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第57話 [相談。]
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「おせぇぞ!こっちだ!俺の開発室に行くぞ!」
研究室を出るとイライラした様子でガルンさんが待っていた。
「すいません。急だったんで、ただ一寸待ってもらって良いですか?」
「何だ!小便か?」
「いえいえ、そうじゃなくてこのまま行くと真司が余りにも暇かなって。」
「おぉ、そうか。・・・なら、どうするんだ?」
「シンジ、今からお仕事の話をするからお前は暇になると思うんだが、どうしたい?」
『かりがしたい。このあいだからつよくなるためのませきをたべてないから。』
「そうかぁ、狩りは一寸なぁ・・・。」
俺がそう悩んでいると後ろから出てきたハロルドさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、確かシンジ様は強くなる為にはBランク以上の魔石が必要でしたよね。」
「そうですね。」
「そうですかぁ・・・なら、ガルン、シンジ様が任意で魔道具の発動や解除を出来るようには出来るか?」
「・・・俺の開発室に行けば問題ないかと。」
「では、そうしてくれ。」
「どういう事ですか?」
「シュウト様その前にシンジ様にお聞きしたい事があるのですが。」
「あ、はい。」
『なに?』と息子が首を傾げるとハロルドさんは息子に話し掛けた。
「シンジ様が元の御姿に戻ったとしたらシンジ様のいらした聖獣の森まではどの位、掛かりますでしょうか?」
『あさ、とうちゃんがしてくれるブラッシングくらいかなぁ。』
「そんなに早いのか!?」
『たぶん、そのくらいじゃないかなぁ。』
「シュウト様、シンジ様は何と?」
「・・・往復で1時間だと思うと。」
「でしたら、待っているのもなんなので、街の外までお送り致しますので、聖獣の森まで狩りに行くというのは如何でしょうか?」
『うん♪いってくる♪』
「大丈夫なのか?」
『ぜんぜんだいじょうぶ。あそこならなれてるし、あいだのみちもたいしたてきもいなかったし。』
「そうか、なら良いが無茶はするなよ。それと暗くなる前には帰って来いよ。街に入れなくなるからな。」
『は~い。じゃあいってくるね。』
息子はそう言うと俺から飛び降り、セバスさんの下へ行き、見上げていた。
見上げられたセバスさんは息子を嬉しそうに抱き上げると息子に声を掛けていた。
「シンジ様、先ずはガルンさんに首輪の改良をしませんと。」
『あっそうだった。じゃあはやくいこう♪』
「真司、慌てる者は事を仕損じるたぞ。」
『は~い。しんちょうに、てきかくに、じんそくに、だったよね。なつかしいなぁとうちゃんによくそういわれてたねぇ。』
「おっ覚えてたかエラいぞ。」
『えへへっ。』
「シュウト様、シンジ様は何と仰ったのですか?」
「あぁ前世で教えていた事を覚えていたんで、褒めただけですよ。」
「具体的には何と申されたのですか?」
「何かをする時は慎重に、的確に、迅速に、って言っていたんです。まぁ本当は経験を積んだらその後に時には大胆にって付くんですけどね。」
「なるほど!それは素晴らしい考え方だ!若い頃は常に大胆に行きがちですが、それで成功するのはごく1部、しかもそのごく1部ですら、1度それで成功した経験が反ってその後、足を引っ張る様になってしまい、商人であれば破産し、冒険者であれば死んでしまう。だからこそ、慎重に状況を見極め、的確な行動で自分自身に利がある状況を作り出し迅速に対応する。そして、己の経験則に基づき、一気に攻勢に出る!正しく成功者への道!何と素晴・・・」
俺の言葉に過剰反応したハロルドさんは何故か1人の世界に浸っていた。
「大旦那様は暫くあのままですので、ガルンさんの開発室に行きましょう。」
「えっ?良いんですか?」
「はい。問題ありません。あの状態では暫く何があろうとお気付きになりませんので。」
「そ、そうなんですか?」
「そうなのです。」
俺はセバスさんにそう言われたので納得してガルンさんの開発室へ行った。
「シュウト、俺は用意してくっから、とりあえずシンジ様の魔道具を外して、そこの机の上に置いといてくれ。」
俺は言われた通りに息子から魔道具を外し、机の上に置くと何かの板と持ち手に魔石が付いたペンを持ってガルンさんが戻ってきた。
「じゃあ一寸待っててくれ。」
ガルンさんはそう言うと魔道具を板の上に置き、板に映し出されたら魔法陣の間に素早く何かを書き込んでいた。
「シュウト様、あれ程素早く精確に魔法陣の再構成を出来るのは私の知る限り、ガルンさんただ一人です。」
セバスさんの話を聞いてるほんの少しの時間でガルンさんは完成させたのか魔道具を渡してきた。
「こんなもん数をこなせば誰でも出来るわ!」
俺はガルンさんにそう言われたのでセバスさんを見るとセバスさんは首を横に振っていた。
「ほら、余計な事を言ってねぇで、シンジ様が待ってるんだから早く行け!」
ガルンさんはセバスさんがこれ以上、喋らせないようにする為か、息子を理由に追い出していた。
「真司、頑張り過ぎて帰る時間を忘れるんじゃないぞ。」
『は~い。じゃあ、いってきます。』
「行ってらっしゃい。」
俺は息子を見送るとガルンさんの向かい側の席に着いた。
「じゃあ、俺の試作品を持ってくるから先ずは意見をくれ。」
そこには様々な種類のショックアブソーバーやサスペンションぽい物があった。
「へぇ~色々作ったんですねぇ。」
「あぁ、前世の記憶を頼りに作ってはみたんだが、前世の様な油やガスなんて無かったから試行錯誤の上でとりあえず形になったのが、そのシュウトが名前を思い出させてくれたショックアブソーバーだ。」
「なるほど、ダンパーが作れなかったからショックアブソーバーになったと。」
「そういう事だ。だが、今の揺れ具合じゃあ納得いかねぇんだよ!」
「なるほど、揺れですか・・・1つ聞きたいんですけど、ココにあるのは魔道具になるんですか?」
「いや、多少魔法で強化はしてるが、基本的には魔道具じゃねぇな。」
「じゃあもう1つ、これは貴族が使う物ですか?」
「ん?何でだ?」
「いや確かに前世で使ってた材料が無いならショックアブソーバーで妥協するのも有りだとは思うんですが、それだと大した材料費ではないですよね。」
「まぁな、そんなに掛かってねぇなぁ。」
「じゃあ今出来ている物は庶民に。これから試作していくのは、貴族かた豪商用にするのはどうですか?」
「ん?確かにそれなら庶民が使えるから良いが貴族は納得しねぇぞ?それとも何か思いついたのか?」
「思いついたって程じゃないんですけど、何故、魔法のある世界で魔法を使わないんだろうと思って。」
「確かに重量を軽減したり、少しだけ浮かせたりする魔法はあるが、そんなの使い続けたらぶっ倒れる・・・そうか!前世の記憶通りの物を作る必要はねぇのか!魔道具にしちまえばいいのか!」
「そうですよ。折角、魔法が在る世界なんですから前世に拘る必要はないですよ。」
「なるほどなぁー!これが目から鱗ってやつか!なら、シュウトならどうする?」
「自分ですか?・・・そうですねぇ、例えば重量を軽減した上で、浮かせたらどうですか?」
「浮かせるかぁ・・・だがそれだと風の影響をモロに受けちまうぞ。」
「それなら・・・何か描ける物はありますか?」
俺がそう言うとガルンさんは机の中から紙と万年筆の様な物を出してきた。
「へぇ~万年筆って在ったんですね。」
「おう。それは俺が作ってこれから売り出そうとしてるもんだ。」
「アレ?でもペンってありますよね?」
「あぁアレかぁアレは教会で買えるやつだが契約書専用の魔法の付与された物だから普通には使えねぇんだよ。」
「そうなんですね。アレ?でもギルドでも使いましたよ。」
「それも契約の1種だからアレが使えるんだ。」
「なるほど、じゃあ普通は何を使ってるんですか?」
「羽根ペンだ。」
「なるほど、だから万年筆なんですね。」
「そうだ。とりあえず無駄話はいいから本題に入ってくれ。」
俺は「あぁそうでした。」と言いながらラフ画を描いて、ガルンさんに見せた。
「なるほど、馬車本体と客車の間を浮かせてるのか。」
「そうですね。出来るだけ外的要因を防ぐ為に二層構造にして、その中で浮いている感じですね。」
「なるほどなぁ・・・だが、それだと作れるヤツは限定されそうだな。」
「何でですか?」
「側は問題ねぇが魔道具の方がコレだけの付与ともなれば、相当めんどくせぇし、緻密な魔法陣が必要になるからな。」
ガルンさんの言葉に俺が何を言っているか分からないという表情をしているとガルンさんは俺から万年筆を奪って魔法陣を書き始めた。
「コレが浮遊、コレが安定、コレが重量軽減、コレが内部環境安定化の部分だ。」
ガルンさんは魔法陣の中の文字と模様を1つづつ説明してくれた。
「コレだけの魔法陣だから面倒なんだよ。」
俺は少し考え、俺が意味が分からないと思っていた部分を話した。
「それって側もそうですけど1個でというか、一気に作る必要が有るんですか?」
「どういう事だ?」
「側に関して言えば大まかに足回りは足回り、客車は客車、みたいな感じで部分毎に作って最後に合わせるみたいにすれば、それだけでも何処かが壊れた時にその部分だけを交換すれば良くなりますし。分業制にすれば、それだけ効率的だと思うんですが。」
「そりゃいいなぁ、面白ぇアイデアだ。」
「後、魔道具ですが、その馬車に1つじゃないと駄目なんですか?」
「おぉそうか!そうだよな!わざわざ難しい魔法陣で、1つに纏める必要はねぇか。それにさっきの話じゃねぇが、1箇所の問題で1から作る手間も労力も必要ねぇもんな。よし!今から模型を作るからその間、第7でカードの威力に変化がねぇか試してこい!多分相当威力が上がってるはずだ。まだ試してねぇだろ?」
「そうですね。使う機会もなかったんで、有難くやらせてもらいます。」
「おぉ行ってこい!出来たら呼びに行くから好きなだけ試せ!ただチャクラムだったか、アレを試すのは止めておけ、俺の予想だと工房が吹き飛びかねねぇからな。」
俺はダンジョンの事を思い出しながら「分かりました。」と言って部屋を出ていった。
研究室を出るとイライラした様子でガルンさんが待っていた。
「すいません。急だったんで、ただ一寸待ってもらって良いですか?」
「何だ!小便か?」
「いえいえ、そうじゃなくてこのまま行くと真司が余りにも暇かなって。」
「おぉ、そうか。・・・なら、どうするんだ?」
「シンジ、今からお仕事の話をするからお前は暇になると思うんだが、どうしたい?」
『かりがしたい。このあいだからつよくなるためのませきをたべてないから。』
「そうかぁ、狩りは一寸なぁ・・・。」
俺がそう悩んでいると後ろから出てきたハロルドさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、確かシンジ様は強くなる為にはBランク以上の魔石が必要でしたよね。」
「そうですね。」
「そうですかぁ・・・なら、ガルン、シンジ様が任意で魔道具の発動や解除を出来るようには出来るか?」
「・・・俺の開発室に行けば問題ないかと。」
「では、そうしてくれ。」
「どういう事ですか?」
「シュウト様その前にシンジ様にお聞きしたい事があるのですが。」
「あ、はい。」
『なに?』と息子が首を傾げるとハロルドさんは息子に話し掛けた。
「シンジ様が元の御姿に戻ったとしたらシンジ様のいらした聖獣の森まではどの位、掛かりますでしょうか?」
『あさ、とうちゃんがしてくれるブラッシングくらいかなぁ。』
「そんなに早いのか!?」
『たぶん、そのくらいじゃないかなぁ。』
「シュウト様、シンジ様は何と?」
「・・・往復で1時間だと思うと。」
「でしたら、待っているのもなんなので、街の外までお送り致しますので、聖獣の森まで狩りに行くというのは如何でしょうか?」
『うん♪いってくる♪』
「大丈夫なのか?」
『ぜんぜんだいじょうぶ。あそこならなれてるし、あいだのみちもたいしたてきもいなかったし。』
「そうか、なら良いが無茶はするなよ。それと暗くなる前には帰って来いよ。街に入れなくなるからな。」
『は~い。じゃあいってくるね。』
息子はそう言うと俺から飛び降り、セバスさんの下へ行き、見上げていた。
見上げられたセバスさんは息子を嬉しそうに抱き上げると息子に声を掛けていた。
「シンジ様、先ずはガルンさんに首輪の改良をしませんと。」
『あっそうだった。じゃあはやくいこう♪』
「真司、慌てる者は事を仕損じるたぞ。」
『は~い。しんちょうに、てきかくに、じんそくに、だったよね。なつかしいなぁとうちゃんによくそういわれてたねぇ。』
「おっ覚えてたかエラいぞ。」
『えへへっ。』
「シュウト様、シンジ様は何と仰ったのですか?」
「あぁ前世で教えていた事を覚えていたんで、褒めただけですよ。」
「具体的には何と申されたのですか?」
「何かをする時は慎重に、的確に、迅速に、って言っていたんです。まぁ本当は経験を積んだらその後に時には大胆にって付くんですけどね。」
「なるほど!それは素晴らしい考え方だ!若い頃は常に大胆に行きがちですが、それで成功するのはごく1部、しかもそのごく1部ですら、1度それで成功した経験が反ってその後、足を引っ張る様になってしまい、商人であれば破産し、冒険者であれば死んでしまう。だからこそ、慎重に状況を見極め、的確な行動で自分自身に利がある状況を作り出し迅速に対応する。そして、己の経験則に基づき、一気に攻勢に出る!正しく成功者への道!何と素晴・・・」
俺の言葉に過剰反応したハロルドさんは何故か1人の世界に浸っていた。
「大旦那様は暫くあのままですので、ガルンさんの開発室に行きましょう。」
「えっ?良いんですか?」
「はい。問題ありません。あの状態では暫く何があろうとお気付きになりませんので。」
「そ、そうなんですか?」
「そうなのです。」
俺はセバスさんにそう言われたので納得してガルンさんの開発室へ行った。
「シュウト、俺は用意してくっから、とりあえずシンジ様の魔道具を外して、そこの机の上に置いといてくれ。」
俺は言われた通りに息子から魔道具を外し、机の上に置くと何かの板と持ち手に魔石が付いたペンを持ってガルンさんが戻ってきた。
「じゃあ一寸待っててくれ。」
ガルンさんはそう言うと魔道具を板の上に置き、板に映し出されたら魔法陣の間に素早く何かを書き込んでいた。
「シュウト様、あれ程素早く精確に魔法陣の再構成を出来るのは私の知る限り、ガルンさんただ一人です。」
セバスさんの話を聞いてるほんの少しの時間でガルンさんは完成させたのか魔道具を渡してきた。
「こんなもん数をこなせば誰でも出来るわ!」
俺はガルンさんにそう言われたのでセバスさんを見るとセバスさんは首を横に振っていた。
「ほら、余計な事を言ってねぇで、シンジ様が待ってるんだから早く行け!」
ガルンさんはセバスさんがこれ以上、喋らせないようにする為か、息子を理由に追い出していた。
「真司、頑張り過ぎて帰る時間を忘れるんじゃないぞ。」
『は~い。じゃあ、いってきます。』
「行ってらっしゃい。」
俺は息子を見送るとガルンさんの向かい側の席に着いた。
「じゃあ、俺の試作品を持ってくるから先ずは意見をくれ。」
そこには様々な種類のショックアブソーバーやサスペンションぽい物があった。
「へぇ~色々作ったんですねぇ。」
「あぁ、前世の記憶を頼りに作ってはみたんだが、前世の様な油やガスなんて無かったから試行錯誤の上でとりあえず形になったのが、そのシュウトが名前を思い出させてくれたショックアブソーバーだ。」
「なるほど、ダンパーが作れなかったからショックアブソーバーになったと。」
「そういう事だ。だが、今の揺れ具合じゃあ納得いかねぇんだよ!」
「なるほど、揺れですか・・・1つ聞きたいんですけど、ココにあるのは魔道具になるんですか?」
「いや、多少魔法で強化はしてるが、基本的には魔道具じゃねぇな。」
「じゃあもう1つ、これは貴族が使う物ですか?」
「ん?何でだ?」
「いや確かに前世で使ってた材料が無いならショックアブソーバーで妥協するのも有りだとは思うんですが、それだと大した材料費ではないですよね。」
「まぁな、そんなに掛かってねぇなぁ。」
「じゃあ今出来ている物は庶民に。これから試作していくのは、貴族かた豪商用にするのはどうですか?」
「ん?確かにそれなら庶民が使えるから良いが貴族は納得しねぇぞ?それとも何か思いついたのか?」
「思いついたって程じゃないんですけど、何故、魔法のある世界で魔法を使わないんだろうと思って。」
「確かに重量を軽減したり、少しだけ浮かせたりする魔法はあるが、そんなの使い続けたらぶっ倒れる・・・そうか!前世の記憶通りの物を作る必要はねぇのか!魔道具にしちまえばいいのか!」
「そうですよ。折角、魔法が在る世界なんですから前世に拘る必要はないですよ。」
「なるほどなぁー!これが目から鱗ってやつか!なら、シュウトならどうする?」
「自分ですか?・・・そうですねぇ、例えば重量を軽減した上で、浮かせたらどうですか?」
「浮かせるかぁ・・・だがそれだと風の影響をモロに受けちまうぞ。」
「それなら・・・何か描ける物はありますか?」
俺がそう言うとガルンさんは机の中から紙と万年筆の様な物を出してきた。
「へぇ~万年筆って在ったんですね。」
「おう。それは俺が作ってこれから売り出そうとしてるもんだ。」
「アレ?でもペンってありますよね?」
「あぁアレかぁアレは教会で買えるやつだが契約書専用の魔法の付与された物だから普通には使えねぇんだよ。」
「そうなんですね。アレ?でもギルドでも使いましたよ。」
「それも契約の1種だからアレが使えるんだ。」
「なるほど、じゃあ普通は何を使ってるんですか?」
「羽根ペンだ。」
「なるほど、だから万年筆なんですね。」
「そうだ。とりあえず無駄話はいいから本題に入ってくれ。」
俺は「あぁそうでした。」と言いながらラフ画を描いて、ガルンさんに見せた。
「なるほど、馬車本体と客車の間を浮かせてるのか。」
「そうですね。出来るだけ外的要因を防ぐ為に二層構造にして、その中で浮いている感じですね。」
「なるほどなぁ・・・だが、それだと作れるヤツは限定されそうだな。」
「何でですか?」
「側は問題ねぇが魔道具の方がコレだけの付与ともなれば、相当めんどくせぇし、緻密な魔法陣が必要になるからな。」
ガルンさんの言葉に俺が何を言っているか分からないという表情をしているとガルンさんは俺から万年筆を奪って魔法陣を書き始めた。
「コレが浮遊、コレが安定、コレが重量軽減、コレが内部環境安定化の部分だ。」
ガルンさんは魔法陣の中の文字と模様を1つづつ説明してくれた。
「コレだけの魔法陣だから面倒なんだよ。」
俺は少し考え、俺が意味が分からないと思っていた部分を話した。
「それって側もそうですけど1個でというか、一気に作る必要が有るんですか?」
「どういう事だ?」
「側に関して言えば大まかに足回りは足回り、客車は客車、みたいな感じで部分毎に作って最後に合わせるみたいにすれば、それだけでも何処かが壊れた時にその部分だけを交換すれば良くなりますし。分業制にすれば、それだけ効率的だと思うんですが。」
「そりゃいいなぁ、面白ぇアイデアだ。」
「後、魔道具ですが、その馬車に1つじゃないと駄目なんですか?」
「おぉそうか!そうだよな!わざわざ難しい魔法陣で、1つに纏める必要はねぇか。それにさっきの話じゃねぇが、1箇所の問題で1から作る手間も労力も必要ねぇもんな。よし!今から模型を作るからその間、第7でカードの威力に変化がねぇか試してこい!多分相当威力が上がってるはずだ。まだ試してねぇだろ?」
「そうですね。使う機会もなかったんで、有難くやらせてもらいます。」
「おぉ行ってこい!出来たら呼びに行くから好きなだけ試せ!ただチャクラムだったか、アレを試すのは止めておけ、俺の予想だと工房が吹き飛びかねねぇからな。」
俺はダンジョンの事を思い出しながら「分かりました。」と言って部屋を出ていった。
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