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第46話 [新たな神託]
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俺は部屋に戻る途中でガシュウさんに質問した。
「明日以降、あのガシュウさんの部屋に行く時はシェリーさんをお呼びすれば良いのですか?」
「いえ、直接行って貰えばシェリーは居ますので直接行って下さい。」
「分かりました。後、何故シェリーさんは教国にいらっしゃらないのですか?修行か何かですか?」
「いえ、教国にいるとあの性格ですから皆に気を使わすというか何というか、ハハハはぁ。」
あぁなるほど・・・聞いちゃ駄目なやつだった?
「あっ、気を使わせて仕舞いましたかな?大丈夫ですよ。本人も私からの使命だと思って生き生きと倉庫番をしてますので。」
え~それでいいのか?シェリーさん!
「あっそういえばシェリーさんは人族なんですか?それともガシュウさんと同じで魔法ですか?」
「いえ、どちらとも違いますよ。シェリーの場合はアミュレットですね。」
「御守りですか。」
「おまもり?・・・確かに防御結界も付いていますが、よく分かりましたね。」
アレ?通じてない?こっちの世界ではそういう文化はないのか。
「じゃあ同じハイエルフなんですか?」
「いえ、ハイエルフとなるには努力が必要なので。」
「努力ですか?種族ではなく。」
「はい。皆さん勘違いされてますが、魔物の討伐や世界樹での長い瞑想などで魔力の量と質を高めることで成れる者のことですね。」
へぇ~エルフの人が長いって言うんだから相当大変そうだなぁ。
そう思っていると例の部屋に着いた。
「では、私はこれで。」
ガシュウさんは俺に会釈すると去っていった。
「さて、今日は話が出来るかなっと。」
俺が神像に向かって目を瞑って祈り、目を開けるライア様の空間に呼ばれた。
「おぉ、今回も来れた。」
「とうちゃん、ここどこ?」
「ん?ライア様の空間のはず・・・あっ、多分あの扉だよ。」
俺達が話してる間に扉が出現した。
「そういえば真司、お前も来れたんだな。」
「そうなの?みんなこれるんじゃないの?」
「いや。この前は父さん1人だったぞ。」
「そうなんだ。」
「そういえば、さっきから普通に喋ってるけど、いつの間に出来る様になったんだ?」
「わかんない。」
そう言いながら扉を開くとライア様が笑顔で待っていた。
「ここだからよ。シンジ君。」
ライア様はそう言うと屈んで手を拡げたので、真司は俺から飛び降りて一目散にライア様に飛び込んだ。
「毎回は無理かもって言ってなかった?」
「今回はシンジ君が居たからね。」
「真司に何か?」
「そ、シュウトにもね。」
「俺?神託の類いか。」
「そ、あの街から北に進んだ所にダンジョンがあるんだけど、ダンジョンの最奥で死んだ人が転生出来なくなってるみたいなの。」
ダンジョン!宝箱とかあるのかなぁ。
「有るわよ。当たり前じゃない。」
おぉあるんだ♪いいねぇ♪
「遊びじゃないのよ。」
ライア様はテンションの上がっている俺に飽きれながら注意してきたので俺は「ごめんなさい。」と素直に謝った。
「でも、まだ街を離れる訳にはいかないんだけど・・・。」
「それも分かってるわよ。1日だけシンジ君に色を変える魔法を掛けるわ。」
「何で1日なんだ?」
「前も言ったけど現世には過度に関われないのよ。」
「あぁ他に影響が出るってやつか。」
「そ、だから1日が限度なの。」
「1日だけで何とかなるのか?」
「ダンジョンの中は問題ないと思うわよ。ただ行くのに貴方がこの前乗ってた竜車だと全力で移動しても3日ぐらいは掛るのよ。」
「なら1日じゃ無理じゃないのか?」
「そこはほら、シンジ君が居るでしょ。」
「ん?なんで真司が関係するんだ?」
「シンジ君なら元の大きさじゃ無くてもシュウトを乗せて走れば、往復でも1時間もあれば大丈夫だと思うわよ。」
「え!?とうちゃんがのってくれるの?」
「ん?なんだ真司、俺に乗って欲しいのか?」
「うん♪だってこんなにおっきくなったし、とうちゃんにボクのスピードをじまんしたかったんだもん♪」
「そうか、真司がそうしたいなら良いが、無理ならちゃんと父さんに言うんだぞ。」
「わかったぁ♪」
「よし!いい子だ。」
「話は決まったわね。」
「その前に一寸良いか?」
「何?」
「そのダンジョンにいる人はハロルドさんに作って貰ってる魔道具が出来てからじゃ駄目なのか?」
「ん・・・一寸、間に合わないかなぁ。」
「そうか、なら明日の朝から行くよ。後、今後もそのダンジョンで誰かが死んだらって事になったら定期的に行く必要があるのか?」
「それは暫くは無いかな。」
「何故だ?」
「何て言えばいいかしら・・・転生出来ないスポットって言えばいいかしら、それはサイズを少しづつ大きくしながら移動してるのよ。しかも、そのスポットに入った時に死んだ人はスポットから外れても普通の転生が出来なくて貴方がやるしかないのよ。」
「・・・運が悪かったってやつか。」
「可哀想だけど簡単に言うとそうなるかしら。」
「そうか、分かった。真司、明日は頼んだぞ。」
「うん♪ボクがんばる♪」
それを聞いてライア様は真司を撫でた後、俺に首輪を渡してきた。
「これが私の魔法を具現化した物よ。着けてから1日経つと消えちゃうから気を付けてね。」
「分かった。・・・コレとは関係ないんだが1つ良いか?」
「ん?なに?」
「俺が使った気と魔力を混ぜたモノって何なんだ?」
「あぁアレはねっていうか、その前に貴方がやってる外気を取り込んで使う術だけど、この世界だと普通の人には出来ない事だからね。」
「ん?どういうことだ?そんなに難しいのか?」
「ええ。難しいっていうより、普通の人には無理よ。出来るのは亜神を目指してる仙人以上の子だけね。」
「じゃあ俺は仙人って事になるのか?」
「そうね。貴方が認識したからそうなるわね。」
「ん?そういうモノなのか?」
「ええ、彼等は目指してそうなるけど貴方の場合はね。じゃああの力について言うわよ。」
「あぁ。」
「貴方の魔力は転生門との融合の所為でどちらかと云うと私達、神に近い魔力だから聖域に漂う魔力と似た性質があるわ。だからその魔力と仙気を混ぜた聖仙気とでもいえばいいかしらね。」
「ならあまり使わない方が良いのか?」
「別に問題ないわよ。どちらかというと魔物や魔人に対して威力が上がるからいいんじゃない。」
「魔物は分かるが魔人ってのは何だ?」
「魔人は色々いるけど、魔神・邪神を信奉して肉体が変異した人や悪魔の事よ。」
「そんな人がいるのか。」
「残念ながら居るわ。私や私の眷属の事を怨んだり、生まれた時の環境だったりでね。」
「そうか。」
「でも、後者の子達は改心すれば亜人に変わるから救えるのよ。」
「なら、前者の人は無理なのか。」
「ええ、残念ながら死んでしまえば、魂を魔神や邪神に食べられるだけで転生は叶わないわ。ただ絶対ではないの、例えば邪神を滅したら取り込まれた魂は解放されるから救える可能性はあるわ。」
「倒せるのか?」
「私達だと世界を変えて仕舞いかねないから最終手段になっちゃうけど、勇者や神に近い仙人なら何とかって感じかしら。」
「という事は俺でもか?」
「貴方は無理、弱過ぎて近づく事も出来ないわよ。」
「そうか・・・。」
「そうだ。もう1つ用が有ったんだ。」
「ん?俺にか?」
「シュウトじゃなくて、シンジ君よ。まぁ用が有るのは私じゃないんだけどね。」
「ん?真司に?誰が?」
「大丈夫。もう直ぐ来るわ。ほら!」
ライア様がそう言いながら遠くの方を指すと遠くに何か居ると思った瞬間、目の前に大きな白い龍が現れた。
「アストライアー様、遅くなり申し訳ありません。」
「大丈夫よ。今、話が終わったとこだから。この子は神獣の長でハクちゃん。」
俺はあまりの大きさにたじろいでしまったが息子に用があるとの事だったので、意を決して話をした。
「自分はシュウトって言います。ハクチャン様は真司に用があるとの事ですが、自分も父親として同席したいのですが、よろしいですか?」
「それは構わんが、儂の名はハクチャンでは無く、ハクだからな。」
「あぁすいません。」
「よいよい。アストライアー様に紹介される時はよくある事だ。」
「では、白虎よ。お前が望む人化だが、普通に人語も話せないお前には今はまだ無理だが修行さえすれば、出来る様に儂からも加護を与えてやろう。さすれば人化の方法は自ずと分かる事になる。」
「ほんと!ありがとう!」
「こら!真司!ありがとうは良いが先に挨拶しなさい!」
俺の言葉にシュンとなりながら「こんにちは、ボク、シンジです。」と言うとハク様が優しい顔で真司を見つめた。
「よいよい。急に話し掛けたのは儂じゃ。シュウト、怒らんでやってくれ。」
「ハク様がそう言うのであれば分かりました。真司、ありがとうは?」
「ハクさま、ありがとう!」
「うむ。良い子じゃ、頑張るのじゃぞ。」
「はい!ボクがんばる!」
息子はハク様に褒められたのが嬉しかったみたいで、大きな声で返事をしていた。
「じゃあ、そろそろ時間みたいだから頑張ってね。」
「あぁライア様、ハク様ありがとうございました。」
俺がそう言うと2柱は優しそうな顔で見送ってくれた。
「さて、ガシュウさんは居るかな?」
そう言いながら扉を開けるとガシュウさんが扉の横で立っていた。
「ガシュウさん、そこに居るなら中に入れば良かったのに。」
「いえいえ、お祈りを捧げるのに私は邪魔する訳にはいきません。」
「あぁそれなら終わったんで、一寸中に入って貰えますか?」
ガシュウさんは俺の言葉に「ということは!」と言ってきたので、俺が頷くと周りを見てから中に入った。
「申し訳ございません、あの様な大きな声を出してしまって。」
「気にしなくても良いですよ。それより新たな神託が降りました。」
「それは私も関係するのですか?」
俺が「はい。」と言うとガシュウさんは姿勢を正して跪いた。
「あぁ自分の言い方が悪かったですね。お座り下さい。」
俺はガシュウさんを座らせると明日は来ない事を言った。
「しかし、それではシンジ様の魔法が解けてしまいますが。」
「それは大丈夫です。ライア様から明日1日だけ、真司がどの姿でも変色出来る様にしてもらう事になりましたので。」
「ほう。しかし、1日というのは?」
「それ以上はこの世界に悪影響が出かねないそうです。」
「ならば、仕方ありませんね。」
「で、1つ聞きたいのですがよろしいですか?」
「何でしょう?」
「この留め具の魔力は着けなくて魔力は減りますか?」
「極わずかには減りますが、1日であれば問題ありません。明後日、もう一度着けて頂いて夕方にこちらに来て頂くまでなら十分間に合います。」
それなら問題ないなと思っていると扉を叩く音が聞こえた。
「今使用中ですが何か?」とガシュウさんが言うと「ハロルド様がいらっしゃっていますが、どうされますか?」と言われたのでガシュウさんは「今から其方に向かいます。」と返事をして、俺と共に出て行った。
「明日以降、あのガシュウさんの部屋に行く時はシェリーさんをお呼びすれば良いのですか?」
「いえ、直接行って貰えばシェリーは居ますので直接行って下さい。」
「分かりました。後、何故シェリーさんは教国にいらっしゃらないのですか?修行か何かですか?」
「いえ、教国にいるとあの性格ですから皆に気を使わすというか何というか、ハハハはぁ。」
あぁなるほど・・・聞いちゃ駄目なやつだった?
「あっ、気を使わせて仕舞いましたかな?大丈夫ですよ。本人も私からの使命だと思って生き生きと倉庫番をしてますので。」
え~それでいいのか?シェリーさん!
「あっそういえばシェリーさんは人族なんですか?それともガシュウさんと同じで魔法ですか?」
「いえ、どちらとも違いますよ。シェリーの場合はアミュレットですね。」
「御守りですか。」
「おまもり?・・・確かに防御結界も付いていますが、よく分かりましたね。」
アレ?通じてない?こっちの世界ではそういう文化はないのか。
「じゃあ同じハイエルフなんですか?」
「いえ、ハイエルフとなるには努力が必要なので。」
「努力ですか?種族ではなく。」
「はい。皆さん勘違いされてますが、魔物の討伐や世界樹での長い瞑想などで魔力の量と質を高めることで成れる者のことですね。」
へぇ~エルフの人が長いって言うんだから相当大変そうだなぁ。
そう思っていると例の部屋に着いた。
「では、私はこれで。」
ガシュウさんは俺に会釈すると去っていった。
「さて、今日は話が出来るかなっと。」
俺が神像に向かって目を瞑って祈り、目を開けるライア様の空間に呼ばれた。
「おぉ、今回も来れた。」
「とうちゃん、ここどこ?」
「ん?ライア様の空間のはず・・・あっ、多分あの扉だよ。」
俺達が話してる間に扉が出現した。
「そういえば真司、お前も来れたんだな。」
「そうなの?みんなこれるんじゃないの?」
「いや。この前は父さん1人だったぞ。」
「そうなんだ。」
「そういえば、さっきから普通に喋ってるけど、いつの間に出来る様になったんだ?」
「わかんない。」
そう言いながら扉を開くとライア様が笑顔で待っていた。
「ここだからよ。シンジ君。」
ライア様はそう言うと屈んで手を拡げたので、真司は俺から飛び降りて一目散にライア様に飛び込んだ。
「毎回は無理かもって言ってなかった?」
「今回はシンジ君が居たからね。」
「真司に何か?」
「そ、シュウトにもね。」
「俺?神託の類いか。」
「そ、あの街から北に進んだ所にダンジョンがあるんだけど、ダンジョンの最奥で死んだ人が転生出来なくなってるみたいなの。」
ダンジョン!宝箱とかあるのかなぁ。
「有るわよ。当たり前じゃない。」
おぉあるんだ♪いいねぇ♪
「遊びじゃないのよ。」
ライア様はテンションの上がっている俺に飽きれながら注意してきたので俺は「ごめんなさい。」と素直に謝った。
「でも、まだ街を離れる訳にはいかないんだけど・・・。」
「それも分かってるわよ。1日だけシンジ君に色を変える魔法を掛けるわ。」
「何で1日なんだ?」
「前も言ったけど現世には過度に関われないのよ。」
「あぁ他に影響が出るってやつか。」
「そ、だから1日が限度なの。」
「1日だけで何とかなるのか?」
「ダンジョンの中は問題ないと思うわよ。ただ行くのに貴方がこの前乗ってた竜車だと全力で移動しても3日ぐらいは掛るのよ。」
「なら1日じゃ無理じゃないのか?」
「そこはほら、シンジ君が居るでしょ。」
「ん?なんで真司が関係するんだ?」
「シンジ君なら元の大きさじゃ無くてもシュウトを乗せて走れば、往復でも1時間もあれば大丈夫だと思うわよ。」
「え!?とうちゃんがのってくれるの?」
「ん?なんだ真司、俺に乗って欲しいのか?」
「うん♪だってこんなにおっきくなったし、とうちゃんにボクのスピードをじまんしたかったんだもん♪」
「そうか、真司がそうしたいなら良いが、無理ならちゃんと父さんに言うんだぞ。」
「わかったぁ♪」
「よし!いい子だ。」
「話は決まったわね。」
「その前に一寸良いか?」
「何?」
「そのダンジョンにいる人はハロルドさんに作って貰ってる魔道具が出来てからじゃ駄目なのか?」
「ん・・・一寸、間に合わないかなぁ。」
「そうか、なら明日の朝から行くよ。後、今後もそのダンジョンで誰かが死んだらって事になったら定期的に行く必要があるのか?」
「それは暫くは無いかな。」
「何故だ?」
「何て言えばいいかしら・・・転生出来ないスポットって言えばいいかしら、それはサイズを少しづつ大きくしながら移動してるのよ。しかも、そのスポットに入った時に死んだ人はスポットから外れても普通の転生が出来なくて貴方がやるしかないのよ。」
「・・・運が悪かったってやつか。」
「可哀想だけど簡単に言うとそうなるかしら。」
「そうか、分かった。真司、明日は頼んだぞ。」
「うん♪ボクがんばる♪」
それを聞いてライア様は真司を撫でた後、俺に首輪を渡してきた。
「これが私の魔法を具現化した物よ。着けてから1日経つと消えちゃうから気を付けてね。」
「分かった。・・・コレとは関係ないんだが1つ良いか?」
「ん?なに?」
「俺が使った気と魔力を混ぜたモノって何なんだ?」
「あぁアレはねっていうか、その前に貴方がやってる外気を取り込んで使う術だけど、この世界だと普通の人には出来ない事だからね。」
「ん?どういうことだ?そんなに難しいのか?」
「ええ。難しいっていうより、普通の人には無理よ。出来るのは亜神を目指してる仙人以上の子だけね。」
「じゃあ俺は仙人って事になるのか?」
「そうね。貴方が認識したからそうなるわね。」
「ん?そういうモノなのか?」
「ええ、彼等は目指してそうなるけど貴方の場合はね。じゃああの力について言うわよ。」
「あぁ。」
「貴方の魔力は転生門との融合の所為でどちらかと云うと私達、神に近い魔力だから聖域に漂う魔力と似た性質があるわ。だからその魔力と仙気を混ぜた聖仙気とでもいえばいいかしらね。」
「ならあまり使わない方が良いのか?」
「別に問題ないわよ。どちらかというと魔物や魔人に対して威力が上がるからいいんじゃない。」
「魔物は分かるが魔人ってのは何だ?」
「魔人は色々いるけど、魔神・邪神を信奉して肉体が変異した人や悪魔の事よ。」
「そんな人がいるのか。」
「残念ながら居るわ。私や私の眷属の事を怨んだり、生まれた時の環境だったりでね。」
「そうか。」
「でも、後者の子達は改心すれば亜人に変わるから救えるのよ。」
「なら、前者の人は無理なのか。」
「ええ、残念ながら死んでしまえば、魂を魔神や邪神に食べられるだけで転生は叶わないわ。ただ絶対ではないの、例えば邪神を滅したら取り込まれた魂は解放されるから救える可能性はあるわ。」
「倒せるのか?」
「私達だと世界を変えて仕舞いかねないから最終手段になっちゃうけど、勇者や神に近い仙人なら何とかって感じかしら。」
「という事は俺でもか?」
「貴方は無理、弱過ぎて近づく事も出来ないわよ。」
「そうか・・・。」
「そうだ。もう1つ用が有ったんだ。」
「ん?俺にか?」
「シュウトじゃなくて、シンジ君よ。まぁ用が有るのは私じゃないんだけどね。」
「ん?真司に?誰が?」
「大丈夫。もう直ぐ来るわ。ほら!」
ライア様がそう言いながら遠くの方を指すと遠くに何か居ると思った瞬間、目の前に大きな白い龍が現れた。
「アストライアー様、遅くなり申し訳ありません。」
「大丈夫よ。今、話が終わったとこだから。この子は神獣の長でハクちゃん。」
俺はあまりの大きさにたじろいでしまったが息子に用があるとの事だったので、意を決して話をした。
「自分はシュウトって言います。ハクチャン様は真司に用があるとの事ですが、自分も父親として同席したいのですが、よろしいですか?」
「それは構わんが、儂の名はハクチャンでは無く、ハクだからな。」
「あぁすいません。」
「よいよい。アストライアー様に紹介される時はよくある事だ。」
「では、白虎よ。お前が望む人化だが、普通に人語も話せないお前には今はまだ無理だが修行さえすれば、出来る様に儂からも加護を与えてやろう。さすれば人化の方法は自ずと分かる事になる。」
「ほんと!ありがとう!」
「こら!真司!ありがとうは良いが先に挨拶しなさい!」
俺の言葉にシュンとなりながら「こんにちは、ボク、シンジです。」と言うとハク様が優しい顔で真司を見つめた。
「よいよい。急に話し掛けたのは儂じゃ。シュウト、怒らんでやってくれ。」
「ハク様がそう言うのであれば分かりました。真司、ありがとうは?」
「ハクさま、ありがとう!」
「うむ。良い子じゃ、頑張るのじゃぞ。」
「はい!ボクがんばる!」
息子はハク様に褒められたのが嬉しかったみたいで、大きな声で返事をしていた。
「じゃあ、そろそろ時間みたいだから頑張ってね。」
「あぁライア様、ハク様ありがとうございました。」
俺がそう言うと2柱は優しそうな顔で見送ってくれた。
「さて、ガシュウさんは居るかな?」
そう言いながら扉を開けるとガシュウさんが扉の横で立っていた。
「ガシュウさん、そこに居るなら中に入れば良かったのに。」
「いえいえ、お祈りを捧げるのに私は邪魔する訳にはいきません。」
「あぁそれなら終わったんで、一寸中に入って貰えますか?」
ガシュウさんは俺の言葉に「ということは!」と言ってきたので、俺が頷くと周りを見てから中に入った。
「申し訳ございません、あの様な大きな声を出してしまって。」
「気にしなくても良いですよ。それより新たな神託が降りました。」
「それは私も関係するのですか?」
俺が「はい。」と言うとガシュウさんは姿勢を正して跪いた。
「あぁ自分の言い方が悪かったですね。お座り下さい。」
俺はガシュウさんを座らせると明日は来ない事を言った。
「しかし、それではシンジ様の魔法が解けてしまいますが。」
「それは大丈夫です。ライア様から明日1日だけ、真司がどの姿でも変色出来る様にしてもらう事になりましたので。」
「ほう。しかし、1日というのは?」
「それ以上はこの世界に悪影響が出かねないそうです。」
「ならば、仕方ありませんね。」
「で、1つ聞きたいのですがよろしいですか?」
「何でしょう?」
「この留め具の魔力は着けなくて魔力は減りますか?」
「極わずかには減りますが、1日であれば問題ありません。明後日、もう一度着けて頂いて夕方にこちらに来て頂くまでなら十分間に合います。」
それなら問題ないなと思っていると扉を叩く音が聞こえた。
「今使用中ですが何か?」とガシュウさんが言うと「ハロルド様がいらっしゃっていますが、どうされますか?」と言われたのでガシュウさんは「今から其方に向かいます。」と返事をして、俺と共に出て行った。
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