75 / 418
第74話 [スタンピード・裏工作撃破]
しおりを挟む
「問題ないか?」
「現状ですが、何発か無駄撃ちしていまい、予備タンクが残り半分となってしまいましたが、問題なく殲滅出来ると予想されます。」
俺は「そうか。」と言うと置いてあった空の予備タンクに魔力を充填した。
「なら、これだけ在れば問題ないな。」
「ハッ!ありがとうございます。使徒様がキングを討伐して頂いたので、此方は問題なく殲滅出来るものと思われます。」
俺がアルトスさんと話をしていると1人の冒険者が高台の下から声を掛けてきた。
「使徒様!失礼します、少し宜しいですか?」
「何だ?」
「使徒様はキングの魔石を取り出しましたか?」
「いや、していないが、それがどうした?」
「自分が確認しに行ったところ、死体には殆ど傷が無いにも関わらず、魔石があったであろう箇所から魔石が抜かれた形跡がありましたので。」
ん?どういう事だ?マップには魔物の反応は無かったはず・・・。
俺がそう考えているとアルトスさんが声を掛けてきた。
「使徒様、もしや奴の手下か、奴を唆した者が暗躍しているのかも知れません。」
「そうか、それなら魔物の反応が無くても不思議ではないか・・・。」
なるほど、だが今此処で、人間まで警戒させるわけにはいかないな。
「冒険者たちよ。キングは居ないだろうが、他にも魔物が居るかもしれん。周囲の警戒を怠るな。」
「はい!」
「では、頼んだ!」
俺はそう言うと王都を飛び越えて東側に向かった。
急いで東側に向かっていると通り過ぎた王都内の北側から強い魔物の反応が出た。
ん?ヤバそうな感じだな。東側は真司が戦ってるのもあって大丈夫そうだから北側に行くか。
俺はそう思い、魔物反応が出た北側に戻って行った。
そこにはデブっとした男とライオンの頭と山羊の頭に尻尾に蛇が着いている魔物がいた。
「キメラよ!この壁を壊して王都を混乱に陥れてやれ!」
「そうは問屋が卸さないぞ!」
俺はキメラと北側の壁の間に飛び降りた。
「また貴様か!我らの計画の邪魔ばかり!」
「やはりギルドマスターの仲間か。」
「我らは崇高な目的の為に行動している!あの様な下賎な者と一緒にするな!」
「崇高な目的?その為にスタンピードを起こしたと?」
「そうだ!本来の真の王を迎えるには、あの様な愚王に付き従う者共など一掃する必要があるのだ!」
「その為に民はどうなっても良いと?」
「ふん!民など我々の様な選ばれし者さえ生きていれば、勝手に湧いてくるわ!なのにあの愚王は実力がどうのと、我々選ばれし者が民を使えば良いのだ!」
「クズが!民こそ国の支えていると何故分からん!」
「五月蝿!お前もあの愚王と同じ事を!えぇい!キメラよ、その愚かな者をやってしまえ!」
デブった男がそう言うとキメラは俺に襲いかかってきた。
俺はキメラの鉤爪を避け、ライオンの頭に攻撃を加えようとすると山羊の頭の目が光ると俺に向かって岩が飛んできた。
「ガハッハッハ!これまでの魔物とは違うだろ!コイツは我々の最高傑作だ!切り刻まれたいか?押し潰されたいか?それとも毒に侵され悶え苦しむか?それとも消し炭にでもなるか?」
バカか此奴?態々、まだ繰り出してない攻撃方法まで教えれたぞ。
俺がそう思っているとライオンの口が光ったので、ライオンの射線上から避けるとライオンは俺を追い掛ける様に火を吐いた。
「何故、火を吐く事が分かった!?」
あっやっぱりバカだ。
その後もキメラの猛攻は続いたが俺は尽く避け、1箇所ずつキメラの攻撃手段を潰していった。
「クソ!こんなハズでは、グズがこっちへ来い!」
男がそう言うとキメラは足を引き摺りながら男の方へと戻って行った。男はキメラの前へ行くと俺の方を見て、2つの魔石を見せてきた。
「コレが何か分かるか?そうお前が討伐したキング達の魔石だ!キメラよ、さあ食え!」
キメラは男にそう言われたので男の腕ごと魔石を食った。
「ぎゃああああ!何をする!手が!手が!我輩の手がぁぁぁ!」
男は食いちぎられた腕を見ながら泣き叫んでいると魔石を食らったキメラは苦しむ様子を見せながらどんどん大きくなっていき、砕いたはずの足や潰した蛇の頭も山羊の頭も復活していった。
すると目の前て痛みのあまり叫んでいた男が鬱陶しくなったのか、唐突に喰らおうとしたので、その男を引き寄せ身柄を確保した。
「ゔぅ・・・キメラめ、たかがケダモノの分際で我輩を喰らおうとしおって・・・おまえもわかっているではないか、お前達は我々の様な崇高な・・・」
「五月蝿い。」
「ぎゃああああ・・・」
俺はそう言うと止血の為に食いちぎられた腕を着火で焼いた。すると男はあまりの痛みに気を失った。
「な、なんだコイツは!?」
騒ぎに駆けつけた兵士達がキメラの姿に動揺して叫ぶとキメラは獲物を見付けたという様に蛇が兵士に向かって襲いかかった。
「ひぃ・・・」
俺は兵士に蛇が食らいつく寸前で捕まえ、そのまま北側の壁の向こう側に投げ飛ばした。
「君、我は奴を倒す為に壁の向こう側に行かなくてはいけないのだが、此奴を王の元へ連行しては貰えぬか?」
「ハッ!承知致しました!・・・ところで使徒様、この男は何者ですか?」
「このスタンピードを起こした仲間だ。他にも仲間がいる可能性があるゆえ、王に引き渡してくれ。気をつけろよ。」
「ハッ!我々にお任せ下さい!」
俺は兵士が男を担ぐのを見届けると壁を飛び越えた。
そこには黒づくめのいかにも怪しい集団がキメラに襲われて散り散りに逃げていた。
「彼奴め、制御に失敗しおったな!おい貴様ら我輩を助けぬか!逃げるな!」
その集団で1人だけ煌びやかな鎧を身にまとった男が叫んでいた。
彼奴が主犯か?
俺は一先ず、襲っていたキメラを吹き飛ばすと叫んでいた男に魔力を放ち、気絶させた。
「よし、とりあえずはコレでいいな。」
俺は気絶して動けなくなった事を確認すると吹っ飛ばしたキメラを追い掛けた。
キメラはトロールキングの再生能力を手に入れたのか何事も無かった様に立ち上がり襲いかかってきた。
俺は襲いかかってくるキメラの攻撃を躱しつつ部位破壊をしていったが、どれだけしても再生能力で回復されていったので、戦略を変える為に1度離れた。
「う~ん、これじゃあ埒が明かないなぁ・・・ならば!」
俺は自分の周りに水魔法で大量の水を出すと魔法操作で拳大の水球を作り出すとキメラの攻撃を躱しつつ、同じ要領で水球を作り続けた。
「これ以上は細かい操作は難しいか?」
100個程、水球を作って見たが、それ以上は無理に作っても意味がないと感じたので水球作りを止め、キメラを囲む様に配置した。
キメラは嫌な予感を感じたのか、水球に攻撃を開始したが、俺が操る水球に当たるはずもなく、円柱の形でキメラを包囲した。
俺は水球と水球が繋がる様に水の流れを作り、それを限界まで速くし、水の檻を完成させた。
キメラはそれが何か分からない様子だったが、警戒して蛇で少しだけ触れた。
ギャシャーーー!
触れた瞬間、蛇の頭は水に持っていかれる様に切り刻まれた。
その事で檻が水である事を把握したのか、今度はライオンの頭から強烈な炎を吐いた。その所為で多少の水は蒸発したが、俺が水を足すと元に戻った。
キメラは己を閉じ込めるだけだと思ったのか、動きを止めて、体力を回復させようとしていた。
「どうした?抗わないのか?我が作り出した物が動かないとでも?」
俺の言葉を理解出来たのか、キメラは目を見開き、己の身体が傷つこうが関係ないと言わんばかりに炎を吐いたり、巨岩を飛ばしたり、毒を吐いたりしていたが、俺が水魔法で水を足し続けていたので、何の意味も無く、只只、己の肉体、魔力を消耗するだけになっていた。
「流石に見てられないな。終わりにしよう。」
俺はそう言うと水の檻を少しづつ縮めていった。
「全て切り刻まれたら流石のお前も復活出来まい。」
俺はそう言うと最後は一気に縮め、1つの水球にした。
「このまま水球を解いたら毒も何もかも撒き散らすよなぁ・・・。」
俺がそう考えているとオーガの方が終わったのかアルトスさん達が声を掛けてきた。
「使徒様、コレは?」
「少し待て。」
俺はそう言うと火魔法で水球を包み、一気に消滅させた。
アルトスさんに着いてきた近衛騎士は倒れている人々を助けようと動いていた。
「助けるのは良いが、逃がすな!」
回復して逃げ出そうとした者を再度気絶させた。
「使徒様!何を!」
「此奴らはこのスタンピードを起こした一味だ。」
「な、なんと!」
ピュッ!
ぎゃあー!
俺の言葉に近衛騎士が動揺した瞬間に剣で近衛騎士の1人を人質にしようとしていた奴にその辺にあった小枝を投げ、剣を持つ手を貫いた。
「油断するな。」
「申し訳ありません!」
「まぁいい。今ので敵という事は分かっただろう。悪いが少し見張りを頼めるか?」
「ハッ!お任せ下さい。ところで、使徒様は何方に?」
「殲滅も時間の問題の様だから王にこの事を話にな。」
「そんな事は我々の誰かが!」
「いや、お前達のレベルが上がったとはいえ、まだ敵が潜んでいる可能性があるゆえ、此処にいろ。」
「し、しかし・・・」
「ではな。」
俺は恐らくこのままでは埒が明かないと思い、近衛騎士が何かを言う前にその場から離れて、リーグさんがいる所に向かった。
「王よ。問題ないか?」
「使徒様、はい。聖獣白虎様が高ランクの魔獣を一気に殲滅して頂いたお陰でもう少しで終わる見込みであります。それよりもまたも使徒様には助けて頂いた様で王都内の事、感謝致します。」
「やるべき事をやったまでだ、気にするな。それよりも伝えねばいけない事がある。」
「何でしょうか?」
「1つはトロールキングとオーガキングの魔石だが、先程言っていたキメラごと消滅させた。」
「バカな!我輩が心血を注いで造った最強の魔物にトロールとオーガのキングの魔石を吸収させた・・・。」
「黙らせよ。」
リーグさんが冷たくそういうとデブった男は近衛騎士によって気絶させられていた。
「失礼しました。それは残念ですが、使徒様がお考えになって仕方なくという事なのでしょうし、使徒様が問題なければ宜しいかと。」
「もう1つは我が壁の向こう側にキメラを投げ飛ばしたのは聞いていると思うが、その際にキメラが落下した場所に黒ずくめの奴等が居て、キメラに大分殺されていたのだが、話の内容から其奴の仲間と思われるのだが、一先ず、アルトスらが、逃げない様に見張っている。」
「承知しました。お前達!兵を連れて連行しにいけ!」
近衛騎士の人は「ハッ!」と言って走っていった。
「現状ですが、何発か無駄撃ちしていまい、予備タンクが残り半分となってしまいましたが、問題なく殲滅出来ると予想されます。」
俺は「そうか。」と言うと置いてあった空の予備タンクに魔力を充填した。
「なら、これだけ在れば問題ないな。」
「ハッ!ありがとうございます。使徒様がキングを討伐して頂いたので、此方は問題なく殲滅出来るものと思われます。」
俺がアルトスさんと話をしていると1人の冒険者が高台の下から声を掛けてきた。
「使徒様!失礼します、少し宜しいですか?」
「何だ?」
「使徒様はキングの魔石を取り出しましたか?」
「いや、していないが、それがどうした?」
「自分が確認しに行ったところ、死体には殆ど傷が無いにも関わらず、魔石があったであろう箇所から魔石が抜かれた形跡がありましたので。」
ん?どういう事だ?マップには魔物の反応は無かったはず・・・。
俺がそう考えているとアルトスさんが声を掛けてきた。
「使徒様、もしや奴の手下か、奴を唆した者が暗躍しているのかも知れません。」
「そうか、それなら魔物の反応が無くても不思議ではないか・・・。」
なるほど、だが今此処で、人間まで警戒させるわけにはいかないな。
「冒険者たちよ。キングは居ないだろうが、他にも魔物が居るかもしれん。周囲の警戒を怠るな。」
「はい!」
「では、頼んだ!」
俺はそう言うと王都を飛び越えて東側に向かった。
急いで東側に向かっていると通り過ぎた王都内の北側から強い魔物の反応が出た。
ん?ヤバそうな感じだな。東側は真司が戦ってるのもあって大丈夫そうだから北側に行くか。
俺はそう思い、魔物反応が出た北側に戻って行った。
そこにはデブっとした男とライオンの頭と山羊の頭に尻尾に蛇が着いている魔物がいた。
「キメラよ!この壁を壊して王都を混乱に陥れてやれ!」
「そうは問屋が卸さないぞ!」
俺はキメラと北側の壁の間に飛び降りた。
「また貴様か!我らの計画の邪魔ばかり!」
「やはりギルドマスターの仲間か。」
「我らは崇高な目的の為に行動している!あの様な下賎な者と一緒にするな!」
「崇高な目的?その為にスタンピードを起こしたと?」
「そうだ!本来の真の王を迎えるには、あの様な愚王に付き従う者共など一掃する必要があるのだ!」
「その為に民はどうなっても良いと?」
「ふん!民など我々の様な選ばれし者さえ生きていれば、勝手に湧いてくるわ!なのにあの愚王は実力がどうのと、我々選ばれし者が民を使えば良いのだ!」
「クズが!民こそ国の支えていると何故分からん!」
「五月蝿!お前もあの愚王と同じ事を!えぇい!キメラよ、その愚かな者をやってしまえ!」
デブった男がそう言うとキメラは俺に襲いかかってきた。
俺はキメラの鉤爪を避け、ライオンの頭に攻撃を加えようとすると山羊の頭の目が光ると俺に向かって岩が飛んできた。
「ガハッハッハ!これまでの魔物とは違うだろ!コイツは我々の最高傑作だ!切り刻まれたいか?押し潰されたいか?それとも毒に侵され悶え苦しむか?それとも消し炭にでもなるか?」
バカか此奴?態々、まだ繰り出してない攻撃方法まで教えれたぞ。
俺がそう思っているとライオンの口が光ったので、ライオンの射線上から避けるとライオンは俺を追い掛ける様に火を吐いた。
「何故、火を吐く事が分かった!?」
あっやっぱりバカだ。
その後もキメラの猛攻は続いたが俺は尽く避け、1箇所ずつキメラの攻撃手段を潰していった。
「クソ!こんなハズでは、グズがこっちへ来い!」
男がそう言うとキメラは足を引き摺りながら男の方へと戻って行った。男はキメラの前へ行くと俺の方を見て、2つの魔石を見せてきた。
「コレが何か分かるか?そうお前が討伐したキング達の魔石だ!キメラよ、さあ食え!」
キメラは男にそう言われたので男の腕ごと魔石を食った。
「ぎゃああああ!何をする!手が!手が!我輩の手がぁぁぁ!」
男は食いちぎられた腕を見ながら泣き叫んでいると魔石を食らったキメラは苦しむ様子を見せながらどんどん大きくなっていき、砕いたはずの足や潰した蛇の頭も山羊の頭も復活していった。
すると目の前て痛みのあまり叫んでいた男が鬱陶しくなったのか、唐突に喰らおうとしたので、その男を引き寄せ身柄を確保した。
「ゔぅ・・・キメラめ、たかがケダモノの分際で我輩を喰らおうとしおって・・・おまえもわかっているではないか、お前達は我々の様な崇高な・・・」
「五月蝿い。」
「ぎゃああああ・・・」
俺はそう言うと止血の為に食いちぎられた腕を着火で焼いた。すると男はあまりの痛みに気を失った。
「な、なんだコイツは!?」
騒ぎに駆けつけた兵士達がキメラの姿に動揺して叫ぶとキメラは獲物を見付けたという様に蛇が兵士に向かって襲いかかった。
「ひぃ・・・」
俺は兵士に蛇が食らいつく寸前で捕まえ、そのまま北側の壁の向こう側に投げ飛ばした。
「君、我は奴を倒す為に壁の向こう側に行かなくてはいけないのだが、此奴を王の元へ連行しては貰えぬか?」
「ハッ!承知致しました!・・・ところで使徒様、この男は何者ですか?」
「このスタンピードを起こした仲間だ。他にも仲間がいる可能性があるゆえ、王に引き渡してくれ。気をつけろよ。」
「ハッ!我々にお任せ下さい!」
俺は兵士が男を担ぐのを見届けると壁を飛び越えた。
そこには黒づくめのいかにも怪しい集団がキメラに襲われて散り散りに逃げていた。
「彼奴め、制御に失敗しおったな!おい貴様ら我輩を助けぬか!逃げるな!」
その集団で1人だけ煌びやかな鎧を身にまとった男が叫んでいた。
彼奴が主犯か?
俺は一先ず、襲っていたキメラを吹き飛ばすと叫んでいた男に魔力を放ち、気絶させた。
「よし、とりあえずはコレでいいな。」
俺は気絶して動けなくなった事を確認すると吹っ飛ばしたキメラを追い掛けた。
キメラはトロールキングの再生能力を手に入れたのか何事も無かった様に立ち上がり襲いかかってきた。
俺は襲いかかってくるキメラの攻撃を躱しつつ部位破壊をしていったが、どれだけしても再生能力で回復されていったので、戦略を変える為に1度離れた。
「う~ん、これじゃあ埒が明かないなぁ・・・ならば!」
俺は自分の周りに水魔法で大量の水を出すと魔法操作で拳大の水球を作り出すとキメラの攻撃を躱しつつ、同じ要領で水球を作り続けた。
「これ以上は細かい操作は難しいか?」
100個程、水球を作って見たが、それ以上は無理に作っても意味がないと感じたので水球作りを止め、キメラを囲む様に配置した。
キメラは嫌な予感を感じたのか、水球に攻撃を開始したが、俺が操る水球に当たるはずもなく、円柱の形でキメラを包囲した。
俺は水球と水球が繋がる様に水の流れを作り、それを限界まで速くし、水の檻を完成させた。
キメラはそれが何か分からない様子だったが、警戒して蛇で少しだけ触れた。
ギャシャーーー!
触れた瞬間、蛇の頭は水に持っていかれる様に切り刻まれた。
その事で檻が水である事を把握したのか、今度はライオンの頭から強烈な炎を吐いた。その所為で多少の水は蒸発したが、俺が水を足すと元に戻った。
キメラは己を閉じ込めるだけだと思ったのか、動きを止めて、体力を回復させようとしていた。
「どうした?抗わないのか?我が作り出した物が動かないとでも?」
俺の言葉を理解出来たのか、キメラは目を見開き、己の身体が傷つこうが関係ないと言わんばかりに炎を吐いたり、巨岩を飛ばしたり、毒を吐いたりしていたが、俺が水魔法で水を足し続けていたので、何の意味も無く、只只、己の肉体、魔力を消耗するだけになっていた。
「流石に見てられないな。終わりにしよう。」
俺はそう言うと水の檻を少しづつ縮めていった。
「全て切り刻まれたら流石のお前も復活出来まい。」
俺はそう言うと最後は一気に縮め、1つの水球にした。
「このまま水球を解いたら毒も何もかも撒き散らすよなぁ・・・。」
俺がそう考えているとオーガの方が終わったのかアルトスさん達が声を掛けてきた。
「使徒様、コレは?」
「少し待て。」
俺はそう言うと火魔法で水球を包み、一気に消滅させた。
アルトスさんに着いてきた近衛騎士は倒れている人々を助けようと動いていた。
「助けるのは良いが、逃がすな!」
回復して逃げ出そうとした者を再度気絶させた。
「使徒様!何を!」
「此奴らはこのスタンピードを起こした一味だ。」
「な、なんと!」
ピュッ!
ぎゃあー!
俺の言葉に近衛騎士が動揺した瞬間に剣で近衛騎士の1人を人質にしようとしていた奴にその辺にあった小枝を投げ、剣を持つ手を貫いた。
「油断するな。」
「申し訳ありません!」
「まぁいい。今ので敵という事は分かっただろう。悪いが少し見張りを頼めるか?」
「ハッ!お任せ下さい。ところで、使徒様は何方に?」
「殲滅も時間の問題の様だから王にこの事を話にな。」
「そんな事は我々の誰かが!」
「いや、お前達のレベルが上がったとはいえ、まだ敵が潜んでいる可能性があるゆえ、此処にいろ。」
「し、しかし・・・」
「ではな。」
俺は恐らくこのままでは埒が明かないと思い、近衛騎士が何かを言う前にその場から離れて、リーグさんがいる所に向かった。
「王よ。問題ないか?」
「使徒様、はい。聖獣白虎様が高ランクの魔獣を一気に殲滅して頂いたお陰でもう少しで終わる見込みであります。それよりもまたも使徒様には助けて頂いた様で王都内の事、感謝致します。」
「やるべき事をやったまでだ、気にするな。それよりも伝えねばいけない事がある。」
「何でしょうか?」
「1つはトロールキングとオーガキングの魔石だが、先程言っていたキメラごと消滅させた。」
「バカな!我輩が心血を注いで造った最強の魔物にトロールとオーガのキングの魔石を吸収させた・・・。」
「黙らせよ。」
リーグさんが冷たくそういうとデブった男は近衛騎士によって気絶させられていた。
「失礼しました。それは残念ですが、使徒様がお考えになって仕方なくという事なのでしょうし、使徒様が問題なければ宜しいかと。」
「もう1つは我が壁の向こう側にキメラを投げ飛ばしたのは聞いていると思うが、その際にキメラが落下した場所に黒ずくめの奴等が居て、キメラに大分殺されていたのだが、話の内容から其奴の仲間と思われるのだが、一先ず、アルトスらが、逃げない様に見張っている。」
「承知しました。お前達!兵を連れて連行しにいけ!」
近衛騎士の人は「ハッ!」と言って走っていった。
111
あなたにおすすめの小説
最強超人は異世界にてスマホを使う
萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。
そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた――
「……いや草」
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜
namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。
かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。
無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。
前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。
アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。
「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」
家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。
立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。
これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる