発は!」
そうカインが叫ぶと此方に来ようとしたが、横にいたゴルドさんに手で制止されていた。
「ミーシャ!先ずは消火だ!」
ゴルドさんに指示されたミーシャさんは何かを唱えると爆風でも消えなかった炎がみるみる小さくなっていき、完全に消えてしまった。
「ったくお前らは無茶苦茶しやがって誰が直すと思ってんだよ。」
ゴルドさんは俺達を見て開口一番にそう言うとミーシャさんがゴルドさんの肩を叩いていた。
「ん?ミーシャ何だよ。」
「貴方がやれって言った、貴方の責任。」
そこには能面の様に顔からは感情が読めないミーシャさんが冷たく言い放っていた。
「い、いやでもよぅ・・・」
「Bランク同士が本気で戦ったらこうなる。」
「い、いやでもシュウトはBランクじゃねぇし・・・」
「Bランク以上の実力があると想定してたからアークスを呼んだ。」
「いや、まぁ・・・そうなんだけどよぅ。」
「想定していたなら試験が始まる前に結界は張れた。」
「まぁそうなんだけど・・・」
「と言うことで此処の修理は貴方の小遣いでやってもらいます。」
!!?
「いや、そこは何とか!」
「無理です。」
「だって酒場の修理費もまだ・・・」
「原因は?」
「俺です・・・はい。すいません、小遣いでお願いします。」
最初は威勢の良かったゴルドさんだったが、ミーシャさんに詰められ、最後は正座で謝っていて、そこからお説教が始まっていた。
俺がそのやり取りをポカーンと見ていると立ち上がったアークスさんが肩を叩いて「いつもの事だ。」と言っていた。
「ところでよぅシュウトだったか?」
「はい。何ですか?」
「お前何で最初からアレ使わなかった?」
「アレ?」
「魔道具かどうかはしらねぇけど最後に使ったヤツだよ。太腿にあるそれだろ?」
「あぁコレですか。魔道具じゃないですけど、元々敵でもない人に使うつもりはない物なんで。」
「じゃあ手加減してた訳じゃねぇんだな。」
「そうですね。かなり本気で戦ってましたし。」
「そうか、なら想定よりも俺が強かったって事だな。」
俺の返答が嬉しかったのかアークスさんはニヤッと笑っていた。
「おっそうだ。さっきは悪かったな。」
「何のことですか?」
「杖だよ杖、バカにしちまっただろ。」
「あぁ俺も大人気なかったですし、おあいこということで。」
「ってかお前、それが地じゃねえんだろ?もっと砕けてこいよ。お互い本気でやり合った仲じゃねぇか。」
「分かり・・・分かった。これで良いか?」
「おう。それでいい。俺はアークスだ。」
「シュウトだ。ところで身体は大丈夫か?」
「アレが直接当たってたら危なかったかもしんねぇけど爆風に吹っ飛ばされただけだから問題ねぇ!」
「そういやぁシュウトお前派手だなぁ。」
「アンタだけには言われたくねぇよ。」
「ちげぇねぇ。」
そう言って笑いあっているとミーシャさんのお説教から解放されたのかゴルドさんが近づいてきた。
「お前ら俺が説教受けてる間にえらく仲良くなりやがって。」
「それは俺とシュウトを戦わせたゴルドさんが悪いんしょ。」
「何だとてめぇ!」
「ミーシャさんが見てるっすよ。」
アークスがそう言うとミーシャさんが仁王立ちで、こっちを見ていた。
「チッ、まぁいいや。アークスはもう戻っていいぞ。これでこの前の件はチャラだ。」
「あざーす。」と言いながらガッツポーズをしているアークスに「何したんだ?」と聞くと「ゴルドさんと酒場を壊しちまってな。」と言っていた。
あぁさっき言ってた酒場の修理費がどうのってやつか。
「おい、喋ってねぇでさっさと行け!」
ゴルドさんにそう言われたアークスは「うぃーす。」と言いながら去って行った。
「お前らはシュウトと俺の部屋に戻ってろ!」
俺達は頷くとマスタールームに戻る事にした。
「あっ旦那、どうしたんですか・・・って、シュウトの登録をしに来たのか。」
カインは俺を見るなりそう言った。
「おぉ丁度良い所に。お前達この後何か用があるのか?」
「いや、アークスの兄貴が闘技場に呼ばれたってんで、見に行こうかと。」
「おぉそれは良かった。儂達は商業ギルドに行かなくてはいかんからお前達、シュウト様を頼めるか?」
「あっそういう事か、アークスの兄貴が呼ばれたのってシュウトの為か。分かりました任せて下さい。」
「お前達後は任せたぞ。終わったらシュウト様を街に案内して差し上げろ費用は後で儂かセバスに言うと良い。では、シュウト様、私共は此処で失礼します。」
「はい。ありがとうございました。」
ハロルドさんは「では。」と言うと足早に去っていった。
「ヨシ!セバスの野郎は行ったな。」
ゴルドさんはそう言うと足を止め、俺の方を見てきた。
「シュウト、1つ言っとくがお前の素はそんな喋り方じゃねぇだろ?」
「いや・・・はい。」
「此処は冒険者ギルドだ!あんな喋り方だと舐められるからなぁ素で行け!勿論、俺にもな!」
「いや、分かり・・・分かった。」
「おう!それでいい!」
ゴルドさんはそう言うと振り向いてまた歩き出した。
「シュウト、マジで俺と喋ってたみたいにいかねぇと面倒になるからな。」
「ありがとな。」
カインもゴルドさんの言う通りにした方が良い事を教えてくれた。
「おつかれ♪シュウト。武具出来たんだ♪ってか派手だねぇ。」
「ミミやっぱそうなのかなぁカッコイイと思ったんだけど。」
「いいんじゃない。どうせこの後会うアークスだって赤一色なんだし。」
へぇ~派手だねぇ。
そう思っていると着いたみたいでゴルドさんに「此処だ。」と言われ、覗いてみると闘牛が行われる様な場所にミーシャさんとミミが言っていた様な全身赤でコーディネートしたゴツイ人が立っていた。
「何の様っすか?ゴルドさん。」
「此奴の試験を手伝って貰おうと思ってな!」
「カインが居るってことは審判ですか俺やった事ねぇすよ?」
「そうじゃねぇ。」
「兄貴!多分シュウトの相手は兄貴だと思うぜ!何せシュウトは俺が手も足も出なかったんだし。」
「そうだ!アークスお前がが試験する相手だ!」
「はぁ?試験って昇格試験の時期はもっと先じゃないですか!」
「昇格じゃねぇ。ギルド登録の試験だ!」
「いや、それなら1番上でもCランクまでのはずでしたよね。ならもう1回カインでもいいじゃないですか!それにBランクになるにはそれなりの功績が必要なはずですよね!」
「だからおめぇなんだよ!お前に勝ったら初の登録時、Bランカーの誕生だ!」
ゴルドさんがそう言うとアークスさんは俺を睨みながらゴルドさんに突っかかって言った。
「俺が何処の誰だか分かんねぇ奴に負けるとでも言うんですか!」
「分かんねぇからやるんだろ!つべこべ言ってねぇでやれ!」
「いや、あのぅCならCで良いんですけど。」
「「てめぇは黙ってろ!」」
えぇー。俺の話じゃないのぅー。
「じゃあ始めるぞ!2人以外は塀の外に出ろ!」
ゴルドさんがそう言うと皆んなは塀の外に出ていった。
あ~あと思いながらゴルドさんに気になった事があったので聞いてみた。
「ゴルドさん、やるのは良いけど1つ聞いても?」
「何だ、言ってみろ。」
「こういう時って色んな冒険者が野次馬しに来るイメージだったんですけど今日はギルドに居ないんですか?」
「それなら大丈夫だ。今は立ち入り禁止にしてる。カイン達はお前の知り合いだから入れただけだ。」
「あっそうなんだ。なら良いです。じゃあ始めますか!」
俺はそう言うと構えるとアークスも大剣を構えた。
「じゃあいくぞ!・・・始め!」
「1体1で魔法使いに俺が負けるか!」
ゴルドさんがそう言うとアークスは叫び、カインと同様に最速で大振りの一撃で決めようと突っ込んできた。
「兄貴!そいつは魔法使いじゃねぇ!」
外野からカインが叫んだがアークスの大振りした大剣は止まる事無く振り下ろされた。
俺はカインの時と同様、斬られる寸前で杖を軸に避けるとカインの時と同様、連撃を繰り出した。
暫くは防戦一方だったアークスだったが「舐めんな!」と叫ぶと自分をコマの様に回し、回転撃を繰り出してきたので、俺は一旦離れた。
「「カイン!戦ってる最中にちゃちゃいれんじゃねぇ!!!」」
離れて構える前にゴルドさんとアークスさんが助言をしたカインを怒り、カインは「すいません。」と謝っていた。
「それにカイン!こんな杖で戦う様な巫山戯た野郎に俺が負けるとでも思ってんのか!」
はぁ?何て言った?杖をバカにしたのか!!?
カインはアークスさんの発言を聞いて「あっそれ言っちゃいけねぇやつ。」とボソッと言っていたが、俺は自分の武術をバカにされた事に怒りを覚え、杖に気を込め始めた。
「おっ、雰囲気が変わりやがったな。なら俺も本気だ!身体強化!身体強化!身体強化!!!」
「行くぞ!死ぬなよ!」
「いざ参る!!!」
ボン!
バキ!
ドドドドド!
バキ!
キィン!
ドン!
バババババ!
「チッ!これじゃあ無理か!しゃあねぇ奥の手だ!」
そう言って闘技場の端の方まで離れたアークスさんは大剣に魔力を込め始めた。
「火竜飛翔斬!!!」
アークスさんがそう言って大剣を振ると炎の斬撃が俺の方に向かって飛んできた。
ヤバッ!と思い、飛び退いた。
ドン!ボッ!
すると今までいた場所が炎に包まれていた。
「オラァ!次々行くぞー!」
アークスさんはそう言うと大剣を小枝の様に何度も振ると次々と炎の斬撃を飛ばしてきた。
暫く斬撃を避けていると周りが炎に包まれて次、斬撃が来たら避けられない状況に成っていた。
「最後はでっけぇの行くぞ!ウォリャー!!!」
そう言って放たれた炎の斬撃は先程の数倍のデカさがあった。
「ヤバいな。仕方ないコレしかないか。」
俺はそう言うとカードを1枚取り出し混ぜた気を一気に込め、炎の斬撃に向かって投げた。
ドカーン!
俺は身を低くして衝撃波を逃がすと突然の爆発で吹っ飛んだアークスさんを追う為に一気に力を込めて近づき、アークスさんの首元に杖を突きつけた。
「あっ、参った参った。俺の負けだ!」
アークスさんはそう言うと仰向けに倒れた。
「うぉー!すげぇー!何だあの爆発は!」
そうカインが叫ぶと此方に来ようとしたが、横にいたゴルドさんに手で制止されていた。
「ミーシャ!先ずは消火だ!」
ゴルドさんに指示されたミーシャさんは何かを唱えると爆風でも消えなかった炎がみるみる小さくなっていき、完全に消えてしまった。
「ったくお前らは無茶苦茶しやがって誰が直すと思ってんだよ。」
ゴルドさんは俺達を見て開口一番にそう言うとミーシャさんがゴルドさんの肩を叩いていた。
「ん?ミーシャ何だよ。」
「貴方がやれって言った、貴方の責任。」
そこには能面の様に顔からは感情が読めないミーシャさんが冷たく言い放っていた。
「い、いやでもよぅ・・・」
「Bランク同士が本気で戦ったらこうなる。」
「い、いやでもシュウトはBランクじゃねぇし・・・」
「Bランク以上の実力があると想定してたからアークスを呼んだ。」
「いや、まぁ・・・そうなんだけどよぅ。」
「想定していたなら試験が始まる前に結界は張れた。」
「まぁそうなんだけど・・・」
「と言うことで此処の修理は貴方の小遣いでやってもらいます。」
!!?
「いや、そこは何とか!」
「無理です。」
「だって酒場の修理費もまだ・・・」
「原因は?」
「俺です・・・はい。すいません、小遣いでお願いします。」
最初は威勢の良かったゴルドさんだったが、ミーシャさんに詰められ、最後は正座で謝っていて、そこからお説教が始まっていた。
俺がそのやり取りをポカーンと見ていると立ち上がったアークスさんが肩を叩いて「いつもの事だ。」と言っていた。
「ところでよぅシュウトだったか?」
「はい。何ですか?」
「お前何で最初からアレ使わなかった?」
「アレ?」
「魔道具かどうかはしらねぇけど最後に使ったヤツだよ。太腿にあるそれだろ?」
「あぁコレですか。魔道具じゃないですけど、元々敵でもない人に使うつもりはない物なんで。」
「じゃあ手加減してた訳じゃねぇんだな。」
「そうですね。かなり本気で戦ってましたし。」
「そうか、なら想定よりも俺が強かったって事だな。」
俺の返答が嬉しかったのかアークスさんはニヤッと笑っていた。
「おっそうだ。さっきは悪かったな。」
「何のことですか?」
「杖だよ杖、バカにしちまっただろ。」
「あぁ俺も大人気なかったですし、おあいこということで。」
「ってかお前、それが地じゃねえんだろ?もっと砕けてこいよ。お互い本気でやり合った仲じゃねぇか。」
「分かり・・・分かった。これで良いか?」
「おう。それでいい。俺はアークスだ。」
「シュウトだ。ところで身体は大丈夫か?」
「アレが直接当たってたら危なかったかもしんねぇけど爆風に吹っ飛ばされただけだから問題ねぇ!」
「そういやぁシュウトお前派手だなぁ。」
「アンタだけには言われたくねぇよ。」
「ちげぇねぇ。」
そう言って笑いあっているとミーシャさんのお説教から解放されたのかゴルドさんが近づいてきた。
「お前ら俺が説教受けてる間にえらく仲良くなりやがって。」
「それは俺とシュウトを戦わせたゴルドさんが悪いんしょ。」
「何だとてめぇ!」
「ミーシャさんが見てるっすよ。」
アークスがそう言うとミーシャさんが仁王立ちで、こっちを見ていた。
「チッ、まぁいいや。アークスはもう戻っていいぞ。これでこの前の件はチャラだ。」
「あざーす。」と言いながらガッツポーズをしているアークスに「何したんだ?」と聞くと「ゴルドさんと酒場を壊しちまってな。」と言っていた。
あぁさっき言ってた酒場の修理費がどうのってやつか。
「おい、喋ってねぇでさっさと行け!」
ゴルドさんにそう言われたアークスは「うぃーす。」と言いながら去って行った。
「お前らはシュウトと俺の部屋に戻ってろ!」
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